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4章
31話「不穏な来訪者」
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薄曇りの朝。辺境グランツ砦の空には、冬の名残がまだ色濃く漂っていた。
私は魔導士ノクティア・エルヴァーン。
かつて「無能」と蔑まれ、婚約を破棄され、追放されたはずのこの地で――今は砦を支える者のひとりとして、仲間たちと日々を送っている。
騎士団長カイラスが新兵たちと訓練場を巡回し、食堂ではエイミーと厨房の兵士たちが朝食の支度をしている。
レオナートは隣国セレスタへの報告書に頭を悩ませていた。
ひとときの平和、しかしそれは――いつまでも続くものではないことを、私たちは誰よりも知っていた。
「ノクティア様、北門前に不審な一団が……!」
朝の点呼を終えたばかりのところに、警備兵が駆け込んできた。
私はすぐに外套を羽織り、カイラスとともに北門へと急ぐ。
門の外、荒れた街道に、十数人の集団が身を寄せ合って立っていた。
ぼろぼろの衣服、泥にまみれた顔――その瞳にはただならぬ恐怖と疲労が色濃く刻まれている。
「……まさか、旅の一座じゃあるまいな」
カイラスが低く呟いた。だが、彼らの手には荷物すらなく、小さな子どもや老人まで混じっている。
旅の商隊や巡礼ではない。間違いなく、“逃げてきた”人々だ。
「止まれ、名を名乗れ!」
カイラスの号令に、先頭の中年男が力なく顔を上げた。
「……お、お助けください……。
我々はエルム村の者……昨夜、村が……奴らに襲われて……」
私はカイラスと顔を見合わせた。
エルム村――ここから北西に三十リーグほど、山間の小さな集落だ。
確か、冬の終わりには物資のやり取りもあったはず。
「“奴ら”とは何者だ?」
カイラスの問いに、男は唇を震わせる。
「黒鉄の鎧を纏った連中……突然現れて、村を――子どもも女も、皆……」
その場にいた全員が沈黙した。
よほど凄惨な有様だったのだろう。
私の脳裏に、かつて王都で目の当たりにした難民、飢餓、暴力――そんな闇の記憶がよぎる。
「全員、門を開けろ! まずは手当と食事を!」
カイラスの号令で兵士たちが一斉に動く。
私は彼らを結界の内側へ誘導しつつ、逃げてきた人々一人ひとりの様子を目で追った。
幼い子どもは泥だらけで震えている。
老婆は腰をかばいながら歩き、若い母親は泣きじゃくる子を必死で抱いていた。
怪我人も多い。血を流しながら無理やり歩いてきたのだろう。
「エイミー! 応急手当と食料の準備を急いで!」
「はいっ!」
エイミーが厨房から駆け出してくる。
彼女はあわててパンや温かいスープを鍋に入れ、怪我人にタオルを配り始めた。
レオナートも急ぎ水と薬品を持ってくる。
私は医療用の魔術を使い、重症者の応急処置に取り掛かった。
傷口を閉じ、痛みを和らげる簡易術式――だが、人数が多すぎる。
すぐに手が足りなくなるとわかる。
「エイミー、怪我人の優先順位を――」
「わかってます! あの子が一番ひどい、こっちのご老人は……」
砦の兵士たちも必死で救護活動を始めた。
だが、私は心のどこかで不安を拭いきれなかった。
(黒鉄の鎧……ただの盗賊や山賊の仕業だろうか?
いや、それだけでは説明できない。村ごと焼き払うほどの組織力――何か、もっと大きな力が動いている?)
ふと、難民の一人――十代半ばの少女が私の袖を引いた。
「ねえ……ノクティア様……お父さんは、どうなるの?」
少女の足元には、意識を失った中年男性。
胸には深い傷があり、出血が止まっていない。
私は膝をつき、少女の肩を優しく抱いた。
「大丈夫。絶対に助けるわ。あなたも、怖かったでしょう。よくここまで来たわね」
少女の目に、涙が溢れた。
私は傷の深さを確認し、最大限の治癒魔法を行使する。
だが、魔法だけではどうにもならない重傷もある。
彼の呼吸は浅く、体はどんどん冷えていく。
「お願い、死なないで――!」
少女の泣き声に、私は唇を噛んだ。
魔法の力が足りないのではない。私が万能ではないのだ。
(私は……どこまで人を救えるの?)
