再婚相手は溺愛消防士!?二度と結婚しないと決めてたのに、どうしてこんなことに!

すずなり。

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那智の仕事。

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ーーーーー



真那と引っ越してきてから数日が経ったある日、私は仕事の為、真那と約束事を確認していた。

「いい?真那。この部屋でいい子でDVD見ててね?ママ、週に一度のお仕事の日だからね?」

私は、火曜日に仕事の電話を受けている。
朝10時から30分刻みで予約のお客さまに電話をかけるのだ。

「おやつっ。」
「用意しておくから食べといてね?お外は出ちゃだめよ?」
「あーい。」
「ママ、お二階にいるからね?」
「あーい!」

いい返事をしてくれる真那の頭を撫で、私は二階に上がった。
この『週に一度』の電話は真那が1歳の時からしてることで、もう慣れたもの。
新しい環境だから少し不安なところはあるけど大丈夫そうだ。

「さて、朝一番は・・・佐藤さまか。」

私は書類を入れてる棚から一枚の紙とファイルを取り出した。
紙には人の体の形をした絵が描かれていて、首回りや胸周りなどが記入できるようになっている。

「よし。」

私はスマホを接続してあるテレビモニターの電源を入れ、10時になるタイミングを見計らって佐藤さまに電話をかけた。
そして数コールの呼び出し音が鳴ったあと、佐藤さまがテレビモニターにパッと映ったのだ。

「おはようございます、『シュガー・コットン』の三井です。」
『あ、おはようございますー、映ってますか?』
「大丈夫ですー。本日は『秋物のワンピースを』とのことでメールをいただいていますが、お間違いないでしょうか?」
『はい!今からの注文だから秋口くらいに届きますよね?』
「そうですね、おそらく・・・8月か9月くらいの発送になるかと・・・」
『ならちょうどよさそうですー、お願いしますー。』
「かしこまりました。では採寸に移りましょう。」

そう、私はビデオ通話をしながら服の注文を受ける『服飾デザイナー』をしている。
モニター越しに採寸をし、生地を選んでいただき、製作する。
そして先に代金を支払っていただき、出来上がり次第お送りするシステムなのだ。
それプラス、デザイナーさんから送られてくるデザインを元に服を作成する仕事もある。

「前に送らせていただいたメジャーで首周りからお願いしますー。」
『はーい。』

モニター越しのお客さまはキャミソール姿。
ヌードサイズを知らないとちゃんと体にあった服が作れない為、依頼を受けたら紙のメジャーを送らせてもらってる。
どこをどう計るのかの説明プリントも同封し、それに沿って進めていく手筈になってるのだ。

『いやー・・でも助かりますー。子供を産んだばかりで外に服を買いに行けないんでー・・・』
「あ、そうなんですか?」
『そうなんですー。ちょっときれいめワンピをお願いしたいんですよ、今度友達の結婚式があるので・・』
「!・・・なるほど!」
『シュガー・コットンさんのとこは服の種類で価格が決まってるので買いやすいし助かりますー。』

そう、うちは服の種類で価格は一定になってる。
今回、佐藤さまが希望してるワンピースは1着1万円だし、パンツは8千円、トップスは薄手のものなら4千円で厚手のものは6千円、帽子なんかは3千円だ。
生地の種類やデザインなんかで原価は変わってくるけど、売値は送料込みで一定にしてあるのだ。

「じゃああまり流行りに乗らないようなワンピースにしましょうか、そしたら来年、再来年と着れますし、同窓会なんかでもボレロだけ追加で着ればいけますし?」
『!!・・・それいいですね!そうします!』
「ふふ、かしこまりました。」

ビデオ電話をしながらサイズを計っていき、私は佐藤さま専用ファイルに書き込んでいく。

(『今日の日付』と『お子さんが生まれたばかり』、あと・・・・)

会話内容もかいつまんで記入し、採寸は終わっていった。
希望の色や、似合う色、合わせれる服なんかを見せてもらい、20分ほどでビデオ電話は終了したのだった。

「ふぅー・・・次は10時半からで武藤さまか。ご新規さまだからちょっと時間が押すかもしれないなぁ。」

私は更に次の11時予約のお客さまの準備までしてから10時半予約の武藤さまに電話をかけた。

「おはようございます、シュガー・コットンの三井です。」

こうして私は午前の予約である11時半まで、4人の注文を受けていったのだった。


ーーーーー


「真那ー、ママのお仕事、朝の分は終わったからご飯にしようかー。」

12時になる少し前に電話が終わった私は1階に降りた。
すると大人しくDVDを見ていた真那が嬉しそうに振り返って私を見たのだ。

「ごはんっ。」
「オムライスにしよっか。」
「うんっ。」

頂いた野菜の中にあった玉ねぎを使い、ちゃちゃっとオムライスを作っていく。
今日はゆっくり食べてる時間が無いため、出来上がったあと、冷ましながら真那の口の中にオムライスを放り込んでいった。

「ほらほら、早く食べてー。」

飲み込むたびに口に入れていき、私も一緒に食べていく。
食べ終わった後は真那のお昼寝用の布団を敷き、少しストーリーが単調なDVDを再生した。

「ねんねはここね?ママはお二階だからね?」
「あーい。」
「何かあったらお二階まで来てね?」
「あいっ。」

慣れた感じで手を振る真那に、お気に入りのきりんのぬいぐるみを持たせた。
布団の周りにも気に入ってるぬいぐるみを置き、私は二階に上がる。
そして午後からも製作依頼の予約の電話をかけていき、夕方16時に真那のところに戻ると、真那は和室で昼寝をしていたのだった。
お気に入りのぬいぐるみたちを抱きしめながら。

「・・・ふふ、起きたらちょっとお散歩に行こうね。」

真那を一人にする時間があることに申し訳なく思いながらも、二人で生きて行くためには収入は欠かせられない。
できるだけ寂しい思いをさせないようにしながら、毎日を過ごしてる。

「晩御飯は何にしようかなー。」

かわいい娘の寝顔を見たあと、真那が起きるまで家事をすることにした私だった。







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