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北部の街を目指して歩いていると、王都へ向かうような大きな街道では小物の魔物しか出て来なかったが、ここの道は違うようだ。
街道とは違い、細くなった道は今にも森に呑み込まれてしまいそうな様相を呈しており、この先に進んでも良いのかを確認したくなる程の細い道だった。
森は隣国で出現したドラゴンのせいで魔物達は刺激され、魔物の活動自体が活発化しているのかしら。それとも、この森の日常なのかしら。
大きな熊や蛇、怪鳥類が頻繁に襲ってくるので進みは悪いわね。
既に一週間程道を歩いているけれど、街は見えてこない。
狩りをしながら歩く私は、この一週間で肉体も精神も相当に鍛えられたと思う。ラファルもまた一回り大きくなっているし。そして、何より変わったのが食事だ。
食料は沢山持ってはいたのだけれど、底を突くかも知れない不安から魔物を食してみようと思ったの。
初めは魔鳥を狩って捌き、入念に清浄魔法を掛け、丸焼きにする。
ラファルは欲しそうにクルクル喉を鳴らしていたけれど、私から取り上げることはしないみたい。とっても良い子よね。
ギルドでは魔鳥の取引があったから平民は食べているのだと思うのよね。
恐る恐る肉を口にした。侯爵家で出されるお肉とはまるで違ったの。だけど、肉の味が濃く、脂も臭みが無くてとっても美味しかったわ!
不満を言うなら塩が欲しいところね。街に出たら塩等の調味料を買ってみようかしら。
ラファルが好んで食べる理由が分かった気がするわ。ふふっ。
丸焼きに齧り付く姿はとても令嬢らしからぬ食べ方よね。そして味も良いのだけれど、食べてみると魔力が徐々に回復している。
やはりラファルもそうだけど魔物は魔素を取り込んで魔力に変換しているのかもしれない。
今日も朝ごはんを食べながらひたすらに道を歩いているのだけれど、まだ北の街は見えてこない。静かな道を歩いて、歩いて、歩いていると珍しく、横道が現れた。
ラファルに飛んでもらい、上空からどちらか見て貰う。特に決めて北部の街に行こうとしていた訳ではないからラファルの決めた方に向かうのも良いと思う。
上空から降りてきたラファルは横道の方を向いて足をダンダンしているわ。
小さな時はテシテシと可愛いかったのにもう立派なグリフォンになってしまって、大きさは重量種の馬程の大きさになってしまったわ。
やはり、野生の魔物を食べているせいかしら? 成長が著しい。テシテシも迫力あるものになってしまっている。
これだけ大きくなると、私を背中に乗せてくれる時もあるし、テントで寝る時もそっと羽根を掛けて寄り添ってくれるの。
可愛いラファルの言う通りに横道に入ってすぐに異変に気づいた。
何か、今、結界のような膜の中に入ったようだわ。
けれど、何処にも術式は見当たらない。注意して進むうちに街が見えてきた。
ー アーテナーの街 ー
看板をみて不思議に思う。
この街、検問所の地図にあったかしら?
ラファルと二人で街に入る門を潜ると、十歳位の男の子が駆け寄り、それを追うように後ろにいるのは二十代位の男の人が歩いてこちらへ向かってくる。
「ヴィシュヌ様! グリフォンを連れた女の人が入って来たよ! 珍しいね」
えっ?
男の子の声で気づいた。
あれ? おかしいわ?
ラファルの擬装や私の認識阻害も全て解けている。私は自分やラファルを見て驚いていると。
「おや、これは珍しい。外からのお客さんだね。アーテナーの街へようこそ。私はこの街の長老であるヴィシュヌだ。宜しく。旅行者なんて何年振りかな。色々聞きたい事もあるだろうから私の家においで」
「あの、ラファルも一緒でいいですか?」
「あぁ、構わないよ。大きな子だね」
ヴィシュヌという人はそう言って手を翳すとラファルはみるみる小さくなり、小型犬程の大きさになった。
「これで大丈夫だ。付いておいで」
私とラファルは彼の後を付いていく事にした。街の真ん中に彼の邸があるようで街の人々は彼に挨拶をしていく。
皆に慕われている方なのね。
街を眺めながら歩いていると、街の人達がふわりと浮いている大きな板のような物に乗って移動しているわ。
服装も私とは違う。他の街とは違う違和感。ヴィシュヌ様の屋敷は不思議な形をしていてモニュメントのような形をしていた。
屋敷の中は外観とは違い、普通の玄関で少しほっとしたのは内緒ね。外観が変わるような魔法がかかっているのかしら。
ヴィシュヌ様が今日はここに泊まるといいと言って部屋まで案内してくれた。
「荷物を置いたら、この通路の先にサロンがあるのでおいで」
ヴィシュヌ様はそう言ってサロンへと行ってしまった。私とラファルは案内された部屋に入ると、装飾のない白い壁。ベッドと机、隣にはお風呂場があった。質素だがとても落ち着くような部屋になっていた。
久々のお風呂!