そんな思いが脳裏をよぎる。
やがて男は微かにまぶたを動かし、少女の名を呼んだ。
――奇跡的に命を取りとめた。
少女は父に縋りつき、私は安堵の息をついた。
しかし――その時、砦の外に再び警鐘が鳴り響いた。
「敵影――! 北の森に、不審な影が多数!」
兵士の声が響く。
私はすぐさまカイラスのもとに駆け寄った。
「まさか……追っ手が……?」
「全員、臨戦態勢だ!」
カイラスの目には、かつてない緊張が宿っていた。
私は砦の壁から北の森を睨む。
灰色の朝靄の向こう――黒ずくめの人影が、ひとつ、ふたつ、三つ、四つ……
やがて、数十、数百――。
明らかに、ただの盗賊や野盗の規模ではない。
彼らの武装は重厚で統制され、まるで小さな軍隊だ。
「黒鉄の傭兵団……!」
私は息を呑んだ。
噂でしか聞いたことがない。
金で雇われた死の集団、どんな非道も平然とこなす傭兵の軍勢――
かつて王都ですら手を焼いたとされる、凶名高き存在。
「……なぜ、こんな辺境に?」
エイミーも、レオナートも、誰もが顔色を失っていた。
「ノクティア、砦の結界は……?」
「最大出力で張るわ。でも――彼らは普通の敵じゃない。
対魔導障壁を備えている可能性がある。もし突破されたら……」
「その時は、俺たちが死守するしかない」
カイラスの声には一分の迷いもなかった。
私も頷く。
(逃げられない。ここが、戦場になる)
砦の空気が、ぴんと張り詰めていく。
私は胸の奥で、自分自身に問いかける。
――私は、どこまで戦えるのだろう。
誰かを守るために、自分の命を投げ出せるのだろうか。
それともまた、“救えなかった”と後悔しながら――砦と仲間を失うのか。
震える手を、私は強く握りしめた。
「ノクティア、頼んだぞ」
カイラスが私の肩に手を置く。
私は彼の目をまっすぐ見つめ、静かに答えた。
「はい。絶対に、誰も死なせない。
――この砦も、この命も、すべて守り抜く」
迫りくる黒鉄の影が、砦を包囲し始める。
“死”が、現実として足音を立てて近づいていた。
私は魔導士ノクティア・エルヴァーン。
かつて「無能」と蔑まれ、婚約を破棄され、追放されたはずのこの地で――今は砦を支える者のひとりとして、仲間たちと日々を送っている。
騎士団長カイラスが新兵たちと訓練場を巡回し、食堂ではエイミーと厨房の兵士たちが朝食の支度をしている。
レオナートは隣国セレスタへの報告書に頭を悩ませていた。
ひとときの平和、しかしそれは――いつまでも続くものではないことを、私たちは誰よりも知っていた。
「ノクティア様、北門前に不審な一団が……!」
朝の点呼を終えたばかりのところに、警備兵が駆け込んできた。
私はすぐに外套を羽織り、カイラスとともに北門へと急ぐ。
門の外、荒れた街道に、十数人の集団が身を寄せ合って立っていた。
ぼろぼろの衣服、泥にまみれた顔――その瞳にはただならぬ恐怖と疲労が色濃く刻まれている。
「……まさか、旅の一座じゃあるまいな」
カイラスが低く呟いた。だが、彼らの手には荷物すらなく、小さな子どもや老人まで混じっている。
旅の商隊や巡礼ではない。間違いなく、“逃げてきた”人々だ。
「止まれ、名を名乗れ!」
カイラスの号令に、先頭の中年男が力なく顔を上げた。
「……お、お助けください……。
我々はエルム村の者……昨夜、村が……奴らに襲われて……」
私はカイラスと顔を見合わせた。
エルム村――ここから北西に三十リーグほど、山間の小さな集落だ。
確か、冬の終わりには物資のやり取りもあったはず。
「“奴ら”とは何者だ?」
カイラスの問いに、男は唇を震わせる。
「黒鉄の鎧を纏った連中……突然現れて、村を――子どもも女も、皆……」
その場にいた全員が沈黙した。
よほど凄惨な有様だったのだろう。
私の脳裏に、かつて王都で目の当たりにした難民、飢餓、暴力――そんな闇の記憶がよぎる。
「全員、門を開けろ! まずは手当と食事を!」
カイラスの号令で兵士たちが一斉に動く。
私は彼らを結界の内側へ誘導しつつ、逃げてきた人々一人ひとりの様子を目で追った。
幼い子どもは泥だらけで震えている。
老婆は腰をかばいながら歩き、若い母親は泣きじゃくる子を必死で抱いていた。
怪我人も多い。血を流しながら無理やり歩いてきたのだろう。
「エイミー! 応急手当と食料の準備を急いで!」
「はいっ!」
エイミーが厨房から駆け出してくる。
彼女はあわててパンや温かいスープを鍋に入れ、怪我人にタオルを配り始めた。
レオナートも急ぎ水と薬品を持ってくる。
私は医療用の魔術を使い、重症者の応急処置に取り掛かった。
傷口を閉じ、痛みを和らげる簡易術式――だが、人数が多すぎる。
すぐに手が足りなくなるとわかる。
「エイミー、怪我人の優先順位を――」
「わかってます! あの子が一番ひどい、こっちのご老人は……」
砦の兵士たちも必死で救護活動を始めた。
だが、私は心のどこかで不安を拭いきれなかった。
(黒鉄の鎧……ただの盗賊や山賊の仕業だろうか?
