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第2話
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「かっこいい二人に挟まれてずいぶんモテてるじゃないの?」
「うふふふ、そうですね。アメリアお姉様にはもったいないですわ」
すらっと背が高く端麗な容姿で栗色の髪は鎖骨くらいの長さで緑色の瞳の女性は姉のフローラ・ヴァレンシュタイン。もう一人は腰まで伸びた少し赤みがかった髪に、大きな茶色い瞳でぽってりとした唇の愛らしい感じの小柄で細身の女性は妹のエリザベス・ヴァレンシュタイン。長女フローラと次女アメリアと三女エリザベスは同じ両親から生まれた血の繋がっている三姉妹。
ノックした後アメリアの返事を待たずに、すぐに部屋に入ってきたのは姉と妹でした。二人とも口元には意地の悪そうな薄笑いを浮かべて話しかけてきた。アメリアは気まずそうな顔で二人から視線をそらした。
「アメリア無視しないでよ」
「何か御用でしょうか?」
「そんなに冷たい態度を取らなくてもいいでしょ?」
フローラはアメリアの隣に腰をおろして言う。アメリアはあまり愛想のよくない口調で突き放した態度を見せた。フローラは呆れたような手振りをして露骨に顔をしかめた。
「そうですわアメリアお姉様。私たちは血を同じくする家族ではありませんか。素敵な殿方を一人で独占するなんて酷いですわ。私たちも仲間に入れてください」
その時エリザベスもアメリアの隣に座りながら話した。家族同士なんだから気楽に会話を交わそうと言う。見知らぬ他人でもないので邪険に扱うこともないでしょうとエリザベスは嫌らしい笑みを浮かべて言った。
「アメリアいいじゃないか。婚約者同士の中に俺だけが肩身の狭い思いをしていたんだ」
長椅子ソファーに並んで腰かけた三姉妹を見ながらハリーがおおらかな態度をとった。アメリアとクロフォードは婚約しているので、自分だけが仲間外れみたいで居心地の悪い思いをしていたと言う。ハリーは本心ではそんな思いはしていなくて冗談で言いましたが、ハリーの言葉が手助けしてフローラとエリザベスも雑談に加わった。
「ハリーありがとう!」
エリザベスがいきなり後ろから抱きついた。どう見てもふざけているようにしか見えないが、ハリーはでれでれと鼻の下を伸ばして嬉しそうに笑っている。
「クロフォード殿下お久しぶりですね」
「お邪魔してるよ」
「この間は急なお願いをお引き受けくださりありがとうございました」
「とても有意義なものだった。また手伝うよ」
フローラは派手な化粧をした顔に妖艶な笑みを浮かべて愛嬌を振りまくと、クロフォードは自然とうっとりするような顔をしていた。
フローラとエリザベスは聖女として定期的にボランティア活動を行っている。それに学園一の美形にして王子のクロフォードも参加して充実したひと時だったと満足そうに話した。
この間クロフォードと二人きりで話した時は厚化粧だからフローラの事は苦手だと言っていた。逆にアメリアみたいな控えめな化粧が良いと褒めてくれて、一緒にいると心から安らぎを感じると優しく見つめて言ってくれた。
(クロフォード苦手と言っていたフローラお姉様とあんなに仲良さそうにしてる……心配だな)
アメリアはクロフォードの言葉を思い出して寂しい顔で二人の会話を聞いていた。時間が経つにつれてさらに盛り上がっていき、会話に入れないアメリアはひとり疎外感につつまれていた。
「うふふふ、そうですね。アメリアお姉様にはもったいないですわ」
すらっと背が高く端麗な容姿で栗色の髪は鎖骨くらいの長さで緑色の瞳の女性は姉のフローラ・ヴァレンシュタイン。もう一人は腰まで伸びた少し赤みがかった髪に、大きな茶色い瞳でぽってりとした唇の愛らしい感じの小柄で細身の女性は妹のエリザベス・ヴァレンシュタイン。長女フローラと次女アメリアと三女エリザベスは同じ両親から生まれた血の繋がっている三姉妹。
ノックした後アメリアの返事を待たずに、すぐに部屋に入ってきたのは姉と妹でした。二人とも口元には意地の悪そうな薄笑いを浮かべて話しかけてきた。アメリアは気まずそうな顔で二人から視線をそらした。
「アメリア無視しないでよ」
「何か御用でしょうか?」
「そんなに冷たい態度を取らなくてもいいでしょ?」
フローラはアメリアの隣に腰をおろして言う。アメリアはあまり愛想のよくない口調で突き放した態度を見せた。フローラは呆れたような手振りをして露骨に顔をしかめた。
「そうですわアメリアお姉様。私たちは血を同じくする家族ではありませんか。素敵な殿方を一人で独占するなんて酷いですわ。私たちも仲間に入れてください」
その時エリザベスもアメリアの隣に座りながら話した。家族同士なんだから気楽に会話を交わそうと言う。見知らぬ他人でもないので邪険に扱うこともないでしょうとエリザベスは嫌らしい笑みを浮かべて言った。
「アメリアいいじゃないか。婚約者同士の中に俺だけが肩身の狭い思いをしていたんだ」
長椅子ソファーに並んで腰かけた三姉妹を見ながらハリーがおおらかな態度をとった。アメリアとクロフォードは婚約しているので、自分だけが仲間外れみたいで居心地の悪い思いをしていたと言う。ハリーは本心ではそんな思いはしていなくて冗談で言いましたが、ハリーの言葉が手助けしてフローラとエリザベスも雑談に加わった。
「ハリーありがとう!」
エリザベスがいきなり後ろから抱きついた。どう見てもふざけているようにしか見えないが、ハリーはでれでれと鼻の下を伸ばして嬉しそうに笑っている。
「クロフォード殿下お久しぶりですね」
「お邪魔してるよ」
「この間は急なお願いをお引き受けくださりありがとうございました」
「とても有意義なものだった。また手伝うよ」
フローラは派手な化粧をした顔に妖艶な笑みを浮かべて愛嬌を振りまくと、クロフォードは自然とうっとりするような顔をしていた。
フローラとエリザベスは聖女として定期的にボランティア活動を行っている。それに学園一の美形にして王子のクロフォードも参加して充実したひと時だったと満足そうに話した。
この間クロフォードと二人きりで話した時は厚化粧だからフローラの事は苦手だと言っていた。逆にアメリアみたいな控えめな化粧が良いと褒めてくれて、一緒にいると心から安らぎを感じると優しく見つめて言ってくれた。
(クロフォード苦手と言っていたフローラお姉様とあんなに仲良さそうにしてる……心配だな)
アメリアはクロフォードの言葉を思い出して寂しい顔で二人の会話を聞いていた。時間が経つにつれてさらに盛り上がっていき、会話に入れないアメリアはひとり疎外感につつまれていた。
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