ヤンチャなチワワの躾方

もちるり

文字の大きさ
30 / 31
After care at home

ピザパーティー

しおりを挟む
「おおおぉ…!!」


ソファを背もたれにカーペットに座った葵は届いたピザを見つめ、ソワソワしながら高橋を待っている。

高橋はデリバリーしたピザを受け取りテレビの前のローテーブルに置くと、飲み物とつまみを用意しにキッチンへ向かったのだ。

離れる時に言われた「待っておけ」と言う言葉を律儀に守り、葵はキッチンの方向へ「まだ~!?」と声をかける。

先程の仕置きがいい薬になっているようだな、とキッチンから戻ってきた高橋は満足気に目を細めた。


葵がコレ見たかったんだよね!とはしゃぐアクション映画を再生し、2人は「いただきます」と手を合わせて食べ始める。


「んま~~~ッッ!!くぅ~~!!!」


ピザを頬張り、コーラをグイッと飲んだ葵ははしゃぎながら胡座をかいて座る高橋の膝をペチペチと叩く。


高橋はそんな葵を見つめ、「ご機嫌だな」とビールを呷った。

葵は高橋の手元にある酒に気づき、「え!俺も!!」と高橋を揺らす。


「お前が「ピザにはコーラだよ!絶対!!」って言ったんだろ」
「お酒が選択肢にあると思わなかったの!!」


「高橋さぁん…」と葵が強請るように見つめれば、高橋は面倒くさそうに溜息をつきながらもキッチンにお酒を取りに行ってくれる。


「高橋さんありがと~ッ!カンパーイ!」


「飲みすぎるなよ」という高橋の言葉に、葵は「大丈夫大丈夫っ」と明るく返事をし、ルンルンで高橋が持ってきたお酒に口をつけた。





「…………ふぅ…」


危惧した通りしっかりと酔っ払い、ケタケタと笑いながらウザ絡みしてくる葵は先程突然スイッチが切れたように眠り、それを見届けた高橋は一旦息を吐く。

そして自分の首元にまとわりつきながら眠ってしまった葵の髪の毛を梳くように触りながら、高橋は「コイツは……本当に馬鹿なんだな」…と噛み締めるように呟いた。

結局再生した映画もほとんど見ておらず、酔っ払った葵に気を取られているうちにピザも7割ほど消えていた。

酔った葵は面倒だが、可愛くもあった……まぁ、惚れた相手を見ると言うより…むしろはしゃぐ子犬を見守るような感覚だったが。


「う"ぅ~ん…」


モゾモゾと身を捩る葵を抱え上げ、高橋は寝室へ運んだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
ある日ハイランクDomの榊千鶴に告白してきたのは、Subを怖がらせているという噂のあの子でー。 更新がずいぶん遅れてしまいました。全話加筆修正いたしましたので、また読んでいただけると嬉しいです。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

悪夢の先に

紫月ゆえ
BL
人に頼ることを知らない大学生(受)が体調不良に陥ってしまう。そんな彼に手を差し伸べる恋人(攻)にも、悪夢を見たことで拒絶をしてしまうが…。 ※体調不良表現あり。嘔吐表現あるので苦手な方はご注意ください。 『孤毒の解毒薬』の続編です! 西条雪(受):ぼっち学生。人と関わることに抵抗を抱いている。無自覚だが、容姿はかなり整っている。 白銀奏斗(攻):勉学、容姿、人望を兼ね備えた人気者。柔らかく穏やかな雰囲気をまとう。

借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる

水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。 「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」 過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。 ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。 孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。

処理中です...