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11. 初めてのオペラ
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王立歌劇場は、王都の中心部にある。王宮からすぐ目の前にあるのだ。その為、シェスティンは馬車の小窓をほんの少しだけ開けてこっそりと覗き見てはウキウキとしていた。
王都の商業地の辺りには良く訪れていたが、中心部にまでは来ていない。その為、シェスティンは初めての景色を見てワクワクしていたのだ。
「シェスティン様。今日は、フレドリカ様なのですからね?もしもフレドリカ様のお友達が声を掛けて下さっても、どうにか対応するのですよ。」
「どうにかって…」
「ロリによれば、フレドリカ様は鑑賞会の授業の説明を聞いた時、ものすごく嫌だと周りのお友達に言われていたそうですよ。けれど欠席は出来ないから、当日は憂鬱過ぎていつもとは違う雰囲気でも驚かないでとも言っていたそうです。」
「そうなの…。え?でもロリも一緒にいたの?授業内容を聞いた時に。」
「いいえ。侍女は授業に出られませんから、きっと後から聞いたのだと思いますよ。とにかく、フレドリカ様がそのように予め言ってくれていたのは助かりましたね。
…あぁ、付きましたよ。さ、フレドリカ様、頑張りましょう。」
「ええ。」
(私はフレドリカ、私はフレドリカ…。本当に大丈夫かしら?)
王立歌劇場は、正門を潜った先が広場となっており、そこが馬車の乗降所となっていた。そしてそこの奥に大きな建物があり、そこが歌劇場となっていた。
シェスティンは馬車を降り、建物へと向かう。今日は学校が貸切っている為に生徒が同じように数人歩いていた。まだ時間が早い為、あまり人も居ないようだった。
「あ、あちらでしょうか。」
建物の入り口で、教師達が立ち並んでいて来た人から順にパンフレットを渡していた。どうやら、教師が建物を案内するわけではなく、パンフレットに建物の説明が書いてあり、演目も出演者も載っているようで、各自好きな席に座り、各自で観覧するようだった。侍女も、同伴出来るとあってシェスティンはコーラを連れて行く事にした。
「これなら、他の人と交流しなくても良さそうね。」
「そうですね。では、進みましょうか。」
シェスティンは緊張しながら、入り口へ向かうと、教師達から話し掛けられる。
「フレドリカ=オールストレームですね?今日も素敵ですよ。さぁ、これを持って入りなさい。公演が始まるまでは、好きに見学してよろしいですよ。席は自由席です。
立ち入り禁止区域には行きませんようにね。
…今日は、早めに来て偉いですよ。」
「ありがとうございます。」
あまり話すと、ボロが出るといけないと言葉少なにパンフレットをもらい、お礼を言って足早に進んで行く。
中に入ってすぐは、吹き抜けになっており天井がドーム型に高くなっていた。
天井にまで絵画が描かれていて、シェスティンは首を上げて暫く口を呆けて見ていた。
「シェ…フレドリカ様。さぁ、そろそろ進みましょうか。席へ行きますか?それとも見学しますか?」
「ええ!見学したいわ!でも、公演時間は何時からかしら?」
「あと一時間ほどね。」
「?」
声がした為に振り返ったシェスティンは、見たことあるような顔を見て、誰だったかしらと思った。きっと準備学校でもいたのだと。けれど名前までは思い出せなかった。
その声の主は女性で、髪は、赤い色で背中までの長い髪を緩くまとめていた。
「珍しいわね。フレドリカがこんなに早く来るなんて。尤も、学校の授業ではないから早く来たのかしら?」
「え、えぇ…。」
名前が出て来ない為に、顔を逸らし、言葉少なに言って俯いた。
「フレドリカ、意外ね。そんな落ち着いた雰囲気にしたなんて。もっと、ど派手な真っ赤なドレスとか着てくるかと思ったわ。」
シェスティンは薄い水色のドレスを着ていたのでそう言われたのだろう。
