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第22話 呪いの診断
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俺はリゼットの手を取り、店の奥にある小さな診察スペースへと導いた。そこは簡単な寝台と椅子があるだけの簡素な場所だ。村人たちは、遠巻きに、しかし固唾をのんで俺たちの様子を見守っている。エリアナも、心配そうにカウンターの陰からこちらを覗いていた。
「ここに座ってください」
俺はリゼットを椅子に座らせ、自分はその前に膝をついた。そして、改めて彼女の呪われた左手を診る。間近で見ると、その異様さはさらに際立っていた。まるで黒曜石のように変質した皮膚。生命の温かさが完全に失われた、死んだ手。そこからは、微かだが絶えず生命力が吸い取られているような、嫌な感覚が伝わってきた。
「……触れます」
俺が断りを入れると、リゼットはかすかに頷いた。俺は意を決して、その黒い手にそっと指先で触れた。
氷のように冷たい。いや、それ以上の冷たさだ。まるで、こちらの体温まで吸い取られていくかのような、生命を拒絶する絶対零度の感触。
俺は体内の魔力を練り上げ、創生の力を指先に集中させる。そして、ほんのわずかな力を、彼女の手に流し込んでみた。怪我を治す時と同じように。
だが、反応は全く違った。
俺の力が彼女の皮膚に触れた瞬間、黒い呪いがまるで生き物のように蠢き、俺の力を激しく弾き返したのだ。ビリッとした衝撃が走り、俺は思わず手を引いた。
「くっ……!」
これは、ただの病や傷ではない。俺の創生の力と真っ向から対立する、生命を貪る「負」の力。それが、彼女の魂にまで深く根を張っている。外からのアプローチでは、この強固な呪いをこじ開けることすら難しいだろう。
「……やはり、無理か」
リゼットが、諦めを含んだ声で呟いた。彼女は、これまでに何度も同じような光景を見てきたのだろう。どんな治癒の力も、この呪いの前では無力だったのだ。
「いいえ。まだです」
俺は首を振った。
「外からがダメなら、内側から試すまでです」
俺は立ち上がり、水瓶から創生水を小瓶に満たした。そして、それをリゼットの前に差し出す。
「リゼットさん。これを飲んでください。あなたの体の中から、生命力を活性化させます」
俺は、いつもの決まり文句を付け加えるのを忘れなかった。
「ただし、警告しておきます。これは……ひどく不味い」
リゼットは、茶色く濁った液体がなみなみと注がれた小瓶を、まっすぐに見つめた。その瞳に、迷いはなかった。彼女は、これまでにどんな苦い薬も、痛みを伴う治療も、全て受け入れてきたに違いない。味の不味さなど、彼女が耐えてきた苦しみに比べれば、些細なことなのだろう。
「構わん」
彼女は短く言うと、俺の手から小瓶を受け取った。そして、一瞬の躊躇もなく、その中身を呷るように一気に飲み干した。その潔い飲みっぷりは、さすがは元騎士団員といったところか。
ゴクリ、と彼女の喉が鳴る。
店内の誰もが、息を呑んで彼女の反応を待った。村人たちは、彼女がどんな顔で悶絶するのかと、少しだけ期待しているような空気すらあった。
しかし、リゼットの表情は変わらなかった。鉄面皮。彼女は眉一つ動かさず、ただ静かに目を閉じ、その味を……いや、その衝撃を体の中で受け止めているようだった。だが、その額にじわりと汗が滲み、小瓶を握る指が白くなるほど力を込めているのが、彼女の内面の戦いの激しさを物語っていた。
「……なるほど。噂に違わぬ、興味深い味だ」
数秒後、目を開けた彼女が絞り出した言葉は、それだけだった。その平静さに、村人たちから「おお……」と感嘆とも失望ともつかない声が漏れる。この村で初めて、俺のポーションを飲んで平然としていた人物の登場だった。
だが、本当の変化は、その直後に訪れた。
「……ああ……!」
リゼットの口から、驚きと安堵が入り混じった、か細い声が漏れた。彼女は自分の体を見下ろし、何かを確かめるように両手を握りしめる。
「体が……軽い。ずっと私を苛んでいた、あの鉛のような重さが……消えていく」
その言葉に、俺は彼女の呪われた左手に視線を戻した。
黒い変色が、わずかに薄れていた。どす黒い樹皮のようだった皮膚に、ほんの少しだけ血の気が戻っている。まるで、凍てついた大地に、春の兆しが見えたかのように。
「すごい……!ルーク様のポーションは、呪いにも効くんだ!」
