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エドガーとティナ
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エドガー・ストライク。
ストライク五爵家の元三男。
性格は大人しく、ある意味子供らしさがない。
生まれて数ヶ月で立ち上がり、一歳の頃には絵本を開いて読んでいた。
二歳にして魔法書を読み、写本する事で誦じられるようになった。
四歳で魔法陣を理解し、五歳で簡単な魔道具を自力で作った。
六歳になると家中の本を全て読み、覚えてしまい、祖父や父の言葉の間違いを指摘する始末だった。
王都の初等教育機関にも入学したが、レベルが違いすぎて三日間だけ通い、本来10~12歳で受けるべき卒業試験をパスしてしまった。
そして七歳になってからは図書館に毎日通う様になったためあまり目立つ事は無くなった。
そして12歳、祝福の儀というスキルを与えられる人生のかかったイベントだ。
そこでエドガーには「スキル無し」という前代未聞の事件が起きた。
かつての神童、エドガー・ストライクはどんな才能《スキル》を持つのか? 知っている人は興味深々だった。
エドガーの祝福の儀にはかつてないほどの観衆が集まった。
【スキル無し】となったところ、方々からため息が漏れた。
エドガーはたくさんの観衆の目の前で実の父、ストラゴス・ストライクに殴られた。
ざわざわと騒ぎ始める観衆。
「これは見せ物ではないぞ! 者共、さっさと散れ!!」
貴族ストラゴスの一喝により観衆は散っていった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「エドガー様、まもなくテオドールに着きますよ」
「‥‥‥わかった」
いつのまにか寝てしまったようだ。馬車に五日間乗りっぱなしの生活もようやく終わる。
ちなみにこの流刑者送りの馬車に乗ることはもうない。これから先はティナと二人で暮らしていかねばならない。
馬車が停車した。扉が開かれる。
俺はトランク一つを持って流刑地に降り立った。
「ここがテオドールか‥‥‥。予想以上に寂れているな」
「そりゃあ流刑地ですからね。私はエドガー様と一緒なら都と変わりないですけどね」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ティナ・トリオール。
彼女はノナン族。日本で言えば鬼に近い種族。
ノナン族はマルディア王国により殲滅された。ティナは当時は八歳であった。
ティナはマルディア王国の王都の孤児院に入った。小さいながらも二つの角が生え、銀の髪、小麦色の肌と周りとは違う見た目のため孤児院内ではイジメられていた。
ティナが9歳になる頃、外での奉仕活動をしていた時もイジメられていた。そこをたまたま馬車に乗って通った7歳のエドガーに見つけられ拾われた。
周囲の反対を押し切ってまでエドガーが親に強くねだるのは生まれて初めてだった。
エドガー専任のメイドとして雇われたティナは様々な才能を開花させる。
家事はもちろん完璧にこなした。
(拾っていただいたエドガー様にもっと報いねば‥‥‥)
家事の合間に護身術も身につけた。もともとの種族として筋力は極めて高い。近接の格闘技と短剣術を極めるまで大して時間は掛からなかった。
祝福の儀にてスキル『生活魔法(極)』を得たティナ。
この時だけはもっと大きな貴族からの誘いもあったがティナは即断った。このスキルはエドガーの為にだけ使うと心に決めた。
そして一年後、エドガーの追放。エドガーの側にいる事が自分の使命だと思っているティナはついて行くのに何の躊躇もなかった。
一族で生活していたあの頃よりもエドガーの側に仕えている今の方がティナは幸せを感じていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(‥‥‥少し思い出してしまいました。あの頃の記憶)
流刑者の村テオドールに向かう馬車の中。
自分の膝に頭を預けているエドガーの髪を撫でるティナ。
「エドガー様にはこのティナが付いております。何処までも、何時までも一緒ですからね」
ストライク五爵家の元三男。
性格は大人しく、ある意味子供らしさがない。
生まれて数ヶ月で立ち上がり、一歳の頃には絵本を開いて読んでいた。
二歳にして魔法書を読み、写本する事で誦じられるようになった。
四歳で魔法陣を理解し、五歳で簡単な魔道具を自力で作った。
六歳になると家中の本を全て読み、覚えてしまい、祖父や父の言葉の間違いを指摘する始末だった。
王都の初等教育機関にも入学したが、レベルが違いすぎて三日間だけ通い、本来10~12歳で受けるべき卒業試験をパスしてしまった。
そして七歳になってからは図書館に毎日通う様になったためあまり目立つ事は無くなった。
そして12歳、祝福の儀というスキルを与えられる人生のかかったイベントだ。
そこでエドガーには「スキル無し」という前代未聞の事件が起きた。
かつての神童、エドガー・ストライクはどんな才能《スキル》を持つのか? 知っている人は興味深々だった。
エドガーの祝福の儀にはかつてないほどの観衆が集まった。
【スキル無し】となったところ、方々からため息が漏れた。
エドガーはたくさんの観衆の目の前で実の父、ストラゴス・ストライクに殴られた。
ざわざわと騒ぎ始める観衆。
「これは見せ物ではないぞ! 者共、さっさと散れ!!」
貴族ストラゴスの一喝により観衆は散っていった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「エドガー様、まもなくテオドールに着きますよ」
「‥‥‥わかった」
いつのまにか寝てしまったようだ。馬車に五日間乗りっぱなしの生活もようやく終わる。
ちなみにこの流刑者送りの馬車に乗ることはもうない。これから先はティナと二人で暮らしていかねばならない。
馬車が停車した。扉が開かれる。
俺はトランク一つを持って流刑地に降り立った。
「ここがテオドールか‥‥‥。予想以上に寂れているな」
「そりゃあ流刑地ですからね。私はエドガー様と一緒なら都と変わりないですけどね」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ティナ・トリオール。
彼女はノナン族。日本で言えば鬼に近い種族。
ノナン族はマルディア王国により殲滅された。ティナは当時は八歳であった。
ティナはマルディア王国の王都の孤児院に入った。小さいながらも二つの角が生え、銀の髪、小麦色の肌と周りとは違う見た目のため孤児院内ではイジメられていた。
ティナが9歳になる頃、外での奉仕活動をしていた時もイジメられていた。そこをたまたま馬車に乗って通った7歳のエドガーに見つけられ拾われた。
周囲の反対を押し切ってまでエドガーが親に強くねだるのは生まれて初めてだった。
エドガー専任のメイドとして雇われたティナは様々な才能を開花させる。
家事はもちろん完璧にこなした。
(拾っていただいたエドガー様にもっと報いねば‥‥‥)
家事の合間に護身術も身につけた。もともとの種族として筋力は極めて高い。近接の格闘技と短剣術を極めるまで大して時間は掛からなかった。
祝福の儀にてスキル『生活魔法(極)』を得たティナ。
この時だけはもっと大きな貴族からの誘いもあったがティナは即断った。このスキルはエドガーの為にだけ使うと心に決めた。
そして一年後、エドガーの追放。エドガーの側にいる事が自分の使命だと思っているティナはついて行くのに何の躊躇もなかった。
一族で生活していたあの頃よりもエドガーの側に仕えている今の方がティナは幸せを感じていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
(‥‥‥少し思い出してしまいました。あの頃の記憶)
流刑者の村テオドールに向かう馬車の中。
自分の膝に頭を預けているエドガーの髪を撫でるティナ。
「エドガー様にはこのティナが付いております。何処までも、何時までも一緒ですからね」
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