シェスティンは、フレドリカの趣味が分からなかった。それは、普段からお互いに違う事をしているし、食事の時はフレドリカはよくカイサと話をしている。その会話から、今フレドリカはどんな事に興味を持っているかは感じる事が出来るが、すぐ違う事に興味がうつるようで、どれが今興味があるものなのか、好きな色なのかも分からなかったのだ。
(確かに、フレドリカは派手な色が好きだったかもしれないわ。特に濃い赤や、濃い青のワンピースを多く着ていたかも。でも、私は着たいとは思わなかったもの。)
「ええ。悩んだのですが今日はこちらにしました。そちらも素敵ですね。では、ごきげんよう。」
そう言って、ドレスの端をつまみ少しだけ膝を屈ませて挨拶をするとそそくさと奥へ進み始める。フレドリカのふりなんて難しいと思いながら…。
☆★
シェスティンは、初めてのオペラを鑑賞し、とても感動して席を立った。
「ねぇコーラ。すごい迫力だったわね!あぁ、早く、鑑賞してもいい年齢になりたいわ!来年からいいのよね?」
「そうですね、成人とみなされる十六歳からですね。けれどシェ…フレドリカ様、一人で見に来る方はあまりおりませんよ。」
「え…?そうなの?」
「たいていは、同伴者と観劇するでしょう。あとは、家族でしょうか。フレドリカ様も、年齢的にはそろそろ婚約者をという年ですから、婚約者や夫婦となった人と観覧するのが一般的でしょう。」
「…じゃあ私、もう見に来る事が出来ないかもしれないの?」
「いえ、ですから…」
「やぁ、今から帰るのかい?」
「!」
シェスティンは、コーラと共にボックスの観覧席から出入り口へと向かっている時に、今度は男性に声を掛けられる。
金髪を短く切り揃えた、とても美しい顔の造りである。
この人もまた、見たことがあるなと思った。
(きっと準備学校にもいたのよね?でも私残念ながらはっきり覚えていないのよね。)
準備学校では、生徒同士が平等という考えの元、生徒が身分を気にせず分け隔てなく接する事が出来るように名前しか紹介されなかったし、愛称で呼ぶ者もいた。
シェスティンは皆と仲良くというより、自分で楽しい事を見つけ、それに没頭するような子であった。それを見た周りの子が、シェスティンに話し掛け共に学び合ってはいたが特に名前を呼び合っていなかったのだ。
(あぁ…あの頃は基礎学校に通えると思っていたから、特に友人の名前を覚えようとは思わなかったのよね。話し掛けられはしたけれど。)
「いつもと雰囲気が違うね。そのような格好も素晴らしいね。
…ねぇ、隣に、レストランがあるのは知っている?」
「…レストラン?」
「そう。今から友人達とレストランに行くという話があるのだが、フレドリカ嬢も一緒にいかない?」
「ご、ごめんなさい。私は遠慮しておきますわ。ごきげんよう。」
(友人達とだなんて、楽しいでしょうけれど私には無理だわ。)
「そうか、残念。…あ!じゃあ一つだけ!今日の演目、どうだった?」
「感動したわ!また見に来たいと思うくらいには。」
そう言って、先ほどのとても感動した事を思い出しながらニッコリと笑った後、あまり話をしてはボロが出るかもと思い出して慌てて再度会釈をして踵を返した。
王都の商業地の辺りには良く訪れていたが、中心部にまでは来ていない。その為、シェスティンは初めての景色を見てワクワクしていたのだ。
「シェスティン様。今日は、フレドリカ様なのですからね?もしもフレドリカ様のお友達が声を掛けて下さっても、どうにか対応するのですよ。」
「どうにかって…」
「ロリによれば、フレドリカ様は鑑賞会の授業の説明を聞いた時、ものすごく嫌だと周りのお友達に言われていたそうですよ。けれど欠席は出来ないから、当日は憂鬱過ぎていつもとは違う雰囲気でも驚かないでとも言っていたそうです。」
「そうなの…。え?でもロリも一緒にいたの?授業内容を聞いた時に。」
「いいえ。侍女は授業に出られませんから、きっと後から聞いたのだと思いますよ。とにかく、フレドリカ様がそのように予め言ってくれていたのは助かりましたね。
…あぁ、付きましたよ。さ、フレドリカ様、頑張りましょう。」
「ええ。」
(私はフレドリカ、私はフレドリカ…。本当に大丈夫かしら?)
