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待ちに待った週末になった。サラに準備してもらった冒険者の服にドキドキしながら袖を通してみる。
初めて綿のシャツや麻のズボンを着てみたのだけれど、着心地は悪くない。むしろ軽くて動きやすい。
サラが言うには、魔法使いはローブが多いけれど、上達するまでは動きやすい服装にした方が良いらしい。
おじい様とおばあ様に至ってはベテラン冒険者の装いで眩しいほど素敵すぎるわ。護衛のローランも制服ではなく、私服に近いのでなんだか違和感しかない。
お父様はというと、お仕事をお兄様達に押し付けようとして失敗し、ダンジョン参加は見送ることになった。今、まさにお父様はレオお兄様に監視されながら泣く泣く仕事をしているのだろう。
今度、家族でダンジョンへ行ってみたい。ピクニック感覚でダンジョン攻略なんて可笑しな話だけどね。
「おじい様、おばあ様。準備が出来ました」
「では出発しよう」
私たちは邸を出てギルドに向かった。私は初めてギルドへ来たのでおじい様たちと一緒に手続きをすることになった。
ギルドには様々な武器や防具を装備した冒険者がいて、とても賑わっている。
受付に話をして冒険者用のタグを受け取る。手続きの説明を聞きながら進めたので問題なくできた。
私のランクは一番下のEランク、ダンジョンに入る事の出来るのは本来ならCランクからだけど、おじい様とおばあ様が一緒にいるので今回はダンジョンへ入場する許可が降りたみたい。
私たちは早速街はずれにあるダンジョンに入った。ダンジョンは地下に降りる洞窟のような造りになっていて少し怖そうな雰囲気があるけれど、冒険者の往来は多くて安心する。
このダンジョンは魔法使いが建てたものだと言われている。
初代魔法使いが何故この塔を建てたのかは分からないけれど、私は勝手に初代の魔法使いがサボる弟子に練習をさせるために作られたのではないかと思っているわ。
洞窟内部は魔石を使った照明があり、明るくて討伐しやすくなっていた。
「ソフィア、地下一階はゴブリンで簡単だからこの辺りで練習してみなさい」
「はい、おばあ様、やってみます」
やってくるゴブリンに火魔法を打っていく。顰蹙を買うかも知れないが、面白いように倒せた。
このダンジョンではどうやらグロテスクな死体は一瞬だけで後は光の粒となり、素材を落として消えるのでかなりの初心者向きだと思う。
森に住む魔物はこうはいかない。自分達で捌く事までしなくてはいけないと学院で習ったわ。
その後もゴブリンを倒していき、五匹に一個の割合でゴブリン魔石を落としていく。
こうして魔法で倒せると思うと、とても楽しいわ。
粗方ゴブリンを倒したので地下二階に進んでいく。地下二階はゴブリンに加え、ゴブリンキングやゴブリンシャーマンがいて、この辺なら私一人でも問題なく倒せた。
ゴブリンキングを倒した時には少し大きめの魔石が出てきた。
「おじい様とおばあ様はいつも何階まで降りるのですか?」
「いつもは地下二十五階前後だ」
「おじい様もおばあ様も凄いですね!」
「孫に褒めて貰えるなんて嬉しいわ」
雑談しながら歩いていると、地下三階は植物の魔物が一面に繁殖していた。おじい様に聞くと、市場で出回る魔石はこの植物魔物が多いようだ。
「ソフィア、ここで採れる魔石は王都の街で一番普及している魔石だ。練習用の魔石としてもちょうど良いだろう」
「そうなのですね。ここで一杯採って練習してみます」
私はどれを倒そうかと見ていると、生い茂る魔植物の中で一際大きく、色が違うのがいた。
どうやらこの魔植物群のボスのようだ。
おじい様に聞いてもボスで間違いはないらしい。
私はボスに向けて火の矢を飛ばしてみたが、あっさりと避けられた。私の攻撃に怒ったボスは蔓を鞭のようにヒュンッと伸ばし攻撃してきた。
「ソフィア、危ない!」
おじい様の声で咄嗟に避けたので怪我をせずにすんだ。火の矢では避けられてしまうのね。
