2 / 43
散策。
しおりを挟む
ーーーーー
翌朝、朝食を済ませた私は真那と一緒に家を出た。
手を繋ぎながら、町の中を散策していく。
「あ、ほら真那?田んぼに稲が植わってるよ?大きくなったらお米になるんだよー?」
「おこめ?」
「真那のご飯だね。」
「!!・・ごはん!」
目の前に広がる景色は都会では見ることができない景色。
私自身も久しぶりな光景に、心が安らいでいくのを感じる。
「真那?喉、しんどくない?」
普段からずっと咳込んでるわけではないけど、一日に数回は咳をする姿を見てきていた。
でも昨日からこの町の空気を吸ってる真那は咳をしてないように思ったのだ。
「へーき!」
「平気?本当?」
「うん!」
ご機嫌に歩いて行く真那は自然たっぷりの景色が面白いのか、小さな水の流れを見たり蝶々を見たりするのに一生懸命だった。
そんな姿は都会では見れる姿ではなく、ここに決めてよかったかもと思わせてくれる。
「お弁当でも作って来ればよかったかな?まぁ、今度でもいっか。」
また時間が取れるときにでもお弁当を持って散歩しようと思ったとき、一つの大きな建物が目に入って来た。
四角い造りから考えて、あれは・・・消防署だ。
「あ・・あそこが昨日の・・」
教えてもらった通り沿いの消防署はとても目立っていた。
近くまで行くと消防車や救急車が並んでるのが見える。
「ふぁ・・!しょうごうしゃ!!」
大きくて真っ赤な消防車を始めて間近で見た真那は、興奮気味に駆けだしてしまった。
「あっ・・!真那待って!」
消防署の敷地内に入ってしまった真那を追いかけていくと、建物の中からオレンジの服を着た人が出てくるのが見えた。
あれは・・・深田さんだ。
「あれ?三井さん?どうしました?」
「あ・・・すみません、娘が消防車に興奮してしまって・・・」
「しょうごうしゃー!」
「真那、消防車ね?」
消防車から少し距離をあけて見てる真那は両手をぎゅっと握りしめて興奮状態。
お邪魔にならないうちに消防署から出たいところだけど、真那が言うことを聞いてくれるかが不安だ。
ここで機嫌を損ねると、抱っこで帰らないといけないから・・・。
「真那、ほら、お邪魔になるからお散歩の続きしよ?いつでも消防車は見れるし、ね?」
「や!」
「消防士さんたち、お仕事できないよ?」
「や!」
「真那ー・・・。」
抱っこしながら出ようかと思ったとき、深田さんが真那に向かって手を伸ばした。
「真那ちゃん、消防車、乗ってみる?」
「!!」
その言葉を聞いた真那は目を輝かせながら深田さんを見たものの、すぐに私の後ろに隠れてしまった。
「あー・・すみません・・・。」
「嫌われちゃったかな?うちの子は男の子だからちょっと扱いがわからないなぁ・・・」
「男の子・・・!」
「そう。三人いるんだけどやんちゃ盛りだよ。」
「三人も!?すごい・・・」
一人でいっぱいいっぱいなのに三人もいる家なんて想像がつかなかった。
食費もかかりそうだけど、賑やかそうで羨ましくも思う。
「おいくつなんですか?」
二つずつ違うと考えても結構大きいお子さんがいそうだ。
でも・・・私の予想とは全く違う答えが深田さんの口から返って来た。
「三つ子なんだよ。今年五歳。」
「・・・三つ子!?え!?」
「驚くでしょー。俺より奥さんの方が大変なんだけどさ、まぁ・・楽しいよ。」
そう言うと深田さんは消防署の右側を指さしだした。
「この向こう、ずーっと言ったところにカフェがあるんだけど知ってる?」
「いえ・・・」
「そのカフェ、うちの奥さんがしてるからさ、暇なときにランチでも行って?味は保証する。」
「経営者なんですか!?三人もお子さんいるのにすごい・・・。」
「子供たちもカフェにいるから真那ちゃんの遊び相手になるかもよ?大人ばっかりの中じゃかわいそうだしね。」
そう言われ、私はふと真那のこれからを考えた。
小学校からは同い年の子供たちの中に入るとしても、それまでの間は大人の中で育つことになる。
私と二人っきりで過ごすことが殆どな中で社会性が身につくかが不安だ。
「そう・・ですね。近いうちに行きたいですね。」
「おっけ、伝えとく。・・・真那ちゃん?消防車、乗らなくていいのかな?」
もう一度手を出して身を屈めた深田さん。
真那は首を横に振りまくって拒否していた。
「えー・・俺、子供ウケいい方なんだけど・・・」
深田さんがそう言ったとき、誰かが消防署の敷地に入って来たのが見えた。
