未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
34 / 2,961
ハーレム

捜索(マジで宇宙船だったとはね)

しおりを挟む
さらにドローンで調べると、やはり植物で覆われてはいたが一部のハッチが開いた状態になっているのが分かった。

「よし、そこから中に入って調べてみよう」

俺の指示に「承知しました」とエレクシアが応え、ドローンを侵入させる。全長三センチほどの小型であることを活かし、植物の隙間をくぐることができた。

「かなり旧式の宇宙船ですね。ただ、状態は悪くありません」

内部にまで植物が侵入してはいたが、確かに傷みはそれほどでもないようにも見えた。

「機能は完全に失われているようです。人の気配もありません」

船内を三機のドローンを使ってくまなく捜索する。ドローンではドアは開けられないから閉まっているところは仕方ないが、とにかく入れるところは確認しないとな。

奥深くに侵入すると通信状態が悪くなってきたので、さらにドローンを投入。それぞれを中継器代わりにして通信を確保した。

「銘板を発見しました。進宙、銀河歴一〇三七年。建造、JAPAN-2ジャパンセカンド重工。船名、トリトン級七番船コーネリアス。やはり地球の船ですね」

情報を読み上げるエレクシアに俺は大きく頷きながら呟いた。

「なるほど。これでますますひそか達はこの宇宙船の乗員の末裔という可能性が高くなったな。だが、銀河歴一〇三七年と言えば、確か二二〇〇年程度前じゃないか。それでここまで言語も知識も知能も失われた上に姿形まで変化するというのはやっぱり解せないが…」

地球人が太陽系から銀河系へと進出した頃に西暦から銀河歴に変わり、恒星間航行技術を確立してさらに活動範囲を広げたことで銀河歴から星歴に暦が変わったんだが、その間にもいろいろなことはあった。これもその中の一つということなんだろう。

とその時、エレクシアが声を上げた。

「マスター。生物の痕跡を発見しました」

そう言われてモニターを見ると、そこには植物を積み上げてまるでベッドのようにしたものがあった。それを見た瞬間、ピンとくる。

「これ、ひそかが作る寝床に似てるな」

「ですね。おそらくその通りだと推測します」

ハッチが開いていたから、そこから侵入した何者かがここを巣にしていたんだろう。ということは他にもいる可能性があるな。

生物にとってはこの宇宙船の内部は洞窟のようなものだ。となれば洞窟を住処にする生き物がいるようにここに住み着いたのがいても何も不思議じゃない。

だが、自然にできた洞窟の中には何だかんだといって水があったり苔などの植物が生えていたりと生物が生きる為の環境があったりするものだろうが、完璧な気密性を持ち水などが浸入する余地のない宇宙船の中ではさすがに生物が普通に生きるには厳しい環境だったらしく、たまたま迷い込んだのであろう生物の死骸が散見される以外には生きているものは見られなかった。

長い航海に備えて宇宙船内で自給自足する為のプラント跡や、搭乗員達の憩いの場として利用されていたと思しき植物が繁茂してたらしいドーム状の設備も見付かったが、宇宙船の機能が完全に失われたことで維持できなかったのだろう。どちらも完全に干からびた植物らしきものの残骸が残されているだけだった。

食堂やトレーニングルームは閑散として、居住スペースにも、日用品などが散乱している様子は見られたが、人間の姿はどこにもない。危険な生物も見当たらない。

カーゴルームにはローバーが数台、残されている。整備したら使えるだろうか。

宇宙船の周囲にも特に危険はなさそうだ。

「それでは、私がまず確認してきます」

「ああ、頼む」

ローバーを宇宙船のすぐ傍まで移動させ、エレクシアが中を確認することになった。また、ローバーから電源をとり、いくらかの機能を回復させられないか試すことにもする。

宇宙船の大きさは全長二百メートル級で、中型クルーザー的なものらしい。さすがにすべての機能を回復させられるほどの電力を生むだけの能力はこのローバーにはないが、一部なら何とかなる可能性もあるし、情報端末の機能を回復させられればさらに多くのことが分かる筈だ。

無線給電機を持って、エレクシアがハッチから入っていく。ひそかじんは見慣れない環境を警戒してか外に出ようとしないので、俺と一緒に待機だ。

エレクシアの視覚情報をローバーのモニターに表示させると、ドローンカメラ以上に鮮明で視野の広い映像が映し出された。

「船内の探知できる範囲内には、バイタルサインは確認できません。まずは操舵室を調べてみます」

と言うエレクシアの動きに迷いはない。ドアは電磁式だが手動でも開閉できるタイプだったので、苦もなく先に進めた。用心の為、ドローンをまず先に進めてからだが。

無線給電機を途中でいくつか設置していく。情報端末が充実しているであろう操舵室に給電する為に、無線給電機をリレーして電気を送るのだ。

それにしても、エレクシアの目に映る宇宙船内の様子は、さすがに俺の目には古めかしく感じられた。これでも当時は最新鋭の探査船だったんだろうが、時代の移り変わりというものなんだろうな。機能そのものは大きく変わらなくても、意匠が微妙に古臭い。これが当時の最先端だったんだな。

なんてことに感心しているうちに、エレクシアは操舵室へと辿り着いていた。もしかしたらドアにロックが掛かっていたりするかもしれないとも思ったが、もうその必要もなかったんだろう。呆気ないほどにすんなりと中に入れたのだった。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...