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ミドウ村
第408話 神様とお山のお話
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白雪さんから教えてもらった神様の話はこうだった。
◆◇◆◇◆◇
創世神は三つ子で、この世界を創り出した神様だ。
出来上がった時には大きな一つの大陸だったが、神々が作り出した特別な生き物たちはお互いの力を誇示するばかりで仲違いが激化、日々巻き起こる戦いにより大地は割れ、土地が隆起し、小さき生き物は息絶えてしまった。
それを悲しんだ創世神たちは六名の賢者に助けを求めた。
賢者たちは創世神に協力し、この大陸に生きる全ての者たちが幸せに生きることが出来るように考えた。
森や川、土地などを正常化させるために生み出された精霊は自然と共に生きられるように、彼らの側にはそれを護れる優しき守り人(森人)が過ごせるようにし、優しき獣達には生活しやすいようにヒトの身体を与え、最もか弱きヒトには賢さを与えた。
様々な種族を作ったが、お互いに意思疎通できるように言語が共通化され、世界は発展するようになる。しかし今度は数が増えすぎてまた新しい争いが起きるようになった為、今度は少し調整することとなった。
魔力が多い竜人、森人、魔人、土人《ツチビト》は寿命も長い為、子ができにくくなった。獣人、海人《ウミビト》、軟人《ヤワビト》は数が増えやすいが寿命が短くなった。それでも数が増え過ぎぬよう、魔素が多い場所からは魔獣が発生するようにした。
六名の賢者に再び助言を求めれば、世界を発展させすぎることは危険だと告げられた。ある程度の便利は良いけれど、発展させすぎるとヒトは怠惰となり、余計な奪い合いが起きるようになると。
そこで創世神は神々の言葉を伝える為に聖獣を誕生させた。海の者、陸の者、山の者、空の者、其々に数体ずつ誕生するようにし、危険な時には神の言葉を代弁してもらうようにした。
◆◇◆◇◆◇
へえぇぇぇ、ほおぉぉぉ、聖獣ってやっぱり神様関係者って事なんですね。
いやいや、そういう事じゃないか。話が壮大すぎてちょっとどうしたらいいか分からなくなってました。学び舎で神話も学んだけど、創世神の話はあったけど、六名の賢者なんて初耳ですよ。
しかも神々は全ての種族を認めてるって事だよね? あっちで学んだ神話には竜人も魔人も居なかったし、ヒト族は軟人なんて表現でもなかったよ。
神話を作ったというか発表したのが神国だとしたら、例のクソビッチ聖女が関わってるんだろうしね。
ああ、だから『全ての小さき生き物が死に絶えた』の後に聖女の祈りで云々になってたんだね? 死に絶えた理由も魔王のせいだったしね。
だけどチアキさんの話では魔王じゃなくてスタンピードが原因だし、白雪さんの神話が事実なら、創世神話の生き物が死に絶えたのはもっとずっと前の話って事だ。
すげえなクソビッチ聖女、トラ転で実際に神様に会ってるにも拘らず改変した創世神話を作らせるって、原作者と面識があるのに、二次製作本を作って『こっちが原作で~す』か『原作者の許可もらってま~す』って販売してるみたいなもんじゃない? こわっ! 界隈でもよく炎上してたけど、二次創作はあくまでも原作者が見て見ないふりをしているグレーゾーンだという事を理解せず、好き勝手している創作厨じゃねえか。
「――という事は、今回の納豆を作るというのは危険だという聖獣としての言葉って事かい?」
はっ!
私の中のお腐れ様が警鐘を鳴らしてお怒りモードになっているうちに話は進んでましたよ。チアキさんの質問に白雪さんは「かもしれんな」とだけ答えた。うん、きっとそういう事なんだろうね。納豆は諦めます。
「炊飯器は便利道具だけど良いんでしょうか……」
「それを作るのに様々なヒトの手を借りるじゃろう? それに魔道具は歓迎らしいぞ、魔素を消費するからな」
なるほど、ボーダーラインがありそうだね。
「だとしたら、ダムの建設に関しては将来的に水力発電にするっぽいことを言ってたし、それって駄目な感じじゃないですか?」
「あ~、発電なんて完全に科学だしな、その計画が進んでるんだとしたら聞いてみたいな」
うん、お貴族様の頂点に近い人だからお話する機会は一生なさそうだけど、ドゥーア先生とは仲良しらしいから、私が金ランクの上級とかになったらお喋りできる機会を作ってもらえるかな?
