【完結】ずっと一緒にいたいから

隅枝 輝羽

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1.運の悪い社員旅行 (受)

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 お試しで付き合ってみてわかったのは、こいつは本当はそこまでチャラくもなくて、意外と悩みやすいやつだってこと。「本当のオレを知ってほしいから、カッコつけたくても先輩の前ではカッコつけません」って言って、素を出すようになったからわかったんだけどな。 

 俺は先入観だけで勝手に進藤をリア充だと決めつけて、苦手だと思ってたんだなって、ちょっとだけ申し訳なくなった。俺より世渡りが上手なのは確かだけど、それは進藤なりに頑張った結果だったんだ。 

「榛名先輩といると……ドキドキもするけど、安心します。取り繕って頑張らなくていいのが心地いい。ずっと側にいたいです」 

 そんなことを言われたときは、さすがに俺もドキッとした。だって、何か特別なことをしたわけでもなく、ただ一緒にいるだけなのに。それが心地いいなんて今まで言われたことなかったし。

 スキンシップ完全禁止は「お試しとはいえ付き合ってるのに……」って進藤にゴネられたから、過度なもの以外はありになった。俺もたいがい押しに弱い。進藤は、そういうのわかって言ってきてるんだろうなと最近は思うようになった……。 

 そして今こうやって、進藤は俺なんぞを後ろから抱きしめて映画を見てるんだから、本当にどうしちゃったんだって感じだ。 それに……当然のごとく後ろに当たってるゴリゴリ。不全気味とか絶対嘘だろってくらい主張が激しいんだが。思わず身を離したくなるじゃないか。 

「当たるんだよっ」 
「榛名さんにしかこうならないんですよねぇ……」 
「またまた」 
「本当ですって! そうだ……これ、昔お気に入りだったアダルトビデオなんですけど、オレのピクリともしなくなっちゃって」 

 あまりに進藤が言うから、一緒に見たけど……コレ、かなりエロかった。もちろん俺のちんこは途中からバキバキになってたんだけど、俺に触れてない間に進藤のテントは平らになってしまっていた。 

「え、マジで?」 
「だから言ってるじゃないですか」 
「見すぎて飽きたんじゃ? ……で、こうすると?」 

 なんとなくイタズラ心が湧いて、進藤の股間を手でピロンとひと撫でしてみると、それだけでテント設営状態になったのには正直驚いた。 

「ちょっと! オレ我慢してるんですからやめてください!」 
「悪かったって……あ、いや、本当に……俺でその気になるんだ……」 
「それも何度も言ってますけど」 

 聞いてても実感がないんだからしょうがないだろ。 
 だって、セクシー女優より俺で興奮するってどういうことなんだよって思うじゃん。男の娘みたいな可愛い感じも、ボンキュッボンな感じも俺には無縁だし、ただの地味なアラサー男でしかないんだぞ? だから今、改めて理解したというか。 

「えっと……今も、俺を抱きたいのか?」 
「当たり前です。オレ、健全な男なんで」 
「いやいや、健全な男は年上の、しかも男に欲情しないだろ」 
「エロすぎる榛名さんが悪いっ」 

 エロくねぇよ。 

 うーん……進藤かぁ。今までちゃんと俺のことを考えて我慢もしてくれてるし、自分本位ではないんだよな。お試しで交際してみて、前ほど苦手意識もなくなったというか、頑張ってる姿は好感がもてるくらいだ。 

 俺のことを本気で大事に思ってくれてるのは、さすがに伝わってきてる。俺はまだ進藤を好きとまでは言い切れないけど、今はこいつと一緒にいるの嫌じゃないんだよな。 

 お試しをいつまでするんだっていうこともあるし、ちゃんと向き合うなら覚悟を決める……しかないか。 

「あー、俺はオナニーの一環として……後ろをいじっていただけの、ノーマルではあるんだが」 
「はい」 
「その……進藤と、関係を、進めてもいい……」 

 俺が必死で言葉を口にしたのに、なんの返事も返ってこなくて、恐る恐る顔を上げると……進藤が顔を真っ赤にして涙目になっていた。 

「えっ? えっ? 進藤?」 
「お試し、じゃなくて、本当の恋人になってくれるってことですか?」 
「ま……ぁ、そう……」 
「それって、今度こそ抱いてもいいんですかっ?」 

 進藤必死だな。そんなに俺なんかを抱きたいもんか? 

