婚約してる彼が幼馴染と一緒に生活していた「僕は二人とも愛してる。今の関係を続けたい」今は許してと泣いて頼みこむ。

佐藤 美奈

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第4話

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「それが本当なら二人に罰が必要じゃない?」
「僕もそう思うけどアリーナどうするの?」
「私が部屋に乗り込んでみる!」
「そんなの危ない……怪我でもしたら大変だよ……」

話しているうちに、アリーナは脳裏に閃くものがあり、皮肉な微笑がゆっくりと浮かぶ。アリーナは大人になって落ち着いてきたが根は変わらない。子供の頃は実におてんばな女の子だった。

アリーナは本心を口に出す。なんと部屋に突然押し入って驚かせようと言い出したのです。踏み込むつもりでいるんだ?と常識的な概念を待つユリウスは意外という顔つきになる。

顔立ちと気品溢れる佇まいから、アリーナがそのようなことを言うとは思わなかった。まだユリウスはアリーナのことが分かってなかったのだ。

アリーナの母は男顔負けの武勇でも知られている。モデルのようなスラッとしたスタイルなのに、まさに文武両道に秀でた美しい教養人。

そんな母にアリーナは幼い頃から憧れを抱き、稽古をつけて貰っていながら対抗心を燃やす日々を送った。

「結構一緒にいるのにまだ僕はアリーナのことを深く理解してなかったよ」
「男性よりも強いって思われるのは、お母様が良くないって言うから黙ってたの。お母様もそれで恋人ができなくて苦労したらしいから……」
「それでどうする?」

アリーナから母のことを不意に聞かされて多少の驚きもありましたが、気を取り直して今後のことを努めてやわらかな口調でユリウスは尋ねる。アリーナの雰囲気に目に見えて怖じ気づいた様子だった。

「私は部屋に行くよ」
「でもいきなり行ったら鍵を閉められて入らせてくれないかもしれない」
「それならユリウス合鍵貸してくれる。持ってるでしょ?」
「うん、わかった。僕も一緒に行ったほうがいいかな?」

曇りのない澄みきった輝く瞳でアリーナは答えた。当たり前ですが、突然行ったらカミュとシルビアに混乱が起こることは予想できます。

そしてドアに鍵をかけられて、何かと理由付けしてアリーナを決して入らせないような行動をとるだろう。言うまでもなくユリウスは部屋の合鍵を持っているので、アリーナの要求に素直に鍵を渡しました。

「一人で大丈夫だけど……ユリウスはどうする?」
「僕も行くよ!当たり前じゃないか。アリーナだけに責任を押しつける真似はできないからね」

ユリウスも同行する決意を固めて唇を開く。ここまでカミュとシルビアを放置した自分にも責任があると言い、アリーナに対して申し訳ない気持ちがあったのだ。

これから戦場に乗り込むような心地よい気分で、アリーナはかすかに笑みを浮かべて誇らしげな表情になる。それに比べてユリウスは、気後れした顔で何となく弱腰の態度がどこか漂う。

婚約者の真実の姿を確かめるために、アリーナは婚約者と幼馴染が暮らす部屋に向けていざ出発した。
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