私は別の方法を考え、範囲火魔法で魔植物達をぐるりと囲み燃やしていく。この方法は合っていたようだ。
魔植物のボスは少し大きめの魔石を落として消えていった。おじい様が言うには、ボスの魔石は十回に一度くらいしか落とさないらしい。
運がいいわ。手頃な魔石も十個落ちている。私は上機嫌で魔石を一つずつ丁寧に拾い上げた。
「危なかったわね。でも倒せてよかったわ」
「おじい様、おばあ様。ありがとうございます! これでお父様の誕生日プレゼントが作れそうです」
「なんだ、カインへの誕生日プレゼントだったのか」
「はい! 私、この家に来てからずっと幸せで、私がお父様達に返すものがなくて……。ずっと何かできることがないかって考えていたんです。
それでたまたま魔石に魔法を込めて贈る方法を知って、これならお父様は喜んでくれるんじゃないかと思ったんです」
「なんていい子だ。もっと下の階に行ってもいいんだぞ?」
「おじい様、おばあ様。また連れて行って下さい。きっと私の今のレベルではこの階が精一杯だと思います。
私、今度はもっと魔法の勉強を頑張り下の階へ行けるようにします。剣も少し扱えた方が良いと思いますし、もっと強くなっておじい様とおばあ様と一緒に視察やダンジョン巡りに行きたいです」
「そうか。なら少しずつ実戦で実力を付けるようにするか。孫とダンジョンへ行くのは私達の楽しみの一つになりそうだ」
おじい様とおばあ様と一緒にいけるのは嬉しい。そして、ギルドへ報告するとCランクにいつのまにか上がっていた。
邸に帰ってからの数日は魔石のために勉強と魔法の質を上げる訓練をひたすら行うことになった。
ひたすらよ!
ひたすらに!
頑張って毎日やったの。
魔法を使う際の魔力消費も効率よくなっているし、威力が増した。倍位増えたと言っても過言ではないかもしれない。質が上がったおかげなのかも。
朝早くに庭の散歩に出ていたおじい様とおばあ様を捕まえて魔法を見てもらったの。比べ物にならないほど、質も良くなっていると褒められたわ。
初めて綿のシャツや麻のズボンを着てみたのだけれど、着心地は悪くない。むしろ軽くて動きやすい。
サラが言うには、魔法使いはローブが多いけれど、上達するまでは動きやすい服装にした方が良いらしい。
おじい様とおばあ様に至ってはベテラン冒険者の装いで眩しいほど素敵すぎるわ。護衛のローランも制服ではなく、私服に近いのでなんだか違和感しかない。
お父様はというと、お仕事をお兄様達に押し付けようとして失敗し、ダンジョン参加は見送ることになった。今、まさにお父様はレオお兄様に監視されながら泣く泣く仕事をしているのだろう。
今度、家族でダンジョンへ行ってみたい。ピクニック感覚でダンジョン攻略なんて可笑しな話だけどね。
「おじい様、おばあ様。準備が出来ました」
「では出発しよう」
私たちは邸を出てギルドに向かった。私は初めてギルドへ来たのでおじい様たちと一緒に手続きをすることになった。
ギルドには様々な武器や防具を装備した冒険者がいて、とても賑わっている。
受付に話をして冒険者用のタグを受け取る。手続きの説明を聞きながら進めたので問題なくできた。
私のランクは一番下のEランク、ダンジョンに入る事の出来るのは本来ならCランクからだけど、おじい様とおばあ様が一緒にいるので今回はダンジョンへ入場する許可が降りたみたい。
私たちは早速街はずれにあるダンジョンに入った。ダンジョンは地下に降りる洞窟のような造りになっていて少し怖そうな雰囲気があるけれど、冒険者の往来は多くて安心する。
このダンジョンは魔法使いが建てたものだと言われている。
初代魔法使いが何故この塔を建てたのかは分からないけれど、私は勝手に初代の魔法使いがサボる弟子に練習をさせるために作られたのではないかと思っているわ。
洞窟内部は魔石を使った照明があり、明るくて討伐しやすくなっていた。
「ソフィア、地下一階はゴブリンで簡単だからこの辺りで練習してみなさい」