いや、それだけでは説明できない。村ごと焼き払うほどの組織力――何か、もっと大きな力が動いている?)
ふと、難民の一人――十代半ばの少女が私の袖を引いた。
「ねえ……ノクティア様……お父さんは、どうなるの?」
少女の足元には、意識を失った中年男性。
胸には深い傷があり、出血が止まっていない。
私は膝をつき、少女の肩を優しく抱いた。
「大丈夫。絶対に助けるわ。あなたも、怖かったでしょう。よくここまで来たわね」
少女の目に、涙が溢れた。
私は傷の深さを確認し、最大限の治癒魔法を行使する。
だが、魔法だけではどうにもならない重傷もある。
彼の呼吸は浅く、体はどんどん冷えていく。
「お願い、死なないで――!」
少女の泣き声に、私は唇を噛んだ。
魔法の力が足りないのではない。私が万能ではないのだ。
(私は……どこまで人を救えるの?)
そんな思いが脳裏をよぎる。
やがて男は微かにまぶたを動かし、少女の名を呼んだ。
――奇跡的に命を取りとめた。
少女は父に縋りつき、私は安堵の息をついた。
しかし――その時、砦の外に再び警鐘が鳴り響いた。
「敵影――! 北の森に、不審な影が多数!」
兵士の声が響く。
私はすぐさまカイラスのもとに駆け寄った。
「まさか……追っ手が……?」
「全員、臨戦態勢だ!」
カイラスの目には、かつてない緊張が宿っていた。
私は砦の壁から北の森を睨む。
灰色の朝靄の向こう――黒ずくめの人影が、ひとつ、ふたつ、三つ、四つ……
やがて、数十、数百――。
明らかに、ただの盗賊や野盗の規模ではない。
彼らの武装は重厚で統制され、まるで小さな軍隊だ。
「黒鉄の傭兵団……!」
私は息を呑んだ。
噂でしか聞いたことがない。
金で雇われた死の集団、どんな非道も平然とこなす傭兵の軍勢――
かつて王都ですら手を焼いたとされる、凶名高き存在。
「……なぜ、こんな辺境に?」
エイミーも、レオナートも、誰もが顔色を失っていた。
「ノクティア、砦の結界は……?」
「最大出力で張るわ。でも――彼らは普通の敵じゃない。
対魔導障壁を備えている可能性がある。もし突破されたら……」
「その時は、俺たちが死守するしかない」
カイラスの声には一分の迷いもなかった。
私も頷く。
(逃げられない。ここが、戦場になる)
砦の空気が、ぴんと張り詰めていく。
私は胸の奥で、自分自身に問いかける。
――私は、どこまで戦えるのだろう。
誰かを守るために、自分の命を投げ出せるのだろうか。
それともまた、“救えなかった”と後悔しながら――砦と仲間を失うのか。
震える手を、私は強く握りしめた。
「ノクティア、頼んだぞ」
カイラスが私の肩に手を置く。
私は彼の目をまっすぐ見つめ、静かに答えた。
「はい。絶対に、誰も死なせない。
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