「さすがはルーク様だ!」
村人たちから、歓喜の声が上がる。エリアナも、カウンターの陰から嬉しそうに顔を輝かせていた。
リゼット自身も、自分の身に起きた変化に打ち震えていた。二年ぶりだった。呪いの苦痛から解放されたのは。彼女の気高い瞳に、みるみるうちに涙が溜まっていく。それは、長すぎた絶望の夜が、ようやく明けようとしていることへの、歓喜の涙だった。
「……助かる。私は、これで……!」
彼女が希望に満ちた声でそう言いかけた、その時だった。
ふ、と。
彼女の左手の色が、再び元のどす黒さへと戻り始めたのだ。それは、ゆっくりと、しかし確実に。まるで、灯った火が消えるように、取り戻しかけた血の気は再び失われ、呪いの闇がその手を覆い尽くしていく。
同時に、リゼットの顔に苦痛の色が戻ってきた。
「……あ……あぁ……!」
軽くなったはずの体は、再び鉛の重さを取り戻し、和らいでいた痛みもぶり返してくる。せっかく見えた希望の光が、目の前で無情にも掻き消えていく。
俺は、すぐに理解した。
俺の創生水は、呪いを消し去っているわけではない。呪いによって喰われた生命力を、内側から強制的に補っているだけだ。呪いそのものが彼女の体に巣食っている限り、創生水の効果が切れれば、また生命力は喰われ、元の状態に戻ってしまう。それは、底の抜けた桶に、水を注ぎ続けるようなものだった。
「な、なぜだ……。なぜ、戻ってしまう……!」
リゼットは、自分の手を握りしめ、絶望に顔を歪ませた。一度希望を見せられた後の絶望は、それまでよりもずっと深く、暗い。彼女の瞳から、光が消えた。
「やはり、ダメなのか……。どんな奇跡も、この呪いの前では無意味なのか……」
彼女は力なくうなだれ、その肩は小さく震えていた。店内の歓声は、いつの間にか重い沈黙に変わっている。
一時的に痛みが和らぐ。それは、希望であると同時に、残酷な拷問でもあった。このままでは、彼女は永遠にこの繰り返しを味わうことになる。
絶望が、再び彼女を飲み込もうとしていた。その時、俺は彼女の前に、もう一度膝をついた。
「リゼットさん」
俺の声に、彼女はゆっくりと顔を上げる。その瞳は、もう何も映していなかった。
「まだです」
俺は、彼女の虚ろな瞳をまっすぐに見つめ、力強く言い放った。
「諦めるのは、まだ早い」
俺の言葉に、リゼットの瞳が、かすかに揺れた。
「ここに座ってください」
俺はリゼットを椅子に座らせ、自分はその前に膝をついた。そして、改めて彼女の呪われた左手を診る。間近で見ると、その異様さはさらに際立っていた。まるで黒曜石のように変質した皮膚。生命の温かさが完全に失われた、死んだ手。そこからは、微かだが絶えず生命力が吸い取られているような、嫌な感覚が伝わってきた。
「……触れます」
俺が断りを入れると、リゼットはかすかに頷いた。俺は意を決して、その黒い手にそっと指先で触れた。
氷のように冷たい。いや、それ以上の冷たさだ。まるで、こちらの体温まで吸い取られていくかのような、生命を拒絶する絶対零度の感触。
俺は体内の魔力を練り上げ、創生の力を指先に集中させる。そして、ほんのわずかな力を、彼女の手に流し込んでみた。怪我を治す時と同じように。
だが、反応は全く違った。
俺の力が彼女の皮膚に触れた瞬間、黒い呪いがまるで生き物のように蠢き、俺の力を激しく弾き返したのだ。ビリッとした衝撃が走り、俺は思わず手を引いた。
「くっ……!」
これは、ただの病や傷ではない。俺の創生の力と真っ向から対立する、生命を貪る「負」の力。それが、彼女の魂にまで深く根を張っている。外からのアプローチでは、この強固な呪いをこじ開けることすら難しいだろう。
「……やはり、無理か」
リゼットが、諦めを含んだ声で呟いた。彼女は、これまでに何度も同じような光景を見てきたのだろう。どんな治癒の力も、この呪いの前では無力だったのだ。
「いいえ。まだです」
俺は首を振った。
「外からがダメなら、内側から試すまでです」
俺は立ち上がり、水瓶から創生水を小瓶に満たした。そして、それをリゼットの前に差し出す。
「リゼットさん。これを飲んでください。あなたの体の中から、生命力を活性化させます」
俺は、いつもの決まり文句を付け加えるのを忘れなかった。
「ただし、警告しておきます。これは……ひどく不味い」