「あれ? だとしたら皇国が使ってる聖結界ってどうなんでしょう。人の数が増えすぎないように魔獣を作ったのに、あの国は結界のせいで魔獣が入れないでしょう? そのせいで近隣国に魔獣が流れ出るんですけど……」
「あれな~、俺とイヴォンネが原案を考えちまったんだけど、結界内部だけが安全になる代わりに、周辺に危険性が出るからって作るのは止めたんだよな。まあその原案を書いた紙は聖女の持ち去った荷物の方に入ってたから、帰ってから誰かに作らせたんだろうな。あのビッチに魔道具作成の才能があるとは思ってなかった俺の失敗だわ」
おお、まさかの結界創作秘話を聞いてしまったよ。
という事は、皇国ってばまだ建国百五十年も経ってないって事か。だって聖女が国に帰ったら自国に結界を作った筈だし、その結果を見て真似したいってなったんだろうし、だとしたら百年くらいなのかもね。
という事は、サマニア村があんなヤベエ村になったのはこの百年くらいって事?
「そこがヴィオの過ごしてた村なのか? どの辺だったんだ?」
「皇国の反対側ですね、ドラゴンの住むお山だから、お山からの魔素と、魔素がふんだんに含まれた川の水で魔獣も強いし、薬草も育ちやすい場所だって言ってました。皇国の結界があるから、あっちに魔獣が行けない分、こっちに沢山来るから多くなって大変だって聞いてます」
「ん? あの山はドラゴンの住む山じゃないぞ、まあそれなりに立ち寄る事はあるじゃろうが、竜人族は山よりは町に住んでおるはずじゃしな」
紙に簡易地図を書きながらチアキさんに説明する。あの大陸を旅しただけあって直ぐにどこの事かを分かってくれたようだ。納得の声を上げたチアキさんに被せるように、白雪さんからショックな一言が。
え? ドラゴンに会えると思ってたんですが、いないんですか?
「ヴィオ様、ドラゴンに会いたいというのでしたら、私もドラゴンですよ?」
同席していたルイスさんに言われ、そういえば私の記憶にはないけど、ドラゴン化したこの人の背に乗ってこの島に来たんだったと思い出す。
「あの山に住むのではなく、あの山がドラゴンじゃな」
「「え?」」
「えっと、白雪様、そうなのですか?」
これはチアキさん達も驚いたようですよ。山がドラゴンって、どんなデカさですか? え、あの山がドラゴンなんですか?
「創世神話であったじゃろう? 強き者たちが戦い、地が割れたと。最も長く戦っておった岩巨人と巨大亀、それらの戦いを止めたのがドラゴンじゃ。
岩巨人は西に、亀は東に分けて、ドラゴンが『これ以上お互いが顔を合わせんように』と中央に横たわって道を塞いだんじゃ。
戦いで隆起した時にできた山が縦に長い山じゃな、二本あるじゃろう? 山が途切れる辺りが丁度良い長さじゃったらしくてな、亡骸は朽ちてそのまま山となった。じゃからヴィオの住んでおったあの辺りの魔獣が強いのは元々じゃ。川が流れておるのは顎を置くのに組んだ腕の下なんじゃろうな。
我がベル坊を連れて行った聖域は、ドラゴンの頭部じゃな。左右の角が生えておる中央じゃ」
「なっ……。巨大竜の頭部に私は……」
ドラゴン同士って事でショックなんかな?
