旦那様から彼女が身籠る間の妻でいて欲しいと言われたのでそうします。

クロユキ

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屋敷を出てから

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セリーヌは、夜中目を覚ました…懐かしい匂いと温もりで目が覚めて隣には母親が眠っていた。
「…お母さん…」
母親が貴族の生まれだとは知らなかった…父とは母が街へ一人で出掛けた時に私と同じように花を売ってその時初めて父と会ったと母は話してくれた…誰にでも優しい人で花を大事に育てた人だったと聞いた……父と母の出会いは素敵なのに私は……
セリーヌは、父と母が羨ましかった…もう、自分は人を好きになる事はないと思った…こんな辛くて惨めな思いをするなら恋はしないと思った…
朝になりセリーヌは花の水やりをした。
「…誰にも何も言われない自由がこんなに気持ち良いなんて…帰って来たんだ…私…」
母親の手作り朝食を食べセリーヌは花を売りに行きたいと母にお願いをした。
「お母さん、今日からまた花を売りに行きたいけれど良い?」
「え!?……まだ、彼との離婚の手続きがまだなの…それにあなたが離婚した事を近所の人達は知らないの何か言われたら…」
「でもいつかは皆に分かってしまうから…離婚したからって私の生活は変わらないから…暫くは一人が良いと思ったの…」
「セリーヌ…」
母親はセリーヌにいつも花を売る場所へ行くのを許した。
「え!?セリーヌちゃん?どうしたの?」
「また、花売りをします」
数人の同じ商売をする女達はお互い顔を見て結婚した筈のセリーヌがいるのに驚いた。
「……結婚したんじゃないの?」
「私、離婚したんです」
!?
「だからまた花を売りをしますから今日からよろしくお願いします」
女達に笑顔を見せるセリーヌにヒソヒソと話しをする女達もいた。
「離婚?まだ一週間ぐらいじゃないの結婚して…」
「きっと姑とうまくいかなかったんじゃないの?まだ若いから」
「何かあって直ぐに離婚するんなら次の結婚なんて無理じゃないの?」
「こんなに早く離婚して妊娠でもしてたらどうするのかしら…ジェニーさんも大変ね」
セリーヌは、自分に聞こえるように話しをする女達に聞こえないふりをして花の準備をした。陰でいろいろと言われるのは分かっていた。
母親は、心配して無理に街で花を売る事はしなくても良いと言ってくれた。
「綺麗な花だね、幾らだい?」
「ありがとうございます」
セリーヌは、花を買ってくれる客がいてくれる…噂なんてあっという間に忘れてくれる…セリーヌは、自分に言い聞かせ久しぶりの花売りを終えた。
今日の事をセリーヌは、母親に話しをした。
「陰でいろいろ言われていると思うけど今日は、沢山の人が花を買ってくれたの自分の事を気にしている余裕なんてなかった」
笑顔で話しをする娘に母親は少しずつ大人になる娘に喜びを感じ今はセリーヌの好きにさせてあげようと思った。



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