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第18話:ジャンヌは俺が守る~グラディオン視点~
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お節介で頑張り屋で、いつも周りの事を気にかけているジャンヌ。太陽の様な弾けんばかりの笑顔を振りまき、周りを明るくするジャンヌ。そんな彼女に、俺はいつしか惹かれていった。俺だけじゃない、騎士団員の中には、ジャンヌに恋するものは大勢いた。
ただ、当のジャンヌは、色恋に全く興味がない様だ。俺は少しでも男としてジャンヌに意識して欲しい。そんな思いで、必死に稽古に励んだ。
時には手が血だらけになるまで、竹刀を振った事もある。でも…
「グラディオン、なんて酷い手をしているの?グラディオンが稽古を頑張っているのは知っているけれど、自分の体も大切にしないと。本当にもう、しばらくは竹刀を握ったらだめだからね」
俺の変化にいち早く気が付くジャンヌによって、治療されるのだ。ジャンヌは本当に、周りをよく見ている。俺もジャンヌに近づきたい、そんな思いから、さらに稽古に励んだ。
そんなある日、ジャンヌの父、騎士団長が、“ジャンヌよりも強い男に、ジャンヌを嫁がせたい“と言っているのを聞いたのだ。さらにジャンヌ自身も、それを望んでいると…
やっぱりジャンヌと結婚するためには、強くないといけないのか。そうだよな、自分より弱い男となんて、絶対に結婚したくないよな。
俺は絶対ジャンヌより強くなって見せる。俄然やる気になった俺は、さらに稽古に励んだ。ジャンヌに少しでも近づきたくて、周りにも目を向ける様になった。もちろん、極力ジャンヌの傍にいた。
俺はジャンヌの傍にいられるだけで、幸せなのだ。
必死に頑張ったお陰で、俺は隊で、隊長の次に強いジャンヌの次に強くなった。でも、どうしてもジャンヌに勝つことが出来ないのだ。
本当にジャンヌは、どこまで強いのだろう。それでもいつかジャンヌを超えたい、そんな思いで、引き続き稽古に励んだ。
そんなある日、大事件が起きたのだ。
何と隊の大切な資料とお金が盗まれたのだ。その上、なぜかジャンヌが犯人にされてしまったのだ。あり得ない、ジャンヌがそんな事をするはずがない。
もちろんジャンヌは自分ではないと必死に訴えていた。ただ、目撃者が大勢いたため、結局ジャンヌが犯人にされてしまったのだ。
違う、ジャンヌは絶対にそんな事をしない。きっとジャンヌを目撃したという奴らが、ジャンヌを陥れるためにやったんだ。あいつら、ずっとジャンヌ事を嫌っていたからな。
ジャンヌは今回の事件で、かなりショックをうけ、食事も喉を通らない程憔悴していると聞く。頼りの騎士団長も、遠征に行っていていない。あんな辛そうなジャンヌの顔、見たくない。俺が絶対に、ジャンヌの無罪を晴らしてやる!
俺は密かにあいつらを尾行した。あいつら、機密書類をどこに隠しているのだろう。絶対にあいつらが犯人で間違いないはずだ。
密かに騎士団内のあいつらの持ち物も調べたが、それらしいものは見つからない。
もしかしたら、別の場所に隠しているのか?早くジャンヌの無罪を証明して、苦しみから救い出してやらないと。
ジャンヌの悲しそうな顔を思い浮かべただけで、胸が潰されそうなくらい苦しくなるのだ。絶対に俺は諦めない!
そんなある日、あいつらが街に出ていくのを目撃した。何か手掛かりがつかめるかもしれない。そう思い、付いていく。すると、小さな家に入っていくあいつら。そこには…
「先日は本当にありがとうございました。あなた達のお陰で、生意気な女を懲らしめる事が出来ました」
「そうか、それはよかったな。また何かあれば、いつでも言ってくれ。それでこの書類はどうする?」
あれは、隊の大切な機密書類。あの男たち、どう見ても悪い奴らだよな。どうして悪い奴らがあの書類を。もしかしてあいつら、裏の組織と繋がっていたのか?あり得ない、騎士団員が裏の組織と繋がているだなんて。
その上、そんな組織を使って、ジャンヌを陥れるだなんて!
俺は体中から怒りがこみ上げて来た。今すぐ乗り込んで、あの書類を取り返そう。でも、俺1人で勝てるのか?
