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2章
1話
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ゲームの世界、それも悪役令嬢リリアンに転生したのは七歳の頃で、ゲームが始まる数年前だった。
私は十六歳になって……ゲームの舞台であるグリムラ魔法学園に入学するまでは自由に楽しんでいたけど、もう問題を起こしたくはない。
それでも子供の頃に転生してからずっと――魔法に夢中でいたから、私は今でも結構やらかしていた。
一学期の学期末試験が終わって、来週には終業式がある。
授業を終えた放課後、私の元にレックス殿下、ロイ、ルート、カレンが集まっていた。
真っ先にレックス殿下が、私を眺めて話す。
「リリアンが狙われているのは間違いない。来週の終業式を終えると一ヶ月もの間夏休みとなるが、外出は控えた方がいいだろう」
本来ゲーム通り進むのなら、主役カレンが悪役令嬢リリアンの嫌がらせを受ける出来事が発生していた。
それは邪神を崇める集団、ロウデス教の陰謀によるもので……ロウデス教にとっては、悪役令嬢リリアンの力が重要らしい。
ゲームでは悪役令嬢リリアンを引き入れることは容易かったのかもしれないけど、私は違う。
その結果――主役カレンを狙うはずの出来事が、私を狙うものとなっている。
みんなの協力があって対処することはできたけど、レックス殿下は私を心配している様子だ。
「……そうですね」
レックス殿下の発言に私は頷きながらも……何かを忘れているような気がする。
夏休みは攻略キャラとの好感度を上げる出来事が多かった気がするけど、何があったのかはあまり思い出せない。
そう考えていると、レックス殿下がロイとルートを眺める。
「俺もできる限りリリアンの傍に居ようではないか。そういえば……ロイとルートは、夏休み中は忙しいんだったか?」
どうやらレックス殿下は夏休みも極力私の傍に居るみたいで、ロイとルートに勝ち誇ったような表情を浮かべていた。
そんなレックス殿下をロイとルートは気にしていない様子で、特にロイは楽しげに呟く。
「夏休み、僕は隣の大陸にある大聖堂に行く予定なんだよ。カレンさんと一緒にね」
「えっ!?」
ロイの発言に私が驚くと、ルートが頭を下げて話す。
「私は家の用事がありまして……レックス殿下とリリアン様の護衛を務めることができず、申しわけありません」
「いや、気にせず用事を済ませて欲しい。急いだりせずしっかり済ませるんだぞ……リリアン、どうした?」
それとなくルートが早く用事を終わらせないようレックス殿下が言いながらも、驚愕している私に声をかけている。
ロイの発言に、私は驚きながら。
「い、いえ……カレンは、ロイ様と一緒に聖堂へ向かうのですか?」
それって確か、ゲームだと夏休み中に発生するロイのイベントだったはず。
ゲームの知識があるカレンがロイを誘ったのか、ロイがカレンを誘ったのか気になってしまう。
私は思わずカレンに尋ねると、カレンは微笑みながら。
「はい。隣の大陸にある大聖堂の中は選ばれた人しか入る許可が出ません。聖魔力を扱う聖者協会の拠点にして、聖魔力が溢れている場所です。ロイ様が誘ってくれました」
そうだ。
世界でも隣国のあの場所だけ、聖魔力が溢れている場所だと聞いている。
ロイの夏休みイベントだけしか出てこないから今まで忘れていたけど――私も行きたい!
「大聖堂ですか……私も同行しても、よろしいでしょうか?」
「えっ?」
「なんだと!? いや、聖魔力が溢れている場所と知ればリリアンは行きたくなってしまうか。しかし……」
「カルドレス家の令嬢って伝えれば問題ないと思うけど……大丈夫かな?」
レックス殿下とロイとしては、隣の大陸に向かう途中でロウデス教に狙われないか不安になっているようだ。
そんな中で、カレンは皆を眺めて呟く。
「リリアン様にとっても、聖堂に行くのは有意義だと思います。邪神教に狙われている現状、夏休みは聖堂にいた方が安全かもしれません」
「確かに……聖堂に邪神を崇める集団が来るとは思えないからね。相談してみるよ」
「よろしくお願いします」
「ロイよ。俺も頼む!」
「わかった」
カレンの発言を聞いて、ロイは私とレックス殿下も聖堂に行くべきだと考えたようだ。
二学期以降、ロウデス教による行動は更に過激となるだろうから、夏休み中に備えておきたい。
大聖堂では聖魔力を扱いやすくなるし、アークス国では学べなかった魔法も調べることができそう。
ロイの夏休みのイベントは聖堂に向かって、そこで成長したカレンはロイの呪いを完治とまではいかないけど、治すほどの力を手に入れる。
それが本来のゲームの出来事で――これから何が起こるのか解らない以上、成長する可能性があるのなら行ってみたかった。
私は十六歳になって……ゲームの舞台であるグリムラ魔法学園に入学するまでは自由に楽しんでいたけど、もう問題を起こしたくはない。
それでも子供の頃に転生してからずっと――魔法に夢中でいたから、私は今でも結構やらかしていた。
一学期の学期末試験が終わって、来週には終業式がある。
授業を終えた放課後、私の元にレックス殿下、ロイ、ルート、カレンが集まっていた。
真っ先にレックス殿下が、私を眺めて話す。
「リリアンが狙われているのは間違いない。来週の終業式を終えると一ヶ月もの間夏休みとなるが、外出は控えた方がいいだろう」
本来ゲーム通り進むのなら、主役カレンが悪役令嬢リリアンの嫌がらせを受ける出来事が発生していた。
それは邪神を崇める集団、ロウデス教の陰謀によるもので……ロウデス教にとっては、悪役令嬢リリアンの力が重要らしい。
ゲームでは悪役令嬢リリアンを引き入れることは容易かったのかもしれないけど、私は違う。
その結果――主役カレンを狙うはずの出来事が、私を狙うものとなっている。
みんなの協力があって対処することはできたけど、レックス殿下は私を心配している様子だ。
「……そうですね」
レックス殿下の発言に私は頷きながらも……何かを忘れているような気がする。
夏休みは攻略キャラとの好感度を上げる出来事が多かった気がするけど、何があったのかはあまり思い出せない。
そう考えていると、レックス殿下がロイとルートを眺める。
「俺もできる限りリリアンの傍に居ようではないか。そういえば……ロイとルートは、夏休み中は忙しいんだったか?」
どうやらレックス殿下は夏休みも極力私の傍に居るみたいで、ロイとルートに勝ち誇ったような表情を浮かべていた。
そんなレックス殿下をロイとルートは気にしていない様子で、特にロイは楽しげに呟く。
「夏休み、僕は隣の大陸にある大聖堂に行く予定なんだよ。カレンさんと一緒にね」
「えっ!?」
ロイの発言に私が驚くと、ルートが頭を下げて話す。
「私は家の用事がありまして……レックス殿下とリリアン様の護衛を務めることができず、申しわけありません」
「いや、気にせず用事を済ませて欲しい。急いだりせずしっかり済ませるんだぞ……リリアン、どうした?」
それとなくルートが早く用事を終わらせないようレックス殿下が言いながらも、驚愕している私に声をかけている。
ロイの発言に、私は驚きながら。
「い、いえ……カレンは、ロイ様と一緒に聖堂へ向かうのですか?」
それって確か、ゲームだと夏休み中に発生するロイのイベントだったはず。
ゲームの知識があるカレンがロイを誘ったのか、ロイがカレンを誘ったのか気になってしまう。
私は思わずカレンに尋ねると、カレンは微笑みながら。
「はい。隣の大陸にある大聖堂の中は選ばれた人しか入る許可が出ません。聖魔力を扱う聖者協会の拠点にして、聖魔力が溢れている場所です。ロイ様が誘ってくれました」
そうだ。
世界でも隣国のあの場所だけ、聖魔力が溢れている場所だと聞いている。
ロイの夏休みイベントだけしか出てこないから今まで忘れていたけど――私も行きたい!
「大聖堂ですか……私も同行しても、よろしいでしょうか?」
「えっ?」
「なんだと!? いや、聖魔力が溢れている場所と知ればリリアンは行きたくなってしまうか。しかし……」
「カルドレス家の令嬢って伝えれば問題ないと思うけど……大丈夫かな?」
レックス殿下とロイとしては、隣の大陸に向かう途中でロウデス教に狙われないか不安になっているようだ。
そんな中で、カレンは皆を眺めて呟く。
「リリアン様にとっても、聖堂に行くのは有意義だと思います。邪神教に狙われている現状、夏休みは聖堂にいた方が安全かもしれません」
「確かに……聖堂に邪神を崇める集団が来るとは思えないからね。相談してみるよ」
「よろしくお願いします」
「ロイよ。俺も頼む!」
「わかった」
カレンの発言を聞いて、ロイは私とレックス殿下も聖堂に行くべきだと考えたようだ。
二学期以降、ロウデス教による行動は更に過激となるだろうから、夏休み中に備えておきたい。
大聖堂では聖魔力を扱いやすくなるし、アークス国では学べなかった魔法も調べることができそう。
ロイの夏休みのイベントは聖堂に向かって、そこで成長したカレンはロイの呪いを完治とまではいかないけど、治すほどの力を手に入れる。
それが本来のゲームの出来事で――これから何が起こるのか解らない以上、成長する可能性があるのなら行ってみたかった。
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