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20.静養
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翌日。
チチチチ、といういつもの鳥の鳴き声でエーファは目を覚ました。
(あぁ、うちに帰ってきたのだわ…)
昨日目覚めた騎士隊の寮とは違うと頭を巡らす。
(そういえば、今日が騎士隊の見学会の日よね。)
ケヴィンや、フォルクハルトは忙しくしているだろうかと考えたところで、扉が軽く叩かれた。
「エーファ様、起きていらっしゃいますか。」
ヘラの遠慮がちな声が廊下から聞こえる。
「ええ。いいわよ。」
いつものように声を掛けると、ヘラは扉を開けて入ってくる。
「おはよう、ヘラ。」
「おはようございます、エーファ様。体調はいかがですか?」
「体が痛いくらいで、他は変わりないと思うわ。」
まだあちこち痛むが、昨日よりもまた更に痛みが薄くなったように感じ、そのように答える。
「それは…でも仕方ありませんね。」
哀しそうに、そう言ったヘラに頷くエーファは体を起こそうとゆっくり上半身を動かす。
「ん、いたたた…」
「エーファ様!無理に動かさずとも!」
そう言って、急いでエーファに近寄り、背中に手を充てる。
「ごめんなさい、ヘラ。昨日よりは痛みも少し減ったから、動けるかしらと思ったのよ。」
しかし昨日よりも動けて、痛いといいながらもベッドに腰掛ける事が出来、ヘラも少しは回復したと感じて頷きながらもエーファに無理しないようにと再度告げつつ、手を貸す。
エーファは立ち上がり、着替えるために衣装部屋へと向かった。
☆★
朝食は部屋で食べ終え、エーファは何をしようかとゆっくりベッドに背を預けて持たれていたところで、俄に外が騒がしくなった。
「何かしら?」
姉や母が出掛けるのか、それにしては外から馬車が敷地内に入ってきたような音がしたと思っていたエーファが口を開くと、ヘラは少し見てきますと行って部屋を出て行った。
コンコンコン
「戻りました、ヘラです。」
「いいわよ、入って。」
少しして扉が叩かれ、ヘラが戻ってくるとすぐに口を開いた。
「エーファ様、お客様です。コリンナ様がいらしてますがどうされますか?
体調が良くなければ、お土産を置いて帰ると言われておりますが。」
「え!?お通しして!」
エーファは素直に嬉しいと思った。
昨日別れたコリンナとは、また会おうとは言い合ったがエーファは体が痛いためすぐ会う事は出来ないだろうと思っていた。回復する頃には、領地へ帰って行ってしまうかもしれない。そうしたら淋しいとは思っていたが、自分が思うように動けない今、仕方のない事だと思っていた。それが、コリンナから会いに来てくれるとはと笑顔が零れた。
「では呼んで参りますね。」
応接室で待機しているコリンナに伝えに行くヘラはすぐに踵を返し出て行く。
コンコンコン
「戻りました。」
「入って!」
トンボ帰りしてきたヘラに、すぐに返事をしたエーファ。
「エーファ、来ちゃった!」
「コリンナ!ありがとう!!」
ヘラの後ろからひょっこりと顔を出して笑顔で声を掛けてくれたコリンナにエーファもまた嬉しそうにそう告げる。
「部屋にまで押しかけて、ごめんなさいね。」
「ううん、こちらこそ降りて行けなくてごめんなさい。」
前回屋敷に招待した時は応接室であったからか、そのように話す二人はすでに親友のようであった。
ヘラが、エーファのベッドの際へ、木製で背面には布地が張られ座面は痛くないように少し厚めの敷物が敷かれた椅子を置くと、そこに腰を下ろすコリンナ。
「はい、とりあえず一冊、お返しするわ。」
そう言って、エーファが以前貸した内の一冊を差し出したコリンナ。
「え、もう!?…いいのに。」
「うふふ。本当はもっとじっくり読もうかと思ったけれど、エーファに会う口実を作ろうと思って!
あとの本はもう少し待ってね?」
「もちろんよ。今は読んでもいないし、ゆっくりでいいの。」
別にそのままあげてもよかったのだが、エーファが手習いとして書き写した本であったため、よそ様にお渡しするような出来栄えのものでもないので、気長にと考えていた。
「ありがとう。
エーファと、次に会う約束もできて無かったでしょう?だから急ではあったけれど、来てしまったの。良かったかしら?」
「いいわよ!
私も、体が思うように動けないから約束が出来ないなって残念に思ってたの。だからコリンナが来てくれて嬉しいわ!」
「良かった!
あとエーファの服と、これ。王都で美味しいって聞いた、パウンドケーキよ。皆で食べてね。」
そう言って、エーファがコリンナのホテルで脱いだ服が入った袋と、紙袋を手渡した。
「え!あ、服も。
ありがとう!ヘラ、コリンナと食べたいわ。
あと、私がお借りした服も返すように準備しておいて。」
そう言って、二つの袋を壁際で控えていたヘラに向ける。
コリンナから借りた服は、そのまま着て帰ってきて洗ってあるためすぐに返せるようになっている。
「承知しました。」
ヘラが駆けよるが、それに手で制したコリンナ。
「いいの。あとで家族の皆さまで食べて?今日は私、早く帰るから。
それよりあの…改めて、ごめんね?エーファ。」
「え?なにが…?」
「だから…私が騎士隊見に行こうって言ってしまったから…」
「あぁ、それはコリンナのせいじゃないもの!気にしないで?そう言ったじゃない!」
「そうだけど…」
そう言って、下を向くコリンナにエーファは違う話題をと気になる事を尋ねる。
「ねぇ、それよりコリンナは見学会が終わったら領地に帰っちゃうの?」
「あぁ、それなんだけど…」
顔を上げたが、またすぐに俯き、先ほどとは違う様子でモジモジと両膝に置いた手を所在なく動かしている。
「?」
「私、もう少し王都にいるわ!」
顔を上げたコリンナは、何故か真っ赤な顔をしている。
見学会が終わったら帰るような事を以前言っていたから、王都にいるという事はまた会う事が出来るだろうと嬉しく思うエーファだったが、なぜ顔が赤いのだろうとコリンナを見つめると、恥ずかしそうに笑いながら言った。
「だって…エーファにもまた会いたいし、ケヴィン様にも言われちゃったから…」
「え?ケヴィンお兄さまに?何を?」
「えっとね…」
コリンナは照れながら、昨日エーファが去った後の事を教えてくれた。
ーー
ー
昨日エーファを見送ったあと、フォルクハルトはケヴィンに騎士隊へと戻ろうと言うと、先に戻ってて下さい、と伝えたという。そしてすぐにコリンナへと向き直り、「コリンナ嬢、結婚を視野に僕との事を考えてくれませんか」と告げたそうだ。隣にいた、コリンナの兄カールはそれを聞いて驚きながらも、ケヴィンの真剣な眼差しに胸を打たれて口を挟まず見守る事とした。
しかしコリンナはいきなりの事に口を開く事も出来ず、目を瞬きながらケヴィンを見つめ返すと、ケヴィンは何をどう受け取ったのか「とりあえず、明日の見学会の後すぐ帰ると言わず、もう少しだけでも滞在日数を伸ばすことは適いませんか!?」と頭を下げたそうだ。
そこで、コリンナは「はい」と、答えると、ケヴィンは頭を上げ、「ありがとうございます!カール殿も、僕を認めて頂けるように尽力いたしますので、これからもよろしくお願い致します!!」と告げたという。
ーー
ー
「ケヴィン様って、自分のお立場をも忘れるほどにエーファをものすごく心配されて心優しいのに、でも騎士隊の副司令官として指揮を執る時にはしっかりとした一面も持っていらして。なにかあれば僕を頼ってとも言って下さったし…エーファのお兄さまでもあるし、きっと素晴らしい人かなって!」
そう言って頬を染めるコリンナをとても可愛らしいと思いながら、自分の友人となった大切なコリンナと、同じく大切な家族である兄のケヴィンがうまくいくといいなと願うエーファであった。
チチチチ、といういつもの鳥の鳴き声でエーファは目を覚ました。
(あぁ、うちに帰ってきたのだわ…)
昨日目覚めた騎士隊の寮とは違うと頭を巡らす。
(そういえば、今日が騎士隊の見学会の日よね。)
ケヴィンや、フォルクハルトは忙しくしているだろうかと考えたところで、扉が軽く叩かれた。
「エーファ様、起きていらっしゃいますか。」
ヘラの遠慮がちな声が廊下から聞こえる。
「ええ。いいわよ。」
いつものように声を掛けると、ヘラは扉を開けて入ってくる。
「おはよう、ヘラ。」
「おはようございます、エーファ様。体調はいかがですか?」
「体が痛いくらいで、他は変わりないと思うわ。」
まだあちこち痛むが、昨日よりもまた更に痛みが薄くなったように感じ、そのように答える。
「それは…でも仕方ありませんね。」
哀しそうに、そう言ったヘラに頷くエーファは体を起こそうとゆっくり上半身を動かす。
「ん、いたたた…」
「エーファ様!無理に動かさずとも!」
そう言って、急いでエーファに近寄り、背中に手を充てる。
「ごめんなさい、ヘラ。昨日よりは痛みも少し減ったから、動けるかしらと思ったのよ。」
しかし昨日よりも動けて、痛いといいながらもベッドに腰掛ける事が出来、ヘラも少しは回復したと感じて頷きながらもエーファに無理しないようにと再度告げつつ、手を貸す。
エーファは立ち上がり、着替えるために衣装部屋へと向かった。
☆★
朝食は部屋で食べ終え、エーファは何をしようかとゆっくりベッドに背を預けて持たれていたところで、俄に外が騒がしくなった。
「何かしら?」
姉や母が出掛けるのか、それにしては外から馬車が敷地内に入ってきたような音がしたと思っていたエーファが口を開くと、ヘラは少し見てきますと行って部屋を出て行った。
コンコンコン
「戻りました、ヘラです。」
「いいわよ、入って。」
少しして扉が叩かれ、ヘラが戻ってくるとすぐに口を開いた。
「エーファ様、お客様です。コリンナ様がいらしてますがどうされますか?
体調が良くなければ、お土産を置いて帰ると言われておりますが。」
「え!?お通しして!」
エーファは素直に嬉しいと思った。
昨日別れたコリンナとは、また会おうとは言い合ったがエーファは体が痛いためすぐ会う事は出来ないだろうと思っていた。回復する頃には、領地へ帰って行ってしまうかもしれない。そうしたら淋しいとは思っていたが、自分が思うように動けない今、仕方のない事だと思っていた。それが、コリンナから会いに来てくれるとはと笑顔が零れた。
「では呼んで参りますね。」
応接室で待機しているコリンナに伝えに行くヘラはすぐに踵を返し出て行く。
コンコンコン
「戻りました。」
「入って!」
トンボ帰りしてきたヘラに、すぐに返事をしたエーファ。
「エーファ、来ちゃった!」
「コリンナ!ありがとう!!」
ヘラの後ろからひょっこりと顔を出して笑顔で声を掛けてくれたコリンナにエーファもまた嬉しそうにそう告げる。
「部屋にまで押しかけて、ごめんなさいね。」
「ううん、こちらこそ降りて行けなくてごめんなさい。」
前回屋敷に招待した時は応接室であったからか、そのように話す二人はすでに親友のようであった。
ヘラが、エーファのベッドの際へ、木製で背面には布地が張られ座面は痛くないように少し厚めの敷物が敷かれた椅子を置くと、そこに腰を下ろすコリンナ。
「はい、とりあえず一冊、お返しするわ。」
そう言って、エーファが以前貸した内の一冊を差し出したコリンナ。
「え、もう!?…いいのに。」
「うふふ。本当はもっとじっくり読もうかと思ったけれど、エーファに会う口実を作ろうと思って!
あとの本はもう少し待ってね?」
「もちろんよ。今は読んでもいないし、ゆっくりでいいの。」
別にそのままあげてもよかったのだが、エーファが手習いとして書き写した本であったため、よそ様にお渡しするような出来栄えのものでもないので、気長にと考えていた。
「ありがとう。
エーファと、次に会う約束もできて無かったでしょう?だから急ではあったけれど、来てしまったの。良かったかしら?」
「いいわよ!
私も、体が思うように動けないから約束が出来ないなって残念に思ってたの。だからコリンナが来てくれて嬉しいわ!」
「良かった!
あとエーファの服と、これ。王都で美味しいって聞いた、パウンドケーキよ。皆で食べてね。」
そう言って、エーファがコリンナのホテルで脱いだ服が入った袋と、紙袋を手渡した。
「え!あ、服も。
ありがとう!ヘラ、コリンナと食べたいわ。
あと、私がお借りした服も返すように準備しておいて。」
そう言って、二つの袋を壁際で控えていたヘラに向ける。
コリンナから借りた服は、そのまま着て帰ってきて洗ってあるためすぐに返せるようになっている。
「承知しました。」
ヘラが駆けよるが、それに手で制したコリンナ。
「いいの。あとで家族の皆さまで食べて?今日は私、早く帰るから。
それよりあの…改めて、ごめんね?エーファ。」
「え?なにが…?」
「だから…私が騎士隊見に行こうって言ってしまったから…」
「あぁ、それはコリンナのせいじゃないもの!気にしないで?そう言ったじゃない!」
「そうだけど…」
そう言って、下を向くコリンナにエーファは違う話題をと気になる事を尋ねる。
「ねぇ、それよりコリンナは見学会が終わったら領地に帰っちゃうの?」
「あぁ、それなんだけど…」
顔を上げたが、またすぐに俯き、先ほどとは違う様子でモジモジと両膝に置いた手を所在なく動かしている。
「?」
「私、もう少し王都にいるわ!」
顔を上げたコリンナは、何故か真っ赤な顔をしている。
見学会が終わったら帰るような事を以前言っていたから、王都にいるという事はまた会う事が出来るだろうと嬉しく思うエーファだったが、なぜ顔が赤いのだろうとコリンナを見つめると、恥ずかしそうに笑いながら言った。
「だって…エーファにもまた会いたいし、ケヴィン様にも言われちゃったから…」
「え?ケヴィンお兄さまに?何を?」
「えっとね…」
コリンナは照れながら、昨日エーファが去った後の事を教えてくれた。
ーー
ー
昨日エーファを見送ったあと、フォルクハルトはケヴィンに騎士隊へと戻ろうと言うと、先に戻ってて下さい、と伝えたという。そしてすぐにコリンナへと向き直り、「コリンナ嬢、結婚を視野に僕との事を考えてくれませんか」と告げたそうだ。隣にいた、コリンナの兄カールはそれを聞いて驚きながらも、ケヴィンの真剣な眼差しに胸を打たれて口を挟まず見守る事とした。
しかしコリンナはいきなりの事に口を開く事も出来ず、目を瞬きながらケヴィンを見つめ返すと、ケヴィンは何をどう受け取ったのか「とりあえず、明日の見学会の後すぐ帰ると言わず、もう少しだけでも滞在日数を伸ばすことは適いませんか!?」と頭を下げたそうだ。
そこで、コリンナは「はい」と、答えると、ケヴィンは頭を上げ、「ありがとうございます!カール殿も、僕を認めて頂けるように尽力いたしますので、これからもよろしくお願い致します!!」と告げたという。
ーー
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「ケヴィン様って、自分のお立場をも忘れるほどにエーファをものすごく心配されて心優しいのに、でも騎士隊の副司令官として指揮を執る時にはしっかりとした一面も持っていらして。なにかあれば僕を頼ってとも言って下さったし…エーファのお兄さまでもあるし、きっと素晴らしい人かなって!」
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