お風呂に入りたい衝動に駆られたけれど、ヴィシュヌ様が待っているわ。部屋に荷物を置き、ラファルと私に清浄魔法をかけて、サロンへと向かった。
街道とは違い、細くなった道は今にも森に呑み込まれてしまいそうな様相を呈しており、この先に進んでも良いのかを確認したくなる程の細い道だった。
森は隣国で出現したドラゴンのせいで魔物達は刺激され、魔物の活動自体が活発化しているのかしら。それとも、この森の日常なのかしら。
大きな熊や蛇、怪鳥類が頻繁に襲ってくるので進みは悪いわね。
既に一週間程道を歩いているけれど、街は見えてこない。
狩りをしながら歩く私は、この一週間で肉体も精神も相当に鍛えられたと思う。ラファルもまた一回り大きくなっているし。そして、何より変わったのが食事だ。
食料は沢山持ってはいたのだけれど、底を突くかも知れない不安から魔物を食してみようと思ったの。
初めは魔鳥を狩って捌き、入念に清浄魔法を掛け、丸焼きにする。
ラファルは欲しそうにクルクル喉を鳴らしていたけれど、私から取り上げることはしないみたい。とっても良い子よね。
ギルドでは魔鳥の取引があったから平民は食べているのだと思うのよね。
恐る恐る肉を口にした。侯爵家で出されるお肉とはまるで違ったの。だけど、肉の味が濃く、脂も臭みが無くてとっても美味しかったわ!
不満を言うなら塩が欲しいところね。街に出たら塩等の調味料を買ってみようかしら。
ラファルが好んで食べる理由が分かった気がするわ。ふふっ。
丸焼きに齧り付く姿はとても令嬢らしからぬ食べ方よね。そして味も良いのだけれど、食べてみると魔力が徐々に回復している。
やはりラファルもそうだけど魔物は魔素を取り込んで魔力に変換しているのかもしれない。
今日も朝ごはんを食べながらひたすらに道を歩いているのだけれど、まだ北の街は見えてこない。静かな道を歩いて、歩いて、歩いていると珍しく、横道が現れた。
ラファルに飛んでもらい、上空からどちらか見て貰う。特に決めて北部の街に行こうとしていた訳ではないからラファルの決めた方に向かうのも良いと思う。
上空から降りてきたラファルは横道の方を向いて足をダンダンしているわ。
小さな時はテシテシと可愛いかったのにもう立派なグリフォンになってしまって、大きさは重量種の馬程の大きさになってしまったわ。
やはり、野生の魔物を食べているせいかしら? 成長が著しい。テシテシも迫力あるものになってしまっている。
これだけ大きくなると、私を背中に乗せてくれる時もあるし、テントで寝る時もそっと羽根を掛けて寄り添ってくれるの。
可愛いラファルの言う通りに横道に入ってすぐに異変に気づいた。
何か、今、結界のような膜の中に入ったようだわ。
けれど、何処にも術式は見当たらない。注意して進むうちに街が見えてきた。
ー アーテナーの街 ー
看板をみて不思議に思う。
この街、検問所の地図にあったかしら?
ラファルと二人で街に入る門を潜ると、十歳位の男の子が駆け寄り、それを追うように後ろにいるのは二十代位の男の人が歩いてこちらへ向かってくる。
「ヴィシュヌ様! グリフォンを連れた女の人が入って来たよ! 珍しいね」
えっ?
男の子の声で気づいた。
あれ? おかしいわ?
ラファルの擬装や私の認識阻害も全て解けている。私は自分やラファルを見て驚いていると。
「おや、これは珍しい。外からのお客さんだね。アーテナーの街へようこそ。私はこの街の長老であるヴィシュヌだ。宜しく。旅行者なんて何年振りかな。色々聞きたい事もあるだろうから私の家においで」
「あの、ラファルも一緒でいいですか?」
「あぁ、構わないよ。大きな子だね」
ヴィシュヌという人はそう言って手を翳すとラファルはみるみる小さくなり、小型犬程の大きさになった。
「これで大丈夫だ。付いておいで」
私とラファルは彼の後を付いていく事にした。街の真ん中に彼の邸があるようで街の人々は彼に挨拶をしていく。
皆に慕われている方なのね。
街を眺めながら歩いていると、街の人達がふわりと浮いている大きな板のような物に乗って移動しているわ。
服装も私とは違う。他の街とは違う違和感。ヴィシュヌ様の屋敷は不思議な形をしていてモニュメントのような形をしていた。
屋敷の中は外観とは違い、普通の玄関で少しほっとしたのは内緒ね。外観が変わるような魔法がかかっているのかしら。
ヴィシュヌ様が今日はここに泊まるといいと言って部屋まで案内してくれた。
「荷物を置いたら、この通路の先にサロンがあるのでおいで」
ヴィシュヌ様はそう言ってサロンへと行ってしまった。私とラファルは案内された部屋に入ると、装飾のない白い壁。ベッドと机、隣にはお風呂場があった。質素だがとても落ち着くような部屋になっていた。
久々のお風呂!
お風呂に入りたい衝動に駆られたけれど、ヴィシュヌ様が待っているわ。部屋に荷物を置き、ラファルと私に清浄魔法をかけて、サロンへと向かった。
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