一瞬躊躇する。
でも、俺の脳裏には憔悴しきったジャンヌの姿が…勝てるのか?じゃない。勝つんだ。俺はもう、ジャンヌに悲しい顔をして欲しくない。
ゆっくり深呼吸をすると、バンとドアを開けた。
「お前たち、話しは聞いたぞ。まさか裏の組織の人間を使って、ジャンヌを陥れていたなんてな」
「どうしてグラディオンがここに。まずいぞ…」
あいつらが真っ青な顔をして呟いている。
「何だ小僧じゃないか。俺たちが相手してやるよ」
襲い掛かって来たのは、裏の組織の人間だ。俺は腰にさしてあった剣を抜き、応戦する。ただ、やはり裏の組織の人間、強すぎる。それでも、絶対に負ける訳にはいかない!ジャンヌの笑顔を取り戻すために。
とにかく必死に戦った。何度も剣で刺されても、殴られても、絶対に負けない。そんな俺の執念が勝ち、何と裏の組織の人間を倒すことに成功したのだ。
そして無事、機密書類も回収できた。ただ、俺も大けがを負って、今にも意識が飛びそうだ。どうしよう、このまま意識を飛ばしたら、きっとあいつらに書類を奪われる。
その時だった。なんとシャーロンがやって来たのだ。よかった、これでジャンヌの無罪を晴らすことが出来る。
俺はシャーロンにすべてを託し、意識を飛ばしたのだった。
ただ、当のジャンヌは、色恋に全く興味がない様だ。俺は少しでも男としてジャンヌに意識して欲しい。そんな思いで、必死に稽古に励んだ。
時には手が血だらけになるまで、竹刀を振った事もある。でも…
「グラディオン、なんて酷い手をしているの?グラディオンが稽古を頑張っているのは知っているけれど、自分の体も大切にしないと。本当にもう、しばらくは竹刀を握ったらだめだからね」
俺の変化にいち早く気が付くジャンヌによって、治療されるのだ。ジャンヌは本当に、周りをよく見ている。俺もジャンヌに近づきたい、そんな思いから、さらに稽古に励んだ。
そんなある日、ジャンヌの父、騎士団長が、“ジャンヌよりも強い男に、ジャンヌを嫁がせたい“と言っているのを聞いたのだ。さらにジャンヌ自身も、それを望んでいると…
やっぱりジャンヌと結婚するためには、強くないといけないのか。そうだよな、自分より弱い男となんて、絶対に結婚したくないよな。
俺は絶対ジャンヌより強くなって見せる。俄然やる気になった俺は、さらに稽古に励んだ。ジャンヌに少しでも近づきたくて、周りにも目を向ける様になった。もちろん、極力ジャンヌの傍にいた。
俺はジャンヌの傍にいられるだけで、幸せなのだ。
必死に頑張ったお陰で、俺は隊で、隊長の次に強いジャンヌの次に強くなった。でも、どうしてもジャンヌに勝つことが出来ないのだ。
本当にジャンヌは、どこまで強いのだろう。それでもいつかジャンヌを超えたい、そんな思いで、引き続き稽古に励んだ。
そんなある日、大事件が起きたのだ。
何と隊の大切な資料とお金が盗まれたのだ。その上、なぜかジャンヌが犯人にされてしまったのだ。あり得ない、ジャンヌがそんな事をするはずがない。
もちろんジャンヌは自分ではないと必死に訴えていた。ただ、目撃者が大勢いたため、結局ジャンヌが犯人にされてしまったのだ。
違う、ジャンヌは絶対にそんな事をしない。きっとジャンヌを目撃したという奴らが、ジャンヌを陥れるためにやったんだ。あいつら、ずっとジャンヌ事を嫌っていたからな。
ジャンヌは今回の事件で、かなりショックをうけ、食事も喉を通らない程憔悴していると聞く。頼りの騎士団長も、遠征に行っていていない。あんな辛そうなジャンヌの顔、見たくない。俺が絶対に、ジャンヌの無罪を晴らしてやる!
俺は密かにあいつらを尾行した。あいつら、機密書類をどこに隠しているのだろう。絶対にあいつらが犯人で間違いないはずだ。
密かに騎士団内のあいつらの持ち物も調べたが、それらしいものは見つからない。
もしかしたら、別の場所に隠しているのか?早くジャンヌの無罪を証明して、苦しみから救い出してやらないと。
ジャンヌの悲しそうな顔を思い浮かべただけで、胸が潰されそうなくらい苦しくなるのだ。絶対に俺は諦めない!
そんなある日、あいつらが街に出ていくのを目撃した。何か手掛かりがつかめるかもしれない。そう思い、付いていく。すると、小さな家に入っていくあいつら。そこには…
「先日は本当にありがとうございました。あなた達のお陰で、生意気な女を懲らしめる事が出来ました」
「そうか、それはよかったな。また何かあれば、いつでも言ってくれ。それでこの書類はどうする?」
あれは、隊の大切な機密書類。あの男たち、どう見ても悪い奴らだよな。どうして悪い奴らがあの書類を。もしかしてあいつら、裏の組織と繋がっていたのか?あり得ない、騎士団員が裏の組織と繋がているだなんて。
その上、そんな組織を使って、ジャンヌを陥れるだなんて!
俺は体中から怒りがこみ上げて来た。今すぐ乗り込んで、あの書類を取り返そう。でも、俺1人で勝てるのか?
一瞬躊躇する。
でも、俺の脳裏には憔悴しきったジャンヌの姿が…勝てるのか?じゃない。勝つんだ。俺はもう、ジャンヌに悲しい顔をして欲しくない。
ゆっくり深呼吸をすると、バンとドアを開けた。
「お前たち、話しは聞いたぞ。まさか裏の組織の人間を使って、ジャンヌを陥れていたなんてな」
「どうしてグラディオンがここに。まずいぞ…」
あいつらが真っ青な顔をして呟いている。
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とにかく必死に戦った。何度も剣で刺されても、殴られても、絶対に負けない。そんな俺の執念が勝ち、何と裏の組織の人間を倒すことに成功したのだ。
そして無事、機密書類も回収できた。ただ、俺も大けがを負って、今にも意識が飛びそうだ。どうしよう、このまま意識を飛ばしたら、きっとあいつらに書類を奪われる。
その時だった。なんとシャーロンがやって来たのだ。よかった、これでジャンヌの無罪を晴らすことが出来る。
俺はシャーロンにすべてを託し、意識を飛ばしたのだった。
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