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40 未来への一歩
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連休最終日の夜。
俺は自宅で一人、電気もつけずに佇んでいた。
月明かりだけを頼りに、普段は使っていない和室の扉を開けて、部屋の片隅へと跪く。
両親の仏壇の前に。
「……父さん、母さん」
久しく呼んでいなかった呼び名を、少し躊躇いながらも口に出す。
亡くなった両親に、こうして真っすぐに向かい合えるようになったのは、ごく最近の出来事だった。
いつまでも未熟なまま、弱い自分から目を背け続ける息子の姿は見られたものでは無かっただろう。長い間、心配をかけてしまった。
でも、もう大丈夫だ。
「もう、ひとりじゃないから」
手に持った小さな箱を開けて、位牌の前へと置く。
月島から預けられたプルースタイトは、月の光を受けて赤く輝いていた。
その何処までも深く、澄んだ、濃い輝きを眺めながら微笑む。
「俺も、ようやく一緒に居たい人が見つかったよ」
そうして、月島の話をゆっくりと両親に語り始める。
最初の印象は最悪であったこと。それが徐々に変化していったこと。今ではかけがえのない存在になっていること。
「月島は、お世辞にも性格が良いとは言えない男だけど。俺のことを一番に考えてくれていることは、確かなんだ」
自分で話しておいてなんだが、こんな内容ではまた心配させてしまうかもしれない。
危ない男に引っかかった訳ではないぞと注釈を入れつつ、それでも月島のことは素直に誉めてやる気にはなれなくて苦笑いを浮かべた。
「良くも悪くも真っ直ぐで、誠実な男なんだ。やや行き過ぎることもあるけどな。アイツは俺を、両親に紹介したいとか言ってくれてさ。年が明けたら、会うことにしたんだ」
その話を伝えられたのは、長い休みを終えて月島の家から帰ろうとした時だ。
「篠崎君」
荷物をまとめて玄関を出ようとした俺の腕を、月島が控えめに掴んで引き留めていた。不思議に思った俺が問いかけても、月島は瞳を揺らすばかりで口を開こうとしない。
それでも辛抱強く待っていると、しばしの逡巡の後、月島は顔を上げてこう言った。
「君を、私の両親に紹介させてほしい」
俺の手を握りながらそう言った月島の目は、静かな覚悟で満ちていた。この先ずっと、共に過ごしていく覚悟である。
俺はその言葉を嬉しく思いつつも、一抹の不安を感じていた。
月島の両親は、俺の存在をどう思うだろうか。
厳格な父だと言っていたが、俺たちの仲が認められずに絶縁されてしまわないだろうか。
誰にどう思われようと月島と離れる気はないが、月島にまで、両親との縁を失わせるのは心苦しかった。
「二人が生きていたら、俺たちのことをどう思ったのか……聞きたかったな」
叶わない願いを口にして、吐息を吐きながら小さく笑う。
両親を思うと、今でも寂しい。けれども、心の内はとても穏やかだった。
「まあ、色々心配はあるが……捻くれ者同士、何とか上手くやって行くさ」
これ以上話していると湿っぽくなってしまいそうだったので、最後は乱暴に締めくくり、箱を閉じて大切に抱き締めた。
月島の、想いを。
◆
社員旅行と月島との二人旅を終え。久しぶりに出社した俺は、心の底から呟いていた。
「……帰りてぇ」
「何言ってるんですか篠崎先輩、まだ来たばかりじゃないですか」
「今日の俺は駄目だ、帰りたい」
「ここで帰ったら多分、明日も駄目なままですよ」
デスクに着くや否や机に突っ伏した俺の背を神原が叩く。
社会人になってから、長期の休みを取って遊び惚けたのは初めてであり、まだ心が日常に戻りきっていなかった。
それだけではない、気心の知れた人間と行く旅がこんなにも楽しいことを、俺は初めて知ったのだ。
思えば高校も大学も勉強してばかりで、ろくに遊んだ記憶が無い。
アレはアレで充実していたものの、人生損していたと今更ながらに気付いてしまった。
そんな訳で、失った青春をひょんなことから取り戻した俺の心中は、「帰りたい」この一言で占められていた。
「もうパソコンのパスワードも思い出せない気がする……帰りたい」
「一々語尾に帰りたいって付けてないで、しゃんとしてください。ほら、月島さんを見習って」
「月島を、ねぇ」
神原に言われて緩慢に身体を起こすと、机の向こう側で土産を配りながら爽やかに笑う男の顔が目に入る。
月島は俺の視線に気が付くと、一瞬手を止めてにこりと笑った。
「……」
それを半目で受け止めて、顔を逸らす。
一連の流れを見守っていた同僚たちから冷やかしの声が上がり、俺はいたたまれなくなって再度パソコンの陰に身を隠した。
少し覚悟はしていたが、やはり俺と月島の関係は課内に知れ渡っているらしい。
同性愛者だという話は、俺がせっせと数年間守り続けて来た秘密だというのに。それをあっさりと、こうも大々的にバラしてくれやがってこの野郎。
別に怒ってはいないものの、じと目で見つめるくらいはしてやりたい心境であった。
そんな俺の複雑な心境など露知らず、隣で俺の土産のストーンチョコを齧りながら神原が口を開く。
「それで? どうだったんですかハネムーンは」
「は……!?」
思わぬ奇襲を受けて声が裏返る。
神原は俺の驚きを受け流し、平然とした表情で続けた。
「もっぱらの噂ですよ」
「なんでそんな話になってるんだよ!」
「いや、だってそうじゃないですか、普通に考えて」
普通。
普通とは、なんだ……?
一瞬壮大なテーマについて考えを巡らせてしまい、遠い目になる。
一方の神原は、問いを投げ掛けておきながら勝手に自己完結をしていた。
「まあ、楽しめたということは、その幸せそうな様子見てたら分かりますけどねぇ」
「……」
「今さら仏頂面しても遅いですよ、顔にダダ漏れでしたもん」
「うるせぇ」
「それに、篠崎先輩が隠しても向こうがあの調子じゃあ……」
神原の視線を追って振り返ると、いつの間に近寄って来ていたのか、心底幸せそうな表情の月島が背後に立っていた。
この男も随分と表情豊かになったものである。俺としては、職場に居る時はもう少し隠してくれると嬉しいのだが。
「ね?」
「そうだな……」
神原の言いたいことがよく分かり、俺は無駄な抵抗をやめた。
途中から話を振られた月島は、不思議そうに首を傾げている。
「何の話かね?」
「新婚さんおめでとうって感じですかね」
「おい、そんな話じゃなかっただろ!」
「ほほう」
乱暴過ぎる要約を慌てて遮る。
しかし、時すでに遅く月島が調子に乗った後だった。
「何を隠そうこの度めでたく結ばれてな。まだまだ未熟な二人だが、温かく見守って欲しい」
「やめろ!」
「おめでとうございます」
「お前も乗るな! バカ!」
新婚夫婦の年賀状のようなコメントを述べた月島に、間髪入れず神原が悪乗りする。
更に周囲を取り巻いていた同僚たちが口々に祝福の言葉を述べ始め、朝のデスクは一瞬で披露宴会場に様変わりしていた。
祝福半分、からかい半分の祝辞の数々を浴びせられ、顔の熱が上がっていく俺の様子を皆が物珍しそうに眺めている。
仕舞いには謎の拍手まで湧き起こり、生暖かい視線の数々に囲まれて混乱の極みに陥った俺は思わず叫んでいた。
「そんな目で俺を見るな!」
「照れるな照れるな」
ギャラリーを散らそうと振りかぶった腕は月島に絡めとられ、そのまま関節を極められて身動きを封じられてしまった。
眉を吊り上げて月島を睨みつけたが、ヤツはびくともせず、あろうことか肩まで抱いて高らかに宣言する。
「篠崎君のことは私が責任を持って幸せにしよう」
「――ッいい加減にしろ!」
囃し立てる声に囲まれながらも、月島に肩を抱かれ逃げることも出来ず、俺はなすすべもなく真っ赤な顔で俯いた。
本当にもう、心の底から家に帰して欲しかった。
◆
もはや、社内公認の仲となってからしばらく経ち。
師走の名の通り十二月があっという間に過ぎ去っていった後で、ついに月島の両親が帰ってきたとの報告を受けた。
既に月島から、大切な人を――男性を、紹介したいとの話は伝えているらしい。
話を打ち明けた時の様子を詳しく教えてはもらえなかったが、会ってくれるということは、第一関門は突破したと言えるのだろう。
心残りなのは、月島の弟である玲二とは、直接連絡が付けられていないということだ。月島の母親から電話が行っているらしいが、月島本人からの電話やメールにはまるで返信を寄越さなかった。
兄弟間の確執は、俺が想像していたよりも深いらしい。
そんな訳で、今日は月島の両親だけと会う約束を取り付けており、俺は朝から入念に準備を行なっていた。
大口の取引先に向かう時だって、こんなに念を入れて準備を行ったことはない。
それでも、自分だけの確認では不安で、最後の一押しをもらう為に月島へと振り返った。
「大丈夫か? 寝癖とかついてないよな?」
「うむ、今日も変わらず可愛らしいよ」
「バカ」
冗談か本音か図りかねる言葉に噴き出して、月島の肩を小突く。
月島の気遣いでほんの少し緊張を和らげ、俺はようやっと玄関の扉を開けた。
これから待ち受けている未来も知らずに。
俺は自宅で一人、電気もつけずに佇んでいた。
月明かりだけを頼りに、普段は使っていない和室の扉を開けて、部屋の片隅へと跪く。
両親の仏壇の前に。
「……父さん、母さん」
久しく呼んでいなかった呼び名を、少し躊躇いながらも口に出す。
亡くなった両親に、こうして真っすぐに向かい合えるようになったのは、ごく最近の出来事だった。
いつまでも未熟なまま、弱い自分から目を背け続ける息子の姿は見られたものでは無かっただろう。長い間、心配をかけてしまった。
でも、もう大丈夫だ。
「もう、ひとりじゃないから」
手に持った小さな箱を開けて、位牌の前へと置く。
月島から預けられたプルースタイトは、月の光を受けて赤く輝いていた。
その何処までも深く、澄んだ、濃い輝きを眺めながら微笑む。