「はい、おばあ様、やってみます」
やってくるゴブリンに火魔法を打っていく。顰蹙を買うかも知れないが、面白いように倒せた。
このダンジョンではどうやらグロテスクな死体は一瞬だけで後は光の粒となり、素材を落として消えるのでかなりの初心者向きだと思う。
森に住む魔物はこうはいかない。自分達で捌く事までしなくてはいけないと学院で習ったわ。
その後もゴブリンを倒していき、五匹に一個の割合でゴブリン魔石を落としていく。
こうして魔法で倒せると思うと、とても楽しいわ。
粗方ゴブリンを倒したので地下二階に進んでいく。地下二階はゴブリンに加え、ゴブリンキングやゴブリンシャーマンがいて、この辺なら私一人でも問題なく倒せた。
ゴブリンキングを倒した時には少し大きめの魔石が出てきた。
「おじい様とおばあ様はいつも何階まで降りるのですか?」
「いつもは地下二十五階前後だ」
「おじい様もおばあ様も凄いですね!」
「孫に褒めて貰えるなんて嬉しいわ」
雑談しながら歩いていると、地下三階は植物の魔物が一面に繁殖していた。おじい様に聞くと、市場で出回る魔石はこの植物魔物が多いようだ。
「ソフィア、ここで採れる魔石は王都の街で一番普及している魔石だ。練習用の魔石としてもちょうど良いだろう」
「そうなのですね。ここで一杯採って練習してみます」
私はどれを倒そうかと見ていると、生い茂る魔植物の中で一際大きく、色が違うのがいた。
どうやらこの魔植物群のボスのようだ。
おじい様に聞いてもボスで間違いはないらしい。
私はボスに向けて火の矢を飛ばしてみたが、あっさりと避けられた。私の攻撃に怒ったボスは蔓を鞭のようにヒュンッと伸ばし攻撃してきた。
「ソフィア、危ない!」
おじい様の声で咄嗟に避けたので怪我をせずにすんだ。火の矢では避けられてしまうのね。
私は別の方法を考え、範囲火魔法で魔植物達をぐるりと囲み燃やしていく。この方法は合っていたようだ。
魔植物のボスは少し大きめの魔石を落として消えていった。おじい様が言うには、ボスの魔石は十回に一度くらいしか落とさないらしい。
運がいいわ。手頃な魔石も十個落ちている。私は上機嫌で魔石を一つずつ丁寧に拾い上げた。
「危なかったわね。でも倒せてよかったわ」
「おじい様、おばあ様。ありがとうございます! これでお父様の誕生日プレゼントが作れそうです」
「なんだ、カインへの誕生日プレゼントだったのか」
「はい! 私、この家に来てからずっと幸せで、私がお父様達に返すものがなくて……。ずっと何かできることがないかって考えていたんです。
それでたまたま魔石に魔法を込めて贈る方法を知って、これならお父様は喜んでくれるんじゃないかと思ったんです」
「なんていい子だ。もっと下の階に行ってもいいんだぞ?」
「おじい様、おばあ様。また連れて行って下さい。きっと私の今のレベルではこの階が精一杯だと思います。
私、今度はもっと魔法の勉強を頑張り下の階へ行けるようにします。剣も少し扱えた方が良いと思いますし、もっと強くなっておじい様とおばあ様と一緒に視察やダンジョン巡りに行きたいです」
「そうか。なら少しずつ実戦で実力を付けるようにするか。孫とダンジョンへ行くのは私達の楽しみの一つになりそうだ」
おじい様とおばあ様と一緒にいけるのは嬉しい。そして、ギルドへ報告するとCランクにいつのまにか上がっていた。
邸に帰ってからの数日は魔石のために勉強と魔法の質を上げる訓練をひたすら行うことになった。
ひたすらよ!
ひたすらに!
頑張って毎日やったの。
魔法を使う際の魔力消費も効率よくなっているし、威力が増した。倍位増えたと言っても過言ではないかもしれない。質が上がったおかげなのかも。
朝早くに庭の散歩に出ていたおじい様とおばあ様を捕まえて魔法を見てもらったの。比べ物にならないほど、質も良くなっていると褒められたわ。
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