81 / 100
夜の営み、女子トーク
しおりを挟む真剣な面持ちで、ラメイラはナターシャに話した。
「………あの……な、トリスタンでは、結婚が決まった男女はあるしきたりがあるんだが、向こうでやっぱりやらなきゃならなかったんだ………。」
「しきたり?」
「うん。」
「どんなしきたりですの?」
きょとん、とナターシャはしている。
人払いして迄言う物なのか、と。
「…………成人した兄弟姉妹、親族含め両家の親、下手したら近所の知り合いとか集まった中で……………ね、閨を見せるんだよ……。」
「…………は?……冗談………ですわよね?」
「冗談じゃないよ………私の場合、父上と兄上が………来た。」
「え!!え!!じゃあ、ラメイラ!トーマス殿下との閨、見られたんですか!?」
「…………うん。でもトーマスが部屋に天蓋作ってくれて、声だけで…………父上達が居たのは………………は、は、破瓜の瞬間迄で………。」
「それでも、わたくし嫌ですわ!」
ナターシャは青褪めている。
レングストンではそんな風習はないのだから、当たり前なのだ。
「………私は自分の前に、兄上達のを終わる迄、天蓋なくベッドの横で見せられてたから、兄上の妻達と比べるとまだマシなんだな、とは思う………兄上が見せたがり………でイロイロ…………閨の知識だけは知ってて………。」
「ラメイラ………嫌だったんですね……結婚しても、閨はしない、と言うのですか?」
「ち、違うんだ!ね、閨はトーマスとだったらするんだけど、見聞きされるのもするのももう無い筈だから、我慢出来たしトーマスが守ってくれたから………。」
「では、何を悩むのです?」
ラメイラはもう一度部屋に誰も居ないかを確認する。
「………か、回数………とか、趣向………とか、リュカとはどうなのかな、と………聞きたくて……。」
「………………そ、そんな………。」
ナターシャもラメイラと同じ様に見回すと、顔を赤らめた。
「…………わたくしも実は聞きたかったですわ……ヴィオレットを妊娠する前、それはもう体力限界迄………。」
「………ナターシャも?」
「ラメイラも?」
2人顔を見合わせると、同時に吹いた。
「流石兄弟ですわね。朝迄の時もあったので、本当に昼迄身体起こせない時もありましたわ。今は育児もあるので、控えてもらえますけど。」
「そうなのか………リュカとは………。」
「ん?」
「ど、道具とか使ったりするのか?」
「道具?閨に?そんな物があるんですか?」
「…………知らないのか?閨で使う道具。トーマスが持ってるから、リュカもそういうのが好きかと……。」
ラメイラは兄弟でその趣味があるのか、を聞きたかったようだ。
しかし、それはとある声で遮られた。
「トーマスと同じ趣味がある訳ないだろう。ナターシャにトーマスの趣味を吹き込むな。」
「リュカ!!どうして!!人払いしたのに!!」
「そうなのか?皇太子邸の主だからか何も言われなかったぞ?」
そんな事は無い。
リュカの後ろに侍女達が止めに入ったであろう、青褪めておろおろしているのを、ラメイラもナターシャも見てしまった。
「リュカ………ラメイラがわたくしだけを、わたくしを頼りに相談したい話があったから、人払いをお願いしたのですよ?酷いではありません?わたくし、ラメイラの話を聞いて、リュカにお話するかどうか、少しは考えさせて頂けても宜しいのではなくて?」
ナターシャに怒りが見えている。
笑顔でリュカリオンの方へ歩き、リュカリオンの頬に手をあて、満面の笑みだが黒いオーラをナターシャに見たラメイラ。
リュカリオンも察したようで、青褪めて返事した。
「お、俺………まだ仕事があった。」
「そうですか、ラメイラとトーマス殿下の事ですから、他言無用でお願いしますわね。もし何処かから漏れたら………1ヶ月触れないで下さいませね。」
「…………わ、分かったから……。」
「では、また後程。」
ラメイラはナターシャを怒らせまい、と思った程、怖かった。
「ナターシャ、怖い……本気なのか?1ヶ月触らせない、て。」
「それはないですが、そう迄して言わないと、リュカ殿下は話してしまいそうですから、事兄弟間に秘密がない程に。わたくしがお行儀見習いで皇子宮に身を寄せて居た時、情報を共有するぐらいでしたし。」
「…………やだ………知られたくない。トーマスは嫉妬深いんだ……またお仕置きと称して、閨の時……………ああっ!過激なものじゃなきゃそれでいい!」
「な、何をされる……のです?まさか先程の道具……とか?」
「多分、今トーマスは皇子宮にある私物を取りに行ったんだと思う………旅には持って行ってなかったから、使わなかったけど。」
「その私物が道具、だと?」
「多分………。」
「どういう物なのですか?」
「…………えっと……アレの形した棒、とか……拘束道具………とか………。」
ナターシャはピンと来なかったのが、アレの形で青褪めた。
「…………え……夫と違うモノを入れるのですか?」
「持ってたんだ………トーマスが……。」
「何故持ってるのを知ってるんですか?」
「偶然見ちゃって…………確かアリシアが来た時辺り……。」
「…………使わないで、て話してみてはどうですか?使うなら触らせない、と言えば良いのです。」
「言える………かな……。」
「ラメイラが嫌なら言わないと。結婚決まってるんですし、先は長いんですから。」
「………分かった、言ってみる。」
1
あなたにおすすめの小説
ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。
だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。
車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。
あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
距離感ゼロ〜副社長と私の恋の攻防戦〜
葉月 まい
恋愛
「どうするつもりだ?」
そう言ってグッと肩を抱いてくる
「人肌が心地良くてよく眠れた」
いやいや、私は抱き枕ですか!?
近い、とにかく近いんですって!
グイグイ迫ってくる副社長と
仕事一筋の秘書の
恋の攻防戦、スタート!
✼••┈•• ♡ 登場人物 ♡••┈••✼
里見 芹奈(27歳) …神蔵不動産 社長秘書
神蔵 翔(32歳) …神蔵不動産 副社長
社長秘書の芹奈は、パーティーで社長をかばい
ドレスにワインをかけられる。
それに気づいた副社長の翔は
芹奈の肩を抱き寄せてホテルの部屋へ。
海外から帰国したばかりの翔は
何をするにもとにかく近い!
仕事一筋の芹奈は
そんな翔に戸惑うばかりで……
ズボラ上司の甘い罠
松丹子
恋愛
小松春菜の上司、小野田は、無精髭に瓶底眼鏡、乱れた髪にゆるいネクタイ。
仕事はできる人なのに、あまりにももったいない!
かと思えば、イメチェンして来た課長はタイプど真ん中。
やばい。見惚れる。一体これで仕事になるのか?
上司の魅力から逃れようとしながら逃れきれず溺愛される、自分に自信のないフツーの女子の話。になる予定。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる