初恋を諦めたあなたが、幸せでありますように




『あなたのヒーローをお返しします。末永くお幸せに』



 運命の日。
 ルキナは婚約者候補のロミオに、早く帰ってきてほしいとお願いしていた。

(私がどんなに足掻いても、この先の未来はわかってる。でも……)

 今頃、ロミオは思い出の小屋で、初恋の人と偶然の再会を果たしているだろう。

 ロミオが夕刻までに帰ってくれば、サプライズでルキナとの婚約発表をする。
 もし帰ってこなければ、ある程度のお金と文を渡し、お別れするつもりだ。

 そしてルキナは、両親が決めた相手と婚姻することになる。

 ただ、ルキナとロミオは、友人以上、恋人未満のような関係。
 ルキナは、ロミオの言葉を信じて帰りを待っていた。

 でも、帰ってきたのは護衛のみ。

 その後に知らされたのは、ロミオは初恋の相手であるブリトニーと、一夜を共にしたという報告だった――。



《登場人物》

 ☆ルキナ(16) 公爵令嬢。
 ☆ジークレイン(24) ルキナの兄。
 ☆ロミオ(18) 男爵子息、公爵家で保護中。
 ★ブリトニー(18) パン屋の娘。



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