転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯

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冒険者 編

モンスターパレード

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「ネロ、大変な事態が起きたわ、王宮まで来てくれる?」
「シャル、どうした?」

「モンスターパレードよ、コレは国家的問題。とりあえず一緒に来て!」
「わかった」


 王宮は大騒ぎ、兵隊さん達が行ったり来たり。大変そうだな。

 陛下からお願いされた。

「ネロ、よく来てくれた。お前を一流の冒険者として、また我が娘の伴侶として頼む。このモンスターパレードで被害が減る様に抑えてくれ」

「はぁ、まぁやれる事はやってみます」
「すまぬ、恩に着る」

 モンスターパレードとは、モンスターの大発生。通常では有り得ない数のモンスターが現れて、都市を襲い、覆い尽くして根こそぎ破壊してしまう。数十年に一度起きるかどうかの大災害だそうだ。 
 ある程度の予兆が分かるので、予測がつき、今週中に起きそうな予想らしい。

 俺ももちろん、シャルもマリアもローズもサラも未経験だ。が、リヴィアは前回のモンスターパレード経験者らしい。 
 ある程度のベテラン冒険者からすれば、素材を沢山くれるビッグイベントらしいが、普通の人からすれば災厄でしかない。

「明日から一週間の間にモンスターパレードが起きる可能性があります。最大限の警戒を行い、外出しないようにしてください」


 都市にアナウンスが入る。
 こんな機能があったんだな。
 とりあえずの思いつく用意は出来るだけしてみたが、薬とかも沢山必要だろうな。匿名で大量に寄付しておいた。


「ギルドとしても、冒険者を派遣するからには傷ついて欲しくはない。なるべく安全にモンスターを倒してもらいたい。と言うわけで、ネロ、まずはお前さんが最前線で敵の先頭集団を一掃してくれるとありがたい」
 
 おぉーい、ギルマス、誰から聞いた?
 チラッと見ると、うちの嫁候補の猫二人が目線を逸らした。お前らか!

「うちのネロは規格外の魔法使いだと言っただけニャ‥‥‥」
「あちしだって、旦那ならなんとかしてくれるって思ったんだよ。悪かったよ‥‥‥」

 猫二人がしょんぼりして、尻尾も下がってるから怒る気が失せてしまった。

もう二度としちゃ、ダメなんだからね!


 予想通り、翌朝モンスターパレードが発生した。遠くに土煙が見える。地鳴りのような音、モンスター達が近づいてくる音だ。

 俺は王都正門前についた。ミストサーチでモンスターが近づいているのが正確にわかる。
 とりあえず人は、全員城壁内に入ったな、よし。


 水の魔剣 オキシダンに相当量の魔力を込める。城壁と平行に城壁の端まで刀身が伸びる。
 重さは感じない、魔力だから。
 野球で言えば右バッターが肩の高さでバットを寝かせたような構えだ。

 この状態でモンスター引きつけるの怖ぇぇ!先頭集団はモンスターの中でも強めの奴らが多いらしいが‥‥‥。


 確認出来たのは、オーガ、ブラックゴブリン、毒トカゲ、ウィンドウルフ等‥‥‥。



 まだだ、まだまだ‥‥‥、ここだ!

ブォン!!!!

 2メートルまで近づいたモンスター達に向けて、剣を振る、と言うよりはバットスイング。

 右から左へモンスター達のウェーブが起きる。
 オーガなんかはデカイので足しか切れてないので今度は左から右へ。
 


 目の前にはキラキラの野原。
 
超有名アニメであったなぁ。こんな光景。

『その者、黒き衣を纏いて金色の野に降り立つべし』

 すいません、言ってみたかっただけです。

 とりあえず半径500メートル超の半円形にモンスターを駆逐出来た。
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