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リリーの返答
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翌日、朝食の後私は意を決してリリーに話しかけます。
「リリー、今日は話があるの」
「一体何でしょうか?」
昨夜一人で考えたのですが、やはり精霊を奪われたままこのままにしておく訳にはいきません。確かにリリーはまだ車椅子に乗っていますが、最近は車椅子にすっかり慣れてしまったのか、以前に比べてリハビリをしている様子も減っています。
また、私の精霊のおかげで使いこなしている魔法も、当初は一人で使っているだけでしたがだんだん堂々と人前で使うようになっていました。
このまま何も言わなければずっとこのままになってしまうかもしれません。
「ちょっと私の部屋まで来て」
もし母上に訊かれたら「リリーをいじめている」と言われてしまうかもしれません。以前もリリーにこの件で話をしたら怒られたことがありました。ですから邪魔が入らないように私の部屋に招待します。
「分かりました」
用件を察したのかは分かりませんが、そう言ってリリーは私についてきてくれます。
ドアを閉めた私は単刀直入に言います。
「はっきり言うけど、そろそろ精霊を返して欲しい」
私の言葉にリリーは一瞬表情を曇らせましたが、すぐにきっぱりと反論しました。
「いえ、何度も言っていますが、精霊は足が治るまで借りておくという話だったはずです」
「それはそうだけど、でも私も婚約者がいるし、そろそろ正式に結婚もする。それなのに精霊がいなくて魔法が全く使えないままじゃ困るの」
「でも、そういう約束だったじゃないですか。それとももしかして私が足が治っているのに車椅子を使っているんじゃないかと疑っています?」
リリーは素直に返却に応じる様子はありません。
断られることはある程度予想はしていましたが、予想外に強いというか棘のある反論に少し困惑してしまいます。
「そうは思わないけど、じゃあもし一生足が治らなかったら一生精霊を借り続けるってこと?」
「そんな! 私だって一生懸命治そうとしているのに……一生治らないんだなんて酷いことを言うんですか!?」
それを聞いて私ははっとします。
さすがにリリーも、いくら最初の約束があるとはいえずっと返さないのは不義理だと思ったのでしょう、直接的な反論ではなく私の言葉尻を捕まえてまるで私が非情なことを言っているかのようにもっていきます。
「べ、別にそういうことじゃないけど……」
「大丈夫です、私も頑張っているので、きっとすぐによくなりますよ」
でもこの前もそう言って……と続けようとしましたが、これ以上こんなことを言っていたら本当に悪者にされかねません。
私が黙ると、リリーはこれ以上言う必要はないと思ったのか、急に微笑みます。
「すみませんお姉様、でも絶対よくなってみせますから」
「う、うん……」
こうなってしまっては完全にリリーが健気な妹で、私が狭量な姉です。
やむなく私はこれ以上追及することをやめ、無難な話題に変えるしかないのでした。
「そうなんだ……最近傷の様子はどう?」
「実は……」
そして十分ほど当たり障りのない雑談をして、リリーは部屋を出ていくのでした。私はその背中を見送りながら呆然とする他なかったのです。
「リリー、今日は話があるの」
「一体何でしょうか?」
昨夜一人で考えたのですが、やはり精霊を奪われたままこのままにしておく訳にはいきません。確かにリリーはまだ車椅子に乗っていますが、最近は車椅子にすっかり慣れてしまったのか、以前に比べてリハビリをしている様子も減っています。
また、私の精霊のおかげで使いこなしている魔法も、当初は一人で使っているだけでしたがだんだん堂々と人前で使うようになっていました。
このまま何も言わなければずっとこのままになってしまうかもしれません。
「ちょっと私の部屋まで来て」
もし母上に訊かれたら「リリーをいじめている」と言われてしまうかもしれません。以前もリリーにこの件で話をしたら怒られたことがありました。ですから邪魔が入らないように私の部屋に招待します。
「分かりました」
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ドアを閉めた私は単刀直入に言います。
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私の言葉にリリーは一瞬表情を曇らせましたが、すぐにきっぱりと反論しました。
「いえ、何度も言っていますが、精霊は足が治るまで借りておくという話だったはずです」
「それはそうだけど、でも私も婚約者がいるし、そろそろ正式に結婚もする。それなのに精霊がいなくて魔法が全く使えないままじゃ困るの」
「でも、そういう約束だったじゃないですか。それとももしかして私が足が治っているのに車椅子を使っているんじゃないかと疑っています?」
リリーは素直に返却に応じる様子はありません。
断られることはある程度予想はしていましたが、予想外に強いというか棘のある反論に少し困惑してしまいます。
「そうは思わないけど、じゃあもし一生足が治らなかったら一生精霊を借り続けるってこと?」
「そんな! 私だって一生懸命治そうとしているのに……一生治らないんだなんて酷いことを言うんですか!?」
それを聞いて私ははっとします。
さすがにリリーも、いくら最初の約束があるとはいえずっと返さないのは不義理だと思ったのでしょう、直接的な反論ではなく私の言葉尻を捕まえてまるで私が非情なことを言っているかのようにもっていきます。
「べ、別にそういうことじゃないけど……」
「大丈夫です、私も頑張っているので、きっとすぐによくなりますよ」
でもこの前もそう言って……と続けようとしましたが、これ以上こんなことを言っていたら本当に悪者にされかねません。
私が黙ると、リリーはこれ以上言う必要はないと思ったのか、急に微笑みます。
「すみませんお姉様、でも絶対よくなってみせますから」
「う、うん……」
こうなってしまっては完全にリリーが健気な妹で、私が狭量な姉です。
やむなく私はこれ以上追及することをやめ、無難な話題に変えるしかないのでした。
「そうなんだ……最近傷の様子はどう?」
「実は……」
そして十分ほど当たり障りのない雑談をして、リリーは部屋を出ていくのでした。私はその背中を見送りながら呆然とする他なかったのです。
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