大きな段ボールを抱えた・・・ご年配の女性だ。
「雄大くーん!ほら、うちで取れた野菜たち、みんなで持って帰りなー!」
その言葉に深田さんはそのご年配の方に駆け寄っていった。
「わ・・!こんなにいいんですか?」
「もちろん。いつも手伝ってもらって助かるよ。」
「あまり出動もないですし、手伝うことくらいなんてことないですよ。」
楽しそうに話される会話を聞きながら消防署を後にしようと思ったとき、そのご年配の女性がふと私の存在に気がついた。
「おや?そちらの方は?」
そう言われ、私は軽く頭を下げた。
「昨日越してきた三井と申します。娘の真那と二人なのですが・・・よろしくお願いします。」
旦那がいないことに変に勘繰りをいれられないかと考える私だったけど、このご年配の人はニコッと笑った。
「そうかいそうかい!新しい人かい!どれ、真那ちゃんはばーちゃんの野菜、食べてくれるかな?」
そう言って女性は段ボールの中から玉ねぎを一つ取り出して真那に差し出した。
「なまねぎ!」
「ははっ、『たまねぎ』だよ。これ、好きかい?」
「すき!すーぷ!」
スライスした玉ねぎをあめ色になるまで炒めてから煮込むスープが大好きな真那。
あれは面倒くさい上に玉ねぎが大量にいるから大変なのだ。
「スープ?オニオンスープかい?」
真那の言葉にメニューにピンときた女性が私に聞いて来た。
「あー・・・はい。前に作ってあげたらすごく好みだったみたいで・・・」
「あれは一つじゃ無理だろう?」
そう言った瞬間、消防署の敷地にぞろぞろと人が入ってくるのが見えた。
みんな年配の方で、手に段ボールを持ってる。
「おや、ちょうどよかったね。」
そう笑いながらいう女性は手を挙げた。
「おーい!新しい移住者に分けてやってくれよ!」
女性の声を聞いた人たちはぞろぞろ集まってきて、私と深田さんをぐるっと囲んでしまった。
「おやおや珍しいねぇ、こんな田舎町に若い人なんて。」
「まぁ!かわいい子だこと!お名前は?」
「どこに越してきたんだい?あの上の空き家かい?それとも川の側の家かい?」
「えーっと・・・」
一体何から答えたらいいのかわからずに困ってると、深田さんがパンパンっ!・・と、手を叩いた。
「はいはい!みなさん、俺が説明しますから!」
そう言って私と真那のことを紹介し始めた深田さん。
こんな大勢の前での紹介なんて恥ずかしいとも思ったけど、一度にご挨拶できるのは利点だった。
「わからないことも多いのですが、よろしくお願いします。」
真那と一緒に頭を下げた私はこの後みなさんからたくさん野菜を頂いてしまった。
持ちきれないわけではなかったけど、玉ねぎにじゃがいもにと重たいものが多く、どうやって持って帰ろうか悩んでしまう。
「うーん・・・真那、一人で歩いてくれる?一回おうちに帰ろうか。」
皆さんが帰ったあとの空いた段ボールにもらった野菜を詰めて立ち上がると、真那の手を繋ぐ余裕はなかった。
車通りはない町だから通行面の心配はないけど、真那が田んぼに落ちてしまわないかが心配だ。
「あ、誰か呼んでくるからちょっと待ってて?」
「へ・・・?」
走って消防署の中に行ってしまった深田さんの後姿を見てると、中から誰かを連れて戻って来るのが見えた。
「ちょうど長谷川が空いてたから連れて行っていいよー。荷物持ちにさせて?」
「へ!?」
「じゃ、長谷川、三井さんを家までよろしくなー。」
「リョーカイです。」
長谷川さんは私が持っていた段ボールをひょいと取り上げた。
「溝は危ないんで、手を握ってあげてくださいね。」
「・・・あ・・はい・・・。」
「行きましょう。」
スタスタと歩いて行ってしまう長谷川さんの背中を追いかけるようにして、私は真那の手を引いて歩き始めたのだった。
まさかこれがきっかけであんなことになるなんて、この時の私は思っても見ないのだった。
翌朝、朝食を済ませた私は真那と一緒に家を出た。
手を繋ぎながら、町の中を散策していく。
「あ、ほら真那?田んぼに稲が植わってるよ?大きくなったらお米になるんだよー?」
「おこめ?」
「真那のご飯だね。」
「!!・・ごはん!」
目の前に広がる景色は都会では見ることができない景色。
私自身も久しぶりな光景に、心が安らいでいくのを感じる。
「真那?喉、しんどくない?」
普段からずっと咳込んでるわけではないけど、一日に数回は咳をする姿を見てきていた。
でも昨日からこの町の空気を吸ってる真那は咳をしてないように思ったのだ。
