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我慢したくありません←心の声
しおりを挟む婚約発表の数日後、ナターシャはリュカとずっと会えない日が続いていた。
皇子達との勉強も無くなり、皇妃になる為の王族のマナーや知識を教わっていた。
「ナターシャ様は覚えが早いですなぁ。」
「そんな、先生の教え方が分かりやすいのです。」
教え方が上手いと効率がいい覚え方が出来る為、予定時間の半分で終わってしまうナターシャ。
1日中勉強を予定しているが、先生がナターシャに会いに来る時間は予定通りなので、その間の時間はとても暇になってしまって、空いた時間で図書館に来るのが日課になってしまった。
読みたい本を部屋に持って行き、勉強して読み漁る。
「この本も読んでしまったわ……。今日はもう勉強も無いし、散歩でも行こうかしら。」
しかし、それだと衛兵が付いてくるようになり、のんびり散策も出来ない。
「う~ん、ピアノ弾いてこようかしら。本を図書館に戻す序に、楽譜持ってサロンに行きますか。」
図書館に行き、本と楽譜を取り替えサロンに向かうと、前からリュカが歩いて来ていた。
数日振りの再会。
ナターシャにリュカも気付くと、リュカが歩みを早め歩いて来る。
「ナターシャ!!」
「殿下、ご機嫌如何………きゃ!」
会うなり抱き着かれたナターシャ。
いきなり過ぎて離れようとするが、離してくれない。
「あぁ………ナターシャと久しぶりに会えた……。」
「久しぶり、て1週間ぐらい……。」
「…………ナターシャは俺と会えなくて、寂しさはなかったのか?」
「……勉強ばかりしてましたし……。」
「俺は寂しかったよ………ナターシャは何処に行くつもりだったんだ?」
「サロンに行こうかな、と。殿下は?」
「セシルから逃げてきた……。」
目の下にクマが出来、少しやつれた感じのリュカを見て、ナターシャは心配になる。
「お食事と睡眠取れてます?」
「仕事あり過ぎてなかなか………ナターシャとの婚約式迄こんな感じになりそうだ……。」
「3ヶ月後ですものね。」
「ナターシャ……癒やして……。」
「ピアノ聞きますか?」
「……………え?それ?………それじゃあないんだけどなぁ………。」
ナターシャはキョトンとしている。
そんなナターシャも可愛いと思ってはいるが、彼女には男心が分からない。
「え?」
「サロン行こうか。」
•*¨*•.¸¸♬︎.•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♬︎
サロン内にピアノの音色が久しぶりに響く。
2曲目を弾いていたナターシャの横で聞いていたリュカは微睡んでいた。
「お疲れ様です、殿下。」
寝かせておこうとしていたが、リュカはナターシャの声で起きた。
「どれぐらい寝てた?」
「数分でしたよ?」
「そろそろ行かなきゃ……仕事が溜まってる………。」
「大丈夫ですか?」
リュカは椅子から立ち、着崩れた服を整え、いつもの凛々しい姿になる。
「少しね………だけど、ナターシャの元気頂戴。」
「どうしたら元気になりますか?」
ナターシャも椅子から離れ、リュカの前に来る。
リュカは自分の指を唇に当て、ジェスチャーをする。
「ナターシャからキスを頂戴。」
「わたくしからですか!?」
「そう、人は居ないし恥ずかしさはないでしょ?」
「…………目を閉じて下さい……。」
「はい。」
リュカは目を閉じ、ナターシャがキスをしやすいように、少し屈んだ。
チュ……。
ほんの一瞬のキス。
離れようとしたナターシャだが、リュカに捕まる。
「足りない。」
「んっ!!」
簡単に口を舌で開かせ、リュカはナターシャの歯を舌でなぞり、執拗にナターシャに唾液を流すと、その唾液を舌でかき混ぜるように、卑猥な音を奏でる。
くちゅ……くちゅ……。
ナターシャは苦しくて、リュカの唾液を飲み込むしかなかった。
それを確認したリュカは、ようやくナターシャの唇を開放した。
「可愛い顔………。」
どちらの唾液か分からないが、ナターシャの唇から垂れていたので、リュカは拭き取る。
「今からそんな物欲しそうな顔してどうするの?なんなら俺の部屋行く?」
「!!」
「………あぁ、本当に連れて行けたらいいんだけどなぁ………。」
抱き締めた腕に力が入るリュカは元気が出たようで、ナターシャのお腹の辺りに硬いモノが当たるようになった。
「…………で、殿下………あ、あの……。」
言いにくそうにしているのが何なのか分かったリュカはちょっと照れながら言う。
「仕方ないじゃないか、抱きたいんだから。もう、こっちは限界……仕事はまだ大丈夫だけど………。」
「そんなに限界なんですか?」
「うん、大変なんだよ……。治まるのも時間掛かるしね。あぁ………ナターシャを抱ける時間が欲しい………。」
ガチャ。
「居た!!リュカ兄上が居た!!」
「どうした、タイタス。」
「セシルがリュカ兄上が逃げた、て衛兵使って探してたんだよ!!ナターシャとイチャイチャするなら仕事しろ、て言ってたぞ!」
そうして、リュカは連れて行かれた。
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