マルチバース豊臣家の人々

かまぼこのもと

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第一話 アンラッキー家康

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このバースにいる徳川家康は運が悪かった。

1984年小牧・長久手の戦い。
完勝した織田・徳川連合軍。
周囲は「これで薄汚い猿も黙るはず! このまま羽柴を滅ぼしましょうぞ!」と周囲は歓喜なのだが、家康に笑みはない。
「いやいや、笑えぬ。羽柴に勝ったところで島津、伊達、北条、上杉、毛利はどうする? 羽柴軍相手に完勝するにはあと数年はかかるであろうし……四面楚歌になるのは変わらぬ……で、味方は……」

この先、考えずに大喜びする織田信雄。

「これでワシの天下だぎゃ!」

そんな中、

本多忠勝は川辺で馬と休憩していた。

配下の武将が秀吉に告げる。

「忠勝を討ち取る好機でございます」

秀吉はため息を一度して
「おみゃーらはそういうのがあかんちゅうに……」

と呟いた瞬間。

鉄砲の音が聞こえ、足軽たちが歓喜している。

「いやほい! 忠勝、討ち取ったで!」

秀吉は真っ青になった。

「アホが! これで家康と停戦できんやろ!?」

秀長は秀吉を諭す。

「まぁせやけどしゃあないで……悪気あったんとちゃうしな。一応、敵なわけやし。足軽を罰するんはちゃうで」

秀吉は素直に秀長の言うことを聞いた。

秀吉は家康と織田信雄に高速土下座して謝罪した。

家康も本多忠勝がなき今、長期戦となれば圧倒的に不利。
織田信雄とも和解したので停戦した。

1595年豊臣秀次が謀叛の疑いがあり、自害に追い込まれる事件があった。
無論、秀次関係者は皆殺しになる予定だったが、なぜか女性子どもは出家させれば不問。
駒姫に限って北政所の預かりとなり、自由を与えられていた。


周囲の人間は驚いていた。

「おかしい……あの陰気な秀吉の性格が良くなっている」

それもそのはず、豊臣秀長は1597年まで生きており、秀吉の精神的な負担は大幅に違っていた。

しかし、秀吉、秀長が亡くなり、五大老筆頭の家康に周囲の期待が集まる。

ーー秀頼様はまだ幼い……内府殿が引き継ぐべきだ。

という周囲の考え。

ーー次の天下は殿だ!

という家臣の期待。

しかし、彼に立ちはだかる男がいた。
彼の名は石田三成。

この世界では

「三成よーよく励んどるな。お主に新しい領地やるで。秀秋の筑前36万石や」

史実では断った石田三成だが、

ありがたく頂戴した。

佐和山と合わせて45万石である。

「太閤殿下が亡くなれば、幼い秀頼様はどうなる? 私がしっかりと補助せねば」

と、ありがたく頂戴したのだ。

45万石で12000人ほどの兵士が動員できて、一大勢力となりえる。

果たして、運が悪い家康に勝ち目はあるのか!?
次こそ、三成は勝ってしまうのか!?
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