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腕を組んでいるのは
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「やぁサーリン!今日のドレスは黄色なのだね。夜に浮かび上がる儚い月みたいだよ。とても素敵だね。」
そう兄様がサーリン姉様に声を掛けた。
サーリン姉様は辺境伯令嬢だからか、気性が少々激しいのです。だからここでも一目散に兄様を見つけ向かったのでしょう。
サーリン姉様は、イラつきながら兄様に近づいていったけれど、そう言われたので途端に顔が真っ赤になっている。
「な、なによ…そんな言葉で私を騙せないのよ!?そ、その女性はどちら様よ!」
「えー騙してないよ?こちら?こちらはマース嬢だよ。」
「どうしてその方といらっしゃるの!?私をエスコートして下さると思っていたのに…!」
「そうかぁ。ごめんね。マース嬢との約束だったからさ。」
「まぁ……!私は……!!」
そう言って、サーリン姉様は言葉にならず、俯きながらテラスの方に行ってしまった。
「サーリン!んー仕方ないか…。」
と兄様が言った後、ボソボソと隣のマース嬢と何か話しているわ。
サーリン姉様…。
それにしても、あんな女性いたかしら?貴族はよっぽどの理由が無い限りクァヴァンス学院に通うし、この集まりは貴族しか入れないのに。
あまり騒ぎになるといけないと思ったのかすぐに、兄様はマース嬢と人だかりと一緒に廊下へ行った。多分、休憩室へ行くのかもしれないわ。
大勢の人に酔った人や疲れた人、カードゲームをする人の為に廊下を出ると、休憩できる部屋がたくさんある。
私は、兄様がサーリン姉様を置いてそちらに行ってしまったのが腹立たしく思い、ついていく事にした。アリールルもついてくるそうだ。
なので、お母様とそこで分かれ、ついていく。
廊下を出ると、奥の休憩室に入って行く兄様達が見えた。
「あ!」
私は慌てて声を出したけれど、それに気づいたのかマース嬢がこちらを振り向いてすぐに部屋に入って行った。
…扉を開けていてくれたみたいで、近づくと隙間が空いていた。
そこで入ろうかアリールルと顔を見合わせて迷っていると、後ろから、
「覗き見は良くないけれど、俺にも見せて欲しいな。」
と言う声が聞こえた。
慌てて私は後ろを向くと、ケイフィス様だった。
「ケ…!」
「しー!静かに!!今日は大事な所でね。申し訳ないけれど邪魔をされたら困るからね。ほら、少し中に入ろう。」
と言って、空いた扉からそっと入っていった。
そう兄様がサーリン姉様に声を掛けた。
サーリン姉様は辺境伯令嬢だからか、気性が少々激しいのです。だからここでも一目散に兄様を見つけ向かったのでしょう。
サーリン姉様は、イラつきながら兄様に近づいていったけれど、そう言われたので途端に顔が真っ赤になっている。
「な、なによ…そんな言葉で私を騙せないのよ!?そ、その女性はどちら様よ!」
「えー騙してないよ?こちら?こちらはマース嬢だよ。」
「どうしてその方といらっしゃるの!?私をエスコートして下さると思っていたのに…!」
「そうかぁ。ごめんね。マース嬢との約束だったからさ。」
「まぁ……!私は……!!」
そう言って、サーリン姉様は言葉にならず、俯きながらテラスの方に行ってしまった。
「サーリン!んー仕方ないか…。」
と兄様が言った後、ボソボソと隣のマース嬢と何か話しているわ。
サーリン姉様…。
それにしても、あんな女性いたかしら?貴族はよっぽどの理由が無い限りクァヴァンス学院に通うし、この集まりは貴族しか入れないのに。
あまり騒ぎになるといけないと思ったのかすぐに、兄様はマース嬢と人だかりと一緒に廊下へ行った。多分、休憩室へ行くのかもしれないわ。
大勢の人に酔った人や疲れた人、カードゲームをする人の為に廊下を出ると、休憩できる部屋がたくさんある。
私は、兄様がサーリン姉様を置いてそちらに行ってしまったのが腹立たしく思い、ついていく事にした。アリールルもついてくるそうだ。
なので、お母様とそこで分かれ、ついていく。
廊下を出ると、奥の休憩室に入って行く兄様達が見えた。
「あ!」
私は慌てて声を出したけれど、それに気づいたのかマース嬢がこちらを振り向いてすぐに部屋に入って行った。
…扉を開けていてくれたみたいで、近づくと隙間が空いていた。
そこで入ろうかアリールルと顔を見合わせて迷っていると、後ろから、
「覗き見は良くないけれど、俺にも見せて欲しいな。」
と言う声が聞こえた。
慌てて私は後ろを向くと、ケイフィス様だった。
「ケ…!」
「しー!静かに!!今日は大事な所でね。申し訳ないけれど邪魔をされたら困るからね。ほら、少し中に入ろう。」
と言って、空いた扉からそっと入っていった。
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