22 / 28
22. 王宮生活
しおりを挟む
あれから、クスファーさんと応接室を出ると廊下に一人の女性がいて、私に宛がわれた部屋に案内してくれると言った。
クスファーさんも部屋の前までは付いて来てくれたけれど、『女性の部屋に遅くにお邪魔するものじゃないから、今日は帰るよ。明日また仕事終わりに寄る。おやすみ。』と言って帰って行った。
女性は、私のお世話係らしく仕事名は侍女というらしい。
お客様用の侍女らしくて、人数もかなりいて入れ替わりみたいだから、名前は特に言われなかった。
お世話係と言われても、私身の回りの事は出来るし。
侍女は部屋の入り口近くが少し小部屋になっていて、そこで夜私が眠りにつくまでは待機してくれるみたい。
何かあったら言い付ければお世話してくれたり、伝言をしに行ったりするのだとか。
私には必要ないような気がするのだけれど、仕事と言われたなら仕方ないよね。
まぁ、この世界にはまだまだやり方の分からない道具や、知らない常識なんかがあるだろうからすぐ近くに人がいるという事は分からない時にすぐ聞けるから良しとしよう。
部屋は、10畳位ある広さで、ベッドが真ん中にある。
正面奥は細長い大きな窓で、もう夜だから閉まっているカーテンもかなり立派だわ。
そのすぐ傍に一人用の布製のソファが四つ、木製のテーブルを四方を挟んで置かれていた。
右手奥は鏡台がある。そこに通路があり、バスルームとトイレルームが備え付けてあった。
「こんな豪勢な部屋、本当にいいのかしら。」
私が部屋の中を侍女に案内してもらった時に呟くと、
「どうぞお使い下さい。」
と言ってくれた。
こんな豪華な部屋で、緊張して寝られるかしらと思ったけれど、お風呂も湯を張って久々に入れたし、フカフカのベッドに包まれるように布団をかけたら、知らず意識を無くすように眠っていた。
パン屋では、お風呂は無かったのよね。
お湯を沸かして布で体を拭いていた。
だから、湯を張って湯船に入れる事をとても贅沢に感じてしまった。日本では普通にやっていたのに、私はこの世界に慣れてしまったのかとなんだか変な感じだわ。
ベッドも、木製の椅子に横たわって寝ていただけだったから、こんなにベッドってフカフカだったかしら、と疑問に思ってしまうほど。まぁ、ここは王宮だから特別フカフカなのかもしれないけれど、もう多分私はシラグリン国に馴染んでいるわね。
朝起きた私は一人でクスリと笑ってしまった。
食事はなんと部屋で取れるらしい。
昨夜案内してくれた人とは違う侍女が、食事を持って来てくれた。これも、とてつもなく豪華!しかも国王陛下が配慮して下さったのか焼き魚と、海苔と、味噌汁とコメだった!玉子焼きもあって驚いた。
「もし、違う食事がよければお取り換えしてきますけど。」
私がその食事を見て目を見張っていたから不安になったのか、その侍女は言った。
けれど、とんでもない!これをありがたくいただきます!!
私は所在なさげに部屋から見える外の景色を眺めていた。
そこからは色とりどりの手入れされた花が間隔を開けて咲き誇っていた。
それを見に来る人もちらほらといて、その人達を見ていた。
ここは二階だから歩いている人の顔までは見えない。わざわざ上を見上げる人もいないから私が見られる事もなく、じっくりと見ていられた。
コンコンコン
いつの間にか夕方になっていて、誰かが訪ねて来た。入り口のすぐ傍に座っていた侍女が対応してくれると、クスファーさんだった。
「仕事が終わったから、会いに来た。どうだ。一緒に食べないか?」
昨日、来てくれると言っていたものね。でも食事まで一緒にいられるのね!
