再婚相手は溺愛消防士!?二度と結婚しないと決めてたのに、どうしてこんなことに!

すずなり。

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気づき2。

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「え!?・・・え!?」

なぜ圭吾さんがいるのか困惑していると、カフェから雪華さんが出てきた。

「あ、那智さん、バスで行くの大変でしょう?だから運転手を用意しましたぁ!」
「う・・運転手・・!?」
「そう!しかも託児所付き!」
「へ・・?」

何を言ってるのかと思いきや、雪華さんは真那と視線を合わせ、カフェを指さしたのだ。
そして・・・

「真那ちゃん、そらくんのママと一緒にパンケーキとパフェ食べない?」
「!!」

『パンケーキ』と『パフェ』の言葉に反応した真那は、雪華さんに抱きつきに行った。

「たべるっ!」
「ふふ。じゃあママが帰ってくるまでカフェでいい子で待てるかな?」
「まてる!まな、いいこだから!」
「じゃあー・・・。」

雪華さんは真那を抱っこし、私と圭吾さんに向き直った。

「ママとけーたんに、『いってらっしゃーい』しよ?」
「あい!!いってらっちゃい!!」
「へっ!?ちょ・・・え!?」

そう言って二人はカフェの中に入っていってしまった。
残された私は、何が何だかわからずに圭吾さんを見る。

「ほら、行こうか?」
「~~~~っ!」

カフェに入ってしまった真那を連れ戻すわけにいかず、私は圭吾さんと一緒に買い物にいくことになったのだ。
よく乗せてもらう車の助手席に乗り、シートベルトを締める。

「真那の幼稚園グッズ、買い忘れたんだって?」
「そうなんだけど・・・圭吾さん、今日仕事は?」
「非番。雄大さんがいるから大丈夫だよ。」
「それはそうだろうけど・・・。」

何でこんなことになってるんだかと思いながら、私たちは話し続けた。
それこそ、前に住んでたときの生活や真那が生まれたときのこと、なんなら私の古巣まで話したのだ。
そしてそれは圭吾さんも一緒で、お互いに知らない一面を知って驚いた。
そんな時間はあっという間に過ぎ、気がつけば大きなモールの駐車場に車が入っていく。

「ここなら全部揃うって雪華さんが教えてくれたんだ。バス停からは遠いからさ、たぶん那智は行ってないだろうって。」
「たしかに・・・。ここは知らなかった・・・。」

あんなに歩き回って一つずつ買っていったのに、このモール一つで全部揃いそうな気配がしたのだ。

「じゃあ行こうか。」

私と圭吾さんはモールの中を歩き、買い忘れた真那の幼稚園グッズを買っていった。
そのあと雪華さんに頼まれた紙袋を買い、ものの1時間ほどで買い物を終わらせたのだ。

「これで全部?」

荷物を持つことをかって出てくれた圭吾さんは、片手に全部の荷物を持っていた。

「全部だと・・・思う。」
「まぁ、忘れたらまた買いにくればいいし。・・・あ、ちょっと寄りたいとこあるんだけど、行っていい?」

ここで私は、圭吾さんが運転手として来てくれた理由がわかった。
彼も買い物があったのだ。

「もちろん!」
「一緒に行く?それとも那智は那智の見たいやつ見てくる?」

その提案に、私は自分の見たいものを見ることができることに一瞬驚いた。

(そういえば・・・真那が生まれてから自分のためのウインドウショッピングなんてしたことなかった・・。)

この機会に雑貨を少し見させてもらおうと思った私は別行動を提案。
圭吾さんは快く了承してくれ、1時間後に喫茶店の前で集合することになったのだ。

「じゃ、あとで。」
「うんっ。」

こうして別れた私たち。
私は雑貨屋さんをすべて見て回ろうと、足を速めた。

(小さいピッチャーが欲しいけど・・・ちょっと重たいかなぁ。あ!真那用の小さいマグカップも欲しい!)



ーーーーー


那智と別れたあと、前に進むと見せてUターンした俺、圭吾。
那智が何を好きなのかを調べるため、あとをつけることにしたのだ。

(あ、雑貨屋に入っていった。)

雑貨屋に入っていった那智は、ささっと見て出てきた。
そして、次の雑貨屋に足を運んで、また出てくるを繰り返していったのだ。

(まさか・・・全部の雑貨屋を見て回る気か?)

服屋に入る気配がない那智は、自分で服を作れるから入る必要がなさそうに見えた。
そして時々、雑貨屋で何かを買ってるようだった。
それは那智の鞄に入るくらいの小さなもののようで、買ったあと鞄にしまっていたのだ。

(一体何を買ってるのかはわからないけど・・・まぁ、楽しそうでよかった。)

真那が幼稚園に行くまでは、那智は自分一人の時間がない。
仕事中は一人だけど、頭の片隅には真那の存在が必ずあるのだ。
それに、仕事中だと休まることもないだろう。

(雪華さんの提案、受けてよかった。)

昨日突然もらった雪華さんからの連絡。
『明日、那智さんが街に買い物に行くから、一緒に行っておいで!真那ちゃんは預かるから!』。
その言葉に、俺は乗ったのだ。

(このあと待ち合わせは喫茶店の前にしたし、コーヒーでも飲んでから帰ろ。)

これを『デート』と思ってくれてるのかはわからないけど、俺は那智と出かけれてうれしかった。
そしてこの気持ちを那智も感じてほしくて、あるものを買いに行く。

(那智は俺をどう見てるんだろうか。)

少しでも意識してくれればいいなと思いながら、俺は踵を返したのだった。




ーーーーー



「ま・・待った・・・?」

約束の1時間・・・30分後。
那智が喫茶店の前に現れた。
少し困ったように笑ってることから、迷ったわけではなさそうだ。

「待った・・・けど?」
「ごめんー・・・。ちょっと悩んでたら時間が過ぎちゃってて・・・」
「何悩んでたの?」
「ちょっと・・・雑貨?で?」
「ふーん?」

急いできたのか若干息が荒い那智。
俺は喫茶店を指さして・・・

「とりあえず、何か飲まない?喉乾いただろ?」

そう誘ってみた。

「飲む・・・!お詫びに奢らせてほしい・・・!」
「それは別にいいけど・・・。」

俺たちは喫茶店の中に入り、テーブル席に着いた。

「いらっしゃいませ、ご注文をどうぞ。」
「俺はホットコーヒーを。」
「私はアイスティーをストレートでお願いします。」
「かしこまりました、少々お待ちくださいませ。」

店員がキッチンに行ったあと、那智は嬉しそうに自分のバッグを見つめていた。
いい息抜きになったみたいだ。

「で?何買ったの?」
「えっと・・・真那のマグカップと小さめピッチャーと・・・」

那智は買ったものを取り出し、俺に見せてくれた。
最近はエコの観点からビニール袋に入れない方針の店が多いからか、那智のバッグから次々と出てくる。

「随分たくさん買ったんだな。」
「ここまで滅多に来れないし?せっかくだからと思っちゃって・・・。」

カラフルなペーパータオルや、いろんな柄の折り紙と、どれも真那向けのようだ。

「自分のは?」
「うーん・・・ピッチャーくらいかな?」
「それも小さいのだから真那が入れれるようにだろう?」
「まぁ・・・。仕事で私が上にいるときに自分で入れれたらいいなと思って・・・。」

いつでも真那のことを考えるのは、母親だからだろう。
そして、一人で育てないといけないと考えているからこそ、あれこれと考えるのかもしれない。

「お待たせいたしました。ホットコーヒーとアイスティーです。」

店員がテーブルに飲み物を置き、俺たちは口をつけた。
そして・・・

「那智はさ、チャンスがあれば再婚はアリだと思ってる?」
「?・・・チャンスって?」
「那智も真那も好きだよって人が現れて、那智も真那もその人が気に入ったら再婚はアリ?」
「それは・・・まぁ、そうね。そもそも私が再婚しないって言ったのって、真那がいるからっていうのもあるんだけど、結婚している生活が見えないからっていうのが大きいと思う。」
「どういう意味?」

那智は自分の考えを詳しく話しはじめた。
周りに言ってる『再婚しない』は、漠然とした気持ちであるらしい。
そもそも那智は、結婚生活というものをまともにしてない。
そこに真那が生まれ、子育てを一人でする結婚生活だったのだ。
そこから『旦那は必要ない』という思考にたどり着いたようだった。

「そりゃあ、好きな人ができたら一緒にいたいと思うだろうし、真那にだって父親は必要だと思うよ?でも、3歳の子供・・・それも血の繋がっていない子供のことを我が子のように接してくれる人は少数だと思う。それに、真那は喘息だってある。だから、私のことを好きになってくれる人はいるかもしれないけど、結婚ってなると話は変わってくると思うの。」
「・・・。」

信頼してくれているのか、いろいろ話してくれる那智。
それはうれしいものの、今は俺の気持ちを伝えるべきじゃないと悟った。
タイミングは・・・大事だ。

「あとは仕事も忙しいしな。ほら、デザイナーさんが来るんだろ?」
「!!・・・そう!それもある!」
「俺も手伝うし、近くなったら教えて?」
「ありがとうっ。」

こうして俺と那智は、飲み物を飲みながら話に花を咲かせたのだった。


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