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テオドール村
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「まずはこの村の村長様にご挨拶ですね」
「村長なんているのか?」
村というからにはいるんだろうけど。
ここでは馬車ですら珍しいのか、数人だが人だかりが出来た。
そこに髭の生えた老人が駆け寄ってくる。
「この村の村長、テオでございます。この度は私の代わりにこの村を立て直してくれると言うことで‥‥‥」
「ん? なんですか、それは? そんな話は聞いてませんけど?」
きっと誰かと勘違いしているのだろう。
「マルディア王国きっての神童、エドガー様ですよね?」
勘違いじゃないんかい。なんでそんな話に?
「俺は確かにエドガーですけど。家を追放されてここに来ただけなのですが‥‥‥」
「なんと! ‥‥‥そうでしたか。私はてっきりエドガー様を遣わしてくださったのかと」
何か目に見えて解るくらいがっかりしている。
「エドガー様、ここはお力を貸して差し上げてはいかがですか?」
「まぁ‥‥‥そうだな。特別する事もないだろうし。テオさん、俺で良ければ手伝いますよ」
するとテオさんはパッと顔を上げて俺の肩を掴む。
「ほ、本当ですか!! ありがとうございます。こんなところではなんですので是非我が家にお越しください」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
案内された家は村長宅とは思えないほど粗末な家だった。
「汚い所ですがどうぞお入りください」
「‥‥‥ホントに汚いな」
「エドガー様!!」
つい本音が出てしまい、ティナに怒られた。
「ははは、正直な方だ。まぁお掛けください」
テオさんは笑って許してくれた。いい人だ。
水差しから水を注いで出してくれた。
ティナと一緒に飲む。
「美味い水だ」
「本当に!!」
「この村の唯一の自慢です、どうぞいくらでもお飲みください」
村長が向かいに座る。
「さてこの村の立て直しの話ですが。ここは王都から遠い流刑地として様々な人が王国中から送られてきます。つまり血の気の多い輩や犯罪者など問題のある人が多いのです」
「まぁ、そうなんでしょうな」
「そういう人間は真面目に働こうともしない。さらに元々の村の住民に迷惑をかける。それで村を離れる村人まで出てきてしまい‥‥‥」
「なるほど‥‥‥」
人が減れば村の収入も減るし作物の収量も減る。
「現在の村の人口はどれくらいですか?」
「300人ちょっとです」
「その輩共は?」
「今は30人くらいでしょうか? ただしどんどん増えます」
次々と犯罪者が送られてくる訳だからな。
「じゃあその輩共に会ってみるとするか」
「!? 危険ですよ!?」
「大丈夫ですよ、ティナがいますから」
「ええ、もちろん!! お任せください!」
ティナは握り拳をテオさんに見せつけた。
「村長なんているのか?」
村というからにはいるんだろうけど。
ここでは馬車ですら珍しいのか、数人だが人だかりが出来た。
そこに髭の生えた老人が駆け寄ってくる。
「この村の村長、テオでございます。この度は私の代わりにこの村を立て直してくれると言うことで‥‥‥」
「ん? なんですか、それは? そんな話は聞いてませんけど?」
きっと誰かと勘違いしているのだろう。
「マルディア王国きっての神童、エドガー様ですよね?」
勘違いじゃないんかい。なんでそんな話に?
「俺は確かにエドガーですけど。家を追放されてここに来ただけなのですが‥‥‥」
「なんと! ‥‥‥そうでしたか。私はてっきりエドガー様を遣わしてくださったのかと」
何か目に見えて解るくらいがっかりしている。
「エドガー様、ここはお力を貸して差し上げてはいかがですか?」
「まぁ‥‥‥そうだな。特別する事もないだろうし。テオさん、俺で良ければ手伝いますよ」
するとテオさんはパッと顔を上げて俺の肩を掴む。
「ほ、本当ですか!! ありがとうございます。こんなところではなんですので是非我が家にお越しください」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
案内された家は村長宅とは思えないほど粗末な家だった。
「汚い所ですがどうぞお入りください」
「‥‥‥ホントに汚いな」
「エドガー様!!」
つい本音が出てしまい、ティナに怒られた。
「ははは、正直な方だ。まぁお掛けください」
テオさんは笑って許してくれた。いい人だ。
水差しから水を注いで出してくれた。
ティナと一緒に飲む。
「美味い水だ」
「本当に!!」
「この村の唯一の自慢です、どうぞいくらでもお飲みください」
村長が向かいに座る。
「さてこの村の立て直しの話ですが。ここは王都から遠い流刑地として様々な人が王国中から送られてきます。つまり血の気の多い輩や犯罪者など問題のある人が多いのです」
「まぁ、そうなんでしょうな」
「そういう人間は真面目に働こうともしない。さらに元々の村の住民に迷惑をかける。それで村を離れる村人まで出てきてしまい‥‥‥」
「なるほど‥‥‥」
人が減れば村の収入も減るし作物の収量も減る。
「現在の村の人口はどれくらいですか?」
「300人ちょっとです」
「その輩共は?」
「今は30人くらいでしょうか? ただしどんどん増えます」
次々と犯罪者が送られてくる訳だからな。
「じゃあその輩共に会ってみるとするか」
「!? 危険ですよ!?」
「大丈夫ですよ、ティナがいますから」
「ええ、もちろん!! お任せください!」
ティナは握り拳をテオさんに見せつけた。
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