私が欲しいのはこの皇子!【完結】

Lynx🐈‍⬛

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お仕置きの意味

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 皇太子邸に再び、トーマスがやって来た。
 しかし、皇太子邸の前にリュカリオンが入らず衛兵達と雑談している。

「何をやってるんだ?兄上。」
「…………トーマス……お前……ちょっと来い。」

 リュカリオンはトーマス邸にトーマスを連れて来る。

「何ですか?ラメイラ迎えに行ったのに。」
「お前、ラメイラに道具使ってるのか?」
「は?道具とは?」
「閨だよ!」
「使ってないですよ?まだ。」
「…………まだ?」

 詰め寄るリュカリオンに、トーマスは不思議に思う。

「何を聞いてくるんです。閨で俺の趣味を兄上は共有しようと?使う物を共有なんてしませんよ。」
「誰がお前と共有するか!ナターシャは違うが、ラメイラが俺もお前と同様か、と聞いていたんだ。ナターシャに!どうなってるんだ、お前とラメイラの閨は!」
「どう、て今の所は道具なんて………あ……。」

 リュカリオンがトーマスに疑いの目を向ける。

「………何かあったな?」
「道具が無かったから、夜着で腕を使わないようにしたぐらいですよ。あとは眼鏡でちょっと突いたり?」
「…………お前、ヤリ過ぎじゃないか?」
「まだ可愛いもんですけどね、トリスタンでは、結婚を認められた男女は、閨を人に見せるんですから。」
「……聞いた事はあるが、本当にあるのか!」
「えぇ、やってきましたから。」
「ラメイラは素直に従ったのか?」
「見られたくない、と言ったので天蓋でベッドを囲んで、少し確認後に退室してもらいましたよ。トリスタンは、女性を大事にしないのだな、と熟思いましたね。ラメイラの兄上は3人の女性を同時に娶り、閨をラメイラに見せたのが、余程ラメイラの心に傷を付けたようです。」
「閨についてはもう少し話し合うんだな。悩んでたぞ、ラメイラ。」
「分かりました。気をつけます。」

 リュカリオンはトーマス邸を出て皇太子邸に戻った。
 残されたトーマスは過激な物は隠す事にした。

「ナターシャに相談する迄思い詰めたのか………。」

 いくつか積み重ねられた箱の中には閨の道具。
 使いたいと思ったが使える日が来るかは分からない。
 そんな考えを巡らせていると、後ろから気配を感じ振り返る。

「わっ!びっくりした!私が驚かそうと思ったのに。」
「…………ラメイラ……。」
「ん?何か顔色悪くないか?」
「あ、いや……さっき皇太子邸に迎えに行ったが兄上に捕まって………話を。」
「………リュカに?………………まさか……何か聞いた?」
「閨の事?」
「…………う、うん。」

 トーマスはラメイラを抱き寄せると、頭一つ分高いトーマスはラメイラの頭に顎を乗せる。

「ラメイラは俺とスルの嫌い?」
「……………嫌いなんて思ってない………過激過ぎなのは……ちょっと………。」
「…………道具を使うのが嫌じゃないのか?」
「は?ナターシャに聞いたのは回数とか時間とか……………あ、あの………。」
「ん?」
「…………ト、トーマス以外の……………が入るの………嫌………。」
「…………………。」
「………?トーマス?」
「………抱きたい……。」
「えっ!!ま、まだ昼っ!!」
「駄目…………もう勃ってる。」
「!!…………やだっ!体力持たないから、夜からにしてっ!」

 抱き抱えられたラメイラは無理矢理降りようと暴れた。

「こらっ!暴れるなっ!…………分かった!下ろすから!」
「……………トーマス……お願い…ちゃんと聞いて!」
「…………分かった。」

 下ろされたラメイラはトーマスの手を両手で握る。
 そして、真っ直ぐトーマスの目を見つめた。

「私、トーマスが好き。トーマスと抱き合うのも勿論好きなんだけど、閨の時間は夜だけにして!睡眠時間もしっかり欲しい!………ど、ど、ど………。」
「どどど?」
「道具に関してっ!…………痛い物とか、私が見て嫌だって思った物じゃ………なかったら………頑張る………から……あの………嫉妬から『お仕置き』て言っては閨に持って行くの止めて………。」
「お仕置き………した事あったっけ?」
「!!……あるよ!!2週間の間、泊まった宿屋の主人と話してた時も、ウェールズ公爵別邸でワインの作り方を別邸で働くの人に聞いた後も!!お仕置き、て言って、いっぱい焦らされて恥ずかしい事ばっかり言わせた!!」
「あぁ………可愛くて可愛くて仕方なかった時か…………ご褒美全くあげなかったから怒ってたのか……。」
「!!……………お願い聞いてくれなかったじゃないか!!………一緒に気持ちよくなるのが閨じゃないの?」
「ラメイラ………俺はラメイラが気持ちいいと感じる姿を長い時間見たいだけだ。」
「…………それなら欲しいって言ってるのに、まだ駄目、とか言ってもなかなか………その………くれないのとは違うの?」
「挿入したら、直ぐイッちゃうだろ?………だから焦らして………。」

 ラメイラの顔が怒る。

「いいじゃないか!!気持ちいいんだから!!何度も求めればいいのに、最初の1回が長いんだよ!2回目3回目なんて、もう体力続かないから、ナターシャに聞いたぐらいなのに…………何だ………これ………もう馬鹿らしくなってきた………。」
「要は、最初の1回がハード過ぎる、て事か…………。」
「……………うん………そっか、そう言えば良かったのか………。」
「ブッ…………何をまた考え過ぎてんだか。」
「………真剣に悩んでたんだもん。嫉妬凄いのに、静かに焦らして困る私を見て楽しんで、トーマスが好きだって言う私の泣き顔になる迄、くれないから疲れて体力持たないのに、トーマスが満足してるのか、て思って……。」
「………もう可愛い過ぎる、ラメイラ………ブッ。」
(俺も、ラメイラとの事で悩む日が来るんだろうな……その都度こんな馬鹿な話をし合うんだろうか……。)
 
 トーマスも、ラメイラの様にいつか衝突する事を肝に銘じるのだった。
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