聖女の魔力を失い国が崩壊。婚約破棄したら、彼と幼馴染が事故死した。

佐藤 美奈

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7 別れを決意

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「心の綺麗なマリアが許しても僕は決して許さない!」
「あの……殿下のお考えは分かりました。ですが聖女の件は納得がいきません」
「お前はさっきから何をほざくのだ?正真正銘の聖女であるマリアがいるのだから問題はない。今まで通り、いや、今まで以上に国が栄えて未来永劫の平和が訪れるだろう」

マリアは自分こそが本物の聖女であるとガブリエルに嘘を並べ立てていた。ある日、ガブリエルが転んで膝を擦りむいてしまい比較的軽症の傷を負う。

その時にマリアも一緒にいた。回復魔法が得意だというマリアが30分以上もかけてガブリエルの小さなかすり傷を治したらしい。

「これは凄い!奇跡だ!」
「マリア……君は一体何者なんだ?」
「実は……私が真の聖女なんです」
「そうだったのか」
「マリア様が本物の聖女だったのですか……恐れ入りました」

ガブリエルとその取り巻き達も深い感銘を受けた。これがマリアが聖女だという噂が広がったきっかけ。クロエからしたら殿下も同行していた側近もお話にならない頭が空っぽの人達。

最初にその滑稽な話を聞いた時は、殿下の頭の中はギャグなんですか……?無知にも程があると呆れたものです。クロエならかすり傷なんて瞬きしている間に治療できますから。


「殿下、最後の忠告をいたします。もう一度だけ答えてください」
「なんだ?」
「私が聖女の辞退をする事を望んでおられるのですね?この国が崩壊してもよろしいのですね?」
「くどい!さっきからそう申しているだろう。お前が聖女を退任することは決定なのだ!」
「……分かりました。本日をもって聖女を放棄します。今後は祈りも捧げません」

国のことを心配して抜け目なくクロエが説得にかかりますが、ガブリエルの強い意思で決定が引っ繰り返ることはあり得ないと主張しました。

それならもう仕方ないという顔つきなり、クロエは見切りをつける。聖女の引退を承諾するとガブリエルとマリアは、気分が満たされたのか見下すような視線を向けて頬に歪んだ笑い浮かべる。

クロエは過去に戻りましたが、ガブリエルと再び縁を結ぶ必要はないと思い始める。いくらマリアに騙されていたとしても間抜けにも限度があるよね……?残念な彼ばかりの記憶がよみがえるのです。
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