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22章
589話 ロシアンルーレット
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「それで、あと一人か二人、仲間を集めるんだろう?」
「なら、行ける気がするのよねー、勘だけど」
あんまりあてにならない勘と言えばそうだし、一応ゲーム内の事だから気のせいってだけなんだろうけど、こういう時の勘は大体当たる。
「でもまあ、此処から先はただ仲間になってくれって言っても簡単に返事をする奴はいないでしょーけどね?」
ふふんと鼻歌を奏でつつ、服の裏に仕込んでいたショットガンを取り出して、がしゃがしゃとポンプアクションを繰り返して薬莢を抜いていく。
「……またよからぬことを考えているんじゃないだろうな?」
「賭け事ってさ、何で楽しいのか分かる?」
「アドレナリンの分泌だったり、勝負の駆け引き、勝敗が付くところ……まあ、色々あるな」
「ま、そんなとこだけど、やっぱりひりつくことしたいでしょ」
インベントリからアイテムの作成画面で薬莢を弄繰り回し、頷きつつ準備を進める。
「ちょっと試したいから付き合ってよ」
「……なんだ、こんな所でドンパチするのか?」
そんな野暮な事は……しても良いな、カジノでドンパチって色んな映画でやってるし、シーンとして結構映えるよね。飛び交う銃弾、宙を舞うチップ、喧噪の中を悠々と歩きつつ、葉巻でも吸いながらクラシックを流すってのも良い。
「今ここでやって全員敵にするには弾の数が足りんかなあ」
「ひたすら銃弾作ってるのはクランの連中全員知っているぞ」
「弾ってのはいくらあっても困らんでしょ?」
それでも今だとそこらへんの露店で初心者相手にやさしい奴が出してる銃弾を買ったほうが速く溜め込めれるってのはあるんだが、散々っぱら金突っ込んで銃弾を大量生産できる状態が出来てるうえに、うちのメイドロボがじゃんじゃか生産するせいで死ぬほど余ってるのは秘密。
「で、今は何をしてるんだ?」
「弾抜きの薬莢を作ってるところだけど、できたから終わり」
ふいーっと息を吐いてから適当に空いているテーブルを探して、そっちに移動して対面に髭親父を座らせ、ショットガンをど真ん中に置き、空砲と実弾の入った薬莢をばらばらとテーブルにぶちまける。
「リボルバーでロシアンルーレットってのも良いけど、こっちも良くない?」
「……こういうゲームはあっただろう?あれは最初に空砲と実弾入りが分かってたじゃないか」
「だからー、一発ずつ、この銃弾の山から指定したのを入れて、撃ってもらうってわけ」
ショットガンの周りにあれこれおいてある銃弾を一つ指差して、込めろと言うように視線を向ける。
「装備出来ない武器を使ったらダメだったんじゃないのか?」
「ちゃんとダメージが出ないってだけで当たり判定はでるよ、とりあえず3発くらい貰ったら負けって事にしよっか」
大雑把なルールではあるが、まあどうにでもなるだろう。
とりあえずさっき指差した弾丸をショットガンに詰めてから銃口をこっちに向けて引き金を絞られる。が、カチンと撃鉄が当たる音だけで発射はされない。
「やっぱ人に銃口向けられるってドキドキするなあ」
「悪趣味が過ぎるぞ……じゃあこれだ」
髭親父が指差した銃弾を手に取ってから一度ポンプアクションで排莢。銃弾を詰め直してから髭親父に向けて引き金を絞れば、カチンと空撃ち。
「……いい気分ではないが、ハラハラはする」
「でしょー、よくない?」
「しかし、何故指定した奴を撃たせるんだ?そのまま手に取った奴を自分で込めて撃ってもいいんじゃ」
排莢しつつ、一旦ため息を吐いてから、3発ほど手に取ってショットガンに込める。
「だってイカサマ出来ないじゃない?」
そう言ってから天井に向けて3連射。
大きめの弾痕を残しつつ、ぱらぱら振ってくる欠片を払ってからにんまり笑う。
「……それで、どうするんだ?」
「なまぬるーい、賭け事なんかよりこっちの方が良いでしょ」
