【完結】光の魔法って、最弱じゃなくて最強だったのですね!生きている価値があって良かった。

まりぃべる

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私は

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私は、18歳。ミーティア=クロベルン辺境伯令嬢です。容姿は、銀髪銀目。この国では金髪が多い中で少し珍しいそうです。

お兄様はスヴェン=クロベルン辺境伯。28歳。5年前から辺境伯を賜っております。お母様が5年前に亡くなって、お父様は家督をお兄様に譲って、お母様の私物も一緒に離れに持ち込んで、そこでご隠居生活をされております。

けれど、ここは〝闇の森〟が隣にある辺境。そこから魔力を伴った凶暴な〝闇の獣〟が出てこないよう、辺境伯私兵団を結成されて、お父様も共に引き連れて駆除を日々されています。まだまだお父様も前線で活躍されているそうです。
私は、私兵団には近寄らせてもらえないので、その駆除にも参加していません。辺境伯領の家の者ですのに不甲斐ないわ。けれど、殿方が苦手ですので、近寄らなくていいのは正直ありがたいのです。

屋敷の敷地から、少し行った所に私兵団の詰め所があります。私が5歳くらいの頃お兄様について行ったら、体躯の大きな人達が訓練をしておりました。大きな声を獣のように叫び出したり、お互いを投げ飛ばしたり。木製の剣を使って模擬戦も行ったりしていたのを見て、私は、お兄様もそんな事をされるのかと恐ろしくなって気を失ってしまいました。それ以来、私は、そちらへ行くなときつく言われました。体の大きな男の人達を見ると、その時の事を思い出し血の気が引く思いがしてしまいます。私兵団のみなさまは、〝闇の獣〟が森から出てこないように文字通り体を張って頑張ってくださっているのに、労いの言葉を直接掛けれないのが心苦しいです。ですので、週に二度ほど、せめてもと甘いお菓子を差し入れしてもらっています。

そんな事もあり、私は、学院に通っておりません。この国、タスリン王国は、15歳になった貴族や豪商、魔力に秀でた平民は3年タスリン王国学院に通います。そこで、貴族の家督を継ぐ者はその勉強を、あるいは社交を、あるいは魔法を学びます。けれど、私は、殿方が苦手ですので通うのを断念しました。私兵団のような、屈強な人はそうそういらっしゃらないとは思いますが、念には念をです。まぁ、この地から出ようとは特に思ってなかったので【学院に通うか?】とお父様に聞かれ、【通わなくてよろしいのであれば、通いたくありません。】とお伝えいたしました。ここで、お兄様の領地経営をお手伝い出来れば私は、それで楽しいのですもの。馬などに乗って駆け回ったり、領民と話したり、私の魔法を使ったり。この領地では何の気兼ねもなく出来ますものね。
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