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19章
530話 吹っ切れた
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ガウェインの奴は足止めできたし、追撃の飛ぶ斬撃はMP消費結構激しいから連射はしないはず。効果時間は松田を信じているから、援護はいけるはず。
『うん、やっぱり駄目ですな!』
『今行くから、自爆するんじゃねえぞ!』
『弱体化くらいさせてから、落ちるとしますかな』
なんでこうも、どいつもこいつも勝手にやってくる……って思ったけど、私も好き勝手やってるから人の事言えないわ。そもそも弱体化ってどういう事をするのかって話なんだが?
「もー、どいつもこいつも!」
大体この流れでこんな感じに言ってたら爆発でも起きて、派手に何かが起きて面倒なことになるのだが……そんな事はなく、あっさりポリゴン状になってきていく松田が見える。そのうえで何か煙の上がっているアオメと、どうしようかと狼狽えているガヘリスの両名が見える。
「報連相くらいちゃんとしてくれんかな!」
とりあえず何をやったかわからんけど、狼狽えている今がチャンスだ。
2丁拳銃を構えながらどう倒すかを考えるが……ああ、もういいや、あれこれ考えるだけ無駄無駄。頭空っぽにして行き当たりばったりで持ち前の反射神経で動いた方が良いわ。
「結局こういうのが一番強かったりするんだよなあ」
スモークの中から一気に掛け、白煙を身にまとった状態でアオメとガヘリスの所に突っ込む。
流石に真っすぐ突っ込んでくるとは思っていなかったってのと、松田がやらかした何かのおかげで完全な不意打ち。2丁拳銃での1丁で射撃でガヘリスを牽制、やけにもたついているアオメに続けざまに射撃をしながら接近。
「急な接近戦は、らしくないのでは!」
「いいや、これが私本来のスタイルよ」
セオリー通りのガンシールドで私の射撃を受けつつ、射撃が途切れた瞬間に銃を構えての反撃射撃。もちろんただで食らう訳はないので、こっちもシールド受け……はせずに、一旦右に振ってから左に切り返して銃口を振らせる。それでもショットガンだからある程度は受ける覚悟をしていたのだが、たまたまなのかわからないが、不発。これを好機に、接近戦を持ち込んだのでここからはガンカタタイムよ。
「クッ、こんな所で……!」
「松田の仕込み、かしらねえ」
ガヘリスの体勢はまだ戻っておらず、不発した瞬間に懐に潜り込まれているから、持ってるショットガンで殴りかかるカウンターしかできないアオメ。ガンカタ持ちでもこの状況は完全にこっちの方が有利よ。振ってくるショットガンを片手で受け、反対の手で構えて接射。銃声と共に食らった声は聴けず、狙いを外す。相手も場数を踏んでいるわけだし、わざとこっちに体をぶつけて狙いを外してくるとは。
「やるぅ」
口笛一つ鳴らしながら、そのまま体を付けた状態で腕を折りたたんですぐに銃口を押し付けて引き金を絞る。まずは腕、次に体と順番と言うか、場所を変えては撃つ……のを嫌がるのを強いらせて、確実に一撃を当てるようにする。ステータスの振り直しのせいもあって、精度がよろしくないというか、ブレが起きるのでそれを防ぐという名目もある。
「アカメさん、そんなごり押しは、やめてほしいです、ね!」
強めにショットガンを振り、少しだけ体が開いたところで向こうからの接射……も、不発。此処まで出来過ぎる事なんてあるのかね。
「ほんと、嫌らしい仲間ばっかり集めすぎでは!?」
クソ、と悪態を付きながらぶんぶんとショットガンを振ってこっちに攻撃をしてくるので、受け、反撃。この攻防を数度繰り返していればガヘリスも慌てて走って攻撃を振ってくるので、身を捩り回避しつつの射撃。そしてすれ違い、2:1で正面に立ち塞がるのを見てにんまりと笑う。