クスファーさんも部屋の前までは付いて来てくれたけれど、『女性の部屋に遅くにお邪魔するものじゃないから、今日は帰るよ。明日また仕事終わりに寄る。おやすみ。』と言って帰って行った。
女性は、私のお世話係らしく仕事名は侍女というらしい。
お客様用の侍女らしくて、人数もかなりいて入れ替わりみたいだから、名前は特に言われなかった。
お世話係と言われても、私身の回りの事は出来るし。
侍女は部屋の入り口近くが少し小部屋になっていて、そこで夜私が眠りにつくまでは待機してくれるみたい。
何かあったら言い付ければお世話してくれたり、伝言をしに行ったりするのだとか。
私には必要ないような気がするのだけれど、仕事と言われたなら仕方ないよね。
まぁ、この世界にはまだまだやり方の分からない道具や、知らない常識なんかがあるだろうからすぐ近くに人がいるという事は分からない時にすぐ聞けるから良しとしよう。
部屋は、10畳位ある広さで、ベッドが真ん中にある。
正面奥は細長い大きな窓で、もう夜だから閉まっているカーテンもかなり立派だわ。
そのすぐ傍に一人用の布製のソファが四つ、木製のテーブルを四方を挟んで置かれていた。
右手奥は鏡台がある。そこに通路があり、バスルームとトイレルームが備え付けてあった。
「こんな豪勢な部屋、本当にいいのかしら。」
私が部屋の中を侍女に案内してもらった時に呟くと、
「どうぞお使い下さい。」
と言ってくれた。
こんな豪華な部屋で、緊張して寝られるかしらと思ったけれど、お風呂も湯を張って久々に入れたし、フカフカのベッドに包まれるように布団をかけたら、知らず意識を無くすように眠っていた。
パン屋では、お風呂は無かったのよね。
お湯を沸かして布で体を拭いていた。
だから、湯を張って湯船に入れる事をとても贅沢に感じてしまった。日本では普通にやっていたのに、私はこの世界に慣れてしまったのかとなんだか変な感じだわ。
ベッドも、木製の椅子に横たわって寝ていただけだったから、こんなにベッドってフカフカだったかしら、と疑問に思ってしまうほど。まぁ、ここは王宮だから特別フカフカなのかもしれないけれど、もう多分私はシラグリン国に馴染んでいるわね。
朝起きた私は一人でクスリと笑ってしまった。
食事はなんと部屋で取れるらしい。
昨夜案内してくれた人とは違う侍女が、食事を持って来てくれた。これも、とてつもなく豪華!しかも国王陛下が配慮して下さったのか焼き魚と、海苔と、味噌汁とコメだった!玉子焼きもあって驚いた。
「もし、違う食事がよければお取り換えしてきますけど。」
私がその食事を見て目を見張っていたから不安になったのか、その侍女は言った。
けれど、とんでもない!これをありがたくいただきます!!
私は所在なさげに部屋から見える外の景色を眺めていた。
そこからは色とりどりの手入れされた花が間隔を開けて咲き誇っていた。
それを見に来る人もちらほらといて、その人達を見ていた。
ここは二階だから歩いている人の顔までは見えない。わざわざ上を見上げる人もいないから私が見られる事もなく、じっくりと見ていられた。
コンコンコン
いつの間にか夕方になっていて、誰かが訪ねて来た。入り口のすぐ傍に座っていた侍女が対応してくれると、クスファーさんだった。
「仕事が終わったから、会いに来た。どうだ。一緒に食べないか?」
昨日、来てくれると言っていたものね。でも食事まで一緒にいられるのね!
55
あなたにおすすめの小説
魔力ゼロと捨てられた私を、王子がなぜか離してくれません ――無自覚聖女の王宮生活――
ムラサメ
恋愛
伯爵家で使用人同然に扱われてきた少女、エリナ。
魔力も才能もないとされ、義妹アリシアの影で静かに生きていた。
ある日、王国第一王子カイルの視察で運命が動き出す。
誰も気づかなかった“違和感”に、彼だけが目を留めて――。
「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう
ムラサメ
恋愛
漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。
死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。
しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。
向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。
一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
皆様の応援のおかげでHOT女性向けランキング第7位獲得しました。
前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。
恋に落ちたニーナだが、平民の自分が二度と会うことはないだろうと思ったのも、束の間。魔法が使えることがバレて、晴れて貴族がいっぱいいる王立学園に入ることに!
しかし、そこにはウィルはいなかったけれど、何故か生徒会長ら高位貴族に絡まれて学園生活を送ることに……
見た目は地味ダサ、でも、行動力はピカ一の地味ダサ令嬢の巻き起こす波乱万丈学園恋愛物語の始まりです!?
小説家になろうでも公開しています。
第9回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作品
氷の騎士と陽だまりの薬師令嬢 ~呪われた最強騎士様を、没落貴族の私がこっそり全力で癒します!~
放浪人
恋愛
薬師として細々と暮らす没落貴族の令嬢リリア。ある夜、彼女は森で深手を負い倒れていた騎士団副団長アレクシスを偶然助ける。彼は「氷の騎士」と噂されるほど冷徹で近寄りがたい男だったが、リリアの作る薬とささやかな治癒魔法だけが、彼を蝕む古傷の痛みを和らげることができた。
「……お前の薬だけが、頼りだ」
秘密の治療を続けるうち、リリアはアレクシスの不器用な優しさや孤独に触れ、次第に惹かれていく。しかし、彼の立場を狙う政敵や、リリアの才能を妬む者の妨害が二人を襲う。身分違いの恋、迫りくる危機。リリアは愛する人を守るため、薬師としての知識と勇気を武器に立ち向かうことを決意する。
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる