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第120話
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「預けますか? それとも全て交換いたしますか?」
「全て交換で」
「こちら2億5000万チップになりますので、2500万Gとなります」
「ありがとうございます」
結局俺達はあの豪運ディーラーとの勝負を始め、お互いに一歩も譲らない互角の勝負をしていた。
ただ周りのギャラリーによる応援の力もあってか、段々と俺達の勝率は上がっていった。
おそらくカジノの偉い人も俺達の勝負を見に来ていて、もう豪運ディーラーの力では俺達を抑えきれなくなってからは、物凄い青い顔でただ俺達の勝負を見ていることしか出来ていなかった。
そして俺達が皆5000万チップを貯めた頃にはギャラリーも少し減っており、俺達もどこか作業のような空気感が漂い始めて、そこで今日はもうやめることにした。
「チップをそのまま置いといて、次来た時更に高い掛け金から始めるのも良いけど、まぁ遊んでこんなにお金が貯まったならこれ以上はバチが当たるよな」
ウル達が楽しそうならまだまだやってたかもしれないけど、流石に退屈なことをさせるわけにはいかない。
「でも良く出禁にならなかったな」
「クゥ」「アウ」「……!」「コン」
もう今回で俺達はあのカジノを利用できなくなると思っていたが、カジノスタッフの人にはまた来てくださいと言われた。
そして豪運ディーラーの人にも次は負けませんと言われたが、ディーラーってルール通りにただやるだけだよな?
確かに豪運ディーラーの人の台になってからチップが増えにくくなったし、確実に他のディーラーとの差はあったけど、まさか次は負けない宣言されるなんて。
ただ、そう言われたらまた来ようと思えるし、ディーラーの人に俺としては感謝しかない。
「ウル達は楽しかった?」
「クゥ!」「アウ!」「……!」「コン!」
「なら良かった」
やめ時も良かったのだろう。ウル達が楽しいと思える状態で切り上げの判断をしたのは良かったし、俺達の勝負を見ていたギャラリーも、次は自分達が頑張るぞ! みたいな空気になってたし。
あと、顔が真っ青だったオーナーっぽい人がこっちに頭を下げてたのも含めて、終わるタイミングは良かったんだと思う。
「まだ朝まで時間はいっぱいあるし、どうしよっか」
数時間で2億5000万チップ、2500万G貯めたわけだが、たぶんクランハウスとかオークションとか、色々余裕を持たせるならもう少し稼いでおく方が良いとは思う。
思うけど、あんまり今必死になってやるほどでもないので、一旦これでお金稼ぎを目的とする行動は終わりにしておく。
「もう南の街は昨日探索したし、冒険者の街ネルメリアに行ってみるか」
「クゥ」「アウ」「……!」「コン」
サポーターが居てくれたら良いなという気持ちでクリスタルからネルメリアの街へと移動する。
「おぉ、やっぱりこの時間でも冒険者ギルドは開いてるな」
酔っ払った冒険者も多いが、今からでも探索に出ることが出来そうな冒険者もいっぱい居た。
「すみません」
「はい、どうされましたか?」
「冒険者ギルドの受付で聞くことじゃないかもしれないんですけど、サポーターの人って今から探すにはどうすれば良いとかあります?」
「冒険者ギルドではサポーターの育成も行っていますし、他にも様々なサポートを行っていますので、依頼や探索に関わることであればお気軽に質問していただいて構いません。サポーターの方をお探しになられているということですが、今から探索へ行くという認識で合っていますか?」
「はい」
「冒険者をお探しのサポーターの方は、ここから右に入った場所で待機されていることが多いので、そちらを見に行かれるといいと思います。居なければ今から探索ができる方はおそらくもう居ないですね」
やっぱり冒険者ギルドによってサポーターが集まっている場所は少し違うのか。
「なるほど、見に行ってみます。ありがとうございました」
「冒険者ギルド間でも情報が回ってきておりまして、プレイヤー様が夜に探索をするということで、フリーのサポーターの方にお声がけして何名か活動時間を夜に合わせてもらっている最中です。ですので今日見つからなかったとしてもまたお越しくだされば、次はサポーターの方と探索が可能になるかと思います」
「分かりました。色々説明してもらってありがとうございました」
「夜の探索は危険ですので、お気をつけください」
冒険者ギルドの言い方的に、そろそろこの街にもプレイヤーが来そうだってことだ。俺と最前線攻略組以外少し前は居なかったんだろうけど、いよいよ他のプレイヤー達にも追いつかれてきた。
「まぁ進んでないから当たり前か」
受付の職員さんに言われた通り右の方へ行くと、広いスペースにサポーターが1人だけ座っていた。
「あの、サポーターさんですか?」
「はい、プレイヤー様ですよね。どうされましたか?」
「今から探索に行きたいんですけど、一緒に行ってもらったり出来ませんか?」
「あの、条件がありまして、それでも良ければお願いします」
「条件?」
サポーターさんはその条件について話してくれる。
「私は夜目と鑑定、結界のスキルを持っています。私を雇うのであれば、1時間で1万G、少し高いかもしれませんが夜はこの値段でお願いしようと思っています」
「分かりました。それは大丈夫です」
「そして探索中に拾ったものは原則全て冒険者の物になりますが、今回は私が欲しいと思ったアイテムを、商人ギルドへ売却する値段で買わせていただきたいのです」
「なるほど、それはちょっと詳しく話さないと俺としても困るかもしれません。具体的にどんなアイテムを見つけたら買い取ろうと思ってるんですか?」
「不眠のヒツジが落とす、夢の羊毛です」
全然知らないモンスターの名前が出てきた。
「他にも買い取りたいアイテムはありますが、夢の羊毛が出た場合は必ず売っていただきたいです」
「なるほど」
「これが私がサポーターをする条件ですが、どうでしょうか?」
特に変な条件でもないし、むしろ今までのサポーターは色々やってくれるのに何の条件もなかったし、安すぎたなと思う。
「じゃあその条件でお願いします。もしどっちも欲しいと思ったアイテムが出てきたら、その時は相談して、それでも決まらなかったらどうします?」
「コインの表裏で決めましょう」
「じゃあそれで。俺はユーマです。よろしくお願いします」
「ルーロです。よろしくお願いします」
早速探索に行きたいところだが、先に依頼を見ていく。
「ルーロさんはサポーターをする時どんな依頼を受けてるんですか?」
「基本的には討伐依頼が多いですね。採取依頼もありますけど、鑑定はアイテムが見つけやすくなるスキルではありませんから」
「確かにそうですよね」
ということはモンスターを鑑定したり、冒険者がピンチの時は結界で守ったりしているのだろう。
「この辺を探索するのは初めてなので、色々行く場所はお任せします」
「え、初めてですか?」
「はい。地形もあんまり良く分かってないです」
「そうですか」
「不安にさせてすみません。俺達の実力を見ながらコースは変えてください」
「そうですね。分かりました」
初探索が夜なんて基本的にこの世界の人ではあり得ないんだろうな。
「じゃあ行きますね」
「はい。俺は照明があるので外側を照らしますね」
「分かりました。あまり探索中に大きな声を出したくないので、進む先はこの松明を向けた先に行くようお願いします。分からなければ一度止まって確認してください」
「了解です」
こうして夢の羊毛を求めるサポーターと初探索の俺達は、夜の探索を始めるのだった。
「全て交換で」
「こちら2億5000万チップになりますので、2500万Gとなります」
「ありがとうございます」
結局俺達はあの豪運ディーラーとの勝負を始め、お互いに一歩も譲らない互角の勝負をしていた。
ただ周りのギャラリーによる応援の力もあってか、段々と俺達の勝率は上がっていった。
おそらくカジノの偉い人も俺達の勝負を見に来ていて、もう豪運ディーラーの力では俺達を抑えきれなくなってからは、物凄い青い顔でただ俺達の勝負を見ていることしか出来ていなかった。
そして俺達が皆5000万チップを貯めた頃にはギャラリーも少し減っており、俺達もどこか作業のような空気感が漂い始めて、そこで今日はもうやめることにした。
「チップをそのまま置いといて、次来た時更に高い掛け金から始めるのも良いけど、まぁ遊んでこんなにお金が貯まったならこれ以上はバチが当たるよな」
ウル達が楽しそうならまだまだやってたかもしれないけど、流石に退屈なことをさせるわけにはいかない。
「でも良く出禁にならなかったな」
「クゥ」「アウ」「……!」「コン」
もう今回で俺達はあのカジノを利用できなくなると思っていたが、カジノスタッフの人にはまた来てくださいと言われた。
そして豪運ディーラーの人にも次は負けませんと言われたが、ディーラーってルール通りにただやるだけだよな?
確かに豪運ディーラーの人の台になってからチップが増えにくくなったし、確実に他のディーラーとの差はあったけど、まさか次は負けない宣言されるなんて。
ただ、そう言われたらまた来ようと思えるし、ディーラーの人に俺としては感謝しかない。
「ウル達は楽しかった?」
「クゥ!」「アウ!」「……!」「コン!」
「なら良かった」
やめ時も良かったのだろう。ウル達が楽しいと思える状態で切り上げの判断をしたのは良かったし、俺達の勝負を見ていたギャラリーも、次は自分達が頑張るぞ! みたいな空気になってたし。
あと、顔が真っ青だったオーナーっぽい人がこっちに頭を下げてたのも含めて、終わるタイミングは良かったんだと思う。
「まだ朝まで時間はいっぱいあるし、どうしよっか」
数時間で2億5000万チップ、2500万G貯めたわけだが、たぶんクランハウスとかオークションとか、色々余裕を持たせるならもう少し稼いでおく方が良いとは思う。
思うけど、あんまり今必死になってやるほどでもないので、一旦これでお金稼ぎを目的とする行動は終わりにしておく。
「もう南の街は昨日探索したし、冒険者の街ネルメリアに行ってみるか」
「クゥ」「アウ」「……!」「コン」
サポーターが居てくれたら良いなという気持ちでクリスタルからネルメリアの街へと移動する。
「おぉ、やっぱりこの時間でも冒険者ギルドは開いてるな」
酔っ払った冒険者も多いが、今からでも探索に出ることが出来そうな冒険者もいっぱい居た。
「すみません」
「はい、どうされましたか?」
「冒険者ギルドの受付で聞くことじゃないかもしれないんですけど、サポーターの人って今から探すにはどうすれば良いとかあります?」
「冒険者ギルドではサポーターの育成も行っていますし、他にも様々なサポートを行っていますので、依頼や探索に関わることであればお気軽に質問していただいて構いません。サポーターの方をお探しになられているということですが、今から探索へ行くという認識で合っていますか?」
「はい」
「冒険者をお探しのサポーターの方は、ここから右に入った場所で待機されていることが多いので、そちらを見に行かれるといいと思います。居なければ今から探索ができる方はおそらくもう居ないですね」
やっぱり冒険者ギルドによってサポーターが集まっている場所は少し違うのか。
「なるほど、見に行ってみます。ありがとうございました」
「冒険者ギルド間でも情報が回ってきておりまして、プレイヤー様が夜に探索をするということで、フリーのサポーターの方にお声がけして何名か活動時間を夜に合わせてもらっている最中です。ですので今日見つからなかったとしてもまたお越しくだされば、次はサポーターの方と探索が可能になるかと思います」
「分かりました。色々説明してもらってありがとうございました」
「夜の探索は危険ですので、お気をつけください」
冒険者ギルドの言い方的に、そろそろこの街にもプレイヤーが来そうだってことだ。俺と最前線攻略組以外少し前は居なかったんだろうけど、いよいよ他のプレイヤー達にも追いつかれてきた。
「まぁ進んでないから当たり前か」
受付の職員さんに言われた通り右の方へ行くと、広いスペースにサポーターが1人だけ座っていた。
「あの、サポーターさんですか?」
「はい、プレイヤー様ですよね。どうされましたか?」
「今から探索に行きたいんですけど、一緒に行ってもらったり出来ませんか?」
「あの、条件がありまして、それでも良ければお願いします」
「条件?」
サポーターさんはその条件について話してくれる。
「私は夜目と鑑定、結界のスキルを持っています。私を雇うのであれば、1時間で1万G、少し高いかもしれませんが夜はこの値段でお願いしようと思っています」
「分かりました。それは大丈夫です」
「そして探索中に拾ったものは原則全て冒険者の物になりますが、今回は私が欲しいと思ったアイテムを、商人ギルドへ売却する値段で買わせていただきたいのです」
「なるほど、それはちょっと詳しく話さないと俺としても困るかもしれません。具体的にどんなアイテムを見つけたら買い取ろうと思ってるんですか?」
「不眠のヒツジが落とす、夢の羊毛です」
全然知らないモンスターの名前が出てきた。
「他にも買い取りたいアイテムはありますが、夢の羊毛が出た場合は必ず売っていただきたいです」
「なるほど」
「これが私がサポーターをする条件ですが、どうでしょうか?」
特に変な条件でもないし、むしろ今までのサポーターは色々やってくれるのに何の条件もなかったし、安すぎたなと思う。
「じゃあその条件でお願いします。もしどっちも欲しいと思ったアイテムが出てきたら、その時は相談して、それでも決まらなかったらどうします?」
「コインの表裏で決めましょう」
「じゃあそれで。俺はユーマです。よろしくお願いします」
「ルーロです。よろしくお願いします」
早速探索に行きたいところだが、先に依頼を見ていく。
「ルーロさんはサポーターをする時どんな依頼を受けてるんですか?」
「基本的には討伐依頼が多いですね。採取依頼もありますけど、鑑定はアイテムが見つけやすくなるスキルではありませんから」
「確かにそうですよね」
ということはモンスターを鑑定したり、冒険者がピンチの時は結界で守ったりしているのだろう。
「この辺を探索するのは初めてなので、色々行く場所はお任せします」
「え、初めてですか?」
「はい。地形もあんまり良く分かってないです」
「そうですか」
「不安にさせてすみません。俺達の実力を見ながらコースは変えてください」
「そうですね。分かりました」
初探索が夜なんて基本的にこの世界の人ではあり得ないんだろうな。
「じゃあ行きますね」
「はい。俺は照明があるので外側を照らしますね」
「分かりました。あまり探索中に大きな声を出したくないので、進む先はこの松明を向けた先に行くようお願いします。分からなければ一度止まって確認してください」
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