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テイラー伯爵との会談 Ⅰ
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そして私は父上とともに急遽テイラー伯爵家へ向かうことになりました。
向こうがどんなことを言ってくるのか不安ですが、私はこの会談でこの件を全て終わらせたいものです。
屋敷に着くと、私たちはすぐに応接間に通されます。そこには緊張した面持ちのテイラー伯爵が待っており、パーシーの姿はありません。パーシーにしゃべらせると何を言い出すか分からないと思ったのでしょうか。
息詰まる空気が流れる中、最初に口を開いたのは父上でした。
「用件はもうお分かりでしょうな?」
「ああ。だが、先に言わせてもらおう。すでに噂になっている故知っていると思うが、貴家のリリー嬢はミア嬢から精霊を奪って自分が魔法が使えるかのように振る舞っていた。パーシーはそれに対して怒りを抱いて今回の行動に及んだだけだ。突然のことで驚かせてしまったのは申し訳ないが、この件はリリーを帰してそれで終わりだ」
テイラー伯爵は強気な表情で言います。
それを聞いて父上は唇を噛みました。
「な、この前は金を出すから和解してくれないかと言ってきたではないですか!?」
「それを断ったのはそちらだ! 穏便に解決できないというならこちらにも考えがある!」
テイラー伯爵は開き直ったのでしょう、あくまで折れるつもりはなさそうです。
「何だと」
それを聞いて父上は拳を震わせます。
見かねた私は横から声をかけます。
「父上、落ち着いてください。とりあえずリリーのことと私のことだけでも言いましょう」
「た、確かに。そちらの主張は分かりましたが、それではまずリリーの身柄は返していただきたい」
「それは構わぬ」
「それから、パーシー殿とミアの婚約を破棄してもらいたい」
「それは出来ない。パーシーはミア嬢が妹に精霊を奪われたと知って義憤に駆られて行動しただけ。手段は多少乱暴でも婚約を破棄するほどのことではない!」
「何だと!? あんなことをしておいてそのようなことが通るとお思いですか!?」
それを聞いて再び父上は激昂します。
いくらリリーを悪者にしてもパーシーと私の婚約が破棄されればやはりパーシーは悪かった、という印象になってしまうことを恐れて、開き直ることにしたのでしょう。
「通るも何も、そちらこそ娘同士で精霊を奪うとか奪われるという状況を放置しておいて、今更何を言うのか?」
「そ、それは……」
痛い所を突かれて父上は言葉に詰まります。確かにそれに関しては父上が悪いのは間違いありません。
とはいえこのままでは本当にパーシーとの婚約が維持されてしまいます。
「それはそうかもしれません。しかしパーシーは私のためを思ってあのようなことをしたということはありません。むしろ本心はリリーを自分のものにしようと思ってやったのです」
「……何か証拠でもあるのか?」
これに関してはパーシーではなくリリーがうまくやっていたようで、二人がただ親しい以上の関係であるということを示す証拠はリリーの部屋にはありませんでした。
恐らく伯爵もそれを知って、この作戦が成功すると思ったのでしょう。
とはいえ、それについては私も作戦を考えてきていました。
「リリーの部屋から見つかりましたよ、あの事件の直前にパーシーから送られたという愛の言葉を伝える手紙が。それを見ればパーシーの行動がリリーへの怒りだとは誰も思わないでしょう」
「な、何だと」
私の言葉に伯爵は動揺します。
それはそうでしょう、そんなものは本当は存在しないのですから。
向こうがどんなことを言ってくるのか不安ですが、私はこの会談でこの件を全て終わらせたいものです。
屋敷に着くと、私たちはすぐに応接間に通されます。そこには緊張した面持ちのテイラー伯爵が待っており、パーシーの姿はありません。パーシーにしゃべらせると何を言い出すか分からないと思ったのでしょうか。
息詰まる空気が流れる中、最初に口を開いたのは父上でした。
「用件はもうお分かりでしょうな?」
「ああ。だが、先に言わせてもらおう。すでに噂になっている故知っていると思うが、貴家のリリー嬢はミア嬢から精霊を奪って自分が魔法が使えるかのように振る舞っていた。パーシーはそれに対して怒りを抱いて今回の行動に及んだだけだ。突然のことで驚かせてしまったのは申し訳ないが、この件はリリーを帰してそれで終わりだ」
テイラー伯爵は強気な表情で言います。
それを聞いて父上は唇を噛みました。
「な、この前は金を出すから和解してくれないかと言ってきたではないですか!?」
「それを断ったのはそちらだ! 穏便に解決できないというならこちらにも考えがある!」
テイラー伯爵は開き直ったのでしょう、あくまで折れるつもりはなさそうです。
「何だと」
それを聞いて父上は拳を震わせます。
見かねた私は横から声をかけます。
「父上、落ち着いてください。とりあえずリリーのことと私のことだけでも言いましょう」
「た、確かに。そちらの主張は分かりましたが、それではまずリリーの身柄は返していただきたい」
「それは構わぬ」
「それから、パーシー殿とミアの婚約を破棄してもらいたい」
「それは出来ない。パーシーはミア嬢が妹に精霊を奪われたと知って義憤に駆られて行動しただけ。手段は多少乱暴でも婚約を破棄するほどのことではない!」
「何だと!? あんなことをしておいてそのようなことが通るとお思いですか!?」
それを聞いて再び父上は激昂します。
いくらリリーを悪者にしてもパーシーと私の婚約が破棄されればやはりパーシーは悪かった、という印象になってしまうことを恐れて、開き直ることにしたのでしょう。
「通るも何も、そちらこそ娘同士で精霊を奪うとか奪われるという状況を放置しておいて、今更何を言うのか?」
「そ、それは……」
痛い所を突かれて父上は言葉に詰まります。確かにそれに関しては父上が悪いのは間違いありません。
とはいえこのままでは本当にパーシーとの婚約が維持されてしまいます。
「それはそうかもしれません。しかしパーシーは私のためを思ってあのようなことをしたということはありません。むしろ本心はリリーを自分のものにしようと思ってやったのです」
「……何か証拠でもあるのか?」
これに関してはパーシーではなくリリーがうまくやっていたようで、二人がただ親しい以上の関係であるということを示す証拠はリリーの部屋にはありませんでした。
恐らく伯爵もそれを知って、この作戦が成功すると思ったのでしょう。
とはいえ、それについては私も作戦を考えてきていました。
「リリーの部屋から見つかりましたよ、あの事件の直前にパーシーから送られたという愛の言葉を伝える手紙が。それを見ればパーシーの行動がリリーへの怒りだとは誰も思わないでしょう」
「な、何だと」
私の言葉に伯爵は動揺します。
それはそうでしょう、そんなものは本当は存在しないのですから。
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