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第5話:お父様に真実を打ち明けました
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我が国の貴族女性は、結婚して家を守る事をよしとしている、その考えは十分理解している。だが、あんな男と一緒になるくらいなら、後ろ指をさされてでも一生独身を貫いた方がずっとましのだ。
「アントアーネの気持ちは分かったよ。ただ、ラドル殿はどんな噂が流れようと、君に寄り添ってくれると思うよ。現にアントアーネの悪い噂が流れた時に、我が家から婚約解消の件を伝えたこともあったが、彼は一貫して“アントアーネと婚約解消をするつもりはない”と、はっきり伝えてくれたのだよ。
アントアーネがラドル殿に申し訳ないと思う気持ちも理解できるが、きっとラドル殿なら君を幸せにしてくれるよ。こんな事は言いたくはないが、ラドル殿ほど君を愛してくれている人はいないよ」
お父様が真っすぐ私を見つめ、語り掛けてくる。
「本当にあの人が、私を愛しているとお思いですか?好きな女性の悪い噂を流し、評判を落とすような男が?お父様、こちらをご覧ください」
私の専属使用人たちが、書類やデータを沢山持ってきた。さらにラドル様が私の悪い噂を流す様、令息たちに指示を出している映像も流した。
「な…何なんだこの映像は!ふざけるな!ラドル、あの男、口では調子のいい事を言って、陰ではこんなにも酷い事をしていただなんて!このような侮辱、断じて許せることではない!
あの男を今すぐ裁判にかけてやる!今すぐこのデータを裁判所に提出してくれ!ラドルを訴えてやる」
顔を真っ赤にして怒るお父様。いつも穏やかな人なのに、こんなに怒るのは初めてだ。
「お父様、落ち着いて下さい。私はラドル様をどうこうしたい訳ではありません。ただ、あの男との関係を絶ちたいだけなのです。婚約の解消さえできれば、私は満足ですから」
「アントアーネ、君って子は、何と心の優しい子なんだ…こんなに優しい子を、ラドルは!」
さらに顔を赤くしてお父様が怒っている。とにかく落ち着いてもらわないと。
「お父様、私の事はもういいのです。ただ、彼との婚約を解消できれば…お父様、どうか婚約解消を認めて下さい」
「認めるに決まっているだろう!我が娘を、ここまで侮辱したのだからな。それにしても、凄い資料だな…アントアーネ、君はいつからラドル殿がアントアーネに関する悪い噂を流していた事を、知っていたのだい?こんなにも沢山の証拠を集めたという事は、相当前からかい?」
「半年前、たまたま令息たちに指示を出している姿を目撃して知りました」
「ちょうど君が、原因不明の熱に苦しんでいた時期か…もしかしてあの熱は」
「はい、そうです。唯一信じていたラドル様に裏切られていたことを知ったショックで、熱が出た様です」
私の言葉を聞いたお父様が、小刻みに肩を震わせ涙を流しだした。
「どうしてもっと早く言ってくれなかったのだい?アントアーネが、こんなに苦しんでいただなんて…すぐに話してくれたら、半年も君に我慢させる必要もなかったのに…」
「証拠がないのに、そんな事を話してもお父様も困ると思ったのです。ですから、証拠をしっかり集めてから、お父様に話しをしようと思って。お父様、これで私は、ラドル様と婚約を解消できますか?」
今まで抑えていた感情が溢れ出し、泣きながらお父様に問いかけた。そんな私を、強く抱きしめるお父様。
「アントアーネ、すまなかった。君が全てを知り、苦しんでいただなんて…そうとも知らずに、呑気な事を言ってしまって…私は父親失格だ」
「お父様は父親失格ではありませんわ。私の方こそ、ずっと黙っていてごめんなさい」
「いいや、アントアーネは悪くはない。何も知らずに、のうのうと生きていた私が悪いのだよ。アントアーネがそんな酷い事をする子ではないと、わかっていたのに…すぐに私が調査をしていれば、君をここまで苦しませることはなかったのに。大切な娘を守れない私は、父親失格なのだよ」
「お父様、泣かないで下さい。もう過去の事はいいのです。とにかく私は、一刻も早くあの男と婚約を解消できれば満足ですので」
「分かった…すぐにブラッディ伯爵家に使いの者を出そう。そしてラドルの悪事を全て伯爵にぶちまけよう。ラドル!絶対に許さないぞ。伯爵家からしっかり慰謝料を請求して、婚約を解消しよう。もう二度と、ラドルにアントアーネを傷つけさせない。
だからどうか、安心してくれ。アントアーネ、すぐに準備をしてくれ。今から伯爵家に向かおう」
えっ?今から向かうですって…
「アントアーネの気持ちは分かったよ。ただ、ラドル殿はどんな噂が流れようと、君に寄り添ってくれると思うよ。現にアントアーネの悪い噂が流れた時に、我が家から婚約解消の件を伝えたこともあったが、彼は一貫して“アントアーネと婚約解消をするつもりはない”と、はっきり伝えてくれたのだよ。
アントアーネがラドル殿に申し訳ないと思う気持ちも理解できるが、きっとラドル殿なら君を幸せにしてくれるよ。こんな事は言いたくはないが、ラドル殿ほど君を愛してくれている人はいないよ」
お父様が真っすぐ私を見つめ、語り掛けてくる。
「本当にあの人が、私を愛しているとお思いですか?好きな女性の悪い噂を流し、評判を落とすような男が?お父様、こちらをご覧ください」
私の専属使用人たちが、書類やデータを沢山持ってきた。さらにラドル様が私の悪い噂を流す様、令息たちに指示を出している映像も流した。
「な…何なんだこの映像は!ふざけるな!ラドル、あの男、口では調子のいい事を言って、陰ではこんなにも酷い事をしていただなんて!このような侮辱、断じて許せることではない!