いや、山になるほどのドラゴンですよ? それを知らずに踏んじゃったのは不可抗力ですよ。
というか、そんな話誰も知らんだろうな。チアキさんも知らんかったみたいだし、あっちの大陸には聖獣が居ないのかな? いたらその話も伝わってそうなモノなのにね。
◆◇◆◇◆◇
創世神は三つ子で、この世界を創り出した神様だ。
出来上がった時には大きな一つの大陸だったが、神々が作り出した特別な生き物たちはお互いの力を誇示するばかりで仲違いが激化、日々巻き起こる戦いにより大地は割れ、土地が隆起し、小さき生き物は息絶えてしまった。
それを悲しんだ創世神たちは六名の賢者に助けを求めた。
賢者たちは創世神に協力し、この大陸に生きる全ての者たちが幸せに生きることが出来るように考えた。
森や川、土地などを正常化させるために生み出された精霊は自然と共に生きられるように、彼らの側にはそれを護れる優しき守り人(森人)が過ごせるようにし、優しき獣達には生活しやすいようにヒトの身体を与え、最もか弱きヒトには賢さを与えた。
様々な種族を作ったが、お互いに意思疎通できるように言語が共通化され、世界は発展するようになる。しかし今度は数が増えすぎてまた新しい争いが起きるようになった為、今度は少し調整することとなった。
魔力が多い竜人、森人、魔人、土人《ツチビト》は寿命も長い為、子ができにくくなった。獣人、海人《ウミビト》、軟人《ヤワビト》は数が増えやすいが寿命が短くなった。それでも数が増え過ぎぬよう、魔素が多い場所からは魔獣が発生するようにした。
六名の賢者に再び助言を求めれば、世界を発展させすぎることは危険だと告げられた。ある程度の便利は良いけれど、発展させすぎるとヒトは怠惰となり、余計な奪い合いが起きるようになると。
そこで創世神は神々の言葉を伝える為に聖獣を誕生させた。海の者、陸の者、山の者、空の者、其々に数体ずつ誕生するようにし、危険な時には神の言葉を代弁してもらうようにした。
◆◇◆◇◆◇
へえぇぇぇ、ほおぉぉぉ、聖獣ってやっぱり神様関係者って事なんですね。
いやいや、そういう事じゃないか。話が壮大すぎてちょっとどうしたらいいか分からなくなってました。学び舎で神話も学んだけど、創世神の話はあったけど、六名の賢者なんて初耳ですよ。
しかも神々は全ての種族を認めてるって事だよね? あっちで学んだ神話には竜人も魔人も居なかったし、ヒト族は軟人なんて表現でもなかったよ。
神話を作ったというか発表したのが神国だとしたら、例のクソビッチ聖女が関わってるんだろうしね。
ああ、だから『全ての小さき生き物が死に絶えた』の後に聖女の祈りで云々になってたんだね? 死に絶えた理由も魔王のせいだったしね。
だけどチアキさんの話では魔王じゃなくてスタンピードが原因だし、白雪さんの神話が事実なら、創世神話の生き物が死に絶えたのはもっとずっと前の話って事だ。
すげえなクソビッチ聖女、トラ転で実際に神様に会ってるにも拘らず改変した創世神話を作らせるって、原作者と面識があるのに、二次製作本を作って『こっちが原作で~す』か『原作者の許可もらってま~す』って販売してるみたいなもんじゃない? こわっ! 界隈でもよく炎上してたけど、二次創作はあくまでも原作者が見て見ないふりをしているグレーゾーンだという事を理解せず、好き勝手している創作厨じゃねえか。
「――という事は、今回の納豆を作るというのは危険だという聖獣としての言葉って事かい?」
はっ!