「ガウェインの奴はまだ動けないだろう」
撃ち切ったマガジンを2つ落とし、ガンベルトに刺さっているものと交換してから大きく息を吸って吐き出す。
「とは言え、時間がないだろうし、瞬殺させてもらうわ」
「はいそうです、って負けるとお思いで?」
「兄さんには、悪いけど、倒すよ」
おーおー、血気盛んなことで。
「私にも負けれない理由ってのがあんだ、よっ」
お得意のスモークグレネードを腰からの投擲。円筒が綺麗に回転しながら飛んでいくのに合わせてこちらも駆け出し、丁度真ん中あたりで射撃し、着火。白煙が辺りを燻らせ、ガヘリスを視界を防いだ所で、頭をかすめる銃弾。アオメの奴は私のやり方をしっかり理解している辺り、本当に私の事が大好きみたいだな。
「フルオートショットガンだろうけど、松田のおかげで動作不良気味よな」
明らかに連射力も落ちているし、当たるってタイミングで撃たないことが多い。うんうん、いい仕事してくるわ。でも、狙いはアオメが先じゃなくてガヘリスだったりするんだよね。トラッカー持ちじゃない相手に対してはやたらとスモークの効果があるってのはFPSやってれば常識よ。
片手でアオメの方に射撃しながら残り2本のグレネードに着火し、そこからアオメの方向じゃなくガヘリスの方に方向転換。そのままガヘリスの腰下を狙ってタックルからの押し倒し。
「うわ、わ!?」
「もうちょっと大人になったら、またやろうな」
押し倒して上から見下ろしてからウインク。
そのまま立ち上がってアオメの方に射撃をしていれば爆発一つ。
「自爆……いや、違う!」
爆風でスモークが晴れていく中、ポリゴン状に消えていくガヘリスをチラ見してからアオメともう一度正面から向き合う。でもまあ、こいつの倒し方はもうわかっているというか、松田のおかげでどうにでもなる。
「せっかくの正面対決なんだし、楽しまないと損だぞ」
はっとした顔をした瞬間のアオメに射撃をかまし、ガンシールドで受けさせれば距離を詰めつつの連射。流石に撃たれた状態でガンシールドを解くって事はしないのでしっかり接近できる。
「ちゃんと短物も用意しとけ」
「そのよう、で!」
ガンカタ、Agi極、短物の拳銃2本。此処まできたらアオメに負ける理由と材料はない。
『うん、やっぱり駄目ですな!』
『今行くから、自爆するんじゃねえぞ!』
『弱体化くらいさせてから、落ちるとしますかな』
なんでこうも、どいつもこいつも勝手にやってくる……って思ったけど、私も好き勝手やってるから人の事言えないわ。そもそも弱体化ってどういう事をするのかって話なんだが?
「もー、どいつもこいつも!」
大体この流れでこんな感じに言ってたら爆発でも起きて、派手に何かが起きて面倒なことになるのだが……そんな事はなく、あっさりポリゴン状になってきていく松田が見える。そのうえで何か煙の上がっているアオメと、どうしようかと狼狽えているガヘリスの両名が見える。
「報連相くらいちゃんとしてくれんかな!」
とりあえず何をやったかわからんけど、狼狽えている今がチャンスだ。
2丁拳銃を構えながらどう倒すかを考えるが……ああ、もういいや、あれこれ考えるだけ無駄無駄。頭空っぽにして行き当たりばったりで持ち前の反射神経で動いた方が良いわ。
「結局こういうのが一番強かったりするんだよなあ」
スモークの中から一気に掛け、白煙を身にまとった状態でアオメとガヘリスの所に突っ込む。
流石に真っすぐ突っ込んでくるとは思っていなかったってのと、松田がやらかした何かのおかげで完全な不意打ち。2丁拳銃での1丁で射撃でガヘリスを牽制、やけにもたついているアオメに続けざまに射撃をしながら接近。
「急な接近戦は、らしくないのでは!」
「いいや、これが私本来のスタイルよ」