リゼットは、茶色く濁った液体がなみなみと注がれた小瓶を、まっすぐに見つめた。その瞳に、迷いはなかった。彼女は、これまでにどんな苦い薬も、痛みを伴う治療も、全て受け入れてきたに違いない。味の不味さなど、彼女が耐えてきた苦しみに比べれば、些細なことなのだろう。
「構わん」
彼女は短く言うと、俺の手から小瓶を受け取った。そして、一瞬の躊躇もなく、その中身を呷るように一気に飲み干した。その潔い飲みっぷりは、さすがは元騎士団員といったところか。
ゴクリ、と彼女の喉が鳴る。
店内の誰もが、息を呑んで彼女の反応を待った。村人たちは、彼女がどんな顔で悶絶するのかと、少しだけ期待しているような空気すらあった。
しかし、リゼットの表情は変わらなかった。鉄面皮。彼女は眉一つ動かさず、ただ静かに目を閉じ、その味を……いや、その衝撃を体の中で受け止めているようだった。だが、その額にじわりと汗が滲み、小瓶を握る指が白くなるほど力を込めているのが、彼女の内面の戦いの激しさを物語っていた。
「……なるほど。噂に違わぬ、興味深い味だ」
数秒後、目を開けた彼女が絞り出した言葉は、それだけだった。その平静さに、村人たちから「おお……」と感嘆とも失望ともつかない声が漏れる。この村で初めて、俺のポーションを飲んで平然としていた人物の登場だった。
だが、本当の変化は、その直後に訪れた。
「……ああ……!」
リゼットの口から、驚きと安堵が入り混じった、か細い声が漏れた。彼女は自分の体を見下ろし、何かを確かめるように両手を握りしめる。
「体が……軽い。ずっと私を苛んでいた、あの鉛のような重さが……消えていく」
その言葉に、俺は彼女の呪われた左手に視線を戻した。
黒い変色が、わずかに薄れていた。どす黒い樹皮のようだった皮膚に、ほんの少しだけ血の気が戻っている。まるで、凍てついた大地に、春の兆しが見えたかのように。
「すごい……!ルーク様のポーションは、呪いにも効くんだ!」
「さすがはルーク様だ!」
村人たちから、歓喜の声が上がる。エリアナも、カウンターの陰から嬉しそうに顔を輝かせていた。
リゼット自身も、自分の身に起きた変化に打ち震えていた。二年ぶりだった。呪いの苦痛から解放されたのは。彼女の気高い瞳に、みるみるうちに涙が溜まっていく。それは、長すぎた絶望の夜が、ようやく明けようとしていることへの、歓喜の涙だった。
「……助かる。私は、これで……!」
彼女が希望に満ちた声でそう言いかけた、その時だった。
ふ、と。
彼女の左手の色が、再び元のどす黒さへと戻り始めたのだ。それは、ゆっくりと、しかし確実に。まるで、灯った火が消えるように、取り戻しかけた血の気は再び失われ、呪いの闇がその手を覆い尽くしていく。
同時に、リゼットの顔に苦痛の色が戻ってきた。
「……あ……あぁ……!」
軽くなったはずの体は、再び鉛の重さを取り戻し、和らいでいた痛みもぶり返してくる。せっかく見えた希望の光が、目の前で無情にも掻き消えていく。
俺は、すぐに理解した。
俺の創生水は、呪いを消し去っているわけではない。呪いによって喰われた生命力を、内側から強制的に補っているだけだ。呪いそのものが彼女の体に巣食っている限り、創生水の効果が切れれば、また生命力は喰われ、元の状態に戻ってしまう。それは、底の抜けた桶に、水を注ぎ続けるようなものだった。
「な、なぜだ……。なぜ、戻ってしまう……!」
リゼットは、自分の手を握りしめ、絶望に顔を歪ませた。一度希望を見せられた後の絶望は、それまでよりもずっと深く、暗い。彼女の瞳から、光が消えた。
「やはり、ダメなのか……。どんな奇跡も、この呪いの前では無意味なのか……」
彼女は力なくうなだれ、その肩は小さく震えていた。店内の歓声は、いつの間にか重い沈黙に変わっている。
一時的に痛みが和らぐ。それは、希望であると同時に、残酷な拷問でもあった。このままでは、彼女は永遠にこの繰り返しを味わうことになる。
絶望が、再び彼女を飲み込もうとしていた。その時、俺は彼女の前に、もう一度膝をついた。
「リゼットさん」
俺の声に、彼女はゆっくりと顔を上げる。その瞳は、もう何も映していなかった。
「まだです」
俺は、彼女の虚ろな瞳をまっすぐに見つめ、力強く言い放った。
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俺の言葉に、リゼットの瞳が、かすかに揺れた。
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