 でも、進藤がヤれればいいって思ってるんじゃないことは、このお試し期間中で十分わかってる。我慢させてたもんなぁ……。年下に我慢ばかりさせるのもなんというか。 

「いい。……けど! 俺は後ろはそんなに慣れてるわけじゃ……」 
「あのときは結構柔らかかったですけど」 
「あ、う……それ、は、前日にも玩具で遊んでた……から」 
「えぇ……?」 

 恥ずかしい! なんてことを暴露してるんだ俺は! 

 そのあと、俺のアナニーについて根掘り葉掘り聞かれたんだけど、ちょっと進藤が怖い。 

「つまり男は俺が初めてってことでいいんですよね?」 
「当たり前だ」 
「よかった……」 

 本当に嬉しそうな顔で笑うと、じりっと俺に近づいてきた。あ、やばい……心臓が飛び出そう。童貞捨てるときでもこんなにドキドキしなかったぞ? 

「は、るな……先輩」 

 熱っぽい視線で進藤が俺の頬を撫でる。ただそれだけなのに全身がぞわわとした。 

 ゆっくりと進藤の唇が重なってきて、角度を変えたときに薄く開いた口にすかさず舌が入り込んでくる。舌先で俺の口の中を全部撫でようとしているみたいだ。上顎を刺激され、舌を吸われて甘噛みされる。 

「ふぁ……ぁ……んぅ……」 
「あ、可愛い。声、ぞくぞくする……もっと聞かせて」 

 キスをしたままベッドに押し倒された。 

 これからすることはわかってる。わかってはいるけど、やっぱり緊張する。進藤が言うには俺は「進藤と経験済」らしいけど、意識のある状態で男とスルのは当たり前だけど初めてなんだよ……。 

「しんどぉ……怖い」 
「玩具がオレに変わるだけです。んー、でも、先輩がいつもしてる方法教えてください。痛くないようにちゃんと準備しましょ?」 
「ろ、しょんでいっぱい、指でほぐして」 
「えっと、これ念の為買っておいたローションなんですけど……開けるとこ、どこだこれ」 

 新品のローションボトルのフィルムが開けられなくてまごまごしている進藤が可愛く見えてきた。いつかこんな日が来るかもと買ったまま放置してたんだろうなとか想像がつく。 

 やっと開封して手にローションを手に垂らした進藤は、手がベタベタじゃ俺の服が脱がせられないことに気がついてショックを受けていた。ティシューの箱をきょろきょろと探している。 

「進藤もテンパってるのか」 
「当たり前ですっ! もうオレのシャツで拭こうかな」 
「自分で脱ぐ。進藤のも脱がしてやるから待ってろ」 
「え……えっ!?」 

 俺は全裸になると、そっと進藤のシャツに触れる。進藤が俺をガン見してて、ものすごく恥ずかしい。でも……俺を見てちんこを硬くさせてる進藤が、覚悟の決まった今となっては愛おしい。 

 進藤のベルトを外して、ジッパーを下げると下着の中で先走りを溢れさせながらピクピクしているソレがあった。 

「でか……」 
「そんなこと」 
「明らかに俺のよりでかいじゃないか」 

 こんなブツを突っ込まれてたから、あのとき少しピリピリしてたのかと今さら合点がいく。そして、ひとり遊びをするときより念入りに解すべしと脳内に警笛がなっている。 

「ちゃんと入りましたよ?」 
「ばか!」 

 そういう問題じゃないと進藤に説明して、俺の持ってる一番でかい玩具よりも進藤のちんこがでかいから、無理矢理入れたら切れるんだと訴えた。俺があのあと、実はしばらくピリピリしてたと言えば、進藤は謝り倒してきたけど。 

 そして、改めてティシューやらを枕元に準備してローションを使って俺の穴を解す。いつも一人でしていることを進藤と二人でしているというのが変な気分……どころか恥ずかしすぎる! なんでこんなことに!? 

「う……えっちすぎです。榛名さんの指と俺の指が穴をぐちゅぐちゅ広げながら蠢いてて……先輩の中、赤い」 
「じっきょ、するな……ふぁ」 
「も……入れたい。つら」 

 切羽詰まった声を聞いて、ゆっくりと指を引き抜くと、進藤を見た。 

「その……どうやって入れたい?」 
「顔が見える体位がいいです……こないだ後ろからしちゃったから」 

 俺は身体が柔らかい方ではないけど、膝を抱えてそこを広げた。ひとりで遊ぶときなら、そこを広げるのもやり慣れてるけど……見られるってこんなに恥ずかしいのか。進藤がギラギラした目で見ているからなのかもだけど。 

「ゆ……ゆっくり、してくれ」 
「中に入ります、ね」 

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