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一章~久方ぶりの土地~
出発
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3つあるテーブルの1つを占領し、計6人が膝を突き合わせた。
「で、ここの状況は分かった。お前ら5人があの後から、この街を守っていた事も。」
「で、龍さん。あいつらの正体は分かったの?っていうか何処に居たの?」顔を突き出し疑問を口早に話すネズミ。
「何処に居たかはそのうち教えるが、あいつらの正体は正直分からん。」
あからさまにがっかりした5人を見回しながら龍が更に話す。
「ただ、あの後で色んな場所に変な建物が出来たのは聞いた。」
「「変な建物?」」全員の声が重なる。
「あぁ、どうやらあいつらが建てたらしく、各地に散らばって置かれている。」
「何のために?」
「恐らく、監視の為だろうな。」カウンターの中から声が飛んできた。
「あぁ、俺達みたいな奴等が出てこない様に。だと思ってる。」その声に龍が返事をして、更にカウンターに声をかける。
「ネズミがいてくれて助かったが、もう一人戦力が欲しい。頼めねぇか、戌?」
ネズミと龍以外の4人が立ち上がり、カウンターを見やる。
「マスター!?こ、この人が戌なんですか?」
「言ってなかったのかよ?」驚いて目を開く龍。
「昔の話だよ、悪いが今の俺が行った所で足手まといだ。」カウンターから出てきたマスターが足を引き摺りながらテーブルまで歩いていく。
「この通り、この店で仕事するのがやっとなんだ。その代わり…」豊の肩に手を置く
「こいつを連れて行け、基礎は教えといた。」
そう言われて思わず豊が戌を見やる。
「なるほど、柔道を教えたのはあんただったか。」
「いつか、こんな日がくるんじゃないかと思ってたからな。」
「お、俺が二人と一緒に?」豊の言葉が店内に消えていった。
*
バタン!とバックドアが閉まる。
「こんなもんかな。本当に貰っちまって良いのかよ?戌さん。」
4WDの車を撫でながら龍が問う。
「良い良い、どうせもう乗れないからな。そんなことより…」
ネズミと豊を含む5人が別れを惜しんでるのを横目に見ながら、龍の傍に寄りながら小声で呟く。
「午と未は何とか逃がせたが、そっちはどうだ?」
首を横に振りながら「寅は俺の身代わりになってくれた。丑と亥は最前線に立ってくれたから…」と消え入りそうな声で応えた。
「そうか…まぁ、鷹は生きてるだろうなぁ…」励ますように無理やり笑いながら戌が慰めながら右手を差し出す。
「あぁ、あいつは生きてるよ。」そして龍が手を握り返して、やっと笑った。
数十分後、静かになった街の中。
barの裏手に行き、いつもの様に不恰好な石3つに酒をかける。
「聞いたか?あいつはちゃんとお前らの事、気にかけてたぞ。全部終わったらこんな墓標まがいなもんじゃなくて立派な墓を建ててやるからな?寅、丑、亥。」
「で、ここの状況は分かった。お前ら5人があの後から、この街を守っていた事も。」
「で、龍さん。あいつらの正体は分かったの?っていうか何処に居たの?」顔を突き出し疑問を口早に話すネズミ。
「何処に居たかはそのうち教えるが、あいつらの正体は正直分からん。」
あからさまにがっかりした5人を見回しながら龍が更に話す。
「ただ、あの後で色んな場所に変な建物が出来たのは聞いた。」
「「変な建物?」」全員の声が重なる。
「あぁ、どうやらあいつらが建てたらしく、各地に散らばって置かれている。」
「何のために?」
「恐らく、監視の為だろうな。」カウンターの中から声が飛んできた。
「あぁ、俺達みたいな奴等が出てこない様に。だと思ってる。」その声に龍が返事をして、更にカウンターに声をかける。
「ネズミがいてくれて助かったが、もう一人戦力が欲しい。頼めねぇか、戌?」
ネズミと龍以外の4人が立ち上がり、カウンターを見やる。
「マスター!?こ、この人が戌なんですか?」
「言ってなかったのかよ?」驚いて目を開く龍。
「昔の話だよ、悪いが今の俺が行った所で足手まといだ。」カウンターから出てきたマスターが足を引き摺りながらテーブルまで歩いていく。
「この通り、この店で仕事するのがやっとなんだ。その代わり…」豊の肩に手を置く
「こいつを連れて行け、基礎は教えといた。」
そう言われて思わず豊が戌を見やる。
「なるほど、柔道を教えたのはあんただったか。」
「いつか、こんな日がくるんじゃないかと思ってたからな。」
「お、俺が二人と一緒に?」豊の言葉が店内に消えていった。
*
バタン!とバックドアが閉まる。
「こんなもんかな。本当に貰っちまって良いのかよ?戌さん。」
4WDの車を撫でながら龍が問う。
「良い良い、どうせもう乗れないからな。そんなことより…」
ネズミと豊を含む5人が別れを惜しんでるのを横目に見ながら、龍の傍に寄りながら小声で呟く。
「午と未は何とか逃がせたが、そっちはどうだ?」
首を横に振りながら「寅は俺の身代わりになってくれた。丑と亥は最前線に立ってくれたから…」と消え入りそうな声で応えた。
「そうか…まぁ、鷹は生きてるだろうなぁ…」励ますように無理やり笑いながら戌が慰めながら右手を差し出す。
「あぁ、あいつは生きてるよ。」そして龍が手を握り返して、やっと笑った。
数十分後、静かになった街の中。
barの裏手に行き、いつもの様に不恰好な石3つに酒をかける。
「聞いたか?あいつはちゃんとお前らの事、気にかけてたぞ。全部終わったらこんな墓標まがいなもんじゃなくて立派な墓を建ててやるからな?寅、丑、亥。」
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