転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯

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冒険者 編

モンスターパレード②

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「ヴォオオ!!!! 俺達も撃って出るぞー‼︎」
「「「ヴォオオ!!!!!」」」

 城門が開き、騎士団や冒険者達が出て来る。
 俺の武器は大量破壊兵器みたいな使い方ばかりだから、敵味方入り乱れると使いにくい。
 あとは冒険者達の後ろに隠れて、ハイドロボムでもぶち込んでれば良いだろう。

 モンスターからすれば、水が飛んできて爆発するという、未経験の状況なので避けようがない。

 未経験と言えば冒険者の方もだが。

「兄ちゃんは不思議な技使うなぁ?助かってるけど、それはどうやってんだ?」
「それは聞かないでください。倒した素材は全て差し上げますので」

「おぅ?太っ腹だな、兄ちゃん。俺達も命懸けだからよ、遠慮はしねーぜ」
「ええ、構いませんよ」

 これくらいのモンスターの魔石とドロップ品で詮索されないならそれで良い。さっき数え切れないくらい拾ったしな。



 それから数時間、前衛のパーティーは入れ替わり立ち替わりしたが、俺は同じ様に素材をあげることで詮索しない様にしてもらった。

「兄ちゃん、そろそろ交代したほうがいいんじゃないか?」

 そうか、普通なら魔力切れしてなきゃおかしい活動時間だな。

「そうですね、すいませんが、下がらせてもらいます」

 うん、もっと早く下がれば良かった。

「ネロ、最初の攻撃、なにアレ?」

 シャルは王族なので前線には勿論出ない、その代わり司令官として今回の作戦の最高責任者として指名されたそうだ。 
 本人は最前線でモンスターを討伐したかったらしいけど。まったくこのおてんば姫は‥‥‥。

「シャル、この間ダンジョンに行って拾ったモノなんだけどさ、あんな使い方が出来たみたいで」
「アレで完全に勢いを止められたわ、アナタ今回の功労一番は、間違い無しよ!」

「やめて、目立つ表彰とかなら出ないからね」
「ダメよ、今度ので間違い無くSランクになるから」

「‥‥‥せめて、こっそりとやってくれないか?」


 翌日、モンスターパレードの収束が確認され、論功行賞が行われる事になった。シャルの予想通り、功労一番は俺だった。

「表彰式を後日執り行うので、王宮へ来ていただきたい」
「えぇ?ギルドじゃないんですか?」

「Sランクともなると、滅多にない名誉な事ゆえに、表彰も王宮で行なうのだ。何か希望は有るか?」
「‥‥‥なるべく少人数でお願いします」
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