【完結】こんな所で言う事!?まぁいいですけどね。私はあなたに気持ちはありませんもの。

まりぃべる

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卒業式が終わって

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いろいろありましたけれど、卒業式も終わってしまったから、学院に来るのも今日で終わりですわね。

「アイリーン様、もしよかったらこの後お茶会にいらしてくださいませんか?」
「あら、うちのお茶会に来ていただきたいですわ。」
「アイリーン様、うちのお茶会に来てくださいませ。」
あら、一度に誘われてしまいましたわ。嬉しいですけど、困りますわね。

「皆様、お誘いありがとうございます。私…」
「アイリーン嬢、みなさん、ご歓談中ごめんよ。もしよければ、アイリーン嬢をお借り出来ないかな?話があってね。」
「「「まぁ、王太子様!それでは仕方ありませんわね。」」」
「皆様、申し訳ありません。よろしければ、後日でもいかがです?お手紙を書かせていただきたいですわ。」
「「「まぁ!ありがとうございます!お待ちしておりますわ。」」」

「やぁ、リーンごめんね。」
「いいえ。正直助かりましたわ。」
「おや。あの令嬢達と仲良かったじゃないか。違うかい?」
「違わないわ。けれど、一気に三人にお誘いされたら、どんな順番ってなっちゃうじゃない。」
「えーそれは爵位順でいいんじゃないの?」
「そうなんですけれどね…あまり階級の事は…。」
「リーンのそういう所、偉いと思うよ。でもその割に、君から手紙を書くって言ったじゃないか。」
「そうね…礼儀は守るわ。」
この国では、正式な書面のお誘いともなると、上の階級の者から誘うのはいいが、下の階級の者から【この日は空いてますか?】と聞くのは礼儀知らずと言う事になる。私は辺境伯令嬢であるので、通常の伯爵よりも上の階級と同等扱いである。この学院では、公爵令嬢や侯爵令嬢は私達の学年には居なかったので私が一番階級が上の令嬢という事になるのだ。

「いい子だね。」
と言って、キャスター様は私のセットされた頭を崩れないようにポンポンと撫でた。

「お、お止めくださいまし!ところで、どうされたのですか?」
私は、頭を触られた事で少し顔が赤くなったのだがそれを隠すために、話を逸らした。

「どうされたとは、つれないなぁ。せっかくだし、王都にお忍びデートしに行こうと思ったんだけど。」
「まぁ!しかもお忍びと言いながらこの格好で?」
「いや。俺の馬車で、君の家に送らせてもらってもいいかい?実はもう伝令を出してあるんだ。だから乗って行ってくれないと困るんだけどね。」
「結構強引ですのね。」
「すまないね。」
そう言って、キャスター様は眉を下げて困ったように笑った。
まぁ、伝令は早めに出しておかないと、馬車も早めにタウンハウスを出発してくるから行き違いにならないからある意味ありがたいのですけどね。

「私が断るとは思わなかったのですか?」
「うーん、断って欲しくなかった、かな。」
またそんな…。キャスター様はいつも私を気に掛けてくださる。でも、男性に慣れていないのだから、やめていただきたいですわ。胸がざわざわとときめいてしまいます。


タウンハウスに着くと、早速執事のセバスチャンが玄関に出て来てキャスター様を応接室に通した。その間に私は、二階の自分の部屋へ入って動き易い花柄のワンピースに着替え、急いで下に降りて行く。応接室へ入ろうとすると、お父様がキャスター様とお話をされていた。
「お父様?お早いですわね。お帰りなさいませ。えっと…この度はすみませんでした。」
今日の卒業式前の出来事で、仕事を切り上げて帰って来たのかしら。そう思ったので、先に謝っておいた。だって、お父様から言われた婚約だったので、誤解とはいえ破棄されて不利益を被ったのかもと思ったのだ。

「どうした?アイリーよ。心情は大丈夫か?私こそすまなかったな。王太子殿下から王宮へ伝令をもらっていてもたってもいられずに帰ってきたよ。あんな最低な奴だとは思わなんだ!全く!ムッカスの奴は、賭博はやるが、それ意外はちゃんとした奴だと思っていたんだ。友だちだと思っていたから大事な娘と婚約してやったのに…!」
ムッカスって、ドミニク伯爵様よね。賭博やられるんだ…。賭博やるって、お金とか賭けるって事よね。大丈夫なのかしら…。

「オズワルト辺境伯。ちゃんとしてないから賭博をやるのですよ。調べた所、ドミニク伯爵は物凄い負債を抱えてますよね。まさかとは思いますが、アイリーンと結婚する持参金目当てで、ドミニク伯爵は支払いをしようとしてたのではないですか!?」
「ううむ…アイリーンの前です、その話はご勘弁を…。」
「すみません。オズワルト辺境伯。俺はこの機会を逃すわけにはいかないのです。」
「ん?まさか…」
「ええ、そのまさかです。俺は前々から、アイリーンは何故ガブリエルと婚約したのですかと聞いてましたよね。」
「いや…まぁ。それは…。」
「誤解とはいえ、アイリーンとガブリエルとの婚約がなくなったのなら、俺には嬉しい限りです。俺とアイリーンを結婚させて下さい!」

ええー!!ちょっと、キャスター様いきなり何言い出すんですか!?
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