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第7章 南部編
異なる世界 14
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「知っているのだな」
「はい」
しかし、なぜ魔球合戦の話を?
「イリサヴィア様は、魔球合戦に思い出でもあるのですか?」
「うむ……」
ということは、経験が?
「幼き頃、一度だけ魔球合戦に参加したことがあるのだ」
「……」
まあ、魔球合戦というものは各地で開催されているとのことだから。
剣姫に経験があっても不思議ではない。
ただ、この流れは……。
「オルドウで行われた魔球合戦。今も心に残っている懐かしい思い出だ」
やはり、オルドウで!
オルドウで幼い頃に一度だけ参加した魔球合戦。
俺とまったく同じじゃないか。
なんだか嬉しくなってくる。
「私もです。子供の頃、オルドウで出場したことがあるんですよ」
「君も参加を! オルドウの魔球合戦に?」
「ええ」
「そうか。君も……」
俺が参加した魔球合戦。
オルドウ大祭の日に行われた子供のための大会だった。
本当に懐かしい。
「ひょっとすると同じ大会に参加していたかもしれませんね」
さすがに、そこまでの偶然はないだろうが。
それでも。
オルドウで魔球合戦に参加したという話だけで、親近感を覚えてしまう。
我ながら、単純なことだよ。
「ふふ、残念ながら君のような少年はいなかったな」
そう、その通り。
あの日のことは、今でもはっきりと記憶に残っている。
だから、彼女のような女性が参加していなかったことも覚えている。
剣姫のように美しい濃紺の髪と蒼眼を持った女の子、凛とした雰囲気を纏った少女はいなかった。
いや……。
雰囲気だけで言うなら、リーナも近いものを持っていたような。
彼女は幼いながらも気品のようなものを備えていたから。
「……」
そういえば、剣姫の目元なんかはリーナに似ている?
まさか、あのリーナが今目の前にいる剣姫だとか?
いやいや、それはない。
あり得ない。
リーナはあざやかな朱色の髪に赤眼だった。
剣姫とは全く違う。
「私の顔に何かついているのか?」
「えっ?」
ああ、俺は剣姫の顔を眺めていたんだな。
「すみません。その……」
「どうした?」
「イリサヴィア様が私の知人に少し似ているなと思いまして」
「……」
「無作法なことを、申し訳ありません」
「いや、気にすることはない。しかし……不思議なものだな」
「はい?」
「私も今同じようなことを考えていたのだ」
同じこと。
というと?
「君も私の知人に似ている」
お互いによく似た知人を?
「……」
「……」
「本当に不思議な縁ですね」
「ああ、私もそう思う」
この世界では、髪色や目の色を変えることはできない。
つまり、リーナと剣姫が同一人物であるわけがない。
もちろん、頭では理解している。
けど……。
そんな偶然があったら面白いだろ。
それこそ、宿命、いや運命だ。
「アリマ!!」
「!?」
緊張を含んだ剣姫の声。
その声に、一瞬で思考が止まる。
剣姫が見つめる先は前方の空間。
「……」
空間が微かに歪んで?
あいつが現れるのか?
まだ時間じゃないのに!
「……」
歪みが徐々に大きくなっていく。
気配は感知できないが、もう間違いない。
「あいつが来ます!」
「……ああ」
「はい」
しかし、なぜ魔球合戦の話を?
「イリサヴィア様は、魔球合戦に思い出でもあるのですか?」
「うむ……」
ということは、経験が?
「幼き頃、一度だけ魔球合戦に参加したことがあるのだ」
「……」
まあ、魔球合戦というものは各地で開催されているとのことだから。
剣姫に経験があっても不思議ではない。
ただ、この流れは……。
「オルドウで行われた魔球合戦。今も心に残っている懐かしい思い出だ」
やはり、オルドウで!
オルドウで幼い頃に一度だけ参加した魔球合戦。
俺とまったく同じじゃないか。
なんだか嬉しくなってくる。
「私もです。子供の頃、オルドウで出場したことがあるんですよ」
「君も参加を! オルドウの魔球合戦に?」
「ええ」
「そうか。君も……」
俺が参加した魔球合戦。
オルドウ大祭の日に行われた子供のための大会だった。
本当に懐かしい。
「ひょっとすると同じ大会に参加していたかもしれませんね」
さすがに、そこまでの偶然はないだろうが。
それでも。
オルドウで魔球合戦に参加したという話だけで、親近感を覚えてしまう。
我ながら、単純なことだよ。
「ふふ、残念ながら君のような少年はいなかったな」
そう、その通り。
あの日のことは、今でもはっきりと記憶に残っている。
だから、彼女のような女性が参加していなかったことも覚えている。
剣姫のように美しい濃紺の髪と蒼眼を持った女の子、凛とした雰囲気を纏った少女はいなかった。
いや……。
雰囲気だけで言うなら、リーナも近いものを持っていたような。
彼女は幼いながらも気品のようなものを備えていたから。
「……」
そういえば、剣姫の目元なんかはリーナに似ている?
まさか、あのリーナが今目の前にいる剣姫だとか?
いやいや、それはない。
あり得ない。
リーナはあざやかな朱色の髪に赤眼だった。
剣姫とは全く違う。
「私の顔に何かついているのか?」
「えっ?」
ああ、俺は剣姫の顔を眺めていたんだな。
「すみません。その……」
「どうした?」
「イリサヴィア様が私の知人に少し似ているなと思いまして」
「……」
「無作法なことを、申し訳ありません」
「いや、気にすることはない。しかし……不思議なものだな」
「はい?」
「私も今同じようなことを考えていたのだ」
同じこと。
というと?
「君も私の知人に似ている」
お互いによく似た知人を?
「……」
「……」
「本当に不思議な縁ですね」
「ああ、私もそう思う」
この世界では、髪色や目の色を変えることはできない。
つまり、リーナと剣姫が同一人物であるわけがない。
もちろん、頭では理解している。
けど……。
そんな偶然があったら面白いだろ。
それこそ、宿命、いや運命だ。
「アリマ!!」
「!?」
緊張を含んだ剣姫の声。
その声に、一瞬で思考が止まる。
剣姫が見つめる先は前方の空間。
「……」
空間が微かに歪んで?
あいつが現れるのか?
まだ時間じゃないのに!
「……」
歪みが徐々に大きくなっていく。
気配は感知できないが、もう間違いない。
「あいつが来ます!」
「……ああ」
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