「嫌われ者の公爵令嬢は神の愛し子でした。愛し子を追放したら国が傾いた!? 今更助けてと言われても知りません」連載版

まほりろ

文字の大きさ
24 / 50

24話「横柄なギルド職員対クヴェル! ついでにC級冒険者三脳筋トリオ」

しおりを挟む


食堂に入ると、中央の席に若い男が座っていて、その後ろに三人の男が立っていた。

マルタさんはおろおろしながら四人に対応していた。

立っている三人の男は、C級冒険者のドクラン、ランザー、イグニスだ。

だとすると、椅子に座っている男がゴラードだろう。

ゴラードの見た目は二十代中盤くらい。

茶色い髪に黄色い目のひょろっとした体格の目つきの悪い男だった。

ゴラードはシルクと思われる衣服に身を包んでいた。柄の趣味と組み合わせが最悪なので、上質のシルクが台無しだった。

ゴラードはテーブルの上に足を乗せていた。彼は服の趣味だけでなく態度も最悪である。

ゴラードは私達に気づくと、眉根を寄せ「遅いぞ!!」と一括した。

C級冒険者三人組はクヴェルの顔を見て、にやにやと笑っている。

彼らは昨日、クヴェルに完敗したばかりだ。なのにどうしてそんな余裕のある表情ができるのかしら?

ゴラードという貴族令息を仲間に付けたことで、強気になっているのかしら?

「遅くなって申し訳ございません。
 B級冒険者のアデリナとクヴェルです。
 及びにより参上いたしました」

私はゴラードに挨拶をし、カーテシーをした。

今までゴラードの機嫌を取っていたと思われるマルタさんは、私達の顔を見てホッした表情で息をついていた。

「遅いぞ!
 たかがB級に昇級したばかりの田舎者の冒険者が、俺様を待たせるんじゃない!!」

ゴラードは私とクヴェルを睨み付けた。

「それになんだ今のカーテシーは?
 俺様が子爵家の四男だと知っていて媚でも売ろうとしたのか?
 そんな下手くそなカーテシーは見たことないぜ!
 所詮は庶民のままごとだな」

ゴラードは私のカーテシーを鼻で笑った。

ゴラードは噂通り、貴族の権威を傘にきた感じの悪い男のようだ。

私のカーテシーは教育係のお墨付きなのだが、そんなことをこの男に説明しても仕方ないので黙っておくことにした。

そもそも、こんな早朝にアポイントもなく尋ねてくる方がマナー違反よ。

「早朝よりご足労いただき誠にありがとうございます。
 ただ、事前のご連絡もございませんでしたので、少々戸惑っております。
 ご用件を簡潔にお伝えいただきますようお願い申し上げます」

私は少し皮肉を込めて言い返した。

ゴラードがいると、マルタさんも宿の皆も寛げないのだ。

「ふん、まぁいい。
 貴様らにギルドから仕事を依頼する。
 貴族令息である俺様からの依頼だ!
 依頼にありつけることに感謝するといい」

ゴラードが相手を見下すような目つきで私達を見て、口元を歪ませた。どこまでも上から目線な人だわ。

「昨夜、この宿で料理を食べた客が次々に倒れたこと。
 それをお前たちが治療したことは調べがついている。
 お前たちは客が倒れた原因を井戸水の汚染と突き止め、
 魔石に怪しげな魔法文字を刻み井戸の水を浄化したこともな」

ゴラードは、ギルド職員を名乗るだけあって情報収集はしっかりしていた。

「実は王都では、昨日から原因不明の病に倒れ病院に担ぎ込まれる者が相次いでいる。
 症状はここの客と同じだ。
 俺様は奴らが倒れた原因を井戸水の汚染と結論づけた」

クヴェルの推測した通りだわ。ミドガルズオルムによる地下水の汚染が進んで、王都に甚大な被害をもたらしているのね。

「そこで貴様らに井戸水の浄化と、汚染された水を飲んだ者たちの治療を依頼したい」

井戸水の浄化と街の人達の治療の依頼に来るなんて、この人態度は悪いけど案外ギルド職員としてはまともなのかしら?

