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第93話:断罪の時間です
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「アラン殿下があの写真を使って私を騙し、アラバシア王国に連れていく。そしてアイリ様は、残されたファラオ様に寄り添うふりをして、彼の妻におさまる計画だったのですよね」
「ソフィーナ嬢が言いたい事は、分かったよ。でも、その写真を私が準備したという証拠はないよね。もしかして君、我が国を脅して自分の国が有利になる様に貿易を進めたいのかい?」
「お兄様の言う通りですわ。こんな卑猥な写真まで準備して。ソフィーナ様がそんな方とは、思いませんでしたわ。見損ないました」
この後に及んで、この2人は何をおっしゃっているのかしら?開いた口がふさがらないわ…
「私が何も準備せずにこちらに来たとでも、思っていらっしゃるのですか?アラン殿下、あなた様が我が家にやって来た時の会話は、こちらにしっかりと映っております。この動画を見ても、私が嘘を言っているといえるのかしら?」
あの時録画した映像をうまく編集し、主要な会話のみを重点的に流した。
「これは一体どういうことですか?アラン殿下!僕とアイリ嬢が愛し合っていると、はっきりとソフィーナに伝えているではありませんか?」
「いや…これは…そもそも私は、ソフィーナ嬢に本当の事を話しただけだ。実際アイリとファラオ殿下は、ファラオ殿下の部屋で愛し合っていたんだ。そうだろう?アイリ」
「ええ、そうよ。私とファラオ殿下は、心から愛し合っているのです。ですからお兄様は私たちの事、それに何よりもソフィーナ様の事を思ってこの話しをしたのに。ソフィーナ様ったら、お兄様との会話を盗撮するだなんて」
今度はこの写真は本物だと言い出したか…苦し紛れもいいところね。
「僕とアイリ殿下が愛し合っているねぇ…アイリ殿下、僕の部屋、どうだったかい?」
笑顔でファラオ様が、アイリ殿下に問いかけた。
「え…えっとシンプルでとても素敵なお部屋でしたわ。まあ、お兄様のお部屋に、よく似ている感じでしたわね」
「シンプルですか…ところでアラン殿下は、何の写真を飾っているのですか?」
「写真ですか?」
何を言っているのかさっぱりわからないと言った顔をしている2人。
「ファラオの私室には、部屋全体にソフィーナの写真が所狭しと貼られているのですよ。幼少期の写真や今現在の写真まで。さらにソフィーナがかつて着ていたドレスをアレンジしたドレスを着せられたぬいぐるみが、沢山飾られています。もちろん、ぬいぐるみはソフィーナそっくりに作られていて…
初めて見た時、あまりの気持ち悪さにドン引きしたものですよ…」
お兄様が心底嫌そうな顔で、ファラオ様を見ていた。確かにあの部屋を見たら、皆引いてしまうかもしれない。私も初めて見た時に、ちょっと引いてしまったし…
「それで、アラン殿下の部屋は、何を崇めているのですか?ぜひ僕にも教えてください」
「わ…私の部屋はいたって普通ですよ!」
「ですが、アイリ殿下が僕の部屋は、アラン殿下と同じようだったと…」
今度は皆がアイリ殿下を見つめた。
「そ…それは…」
「アイリ殿下が僕の部屋に入ったのは、嘘だったという事ですね。まさかこんな風に、僕とソフィーナを引き裂こうとするだなんて。こんな写真まで準備して!この国の王太子でもある僕に対する侮辱罪ですね」
「殿下、彼らの罪はそれだけではありませんよ。こちらの資料も見て下さい。我が家の馬車が事故に遭った件ですが、犯人はアラバシア王国の人間という事が分かりました。そうです、アラン殿下とアイリ殿下が、我が家の馬車に細工をする様に、アラバシア王国の使用人に指示を出したそうですね」
今度はお父様の番だ。
「何を根拠にそんな事を!どうして私たちが、ソフィーナ嬢の家の馬車に細工をしないといけないのですか?そんな事をするメリットがありません」
「メリットならあるでしょう?ソフィーナが怪我をすれば、王宮には来られなくなる。そうすれば、必然的にソフィーナとファラオ殿下が会えない時間が出来る。それを狙っていたのでしょう。
今回の脱輪の原因ですが、この器具がセットされていました。この器具は、馬車が走り出すと自然と車輪のねじが緩む機械だそうですね。素材などから見て、アラバシア王国で作られて、国内で流通しているもので間違いないそうです」
「ソフィーナ嬢が言いたい事は、分かったよ。でも、その写真を私が準備したという証拠はないよね。もしかして君、我が国を脅して自分の国が有利になる様に貿易を進めたいのかい?」
「お兄様の言う通りですわ。こんな卑猥な写真まで準備して。ソフィーナ様がそんな方とは、思いませんでしたわ。見損ないました」
この後に及んで、この2人は何をおっしゃっているのかしら?開いた口がふさがらないわ…
「私が何も準備せずにこちらに来たとでも、思っていらっしゃるのですか?アラン殿下、あなた様が我が家にやって来た時の会話は、こちらにしっかりと映っております。この動画を見ても、私が嘘を言っているといえるのかしら?」
あの時録画した映像をうまく編集し、主要な会話のみを重点的に流した。
「これは一体どういうことですか?アラン殿下!僕とアイリ嬢が愛し合っていると、はっきりとソフィーナに伝えているではありませんか?」
「いや…これは…そもそも私は、ソフィーナ嬢に本当の事を話しただけだ。実際アイリとファラオ殿下は、ファラオ殿下の部屋で愛し合っていたんだ。そうだろう?アイリ」
「ええ、そうよ。私とファラオ殿下は、心から愛し合っているのです。ですからお兄様は私たちの事、それに何よりもソフィーナ様の事を思ってこの話しをしたのに。ソフィーナ様ったら、お兄様との会話を盗撮するだなんて」
今度はこの写真は本物だと言い出したか…苦し紛れもいいところね。
「僕とアイリ殿下が愛し合っているねぇ…アイリ殿下、僕の部屋、どうだったかい?」
笑顔でファラオ様が、アイリ殿下に問いかけた。
「え…えっとシンプルでとても素敵なお部屋でしたわ。まあ、お兄様のお部屋に、よく似ている感じでしたわね」
「シンプルですか…ところでアラン殿下は、何の写真を飾っているのですか?」
「写真ですか?」
何を言っているのかさっぱりわからないと言った顔をしている2人。
「ファラオの私室には、部屋全体にソフィーナの写真が所狭しと貼られているのですよ。幼少期の写真や今現在の写真まで。さらにソフィーナがかつて着ていたドレスをアレンジしたドレスを着せられたぬいぐるみが、沢山飾られています。もちろん、ぬいぐるみはソフィーナそっくりに作られていて…
初めて見た時、あまりの気持ち悪さにドン引きしたものですよ…」
お兄様が心底嫌そうな顔で、ファラオ様を見ていた。確かにあの部屋を見たら、皆引いてしまうかもしれない。私も初めて見た時に、ちょっと引いてしまったし…
「それで、アラン殿下の部屋は、何を崇めているのですか?ぜひ僕にも教えてください」
「わ…私の部屋はいたって普通ですよ!」
「ですが、アイリ殿下が僕の部屋は、アラン殿下と同じようだったと…」
今度は皆がアイリ殿下を見つめた。
「そ…それは…」
「アイリ殿下が僕の部屋に入ったのは、嘘だったという事ですね。まさかこんな風に、僕とソフィーナを引き裂こうとするだなんて。こんな写真まで準備して!この国の王太子でもある僕に対する侮辱罪ですね」
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