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卒業の日
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なかなか兄様の姿を、屋敷では見かける事もなく兄様の卒業式の日となった。
「今日は卒業式ね。ブルフェスも今日は帰ってくるかしらね。」
と、お母様が新調したドレスを着て、今は妹と私と三人でお茶会をしている。
お母様、結局ドレス新調したのね。王宮で夜会が開かれるその為に新調すると言っていたけれど、それなのかしら?
お母様のドレスはいつもパステルカラーでデコルテもかなり広がっていて、くっきりとした顔立ちのお母様に似合っている。今日は真っ赤な色だった。
「お母様のドレス、素敵ですわね。」
「あら!レフィア。分かる?素晴らしいわよねー。胸元にも刺繍が入っているのよ。」
と、ドレスの胸元を手で引っ張って見せてくれた。
「本当ね!お母様の趣味はやっぱり素晴らしいわよね!」
妹のアリールルがお母様にそう言った。
とたんに、お母様は誇らしげに、
「そうでしょう?あなたも私に任せれば社交界の注目の的になれるわよ!」
と言った。
「ええお母様。けれどたまには、私も自分で考えたいと思いますわ。だって、それも勉強でございますわよね?」
アリールルはいつも、お母様が選ぶドレスは自分には合わないと言っているものね。早く落ち着いた色のドレスが着たいと言っていたわ。
アリールルも趣味は素晴らしくいいもの。アリールルの選んだドレスも見てみたいものだわ。
「うーん、まぁそうねぇ…。じゃあ次は選んでみましょうか?まだ早いとは思うのですけれどねぇ……。」
「まぁお母様!嬉しいですわ!!さすがお優しいお母様ですわね。楽しみです。」
アリールル、これで押し切れるといいわよね。いつもあなたはまだ幼いからと、お母様に勝手にドレス選ばれて嘆いているものね。
と、玄関ホールから声が聞こえてきた。
「あら?帰ってきたのかしらね。」
お母様が言った所で、テラスに入ってきた人物がいた。
「やぁ。みんなごきげんいかがかな?僕はこの度学院を卒業出来たよ!」
「あら兄様。ずいぶんとお久しぶりですわね。どんな顔をしていたのか、忘れる所でしたわ。」
アリールルが皮肉を言っているわ。私は学院で見かけるけれど、アリールルは会えないから寂しいのかしら。
「おお、アリールル!見ないうちに素晴らしく綺麗になったね!今日のドレスも素敵だよ。お母様もとてもよく似合っているね。レフィアもいつも綺麗だね。」
兄様は、相変わらずね。飄々としているわ。
「ブルフェス。卒業おめでとう!あなたは本当に私の誇りよ!勉強で忙しいのでしょうけど、これからは家にいられるのでしょう?」
「あぁお母様。これからの事はまだ考えていないのですよ。今日はこれから、また出掛けますからね。」
兄様、今日もお出かけなのですね…。久し振りに屋敷に帰ってきたと思ったのに、また出掛けるのね、いつもどちらに出掛けているのでしょう。
「まぁ!兄様!今日もですの?今日はどちらに?王都ですの?」
「うーん、まぁそうだね。王都に勉強に行ってくるよ。」
「今日は卒業式ね。ブルフェスも今日は帰ってくるかしらね。」
と、お母様が新調したドレスを着て、今は妹と私と三人でお茶会をしている。
お母様、結局ドレス新調したのね。王宮で夜会が開かれるその為に新調すると言っていたけれど、それなのかしら?
お母様のドレスはいつもパステルカラーでデコルテもかなり広がっていて、くっきりとした顔立ちのお母様に似合っている。今日は真っ赤な色だった。
「お母様のドレス、素敵ですわね。」
「あら!レフィア。分かる?素晴らしいわよねー。胸元にも刺繍が入っているのよ。」
と、ドレスの胸元を手で引っ張って見せてくれた。
「本当ね!お母様の趣味はやっぱり素晴らしいわよね!」
妹のアリールルがお母様にそう言った。
とたんに、お母様は誇らしげに、
「そうでしょう?あなたも私に任せれば社交界の注目の的になれるわよ!」
と言った。
「ええお母様。けれどたまには、私も自分で考えたいと思いますわ。だって、それも勉強でございますわよね?」
アリールルはいつも、お母様が選ぶドレスは自分には合わないと言っているものね。早く落ち着いた色のドレスが着たいと言っていたわ。
アリールルも趣味は素晴らしくいいもの。アリールルの選んだドレスも見てみたいものだわ。
「うーん、まぁそうねぇ…。じゃあ次は選んでみましょうか?まだ早いとは思うのですけれどねぇ……。」
「まぁお母様!嬉しいですわ!!さすがお優しいお母様ですわね。楽しみです。」
アリールル、これで押し切れるといいわよね。いつもあなたはまだ幼いからと、お母様に勝手にドレス選ばれて嘆いているものね。
と、玄関ホールから声が聞こえてきた。
「あら?帰ってきたのかしらね。」
お母様が言った所で、テラスに入ってきた人物がいた。
「やぁ。みんなごきげんいかがかな?僕はこの度学院を卒業出来たよ!」
「あら兄様。ずいぶんとお久しぶりですわね。どんな顔をしていたのか、忘れる所でしたわ。」
アリールルが皮肉を言っているわ。私は学院で見かけるけれど、アリールルは会えないから寂しいのかしら。
「おお、アリールル!見ないうちに素晴らしく綺麗になったね!今日のドレスも素敵だよ。お母様もとてもよく似合っているね。レフィアもいつも綺麗だね。」
兄様は、相変わらずね。飄々としているわ。
「ブルフェス。卒業おめでとう!あなたは本当に私の誇りよ!勉強で忙しいのでしょうけど、これからは家にいられるのでしょう?」
「あぁお母様。これからの事はまだ考えていないのですよ。今日はこれから、また出掛けますからね。」
兄様、今日もお出かけなのですね…。久し振りに屋敷に帰ってきたと思ったのに、また出掛けるのね、いつもどちらに出掛けているのでしょう。
「まぁ!兄様!今日もですの?今日はどちらに?王都ですの?」
「うーん、まぁそうだね。王都に勉強に行ってくるよ。」
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