「話はわかったよ。
 それで僕たちへの報酬は?」

クヴェルたんがゴラードに問いかける。

「王都の人間が井戸水の汚染により苦しんでいるんだぞ!
 貴様らは住人の弱みに漬け込んで金を取る気か!? 
 無償で働け!!」

ゴラードは鋭い目つきでこちらを睨み、そう言い放つ。

「なるほど、報酬はないわけだ。
 それで、井戸の浄化に使う魔石はどうするの?
 もちろんギルドから提供してくれるんだよね?」

クヴェルが相手の出方を伺う。

「貴様らが大量の魔石を保持しているのもわかっている!
 井戸の浄化に使う魔石は、貴様らが持っている魔石を使え!」

ゴラードはそう言って目を細め、口の端を歪め、嫌味な笑みを浮かべた。

前言撤回。彼はギルド職員としても全然まともじゃない。

「へーーそれで僕たちに自腹を切らせて井戸を浄化させ、
 手柄は自分達が独り占めしようってわけだ。
 それは虫が良すぎるんじゃない?
 そんな依頼を僕たちが受けると思うの?」

クヴェルたんが冷静に、かつ嫌味を込めて言い返した。

クヴェルたんの言う事とは最もだ。きっとこれは大商人、貴族など地位がある人からの依頼だ。

それを無償で解決したらゴラードの評判はうなぎ登りだわ。

ギルドでの出世も思いのまま。跡継ぎがいない貴族家への婿入りだって可能かもしれない。

ゴラードは街の人達の苦難につけ込み、己の出世の為に私達を都合良く利用しようとしている。

街の人達を助けるのはいいけど、ゴラードの策略に乗るのは癪だわ。

「そんな事を言ってもいいのか?
 この依頼を断るなら、お前達が二度とこの街で仕事ができないようにしてやってもいいんだぞ」

ゴラードが嫌味な笑みを浮かべてそう告げた。

「あのね、それで僕たちが言うことを聞くと思っているの?」

クヴェルがやれやれと言った表情でため息をつき、クールにそう返した。

「何だと!」

予想外の返答だったのか、ゴラードは慌てた様子で声を荒げた。

「僕は別にこの街で仕事が出来なくなっても構わないよ。
 出て行けと言うなら、今すぐそうするけど」

クヴェルが冷静に告げる。

「お、お前が良くても、お前の連れは困るだろう!!」

ゴラードが私を指差した。

「私といたしましては街の方々を見捨てることは痛惜の極みではございますが、  
 それがギルドのご意向であるならば従うほかございません」

ここで私が動揺しては相手の思うつぼだ。ここはクヴェルに合わせ冷静に対応しよう。

「ぐっ、なんて薄情な奴らなんだ!」

ゴラードは私の答えが予想外だったようで、険しい表情で奥歯を噛み締めていた。

「できればこういう手段は取りたくなかったが、お前達がそういう態度ならしかたない。
 ドクラン、ランザー、イグニス、いっちょこいつ等に思い知らせてやれ!」

ゴラードがC級冒険者の三人に命じる。命令に従わないなら暴力に訴えるつもりなのだろう。

C級冒険者の三人組はにやにやと笑いながら、指をボキボキと鳴らした。

「君たちも懲りないよね。
 昨日僕に完敗したのをもう忘れたの?
 それとも、実力の差もわからないほどお馬鹿さんなのかな?」

C級冒険者の三人は何か秘策があるのか、口元を緩めていた。

「ふん、俺達だって学習している!
 小僧、お前は強い。
 だがお前の周りの人間はどうかな?
 例えば、この宿をめちゃくちゃにしたら、
 女将はどんな顔をするだろうな?」

ドクランの言葉にクヴェルたんがピクリと眉を動かす。

「この宿の井戸水だけ破格の値段で浄化したのは、自分が宿泊してるという理由だけではないだろう?
 つまりここはお前にとって特別な場所ということだ!」

「お前が大規模な攻撃魔法を得意とすることは調べがついている。
 だが、店の中ではお得意の攻撃魔法も使えまい!
 魔法が使えなければお前はひ弱なガキに過ぎない!」

「なんなら昨日みたいに魔法で光の壁を作ってもその中に逃げ込んでもいいぞ! 
 もっともその光の壁の中には一人か、二人しか入れないだろうけどな!
 光の壁の中で俺達が宿を破壊し、宿泊客を痛めつけるのを眺めてな!」