あの男を今すぐ裁判にかけてやる!今すぐこのデータを裁判所に提出してくれ!ラドルを訴えてやる」
顔を真っ赤にして怒るお父様。いつも穏やかな人なのに、こんなに怒るのは初めてだ。
「お父様、落ち着いて下さい。私はラドル様をどうこうしたい訳ではありません。ただ、あの男との関係を絶ちたいだけなのです。婚約の解消さえできれば、私は満足ですから」
「アントアーネ、君って子は、何と心の優しい子なんだ…こんなに優しい子を、ラドルは!」
さらに顔を赤くしてお父様が怒っている。とにかく落ち着いてもらわないと。
「お父様、私の事はもういいのです。ただ、彼との婚約を解消できれば…お父様、どうか婚約解消を認めて下さい」
「認めるに決まっているだろう!我が娘を、ここまで侮辱したのだからな。それにしても、凄い資料だな…アントアーネ、君はいつからラドル殿がアントアーネに関する悪い噂を流していた事を、知っていたのだい?こんなにも沢山の証拠を集めたという事は、相当前からかい?」
「半年前、たまたま令息たちに指示を出している姿を目撃して知りました」
「ちょうど君が、原因不明の熱に苦しんでいた時期か…もしかしてあの熱は」
「はい、そうです。唯一信じていたラドル様に裏切られていたことを知ったショックで、熱が出た様です」
私の言葉を聞いたお父様が、小刻みに肩を震わせ涙を流しだした。
「どうしてもっと早く言ってくれなかったのだい?アントアーネが、こんなに苦しんでいただなんて…すぐに話してくれたら、半年も君に我慢させる必要もなかったのに…」
「証拠がないのに、そんな事を話してもお父様も困ると思ったのです。ですから、証拠をしっかり集めてから、お父様に話しをしようと思って。お父様、これで私は、ラドル様と婚約を解消できますか?」
今まで抑えていた感情が溢れ出し、泣きながらお父様に問いかけた。そんな私を、強く抱きしめるお父様。
「アントアーネ、すまなかった。君が全てを知り、苦しんでいただなんて…そうとも知らずに、呑気な事を言ってしまって…私は父親失格だ」
「お父様は父親失格ではありませんわ。私の方こそ、ずっと黙っていてごめんなさい」
「いいや、アントアーネは悪くはない。何も知らずに、のうのうと生きていた私が悪いのだよ。アントアーネがそんな酷い事をする子ではないと、わかっていたのに…すぐに私が調査をしていれば、君をここまで苦しませることはなかったのに。大切な娘を守れない私は、父親失格なのだよ」
「お父様、泣かないで下さい。もう過去の事はいいのです。とにかく私は、一刻も早くあの男と婚約を解消できれば満足ですので」
「分かった…すぐにブラッディ伯爵家に使いの者を出そう。そしてラドルの悪事を全て伯爵にぶちまけよう。ラドル!絶対に許さないぞ。伯爵家からしっかり慰謝料を請求して、婚約を解消しよう。もう二度と、ラドルにアントアーネを傷つけさせない。
だからどうか、安心してくれ。アントアーネ、すぐに準備をしてくれ。今から伯爵家に向かおう」
えっ?今から向かうですって…
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