そう言いながらポンプをがしゃがしゃと動かして排莢していけば6発薬莢を抜いて。
「……役者じゃの」
「でしょー?」
「なら、行ける気がするのよねー、勘だけど」
あんまりあてにならない勘と言えばそうだし、一応ゲーム内の事だから気のせいってだけなんだろうけど、こういう時の勘は大体当たる。
「でもまあ、此処から先はただ仲間になってくれって言っても簡単に返事をする奴はいないでしょーけどね?」
ふふんと鼻歌を奏でつつ、服の裏に仕込んでいたショットガンを取り出して、がしゃがしゃとポンプアクションを繰り返して薬莢を抜いていく。
「……またよからぬことを考えているんじゃないだろうな?」
「賭け事ってさ、何で楽しいのか分かる?」
「アドレナリンの分泌だったり、勝負の駆け引き、勝敗が付くところ……まあ、色々あるな」
「ま、そんなとこだけど、やっぱりひりつくことしたいでしょ」
インベントリからアイテムの作成画面で薬莢を弄繰り回し、頷きつつ準備を進める。
「ちょっと試したいから付き合ってよ」
「……なんだ、こんな所でドンパチするのか?」
そんな野暮な事は……しても良いな、カジノでドンパチって色んな映画でやってるし、シーンとして結構映えるよね。飛び交う銃弾、宙を舞うチップ、喧噪の中を悠々と歩きつつ、葉巻でも吸いながらクラシックを流すってのも良い。
「今ここでやって全員敵にするには弾の数が足りんかなあ」
「ひたすら銃弾作ってるのはクランの連中全員知っているぞ」
「弾ってのはいくらあっても困らんでしょ?」
それでも今だとそこらへんの露店で初心者相手にやさしい奴が出してる銃弾を買ったほうが速く溜め込めれるってのはあるんだが、散々っぱら金突っ込んで銃弾を大量生産できる状態が出来てるうえに、うちのメイドロボがじゃんじゃか生産するせいで死ぬほど余ってるのは秘密。
「で、今は何をしてるんだ?」
「弾抜きの薬莢を作ってるところだけど、できたから終わり」
ふいーっと息を吐いてから適当に空いているテーブルを探して、そっちに移動して対面に髭親父を座らせ、ショットガンをど真ん中に置き、空砲と実弾の入った薬莢をばらばらとテーブルにぶちまける。
「リボルバーでロシアンルーレットってのも良いけど、こっちも良くない?」
「……こういうゲームはあっただろう?あれは最初に空砲と実弾入りが分かってたじゃないか」
「だからー、一発ずつ、この銃弾の山から指定したのを入れて、撃ってもらうってわけ」
ショットガンの周りにあれこれおいてある銃弾を一つ指差して、込めろと言うように視線を向ける。
「装備出来ない武器を使ったらダメだったんじゃないのか?」
「ちゃんとダメージが出ないってだけで当たり判定はでるよ、とりあえず3発くらい貰ったら負けって事にしよっか」
大雑把なルールではあるが、まあどうにでもなるだろう。
とりあえずさっき指差した弾丸をショットガンに詰めてから銃口をこっちに向けて引き金を絞られる。が、カチンと撃鉄が当たる音だけで発射はされない。
「やっぱ人に銃口向けられるってドキドキするなあ」
「悪趣味が過ぎるぞ……じゃあこれだ」
髭親父が指差した銃弾を手に取ってから一度ポンプアクションで排莢。銃弾を詰め直してから髭親父に向けて引き金を絞れば、カチンと空撃ち。
「……いい気分ではないが、ハラハラはする」
「でしょー、よくない?」
「しかし、何故指定した奴を撃たせるんだ?そのまま手に取った奴を自分で込めて撃ってもいいんじゃ」
排莢しつつ、一旦ため息を吐いてから、3発ほど手に取ってショットガンに込める。
「だってイカサマ出来ないじゃない?」
そう言ってから天井に向けて3連射。
大きめの弾痕を残しつつ、ぱらぱら振ってくる欠片を払ってからにんまり笑う。
「……それで、どうするんだ?」
「なまぬるーい、賭け事なんかよりこっちの方が良いでしょ」
そう言いながらポンプをがしゃがしゃと動かして排莢していけば6発薬莢を抜いて。
「……役者じゃの」
「でしょー?」
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