私の中のお腐れ様が警鐘を鳴らしてお怒りモードになっているうちに話は進んでましたよ。チアキさんの質問に白雪さんは「かもしれんな」とだけ答えた。うん、きっとそういう事なんだろうね。納豆は諦めます。
「炊飯器は便利道具だけど良いんでしょうか……」
「それを作るのに様々なヒトの手を借りるじゃろう? それに魔道具は歓迎らしいぞ、魔素を消費するからな」
なるほど、ボーダーラインがありそうだね。
「だとしたら、ダムの建設に関しては将来的に水力発電にするっぽいことを言ってたし、それって駄目な感じじゃないですか?」
「あ~、発電なんて完全に科学だしな、その計画が進んでるんだとしたら聞いてみたいな」
うん、お貴族様の頂点に近い人だからお話する機会は一生なさそうだけど、ドゥーア先生とは仲良しらしいから、私が金ランクの上級とかになったらお喋りできる機会を作ってもらえるかな?
「あれ? だとしたら皇国が使ってる聖結界ってどうなんでしょう。人の数が増えすぎないように魔獣を作ったのに、あの国は結界のせいで魔獣が入れないでしょう? そのせいで近隣国に魔獣が流れ出るんですけど……」
「あれな~、俺とイヴォンネが原案を考えちまったんだけど、結界内部だけが安全になる代わりに、周辺に危険性が出るからって作るのは止めたんだよな。まあその原案を書いた紙は聖女の持ち去った荷物の方に入ってたから、帰ってから誰かに作らせたんだろうな。あのビッチに魔道具作成の才能があるとは思ってなかった俺の失敗だわ」
おお、まさかの結界創作秘話を聞いてしまったよ。
という事は、皇国ってばまだ建国百五十年も経ってないって事か。だって聖女が国に帰ったら自国に結界を作った筈だし、その結果を見て真似したいってなったんだろうし、だとしたら百年くらいなのかもね。
という事は、サマニア村があんなヤベエ村になったのはこの百年くらいって事?
「そこがヴィオの過ごしてた村なのか? どの辺だったんだ?」
「皇国の反対側ですね、ドラゴンの住むお山だから、お山からの魔素と、魔素がふんだんに含まれた川の水で魔獣も強いし、薬草も育ちやすい場所だって言ってました。皇国の結界があるから、あっちに魔獣が行けない分、こっちに沢山来るから多くなって大変だって聞いてます」
「ん? あの山はドラゴンの住む山じゃないぞ、まあそれなりに立ち寄る事はあるじゃろうが、竜人族は山よりは町に住んでおるはずじゃしな」
紙に簡易地図を書きながらチアキさんに説明する。あの大陸を旅しただけあって直ぐにどこの事かを分かってくれたようだ。納得の声を上げたチアキさんに被せるように、白雪さんからショックな一言が。
え? ドラゴンに会えると思ってたんですが、いないんですか?
「ヴィオ様、ドラゴンに会いたいというのでしたら、私もドラゴンですよ?」
同席していたルイスさんに言われ、そういえば私の記憶にはないけど、ドラゴン化したこの人の背に乗ってこの島に来たんだったと思い出す。
「あの山に住むのではなく、あの山がドラゴンじゃな」
「「え?」」
「えっと、白雪様、そうなのですか?」
これはチアキさん達も驚いたようですよ。山がドラゴンって、どんなデカさですか? え、あの山がドラゴンなんですか?
「創世神話であったじゃろう? 強き者たちが戦い、地が割れたと。最も長く戦っておった岩巨人と巨大亀、それらの戦いを止めたのがドラゴンじゃ。
岩巨人は西に、亀は東に分けて、ドラゴンが『これ以上お互いが顔を合わせんように』と中央に横たわって道を塞いだんじゃ。
戦いで隆起した時にできた山が縦に長い山じゃな、二本あるじゃろう? 山が途切れる辺りが丁度良い長さじゃったらしくてな、亡骸は朽ちてそのまま山となった。じゃからヴィオの住んでおったあの辺りの魔獣が強いのは元々じゃ。川が流れておるのは顎を置くのに組んだ腕の下なんじゃろうな。
我がベル坊を連れて行った聖域は、ドラゴンの頭部じゃな。左右の角が生えておる中央じゃ」
「なっ……。巨大竜の頭部に私は……」
ドラゴン同士って事でショックなんかな?
いや、山になるほどのドラゴンですよ? それを知らずに踏んじゃったのは不可抗力ですよ。
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