最強と言われてたのに蓋を開けたら超難度不遇職

鎌霧

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17章

449話 Aリーグ第2試合

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「さあ、Aリーグ第2試合ですが、どうみますか!」
「そうですね、例にならいレッドチーム、ブルーチームと呼ばせていただきますが……レッドが2人に対してブルーが4人ですからね、どう人数差をひっくり返すかがポイントかと」
「確かに人数差はクロカバにおいても有利状況の1つですね!そうなると、マップの状況をみてどう立ち回るか……」
「どうやら一気に勝負を掛けるみたいですね、レッドチームの2人が高速で接近しているようで」
「おーっと、レッドチーム2機が接近戦を仕掛けに行っている!ブルーチームの方はまだ迎撃準備が出来ていないのか不意打ちを貰っている!」
「手元の情報を見ると、純近接型と全距離型ですね、後者の方は最近始めたばかりのプレイヤーですが、宇宙での挙動が上手ですね」
「そういえば宇宙での挙動ですが、操作難度が地上に比べてかなり高いのは狙いがあってでしょうか!」
「クロカバもサービスが長く、ゲーム開始の低速戦闘から始まり、徐々に機体も大きく高速化してきました、それもありますが宇宙で思う存分操作難度が高くなる代わりに思う存分動ける方が面白い、そう運営が判断した為ですね」
「なるほど!だからレッドチームはあんな風な機動が出来るんですね!」
「刀を持っている方は基本ブーストを使いながらサイドブーストで射線をずらし、機動を変えているようですね、手元の資料を見るにかなり古参の方ですね」
「ブルーチームもようやく体勢を立て直せたのか、射撃で反撃を開始しました!」
「機動力の高い相手にどう立ち回れるかがポイントでしょう」
「手元の資料を見るに、ブルーチームはタンク1射撃3編成ですから、上手く前をカバーできれば……とはいかないんですねー!」
「地上での鉄板編成と行動が通用しなくなるのも狙いの一つですね、地上と宇宙で戦い方の違いが出るのもいい塩梅になるかと」
「かなり批判がでそうですが、確かに地上と宇宙じゃ条件諸々違いますよね!?」
「操作難度は確かに上がりましたが、それに見合う自由度が宇宙にはありますから」
「なるほど、それが今の状況と言えるのでしょう、レッドチームはバトロワ時の習熟戦闘で大分なれたようで、ブルーチームを翻弄していますね!」
「地上とは違う全方位からの攻撃を上手く出来ているのが大きいですね、ブーストの切り替えが上手なのは他のゲームをやっていたってのが大きいのでしょうか」
「おーっと、ブルーチームの1機が落とされた!今のレッドチームの急転換からのスイッチ攻撃は凄いですね!」
「どういう会話をしていたかちょっと聞いてみましょう」


『某の狙っていたのを掠めとるとはどういうことか』
『お前が油断してるからだろ』
『好きにしていいとは言ったが、某まで目の敵にするのは違うんではないのか!?』
『いいや、正しいね、私は勝ちたい欲求があると言ったけど、誰にも負けたくないんだよ』
『だからと言ってだな……』
『下に避けろ!』
『踏んで避けさせるのは無礼だろう!』


「レッドチームはチームワークくそくらえって感じですね!」
「2人だけですからね、要所要所で協力できるなら問題ないんでしょう」
「それにしてもブルーチームは1機落とされたのもあって大分苦戦していますね!」
「バトロワの際に、地上と同じ立ち回りで突破したのか、そこまで戦闘しなかったのかが問題でしょう、習熟の差が顕著にでていますね」
「さあ、2対3!ここからどう反撃に出るか!」
「デブリで射線を切れるのが大きいですね、ブルーチームは火力で周囲のデブリを吹き飛ばせば良いのですが、それを思いつき実行するかどうかがポイントです」
「機動力で振り回されているのが問題ですね!その間にもレッドチームは容赦なく攻撃の手を緩めない!」
「ブルーチームとしてはもう1機落とされる前に落とし返しておきたい所ですね。壁となれる機体はいますので、いかに数的有利を使えるか……」
「おっーっと、ここでレッドチームの1機が機体半分やられたようです!」
「これで1.5対3って所でしょうか、クロカバはコックピットさえやられなければ動けますし、宇宙だと手足が無くても支障は地上よりも少ないですよ」
「確かにやられた1機はまだ動いていますね!しかし機体制御がままならないのか、さきほどの軌道よりも明らかに精彩を欠いています!」
「片手足1本ずつですと、サイドブーストが半分無いことになりますから。慣れたかもしれませんが、制御の難しさは段違いに上がります」
「レッドチームの機動力が高いおかげもあり、試合進行が速いのはいい点ですね!」
「そうですね、ようやくブルーチームも高い機動力に対して反応出来始めていますが、少々遅かったかもしれません」
「レッドチームの接近戦から近接射撃!あれはなんでしょう、アームでしょうか!」
「宇宙の特徴として重量がある意味では無制限ですから、ああいったサブアームを付ける事も可能なのですが……それにしても上手い使い方をしていますね」
「まだプレイ日数が浅いというのもあるんでしょうか!?」
「そうですね、変な先入観や地上での機体制御の癖を知らないというのが大きいと思います」
「しかしサブアームなんてものもあったんですね!実はサイコな兵器も?」
「勿論ありますよ、但し操作難度はえぐいですが」
「このトーナメントで使える人が出るか見ものですね!と、ここでブルーチームがまた1機落とされた!」
「ダメージの蓄積でしょう、あまり移動せずに攻撃を貰っていたのが原因かと思われます」
「さあ、これで2対2!レッドチームは半壊している機体もいるので、まだブルーチームが優勢か!」
「前1後1のブルーチームに対して、前2のレッドチームの方が優勢ではありますね、壁役が壁になれないという点での優勢ですが」
「レッドチームの半壊している機体も細かい制御を捨てたのか、一直線に攻撃、離脱の何とも対処のしにくい方法に切り替えていますね!」
「ブルーチームの壁役が一撃を貰わない様にガードしていますが、そうしてしまうと後ろが射撃戦になってしまいますから……ああ、直撃しましたね」
「っと、ここでブルーチームが1機落とされ、残り1機に!これはもう決まってしまったか!」
「地上の鉄板編成を捨てきれず、地上と同じような立ち回りをしてしまったのが敗因でしょう」
「ブルーチームの最後の1機もそのまま落とされ、試合終了ー!Aリーグ第2試合はレッドチームの勝利ー!」


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