セオリー通りのガンシールドで私の射撃を受けつつ、射撃が途切れた瞬間に銃を構えての反撃射撃。もちろんただで食らう訳はないので、こっちもシールド受け……はせずに、一旦右に振ってから左に切り返して銃口を振らせる。それでもショットガンだからある程度は受ける覚悟をしていたのだが、たまたまなのかわからないが、不発。これを好機に、接近戦を持ち込んだのでここからはガンカタタイムよ。
「クッ、こんな所で……!」
「松田の仕込み、かしらねえ」
ガヘリスの体勢はまだ戻っておらず、不発した瞬間に懐に潜り込まれているから、持ってるショットガンで殴りかかるカウンターしかできないアオメ。ガンカタ持ちでもこの状況は完全にこっちの方が有利よ。振ってくるショットガンを片手で受け、反対の手で構えて接射。銃声と共に食らった声は聴けず、狙いを外す。相手も場数を踏んでいるわけだし、わざとこっちに体をぶつけて狙いを外してくるとは。
「やるぅ」
口笛一つ鳴らしながら、そのまま体を付けた状態で腕を折りたたんですぐに銃口を押し付けて引き金を絞る。まずは腕、次に体と順番と言うか、場所を変えては撃つ……のを嫌がるのを強いらせて、確実に一撃を当てるようにする。ステータスの振り直しのせいもあって、精度がよろしくないというか、ブレが起きるのでそれを防ぐという名目もある。
「アカメさん、そんなごり押しは、やめてほしいです、ね!」
強めにショットガンを振り、少しだけ体が開いたところで向こうからの接射……も、不発。此処まで出来過ぎる事なんてあるのかね。
「ほんと、嫌らしい仲間ばっかり集めすぎでは!?」
クソ、と悪態を付きながらぶんぶんとショットガンを振ってこっちに攻撃をしてくるので、受け、反撃。この攻防を数度繰り返していればガヘリスも慌てて走って攻撃を振ってくるので、身を捩り回避しつつの射撃。そしてすれ違い、2:1で正面に立ち塞がるのを見てにんまりと笑う。
「ガウェインの奴はまだ動けないだろう」
撃ち切ったマガジンを2つ落とし、ガンベルトに刺さっているものと交換してから大きく息を吸って吐き出す。
「とは言え、時間がないだろうし、瞬殺させてもらうわ」
「はいそうです、って負けるとお思いで?」
「兄さんには、悪いけど、倒すよ」
おーおー、血気盛んなことで。
「私にも負けれない理由ってのがあんだ、よっ」
お得意のスモークグレネードを腰からの投擲。円筒が綺麗に回転しながら飛んでいくのに合わせてこちらも駆け出し、丁度真ん中あたりで射撃し、着火。白煙が辺りを燻らせ、ガヘリスを視界を防いだ所で、頭をかすめる銃弾。アオメの奴は私のやり方をしっかり理解している辺り、本当に私の事が大好きみたいだな。
「フルオートショットガンだろうけど、松田のおかげで動作不良気味よな」
明らかに連射力も落ちているし、当たるってタイミングで撃たないことが多い。うんうん、いい仕事してくるわ。でも、狙いはアオメが先じゃなくてガヘリスだったりするんだよね。トラッカー持ちじゃない相手に対してはやたらとスモークの効果があるってのはFPSやってれば常識よ。
片手でアオメの方に射撃しながら残り2本のグレネードに着火し、そこからアオメの方向じゃなくガヘリスの方に方向転換。そのままガヘリスの腰下を狙ってタックルからの押し倒し。
「うわ、わ!?」
「もうちょっと大人になったら、またやろうな」
押し倒して上から見下ろしてからウインク。
そのまま立ち上がってアオメの方に射撃をしていれば爆発一つ。
「自爆……いや、違う!」
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「せっかくの正面対決なんだし、楽しまないと損だぞ」
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