王立歌劇場は、正門を潜った先が広場となっており、そこが馬車の乗降所となっていた。そしてそこの奥に大きな建物があり、そこが歌劇場となっていた。
シェスティンは馬車を降り、建物へと向かう。今日は学校が貸切っている為に生徒が同じように数人歩いていた。まだ時間が早い為、あまり人も居ないようだった。
「あ、あちらでしょうか。」
建物の入り口で、教師達が立ち並んでいて来た人から順にパンフレットを渡していた。どうやら、教師が建物を案内するわけではなく、パンフレットに建物の説明が書いてあり、演目も出演者も載っているようで、各自好きな席に座り、各自で観覧するようだった。侍女も、同伴出来るとあってシェスティンはコーラを連れて行く事にした。
「これなら、他の人と交流しなくても良さそうね。」
「そうですね。では、進みましょうか。」
シェスティンは緊張しながら、入り口へ向かうと、教師達から話し掛けられる。
「フレドリカ=オールストレームですね?今日も素敵ですよ。さぁ、これを持って入りなさい。公演が始まるまでは、好きに見学してよろしいですよ。席は自由席です。
立ち入り禁止区域には行きませんようにね。
…今日は、早めに来て偉いですよ。」
「ありがとうございます。」
あまり話すと、ボロが出るといけないと言葉少なにパンフレットをもらい、お礼を言って足早に進んで行く。
中に入ってすぐは、吹き抜けになっており天井がドーム型に高くなっていた。
天井にまで絵画が描かれていて、シェスティンは首を上げて暫く口を呆けて見ていた。
「シェ…フレドリカ様。さぁ、そろそろ進みましょうか。席へ行きますか?それとも見学しますか?」
「ええ!見学したいわ!でも、公演時間は何時からかしら?」
「あと一時間ほどね。」
「?」
声がした為に振り返ったシェスティンは、見たことあるような顔を見て、誰だったかしらと思った。きっと準備学校でもいたのだと。けれど名前までは思い出せなかった。
その声の主は女性で、髪は、赤い色で背中までの長い髪を緩くまとめていた。
「珍しいわね。フレドリカがこんなに早く来るなんて。尤も、学校の授業ではないから早く来たのかしら?」
「え、えぇ…。」
名前が出て来ない為に、顔を逸らし、言葉少なに言って俯いた。
「フレドリカ、意外ね。そんな落ち着いた雰囲気にしたなんて。もっと、ど派手な真っ赤なドレスとか着てくるかと思ったわ。」
シェスティンは薄い水色のドレスを着ていたのでそう言われたのだろう。
シェスティンは、フレドリカの趣味が分からなかった。それは、普段からお互いに違う事をしているし、食事の時はフレドリカはよくカイサと話をしている。その会話から、今フレドリカはどんな事に興味を持っているかは感じる事が出来るが、すぐ違う事に興味がうつるようで、どれが今興味があるものなのか、好きな色なのかも分からなかったのだ。
(確かに、フレドリカは派手な色が好きだったかもしれないわ。特に濃い赤や、濃い青のワンピースを多く着ていたかも。でも、私は着たいとは思わなかったもの。)
「ええ。悩んだのですが今日はこちらにしました。そちらも素敵ですね。では、ごきげんよう。」
そう言って、ドレスの端をつまみ少しだけ膝を屈ませて挨拶をするとそそくさと奥へ進み始める。フレドリカのふりなんて難しいと思いながら…。
☆★
シェスティンは、初めてのオペラを鑑賞し、とても感動して席を立った。
「ねぇコーラ。すごい迫力だったわね!あぁ、早く、鑑賞してもいい年齢になりたいわ!来年からいいのよね?」
「そうですね、成人とみなされる十六歳からですね。けれどシェ…フレドリカ様、一人で見に来る方はあまりおりませんよ。」
「え…?そうなの?」
「たいていは、同伴者と観劇するでしょう。あとは、家族でしょうか。フレドリカ様も、年齢的にはそろそろ婚約者をという年ですから、婚約者や夫婦となった人と観覧するのが一般的でしょう。」
「…じゃあ私、もう見に来る事が出来ないかもしれないの?」
「いえ、ですから…」
「やぁ、今から帰るのかい?」
「!」
シェスティンは、コーラと共にボックスの観覧席から出入り口へと向かっている時に、今度は男性に声を掛けられる。
金髪を短く切り揃えた、とても美しい顔の造りである。
この人もまた、見たことがあるなと思った。
(きっと準備学校にもいたのよね?でも私残念ながらはっきり覚えていないのよね。)
準備学校では、生徒同士が平等という考えの元、生徒が身分を気にせず分け隔てなく接する事が出来るように名前しか紹介されなかったし、愛称で呼ぶ者もいた。
シェスティンは皆と仲良くというより、自分で楽しい事を見つけ、それに没頭するような子であった。それを見た周りの子が、シェスティンに話し掛け共に学び合ってはいたが特に名前を呼び合っていなかったのだ。
(あぁ…あの頃は基礎学校に通えると思っていたから、特に友人の名前を覚えようとは思わなかったのよね。話し掛けられはしたけれど。)
「いつもと雰囲気が違うね。そのような格好も素晴らしいね。
…ねぇ、隣に、レストランがあるのは知っている?」
「…レストラン?」
「そう。今から友人達とレストランに行くという話があるのだが、フレドリカ嬢も一緒にいかない?」
「ご、ごめんなさい。私は遠慮しておきますわ。ごきげんよう。」
(友人達とだなんて、楽しいでしょうけれど私には無理だわ。)
「そうか、残念。…あ!じゃあ一つだけ!今日の演目、どうだった?」
「感動したわ!また見に来たいと思うくらいには。」
そう言って、先ほどのとても感動した事を思い出しながらニッコリと笑った後、あまり話をしてはボロが出るかもと思い出して慌てて再度会釈をして踵を返した。
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