「俺も、ようやく一緒に居たい人が見つかったよ」
そうして、月島の話をゆっくりと両親に語り始める。
最初の印象は最悪であったこと。それが徐々に変化していったこと。今ではかけがえのない存在になっていること。
「月島は、お世辞にも性格が良いとは言えない男だけど。俺のことを一番に考えてくれていることは、確かなんだ」
自分で話しておいてなんだが、こんな内容ではまた心配させてしまうかもしれない。
危ない男に引っかかった訳ではないぞと注釈を入れつつ、それでも月島のことは素直に誉めてやる気にはなれなくて苦笑いを浮かべた。
「良くも悪くも真っ直ぐで、誠実な男なんだ。やや行き過ぎることもあるけどな。アイツは俺を、両親に紹介したいとか言ってくれてさ。年が明けたら、会うことにしたんだ」
その話を伝えられたのは、長い休みを終えて月島の家から帰ろうとした時だ。
「篠崎君」
荷物をまとめて玄関を出ようとした俺の腕を、月島が控えめに掴んで引き留めていた。不思議に思った俺が問いかけても、月島は瞳を揺らすばかりで口を開こうとしない。
それでも辛抱強く待っていると、しばしの逡巡の後、月島は顔を上げてこう言った。
「君を、私の両親に紹介させてほしい」
俺の手を握りながらそう言った月島の目は、静かな覚悟で満ちていた。この先ずっと、共に過ごしていく覚悟である。
俺はその言葉を嬉しく思いつつも、一抹の不安を感じていた。
月島の両親は、俺の存在をどう思うだろうか。
厳格な父だと言っていたが、俺たちの仲が認められずに絶縁されてしまわないだろうか。
誰にどう思われようと月島と離れる気はないが、月島にまで、両親との縁を失わせるのは心苦しかった。
「二人が生きていたら、俺たちのことをどう思ったのか……聞きたかったな」
叶わない願いを口にして、吐息を吐きながら小さく笑う。
両親を思うと、今でも寂しい。けれども、心の内はとても穏やかだった。
「まあ、色々心配はあるが……捻くれ者同士、何とか上手くやって行くさ」
これ以上話していると湿っぽくなってしまいそうだったので、最後は乱暴に締めくくり、箱を閉じて大切に抱き締めた。
月島の、想いを。
◆
社員旅行と月島との二人旅を終え。久しぶりに出社した俺は、心の底から呟いていた。
「……帰りてぇ」
「何言ってるんですか篠崎先輩、まだ来たばかりじゃないですか」
「今日の俺は駄目だ、帰りたい」
「ここで帰ったら多分、明日も駄目なままですよ」
デスクに着くや否や机に突っ伏した俺の背を神原が叩く。
社会人になってから、長期の休みを取って遊び惚けたのは初めてであり、まだ心が日常に戻りきっていなかった。
それだけではない、気心の知れた人間と行く旅がこんなにも楽しいことを、俺は初めて知ったのだ。
思えば高校も大学も勉強してばかりで、ろくに遊んだ記憶が無い。
アレはアレで充実していたものの、人生損していたと今更ながらに気付いてしまった。
そんな訳で、失った青春をひょんなことから取り戻した俺の心中は、「帰りたい」この一言で占められていた。
「もうパソコンのパスワードも思い出せない気がする……帰りたい」
「一々語尾に帰りたいって付けてないで、しゃんとしてください。ほら、月島さんを見習って」
「月島を、ねぇ」
神原に言われて緩慢に身体を起こすと、机の向こう側で土産を配りながら爽やかに笑う男の顔が目に入る。
月島は俺の視線に気が付くと、一瞬手を止めてにこりと笑った。
「……」
それを半目で受け止めて、顔を逸らす。
一連の流れを見守っていた同僚たちから冷やかしの声が上がり、俺はいたたまれなくなって再度パソコンの陰に身を隠した。
少し覚悟はしていたが、やはり俺と月島の関係は課内に知れ渡っているらしい。
同性愛者だという話は、俺がせっせと数年間守り続けて来た秘密だというのに。それをあっさりと、こうも大々的にバラしてくれやがってこの野郎。
別に怒ってはいないものの、じと目で見つめるくらいはしてやりたい心境であった。
そんな俺の複雑な心境など露知らず、隣で俺の土産のストーンチョコを齧りながら神原が口を開く。
「それで? どうだったんですかハネムーンは」
「は……!?」
思わぬ奇襲を受けて声が裏返る。
神原は俺の驚きを受け流し、平然とした表情で続けた。
「もっぱらの噂ですよ」
「なんでそんな話になってるんだよ!」
「いや、だってそうじゃないですか、普通に考えて」
普通。
普通とは、なんだ……?
一瞬壮大なテーマについて考えを巡らせてしまい、遠い目になる。
一方の神原は、問いを投げ掛けておきながら勝手に自己完結をしていた。
「まあ、楽しめたということは、その幸せそうな様子見てたら分かりますけどねぇ」
「……」
「今さら仏頂面しても遅いですよ、顔にダダ漏れでしたもん」
「うるせぇ」
「それに、篠崎先輩が隠しても向こうがあの調子じゃあ……」
神原の視線を追って振り返ると、いつの間に近寄って来ていたのか、心底幸せそうな表情の月島が背後に立っていた。
この男も随分と表情豊かになったものである。俺としては、職場に居る時はもう少し隠してくれると嬉しいのだが。
「ね?」
「そうだな……」
神原の言いたいことがよく分かり、俺は無駄な抵抗をやめた。
途中から話を振られた月島は、不思議そうに首を傾げている。
「何の話かね?」
「新婚さんおめでとうって感じですかね」
「おい、そんな話じゃなかっただろ!」
「ほほう」
乱暴過ぎる要約を慌てて遮る。
しかし、時すでに遅く月島が調子に乗った後だった。
「何を隠そうこの度めでたく結ばれてな。まだまだ未熟な二人だが、温かく見守って欲しい」
「やめろ!」
「おめでとうございます」
「お前も乗るな! バカ!」
新婚夫婦の年賀状のようなコメントを述べた月島に、間髪入れず神原が悪乗りする。
更に周囲を取り巻いていた同僚たちが口々に祝福の言葉を述べ始め、朝のデスクは一瞬で披露宴会場に様変わりしていた。
祝福半分、からかい半分の祝辞の数々を浴びせられ、顔の熱が上がっていく俺の様子を皆が物珍しそうに眺めている。
仕舞いには謎の拍手まで湧き起こり、生暖かい視線の数々に囲まれて混乱の極みに陥った俺は思わず叫んでいた。
「そんな目で俺を見るな!」
「照れるな照れるな」
ギャラリーを散らそうと振りかぶった腕は月島に絡めとられ、そのまま関節を極められて身動きを封じられてしまった。
眉を吊り上げて月島を睨みつけたが、ヤツはびくともせず、あろうことか肩まで抱いて高らかに宣言する。
「篠崎君のことは私が責任を持って幸せにしよう」
「――ッいい加減にしろ!」
囃し立てる声に囲まれながらも、月島に肩を抱かれ逃げることも出来ず、俺はなすすべもなく真っ赤な顔で俯いた。
本当にもう、心の底から家に帰して欲しかった。
◆
もはや、社内公認の仲となってからしばらく経ち。
師走の名の通り十二月があっという間に過ぎ去っていった後で、ついに月島の両親が帰ってきたとの報告を受けた。
既に月島から、大切な人を――男性を、紹介したいとの話は伝えているらしい。
話を打ち明けた時の様子を詳しく教えてはもらえなかったが、会ってくれるということは、第一関門は突破したと言えるのだろう。
心残りなのは、月島の弟である玲二とは、直接連絡が付けられていないということだ。月島の母親から電話が行っているらしいが、月島本人からの電話やメールにはまるで返信を寄越さなかった。
兄弟間の確執は、俺が想像していたよりも深いらしい。
そんな訳で、今日は月島の両親だけと会う約束を取り付けており、俺は朝から入念に準備を行なっていた。
大口の取引先に向かう時だって、こんなに念を入れて準備を行ったことはない。
それでも、自分だけの確認では不安で、最後の一押しをもらう為に月島へと振り返った。
「大丈夫か? 寝癖とかついてないよな?」
「うむ、今日も変わらず可愛らしいよ」
「バカ」
冗談か本音か図りかねる言葉に噴き出して、月島の肩を小突く。
月島の気遣いでほんの少し緊張を和らげ、俺はようやっと玄関の扉を開けた。
これから待ち受けている未来も知らずに。
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