どうやら彼らは、狙いをこの宿とマルタさんと宿泊客に定めたらしい。

「まずは食堂からだ!
 めちゃくちゃにしちまえ!!」

「「おう!」」

C級冒険者の三人組は担いでいた斧や剣を手に、壁やテーブルを破壊しにかかった。

「やめておくれ!
 ここは主人と開いた大切な店なんだよ!!」

マルタさんが青い顔で悲鳴を上げる。

「クヴェルたん、どうしよう?
 クヴェルたん……?」

クヴェルの肩を叩くと、彼は今までに見たこともないくらい冷たい目をしていた。

ドクランが斧を振り上げた瞬間、閃光のようなものが走り次の瞬間「ドカッ!」という鈍い音が響いた。

ドクランが床に倒れ、背後にクヴェルが立っていた。

い、今一体何があったの?

早すぎて見えなかったけど、クヴェルがドクランの後ろに回り込んで彼を蹴り倒したの??

「武器を下ろすなら今のうちだよ。 
 僕は今、もの凄く機嫌が悪い。 
 店を破壊するというなら手加減はできないよ」

クヴェルが氷のように冷たい目で、ランザー、イグニスを睨んだ。

二人はクヴェルの殺気に気圧されたようで、額に汗を浮かべて一歩後退した。

「おい! ガキ相手に臆すな!
 相手は一人だ!
 やってしまえ!」

そんな二人にゴラードが檄を飛ばす。

「うおおおお!!」
「とりゃぁぁぁ!!」

ゴラードの命を受け意を決したのか、ランザー、イグニスが一斉にクヴェルに飛びかかる。

次の瞬間、床に倒れていたのはランザー、イグニスの二人だった。

クヴェルは汗一つかいていなかった。

早すぎてよく見えなかったけど、クヴェルがランザー、イグニスを手刀で倒したような気がする!

「僕が魔法だけで体術はからきしなんて、勝手に決めつけるべきじゃなかったね。
 C級冒険者程度、素手で十分だよ」

クヴェルたんはそう言い放ち、厳しい表情でゴラードを見据えた。

「ま、まさか……!
 C級冒険者のドクラン、ランザー、イグニスの三人が手も足も出ないなんて……!」

一人残されたゴラードは青い顔で狼狽えている。

「最初に会った時から思ってたんだけど……」

クヴェルがゆっくりとゴラードに近づき、鋭い目つきでゴラードを睨みつけた。

「ひっ……く、来るな……!」

ゴラードの顔は真っ青を通り越して土気色になっていた。

蛇に睨まれたカエルのように、ゴラードは指一本動かせないようだ。

「テーブルは足を乗せる場所じゃないよ!
 貴族のくせにそんな事も習わなかったの?」

クヴェルがゴラードの足をパシっと叩くと、ゴラードは椅子ごとひっくり返った。

床に倒れたゴラードは口から泡を吹いている。どうやら恐怖のあまり失神したらしい。

「クヴェルたん……?」

「アデリナ、ごめんね怖かった?」

顔を上げたクヴェルはいつもと変わらない穏やかな表情をしていた。

「女将さんもごめんね。
 面倒なことに巻き込んじゃって」

マルタさんはしばし放心していたが、やがて我に返りカラカラと笑い出した。

「いいってことさ。
 こんなことでビビっていたら、冒険者相手に宿屋なんか開けないよ」

マルタさんは見かけよりも度胸が据わっているらしい。

「それにしても、
 いつも威張ってるゴラードが真っ青な顔で震え上がっている姿ときたら……。
 今思い出しても、笑いがこみ上げてくるよ」

マルタさんの豪快な笑い声に、私達も釣られて笑ってしまった。


しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。

桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。 戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。 『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。 ※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。 時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。 一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。 番外編の方が本編よりも長いです。 気がついたら10万文字を超えていました。 随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!

無自覚人たらしマシュマロ令嬢、王宮で崇拝される ――見た目はぽっちゃり、中身は只者じゃない !

