魔法使いとして頑張りますわ!

まるねこ

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64 レオン視点

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 ソフィア、何処に居るんだ。

 思い付く場所を全てまわり、ソフィアの魔力を探る。

 魔力持ちは亡くなっても遺体に魔力が残る為、魔力を探る事で遺体の発見は出来るが、ソフィアの魔力の残滓すら見当たらない。

 ソフィアは魔物に食べられてしまったのだろうか。

 焦燥感ばかりが募り、後悔に心が抉られる。エリオットに言われた通りだ。本心ではないにせよ俺達はソフィアに酷い事をした。

 時間ばかりが過ぎていく。

 もし、このままソフィアはこの世界から居なくなってしまったら俺はどうすればいいんだ。不安や後悔ばかりが押し寄せてくる。

 ウィスタリア男爵家を制圧してから三日。

 一報が検問所からあった。その日軽装の女の子とペットが通ったという目撃情報が国にもたらされた。履歴を照会すると、イーズという名前の冒険者だった。

 ギルドカードを身分証として提示していたようだ。ソフィアがイーズなのかは分からない。

 陛下はギルドを通じて連絡を取るように手配したが、ソフィアがイーズならば連絡はしないだろう。

 父上に王宮魔法使い筆頭補佐を辞め、ソフィアを探しに行きたいと願い出たが、結果としてオリヴェタン一族の後継者である俺は王宮魔法使いを辞める事が出来なかった。

 だが、長期間の休みを取る事が出来た。

 テオも少しの期間の休みを取った。イーズがソフィアである事を祈りつつ、急いで旅の準備を始める。

 ルイーズは隣国の検問所から二つほど行った町で伝言を受け取ったと知らせがきた。

 早る気持ちを抑えつつ、俺とテオは、祖父様と祖母様に見送られて、隣国に接する検問所まで転移した。

 イーズの訪れた街にはまだ行った事がない為、徒歩になるが、仕方がない。ソフィアはこの街道を一人で歩いていたのかと思うと心が張り裂けそうだ。

 貴族令嬢が一人で治安の悪い街道を歩き、荷物も持たぬまま経験した事のない旅で心細かっただろう。


 半日も歩くと街に着いた。

 早速、街で聞き込みをするが、誰も知らないと言う。ギルドに立ち寄り、聞き込みをすると、イーズはどうやらこのギルドの宿泊施設に泊まったようだ。宿泊記録に記載されていた。

 受付にどんな人だったのかを聞いてみるが、今一要領を得ない。何故だ? 何となく、女だったような? 子どもだったかも知れないし、そうではないかも知れないと受付は曖昧な様子で答える。

 もしかして認識阻害が使われているのかも知れない。

 横に居たテオも受付の話す内容に眉間に皺を寄せている。同じ事を感じたのだろう。この日は街へ宿を取り、聞き込みをして回るが認識阻害魔法のせいか情報が思うように上がって来なかった。


 翌日は伝言を受け取った町のギルドへと向かうため、乗り合いの馬車に乗り込む。町は遠く、歩いていくならテントを使って野宿する事になるだろう。

 イーズは冒険者の店でテント一式を買っていた。これは店主が記録を残していた為、顔は覚えていないが、話した記憶はあった。

 テントや野宿の仕方等を聞いていたようだ。


 隣町に到着してから町の人に聞き込みを行う。町は小さいが賑やかというか、少し慌ただしく人々が行き交っているように見える。

 何人かの男に話を聞くと、どうやらその中にイーズと思わしき人物は町に帰る途中の一組の町人を助けていたらしい。

 訳ありで黙っていて欲しいと口止めされていた。町人曰く、護衛は魔物に襲われ、通りすがりの魔法使いにお願いして助けを求めた。

 ギルドの伝言受け取りの日にちとも符合しており、町人を助けたのはイーズで間違いないだろう。

 護衛にも話が聞けたが、気がつくと怪我が治っており、気を失っていた雇い主の息子も治癒魔法で治したそうだ。

 イーズはソフィアなのか。男が言うにはこの先、南部方面でドラゴンが出没し、ドラゴンの被害が甚大で近隣の村や町の住民が避難民となり多方面へ移動しているようだ。

 この町が慌しいのはそのせいだろう。

 一旦、国で心配している父上やお祖母様に魔法郵便を送る事にした。テオもこの町でソフィアの魔力を探ってみるが、やはりこの近辺には居ないようだ。問題はここからだった。

 彼女はギルドへ立ち寄り、犬と一緒に泊まれる宿を聞いて、伝言を受け取った後、宿に向かって居なかった。

 伝言に危機感を覚え、すぐに町を出たのかも知れない。
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