泣きたいくらい幸せよ アインリヒside

仏白目

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アインリヒ.シュバルツ

婚約者の妹

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次の日 精霊の巫女からの連絡が入り 
話しがあると、急ぎで登城してきた

光の王国シュバルツは精霊に守られている

その姿は限られたものにしか見ることは出来ないが、精霊に選ばれた者は声を聞くことができ その言葉を御告げとして王家につたえる その役割をしているのが巫女であり 選ばれた家門のロキシー伯爵家の女性にその力が受け継がれている それは長きに渡り変わらずに続いている 現在の巫女はセイシェル.ロキシー25歳 伯爵家の三女だ  本人は巫女になったせいで婚期を逃したと言っているが、巫女に結婚を禁じてはいない・・



 大変な事だと、巫女が執務室で騒ぎ立てるので、執務室には巫女と巫女の側付きの者と、私の3人だけになり話を聞く事にした

「王よ!あの女は偽物よ!騙されてはいけないわ!」

「あの女とは?」

「昨日、こちらに着いた婚約者殿のことよ!」

「偽物と言われても、リディア王女で間違いないはずだが・・・」

「その王女自体がアーリング国王の本当の娘ではないの! アーリング国王は知らないそうよ!直ぐに間違いを正さないと、王が偽物と結婚する事になるわ!」

「いや、結婚する気はない 数日中に帰ってもらう!」

「は?何?前国王から聞いているでしょう?この婚約は精霊の御告げによる婚約よ!アーリング王国の王女と縁を結ぶことが大願成就となるって・・・話しを聞いていないの?」 

「婚約が決まった時に一度聞いたが、
その大願成就っていったいなんだ?あの国にそんな旨味があるとは思えないが」

「私だってそれはわからない だが、精霊の御告げなのだから間違いは無いはず」


「・・だか、婚約者は偽物なのだろう?血縁関係は無くても名目上はアーリング王国の王女ではあるが、精霊はそれでは駄目と告げてきたのか?」

「それなんだけど、その王女では無いもう1人の方だと・・もう1人いるの?アーリング王国には?」

「ああ、いることはいるが・・あの子が?」

「会ったことがあるのね?話は早いじゃない」

「リディア王女についてきている」

「ここに来ているの?もう!早く言いなさいよ!すぐに会いたいわ、紹介してくれるわよね?」

「相手に伺ってからだ、一国の王女相手に軽はずみな言動は控えてくれよ」

「分かっているわよ! そういえば今日はジムニーはどうしたの?あの子がいれば話しは早いのに」

「ジムには仕事を頼んでいるんだ、夕食の席での紹介でいいだろう」

「分かったわ、じゃあ部屋でゆっくりさせてもらうわ」

「ああ、そうしてくれ」



セイシェル.ロキシーとは幼馴染で向こうが年上だからか、巫女だからか、私が国王になった今でも 態度が変わらないし
弟のジムニー.ロキシーがいるからか、私の事を同じ様に扱っているようだが・・



引き続き執務室で仕事を片付けていると、

扉のノックの音と、共に
「ジムニーです、只今戻りました」

「ああ、入れ」

「失礼します、頼まれた件は無事終わらせました、 後 侍女長からの連絡で、リディア王女が面会を望まれているそうです、
いかがなさいますか?」

「仕事の件はご苦労であった、 リディア王女の体調は良くなったのか?それなら妹君と一緒に夕食の席でお会いしようと伝えてくれ、巫女も来ているから紹介する」

「ええ、分かりました あー、チェルシー王女は先程帰国されましたよ、リディア王女が往路のお供に着いてきて欲しかったようです、姉君も体調も落ち着きましたので大丈夫と申しておりました。
 国王様にもありがとうございましたとお伝え下さい と申しておりましたが、急いでいるようでしたので 護衛騎士もこちらから5人つけてアーリング王国の国境まで送らせました」

「チェルシー王女は帰ったのか・・」

「残念そうですね?」

「まあ,セイシェルが会わせろと言っていたからな 仕方ない ジムから伝えておいてくれ」


残念? なのか?  ・・

まさか




その後の夕食にリディアは同席する事が出来なくなっていた 体調が悪くなり寝込んでいた

早く国に帰した方が彼女の為だろう
 
ベッドに横になるリディア王女に説明をしに私とジムとセイシェルの3人で、訪れるとリディア王女は青白い顔でベッドに横になっている

「リディア王女失礼します、国王の執事のジムニーと申しますが、大事な話がありアインリヒ.シュバルツ国王とセイシェル巫女様が来ています、そのままで、お話しさせて下さい」

「ええ・・」

「初めてお会いする、アインリヒ.シュバルツだ リディア王女の体調はこの国を出れば直ぐに良くなる 今は辛いだろうが、明日にでも帰国へ向けて出立した方がいいだろう」

「な・・んですって? 私を追い出すと言うの?」

「ああ、言葉は悪いが君はこの国では生きていけない、精霊に歓迎されていないし、拒否されているから体調が悪くなるんだ
だけど 国を出れば体調も落ち着く」

「精霊・・?」

「ああ、セイシェルから話してあげてくれ」

「ええ,初めましてリディア王女、巫女のセイシェルよ、
この光の国シュバルツは精霊に守られた国なの、その精霊が気に入った者しか国で生活できないわ 他にも問題はあるけれど
婚約の話しも無効になるわ リディア王女は帰国してアーリング国王と話した方がいいわ」

「な、なんですって?婚約無効?・・そんなことをこんな時に言うなんて!何て人なの!  うっ、あぁ気持ちが悪いわ・・」

「ああ、婚約無効のことはアーリング国王に私から伝えておくよ、具合が悪いようだ失礼する」




その精霊の話を信じていないリディア王女は、体調が良くなれば見返してやると、2週間居座ったが意識まで朦朧とし始め 見かねた国王に強制帰国させられたのだった

馬車がシュバルツ王国を離れしばらくすると、リディア王女は体が楽になり起き上がれるようになった、今までの苦しみが嘘のように無くなり 精霊の話しが本当だったと理解した

あんな国はこっちからお断りよと、リディアは慰謝料を請求してやろうと、考えていた 
『そうね国に帰ったらお父様に言って,沢山払わせてやるわ!あの国のせいでこんなに辛い思いをしたんだから
アーリングに戻って、どこか高位貴族に嫁いで贅沢な暮らしが出来る方がいいわ

それもお父様にお願いしなくちゃ 
国の役目で他国に嫁ぐなら、チェルシーに嫁がせればいいんだわ』




その頃、シュバルツ王国の王城ではアインリヒにジムニーが報告をしていた


「今朝出立しました,リディア王女を送り届けた馬車で、チェルシー王女を乗せて戻る事になっています」

「ああ、どれくらいでアーリング王国に着くのだ?」

「通常ならば一週間で着くはずです 予定では2週間程で戻って来られると思います」

アーリング国王からの返事は婚約者をチェルシー王女にする事を了承していた

国王個人としての、リディア王女について知らせてくれて感謝する

と書かれていた、もちろん他言するつもりは無い、アーリング国王がどうでるのかは大体予想はつくが 時間が経てば聞こえてくる事が答えなのだろう 表向きはそれでいい、全てを世に知らせることは無い



気になるのは、チェルシー王女の事だ、
婚約者の変更、我が国に嫁いでくることを国王は了承したと言うが、本人は嫌では無いのだろうか? 


その事を考えるとアインリヒの胸はざわつくのであった





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