恋せよ恋
ファンタジー
 富豪にして美食家、オラニエ侯爵家の長女ステファニー。  もっちり体型から「マシュマロ令嬢」と陰口を叩かれる彼女だが、  本人は今日もご機嫌に美味しいものを食べている。  ――ただし、この令嬢、人のオーラが色で見える。  その力をひけらかすこともなく、ただ「気になるから」と忠告した結果、  不正商会が摘発され、運気が上がり、気づけば周囲には信奉者が増えていく。  十五歳で王妃に乞われ、王宮へ『なんでも顧問』として迎えられたステファニー。  美食を愛し、人を疑わず、誰にでも礼を尽くすその姿勢は、  いつの間にか貴族たちの心を掴み、王子たちまで惹きつけていく。  これは、  見た目はぽっちゃり、されど中身は只者ではないマシュマロ令嬢が、  無自覚のまま王宮を掌握していく、もっちり系・人たらし王宮譚。 🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。 🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。 🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。 🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。 🔶 エール📣いいね❤️励みになります!

「義妹に譲れ」と言われたので、公爵家で幸せになります

恋せよ恋
恋愛
「しっかり者の姉なら、婚約者を妹に譲ってあげなさい」 「そうだよ、バネッサ。君なら、わかるだろう」 十五歳の冬。父と婚約者パトリックから放たれた無慈悲な言葉。 再婚相手の連れ子・ナタリアの図々しさに耐えてきたバネッサは、 その瞬間に決意した。 「ええ、喜んで差し上げますわ」 将来性のない男も、私を軽んじる家族も、もういらない。 跡継ぎの重責から解放されたバネッサは、その類まれなる知性を見込まれ、 王国の重鎮・ヴィンセント公爵家へ嫁ぐことに。 「私は、私を一番に愛してくれる場所で幸せになります!」 聡明すぎる令嬢による、自立と逆転のハッピーエンド。 🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。 🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。 🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。 🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。 🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

婚約者が聖女を選ぶことくらい分かっていたので、先に婚約破棄します。

黒蜜きな粉
恋愛
魔王討伐を終え、王都に凱旋した英雄たち。 その中心には、異世界から来た聖女と、彼女に寄り添う王太子の姿があった。 王太子の婚約者として壇上に立ちながらも、私は自分が選ばれない側だと理解していた。 だから、泣かない。縋らない。 私は自分から婚約破棄を願い出る。 選ばれなかった人生を終わらせるために。 そして、私自身の人生を始めるために。 短いお話です。

結婚十年目の夫から「結婚契約更新書」なるものが届いた。彼は「送り間違えた」というけれど、それはそれで問題なのでは?

ぽんた
恋愛
レミ・マカリスター侯爵夫人は、夫と政略結婚をして十年目。侯爵夫人として、義父母の介護や領地経営その他もろもろを完ぺきにこなしている。そんなある日、王都に住む夫から「結婚契約更新書」なるものが届いた。義弟を通じ、夫を追求するも夫は「送り間違えた。ほんとうは金を送れというメモを送りたかった」という。レミは、心から思った。「それはそれで問題なのでは?」、と。そして、彼女の夫にたいするざまぁがはじまる。 ※ハッピーエンド確約。ざまぁあり。ご都合主義のゆるゆる設定はご容赦願います。

【完結済】王女に夢中な婚約者様、さようなら 〜自分を取り戻したあとの学園生活は幸せです! 〜

鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
王立学園への入学をきっかけに、領地の屋敷から王都のタウンハウスへと引っ越した、ハートリー伯爵家の令嬢ロザリンド。婚約者ルパートとともに始まるはずの学園生活を楽しみにしていた。 けれど現実は、王女殿下のご機嫌を取るための、ルパートからの理不尽な命令の連続。 「かつらと黒縁眼鏡の着用必須」「王女殿下より目立つな」「見目の良い男性、高位貴族の子息らと会話をするな」……。 ルパートから渡された「禁止事項一覧表」に縛られ、ロザリンドは期待とは真逆の、暗黒の学園生活を送ることに。 そんな日々の中での唯一の救いとなったのは、友人となってくれた冷静で聡明な公爵令嬢、ノエリスの存在だった。 学期末、ロザリンドはついにルパートの怒りを買い、婚約破棄を言い渡される。 けれど、深く傷つきながら長期休暇を迎えたロザリンドのもとに届いたのは、兄の友人であり王国騎士団に属する公爵令息クライヴからの婚約の申し出だった。 暗黒の一学期が嘘のように、幸せな長期休暇を過ごしたロザリンド。けれど新学期を迎えると、エメライン王女が接触してきて……。 ※10万文字超えそうなので長編に変更します。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

処理中です...