「へーき!」
「平気?本当?」
「うん!」
ご機嫌に歩いて行く真那は自然たっぷりの景色が面白いのか、小さな水の流れを見たり蝶々を見たりするのに一生懸命だった。
そんな姿は都会では見れる姿ではなく、ここに決めてよかったかもと思わせてくれる。
「お弁当でも作って来ればよかったかな?まぁ、今度でもいっか。」
また時間が取れるときにでもお弁当を持って散歩しようと思ったとき、一つの大きな建物が目に入って来た。
四角い造りから考えて、あれは・・・消防署だ。
「あ・・あそこが昨日の・・」
教えてもらった通り沿いの消防署はとても目立っていた。
近くまで行くと消防車や救急車が並んでるのが見える。
「ふぁ・・!しょうごうしゃ!!」
大きくて真っ赤な消防車を始めて間近で見た真那は、興奮気味に駆けだしてしまった。
「あっ・・!真那待って!」
消防署の敷地内に入ってしまった真那を追いかけていくと、建物の中からオレンジの服を着た人が出てくるのが見えた。
あれは・・・深田さんだ。
「あれ?三井さん?どうしました?」
「あ・・・すみません、娘が消防車に興奮してしまって・・・」
「しょうごうしゃー!」
「真那、消防車ね?」
消防車から少し距離をあけて見てる真那は両手をぎゅっと握りしめて興奮状態。
お邪魔にならないうちに消防署から出たいところだけど、真那が言うことを聞いてくれるかが不安だ。
ここで機嫌を損ねると、抱っこで帰らないといけないから・・・。
「真那、ほら、お邪魔になるからお散歩の続きしよ?いつでも消防車は見れるし、ね?」
「や!」
「消防士さんたち、お仕事できないよ?」
「や!」
「真那ー・・・。」
抱っこしながら出ようかと思ったとき、深田さんが真那に向かって手を伸ばした。
「真那ちゃん、消防車、乗ってみる?」
「!!」
その言葉を聞いた真那は目を輝かせながら深田さんを見たものの、すぐに私の後ろに隠れてしまった。
「あー・・すみません・・・。」
「嫌われちゃったかな?うちの子は男の子だからちょっと扱いがわからないなぁ・・・」
「男の子・・・!」
「そう。三人いるんだけどやんちゃ盛りだよ。」
「三人も!?すごい・・・」
一人でいっぱいいっぱいなのに三人もいる家なんて想像がつかなかった。
食費もかかりそうだけど、賑やかそうで羨ましくも思う。
「おいくつなんですか?」
二つずつ違うと考えても結構大きいお子さんがいそうだ。
でも・・・私の予想とは全く違う答えが深田さんの口から返って来た。
「三つ子なんだよ。今年五歳。」
「・・・三つ子!?え!?」
「驚くでしょー。俺より奥さんの方が大変なんだけどさ、まぁ・・楽しいよ。」
そう言うと深田さんは消防署の右側を指さしだした。
「この向こう、ずーっと言ったところにカフェがあるんだけど知ってる?」
「いえ・・・」
「そのカフェ、うちの奥さんがしてるからさ、暇なときにランチでも行って?味は保証する。」
「経営者なんですか!?三人もお子さんいるのにすごい・・・。」
「子供たちもカフェにいるから真那ちゃんの遊び相手になるかもよ?大人ばっかりの中じゃかわいそうだしね。」
そう言われ、私はふと真那のこれからを考えた。
小学校からは同い年の子供たちの中に入るとしても、それまでの間は大人の中で育つことになる。
私と二人っきりで過ごすことが殆どな中で社会性が身につくかが不安だ。
「そう・・ですね。近いうちに行きたいですね。」
「おっけ、伝えとく。・・・真那ちゃん?消防車、乗らなくていいのかな?」
もう一度手を出して身を屈めた深田さん。
真那は首を横に振りまくって拒否していた。
「えー・・俺、子供ウケいい方なんだけど・・・」
深田さんがそう言ったとき、誰かが消防署の敷地に入って来たのが見えた。
大きな段ボールを抱えた・・・ご年配の女性だ。
「雄大くーん!ほら、うちで取れた野菜たち、みんなで持って帰りなー!」
その言葉に深田さんはそのご年配の方に駆け寄っていった。
「わ・・!こんなにいいんですか?」
「もちろん。いつも手伝ってもらって助かるよ。」
「あまり出動もないですし、手伝うことくらいなんてことないですよ。」
楽しそうに話される会話を聞きながら消防署を後にしようと思ったとき、そのご年配の女性がふと私の存在に気がついた。
「おや?そちらの方は?」
そう言われ、私は軽く頭を下げた。
「昨日越してきた三井と申します。娘の真那と二人なのですが・・・よろしくお願いします。」
旦那がいないことに変に勘繰りをいれられないかと考える私だったけど、このご年配の人はニコッと笑った。
「そうかいそうかい!新しい人かい!どれ、真那ちゃんはばーちゃんの野菜、食べてくれるかな?」
そう言って女性は段ボールの中から玉ねぎを一つ取り出して真那に差し出した。
「なまねぎ!」
「ははっ、『たまねぎ』だよ。これ、好きかい?」
「すき!すーぷ!」
スライスした玉ねぎをあめ色になるまで炒めてから煮込むスープが大好きな真那。
あれは面倒くさい上に玉ねぎが大量にいるから大変なのだ。
「スープ?オニオンスープかい?」
真那の言葉にメニューにピンときた女性が私に聞いて来た。
「あー・・・はい。前に作ってあげたらすごく好みだったみたいで・・・」
「あれは一つじゃ無理だろう?」
そう言った瞬間、消防署の敷地にぞろぞろと人が入ってくるのが見えた。
みんな年配の方で、手に段ボールを持ってる。
「おや、ちょうどよかったね。」
そう笑いながらいう女性は手を挙げた。
「おーい!新しい移住者に分けてやってくれよ!」
女性の声を聞いた人たちはぞろぞろ集まってきて、私と深田さんをぐるっと囲んでしまった。
「おやおや珍しいねぇ、こんな田舎町に若い人なんて。」
「まぁ!かわいい子だこと!お名前は?」
「どこに越してきたんだい?あの上の空き家かい?それとも川の側の家かい?」
「えーっと・・・」
一体何から答えたらいいのかわからずに困ってると、深田さんがパンパンっ!・・と、手を叩いた。
「はいはい!みなさん、俺が説明しますから!」
そう言って私と真那のことを紹介し始めた深田さん。
こんな大勢の前での紹介なんて恥ずかしいとも思ったけど、一度にご挨拶できるのは利点だった。
「わからないことも多いのですが、よろしくお願いします。」
真那と一緒に頭を下げた私はこの後みなさんからたくさん野菜を頂いてしまった。
持ちきれないわけではなかったけど、玉ねぎにじゃがいもにと重たいものが多く、どうやって持って帰ろうか悩んでしまう。
「うーん・・・真那、一人で歩いてくれる?一回おうちに帰ろうか。」
皆さんが帰ったあとの空いた段ボールにもらった野菜を詰めて立ち上がると、真那の手を繋ぐ余裕はなかった。
車通りはない町だから通行面の心配はないけど、真那が田んぼに落ちてしまわないかが心配だ。
「あ、誰か呼んでくるからちょっと待ってて?」
「へ・・・?」
走って消防署の中に行ってしまった深田さんの後姿を見てると、中から誰かを連れて戻って来るのが見えた。
「ちょうど長谷川が空いてたから連れて行っていいよー。荷物持ちにさせて?」
「へ!?」
「じゃ、長谷川、三井さんを家までよろしくなー。」
「リョーカイです。」
長谷川さんは私が持っていた段ボールをひょいと取り上げた。
「溝は危ないんで、手を握ってあげてくださいね。」
「・・・あ・・はい・・・。」
「行きましょう。」
スタスタと歩いて行ってしまう長谷川さんの背中を追いかけるようにして、私は真那の手を引いて歩き始めたのだった。
まさかこれがきっかけであんなことになるなんて、この時の私は思っても見ないのだった。
99
あなたにおすすめの小説
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
ナイトプールで熱い夜
狭山雪菜
恋愛
萌香は、27歳のバリバリのキャリアウーマン。大学からの親友美波に誘われて、未成年者不可のナイトプールへと行くと、親友がナンパされていた。ナンパ男と居たもう1人の無口な男は、何故か私の側から離れなくて…?
この作品は、「小説家になろう」にも掲載しております。
腹黒外科医に唆された件~恋人(仮)のはずが迫られています~
有木珠乃
恋愛
両親を亡くし、二人だけの姉妹になった一ノ瀬栞と琴美。
ある日、栞は轢き逃げ事故に遭い、姉の琴美が務める病院に入院することになる。
そこで初めて知る、琴美の婚約者の存在。
彼らの逢引きを確保するために利用される栞と外科医の岡。
「二人で自由にならないか?」を囁かれて……。
旦那様が素敵すぎて困ります
秋風からこ
恋愛
私には重大な秘密があります。実は…大学一のイケメンが旦那様なのです!
ドジで間抜けな奥様×クールでイケメン、だけどヤキモチ妬きな旦那様のいちゃラブストーリー。
鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる