心から信頼していた婚約者と幼馴染の親友に裏切られて失望する〜令嬢はあの世に旅立ち王太子殿下は罪の意識に悩まされる

佐藤 美奈

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第9話

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それなのにどの生徒よりも早く切り上げて稽古場を後にするというのはガブリエル殿下の言っていた言葉と正反対で辻褄が合わない。

なによりウィリアム令息にあのような嘘を並べ立てる理由が全くないのです。

当然ながらガブリエル殿下からは何も話は聞いていない。この時ガブリエル殿下の心が自分から離れていくような気持ちになり不安になってきました。

アイラ令嬢は稽古場を出た後、馬車に乗り込む前に馬車置き場を見渡して探しましたが、やはりガブリエル殿下の馬車は見当たらない。帰ったのは間違いなさそう。

馬車の中でも論理的に考えていた。ガブリエル殿下はなんで稽古が忙しいと嘘を教えたのか?

アイラ令嬢は心に余裕がなくなり悲観的な考えばかりしていました。

一緒にいる付き人のメリッサからは「ガブリエル様とお会いできず残念でございましたね」と言われ「そうね」と返事をしてなんとか気持ちを切り替えた。

ガブリエル殿下がどのような理由で虚言を吐く必要があったのか何度考えてもアイラ令嬢には訳が分からなかった。

自宅に帰り自室で一人になりベッドの上で横になるとまたもひどく思い悩む。

2日後、ガブリエル殿下と会った。

ドアが開き部屋に入って来るいつものガブリエル殿下の姿。アイラ令嬢はこの前の稽古場でウィリアム令息に言われて平静さを失ったことを尋ねようと思っています。

だけどそれをガブリエル殿下に質問してしまったら、嫌われるのかもしれない。

それに自分がガブリエル殿下に不信感を持っていることも感じ取られたくないと躊躇っていました。
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