19 / 28
19.帰宅
しおりを挟む
騎士隊の詰め所から、馬車が進み出すとエーファは小窓を見つめ息を漏らした。
(ふぅ…)
「やはり痛みますか?」
「え?」
ヘラに声を掛けられ、エーファは右横に座っていたヘラに視線を向けると、もう一度問われる。
「横になりますか?その方が良ければ。」
と言って、ヘラは立ち上がり座席を対面へと移動する。
「あ、いいのよヘラ。」
「いえ、とてもお疲れに見えます。
…それとも、先ほどの出来事が原因ですか?」
「ん…」
先ほど…エーファの見送りのためとコリンナ達がわざわざ集まってくれたのには嬉しかった。その中には、兄のケヴィンだけでなく、コリンナとコリンナの兄カール、司令官であるフォルクハルトも来てくれた。
彼らは仕事や予定があるだろうに、わざわざエーファにと合わせてくれたのだ。それがとても申し訳ないと同時に心嬉しくもあった。
だが。
カサンドラの登場で、途端に胸がザワザワとしたのだ。先日の図書館で見掛けた時もあまりいい気持ちにはならなかったが、フォルクハルトに甘ったるい声で話し、腕を絡めて連れて行ってと言った時には胸をギュッと鷲づかみにされた感覚がして、見たくもないと目を逸らしてしまった。
「エーファ様…図書館での事もそうですが王女殿下は少々、いえかなり辛辣な性格の方でございますね。」
「!」
「コリンナ様への怒りを誘発させるような発言もそうですが、男性なら誰でもいいような媚びた発言は、目を覆いたくなるようでございました。」
「ヘラ…ここだけの話にしてね。でないと、不敬罪と言われてしまいかねないわ。」
ヘラのあまりの憤慨振りに、エーファ苦笑して少し冷静になると、そのように声を掛ける。
「分かっておりますとも!
…そうですね、私の口が過ぎました。少し、黙っております。」
そう言ったヘラに、エーファは慌てて首を左右に振って答える。
「ううん、ごめんなさいヘラ。あなたは私の代弁をしてくれたのよね?
なんていうか…ちょっと…嫌だったの。」
そう言って俯くエーファに、ヘラはエーファの手を優しく包み込むように触れる。
「エーファ様。私も同じです。
でも、毅然とした態度でお断りされてましたし、大丈夫です!!」
「…え?」
「司令官様の事です!あの方も、心底嫌がっておられましたから、お気になされませんように。」
「!
そ、そんなんじゃ…」
「まぁ!ヘラに嘘をつくのですか?ヘラは淋しいですぅ。」
「う、嘘なんて…!」
「うふふふ。よろしいのですよ。
ヘラは、結果良かったと思っております。
そりゃあ、初めエーファ様が頭を打って倒れられたと聞いた時は、私が気を失いかけましたよ?
けれども、思ったよりもエーファ様は元気であられましたし、何よりも〝出会い〟があったようですので、良かったのかと思っております。」
「ヘラ…」
「ですから、お屋敷に帰るのは淋しいかもしれませんが、エーファ様のお加減が良くなりましたら、また見学にでも参りましょう!今度は嫌がられましてもヘラはついて参りますけれどね!」
「うん…ありがとうヘラ。」
「ですが!
お屋敷に帰ってからのが大変かもしれませんよ?
ロータル様もディーター様も心底心配されてましたし、デリア様もドーリス様も心配だと、ご自分が騎士隊へ行くと言われたほどですから。」
「そうね、怒られちゃうわよね。」
「どうでしょう。それは分かりかねますが、きっと心配し過ぎて寝不足になられてるかもしれませんね。」
「…受け止めるわ。」
エーファはそういえば過去に怪我した時も家族にとてつもなく心配されたのだったと思い出し、目に浮かぶようだと苦笑した。
馬車がバルヒェット家へと着いた。玄関ホールへと体を庇いながら歩くエーファとそれを気遣うヘラがゆっくりと入って行くと、馬の足音が聞こえたのだろうちょうど階段から下りてきたデリアとドーリスに大きな声で迎えられた。
「エーファ!!」
「エーファ、大丈夫なの!?」
「ご心配おかけしました。」
そのまま、突進されるのではないかと勘違いするほどデリアとドーリスは駆けてきて足を止め、エーファを抱き締めた。
「もう!驚いたじゃないの!」
「本当よ!動いて大丈夫なの?」
「はい、いろいろと痛いですが。」
その声に、苦笑いしながら答えるエーファ。
「そう…良かった。」
「良かった!もう、本当にびっくりしたんだからね!」
抱き締めていた腕を放すデリアとドーリスは目に涙を浮かべながら、エーファの顔を見つめる。
「お母さま、ドーリスお姉さまごめんなさい」
「まぁまぁ。驚いたのはきっとエーファも同じだろう。」
「そうですね。
でもみんなとっても心配したんだよ。」
そこへ、階段から下りてくるロータルとディーターが声を掛けた。
「お父さま、ディーターお兄さまもご心配おかけしました」
ゆっくりと頭を少しだけ下げたエーファに、ロータルがさらに優しい声で言った。
「ここじゃ何だから、とりあえず談話室にでも行こう。
エーファ、手を貸そうか?」
「ありがとうございます。ヘラとゆっくり歩けば、大丈夫だと思います。」
そう言い、家族で談話室へと向かった。
それぞれが布張りのソファに座ると、それに合わせて紅茶が出された。
「さてと。エーファ、心配したんだよ。」
そう言って口火を切ったロータルに、改めて頭を下げるエーファ。
「はい、申し訳ありませんでした。」
「そうよぉ、心配したんだから!」
デリアのその声に、エーファは顔を上げて見つめると、再度頭を下げる。
「まぁまぁ。別にエーファが悪いわけじゃないんだし、思ったよりも無事で本当に良かったよ。ねぇ?」
「そうね。聞いた時は驚いたし腸が煮えくりかえるかと思ったけれど、姿を見て安心したわ。」
ディーターの言葉に、ドーリスが頷きながら声を上げた。
「ご心配をお掛けしました。」
エーファは四人の顔を交互に見ながら頭を下げた。
「いいんだよ、エーファが元気ならそれで。あとの処理はこちらで考えよう、なぁディーター?」
「まぁそうですね。騎士隊やそれを管轄下に置く王太子殿下には昨日聞いてすぐに苦情を入れておきましたから、あちらも動いてくれるとは思いますが。」
「え!?」
「あぁ、エーファは気にしなくていいんだ。無事に帰ってきてくれて本当に良かった。
さぁ、我々は仕事があるしそろそろ行こう。
デリアもドーリスも、エーファを休ませてあげるんだよ。」
そう言って、ロータルは立ち上がりディーターと共に部屋を出て行った。
今の時期は小麦の収穫で忙しいのだ。
「もう!私たちだってエーファの体調の事くらい考えているわよねぇ?ドーリス。」
「そうよね、お母様!エーファが本当に元気なのか心配だっただけだもの。
でもエーファの体調も心配だものね。体が痛いのに馬車の移動は大変だったかしら?部屋で過ごした方がいいわよね。」
そう言って、ドーリスはエーファを見遣り、立ち上がる。
「私も、エーファについててあげたいけれど予定があるの。ごめんなさいね。そろそろ出掛けないと。
でも元気そうで本当に良かったわ。」
「ドーリスお姉さま、そのお気持ちだけで充分です。ありがとうございます。
お母様も、ご心配おかけさしました。」
と再度言ってエーファも立ち上がると、ドーリスは名残惜しそうではあるがいそいそと部屋を出て行った。
「いいのよ、元気ならそれで。
じゃあ部屋まで送るわ。」
そう言ったデリアも立ち上がり、エーファの元へ来て、手を貸してゆっくりと歩き出した。
(ふぅ…)
「やはり痛みますか?」
「え?」
ヘラに声を掛けられ、エーファは右横に座っていたヘラに視線を向けると、もう一度問われる。
「横になりますか?その方が良ければ。」
と言って、ヘラは立ち上がり座席を対面へと移動する。
「あ、いいのよヘラ。」
「いえ、とてもお疲れに見えます。
…それとも、先ほどの出来事が原因ですか?」
「ん…」
先ほど…エーファの見送りのためとコリンナ達がわざわざ集まってくれたのには嬉しかった。その中には、兄のケヴィンだけでなく、コリンナとコリンナの兄カール、司令官であるフォルクハルトも来てくれた。
彼らは仕事や予定があるだろうに、わざわざエーファにと合わせてくれたのだ。それがとても申し訳ないと同時に心嬉しくもあった。
だが。
カサンドラの登場で、途端に胸がザワザワとしたのだ。先日の図書館で見掛けた時もあまりいい気持ちにはならなかったが、フォルクハルトに甘ったるい声で話し、腕を絡めて連れて行ってと言った時には胸をギュッと鷲づかみにされた感覚がして、見たくもないと目を逸らしてしまった。
「エーファ様…図書館での事もそうですが王女殿下は少々、いえかなり辛辣な性格の方でございますね。」
「!」
「コリンナ様への怒りを誘発させるような発言もそうですが、男性なら誰でもいいような媚びた発言は、目を覆いたくなるようでございました。」
「ヘラ…ここだけの話にしてね。でないと、不敬罪と言われてしまいかねないわ。」
ヘラのあまりの憤慨振りに、エーファ苦笑して少し冷静になると、そのように声を掛ける。
「分かっておりますとも!
…そうですね、私の口が過ぎました。少し、黙っております。」
そう言ったヘラに、エーファは慌てて首を左右に振って答える。
「ううん、ごめんなさいヘラ。あなたは私の代弁をしてくれたのよね?
なんていうか…ちょっと…嫌だったの。」
そう言って俯くエーファに、ヘラはエーファの手を優しく包み込むように触れる。
「エーファ様。私も同じです。
でも、毅然とした態度でお断りされてましたし、大丈夫です!!」
「…え?」
「司令官様の事です!あの方も、心底嫌がっておられましたから、お気になされませんように。」
「!
そ、そんなんじゃ…」
「まぁ!ヘラに嘘をつくのですか?ヘラは淋しいですぅ。」
「う、嘘なんて…!」
「うふふふ。よろしいのですよ。
ヘラは、結果良かったと思っております。
そりゃあ、初めエーファ様が頭を打って倒れられたと聞いた時は、私が気を失いかけましたよ?
けれども、思ったよりもエーファ様は元気であられましたし、何よりも〝出会い〟があったようですので、良かったのかと思っております。」
「ヘラ…」
「ですから、お屋敷に帰るのは淋しいかもしれませんが、エーファ様のお加減が良くなりましたら、また見学にでも参りましょう!今度は嫌がられましてもヘラはついて参りますけれどね!」
「うん…ありがとうヘラ。」
「ですが!
お屋敷に帰ってからのが大変かもしれませんよ?
ロータル様もディーター様も心底心配されてましたし、デリア様もドーリス様も心配だと、ご自分が騎士隊へ行くと言われたほどですから。」
「そうね、怒られちゃうわよね。」
「どうでしょう。それは分かりかねますが、きっと心配し過ぎて寝不足になられてるかもしれませんね。」
「…受け止めるわ。」
エーファはそういえば過去に怪我した時も家族にとてつもなく心配されたのだったと思い出し、目に浮かぶようだと苦笑した。
馬車がバルヒェット家へと着いた。玄関ホールへと体を庇いながら歩くエーファとそれを気遣うヘラがゆっくりと入って行くと、馬の足音が聞こえたのだろうちょうど階段から下りてきたデリアとドーリスに大きな声で迎えられた。
「エーファ!!」
「エーファ、大丈夫なの!?」
「ご心配おかけしました。」
そのまま、突進されるのではないかと勘違いするほどデリアとドーリスは駆けてきて足を止め、エーファを抱き締めた。
「もう!驚いたじゃないの!」
「本当よ!動いて大丈夫なの?」
「はい、いろいろと痛いですが。」
その声に、苦笑いしながら答えるエーファ。
「そう…良かった。」
「良かった!もう、本当にびっくりしたんだからね!」
抱き締めていた腕を放すデリアとドーリスは目に涙を浮かべながら、エーファの顔を見つめる。
「お母さま、ドーリスお姉さまごめんなさい」
「まぁまぁ。驚いたのはきっとエーファも同じだろう。」
「そうですね。
でもみんなとっても心配したんだよ。」
そこへ、階段から下りてくるロータルとディーターが声を掛けた。
「お父さま、ディーターお兄さまもご心配おかけしました」
ゆっくりと頭を少しだけ下げたエーファに、ロータルがさらに優しい声で言った。
「ここじゃ何だから、とりあえず談話室にでも行こう。
エーファ、手を貸そうか?」
「ありがとうございます。ヘラとゆっくり歩けば、大丈夫だと思います。」
そう言い、家族で談話室へと向かった。
それぞれが布張りのソファに座ると、それに合わせて紅茶が出された。
「さてと。エーファ、心配したんだよ。」
そう言って口火を切ったロータルに、改めて頭を下げるエーファ。
「はい、申し訳ありませんでした。」
「そうよぉ、心配したんだから!」
デリアのその声に、エーファは顔を上げて見つめると、再度頭を下げる。
「まぁまぁ。別にエーファが悪いわけじゃないんだし、思ったよりも無事で本当に良かったよ。ねぇ?」
「そうね。聞いた時は驚いたし腸が煮えくりかえるかと思ったけれど、姿を見て安心したわ。」
ディーターの言葉に、ドーリスが頷きながら声を上げた。
「ご心配をお掛けしました。」
エーファは四人の顔を交互に見ながら頭を下げた。
「いいんだよ、エーファが元気ならそれで。あとの処理はこちらで考えよう、なぁディーター?」
「まぁそうですね。騎士隊やそれを管轄下に置く王太子殿下には昨日聞いてすぐに苦情を入れておきましたから、あちらも動いてくれるとは思いますが。」
「え!?」
「あぁ、エーファは気にしなくていいんだ。無事に帰ってきてくれて本当に良かった。
さぁ、我々は仕事があるしそろそろ行こう。
デリアもドーリスも、エーファを休ませてあげるんだよ。」
そう言って、ロータルは立ち上がりディーターと共に部屋を出て行った。
今の時期は小麦の収穫で忙しいのだ。
「もう!私たちだってエーファの体調の事くらい考えているわよねぇ?ドーリス。」
「そうよね、お母様!エーファが本当に元気なのか心配だっただけだもの。
でもエーファの体調も心配だものね。体が痛いのに馬車の移動は大変だったかしら?部屋で過ごした方がいいわよね。」
そう言って、ドーリスはエーファを見遣り、立ち上がる。
「私も、エーファについててあげたいけれど予定があるの。ごめんなさいね。そろそろ出掛けないと。
でも元気そうで本当に良かったわ。」
「ドーリスお姉さま、そのお気持ちだけで充分です。ありがとうございます。
お母様も、ご心配おかけさしました。」
と再度言ってエーファも立ち上がると、ドーリスは名残惜しそうではあるがいそいそと部屋を出て行った。
「いいのよ、元気ならそれで。
じゃあ部屋まで送るわ。」
そう言ったデリアも立ち上がり、エーファの元へ来て、手を貸してゆっくりと歩き出した。
46
あなたにおすすめの小説
【完結】教会で暮らす事になった伯爵令嬢は思いのほか長く滞在するが、幸せを掴みました。
まりぃべる
恋愛
ルクレツィア=コラユータは、伯爵家の一人娘。七歳の時に母にお使いを頼まれて王都の町はずれの教会を訪れ、そのままそこで育った。
理由は、お家騒動のための避難措置である。
八年が経ち、まもなく成人するルクレツィアは運命の岐路に立たされる。
★違う作品「手の届かない桃色の果実と言われた少女は、廃れた場所を住処とさせられました」での登場人物が出てきます。が、それを読んでいなくても分かる話となっています。
☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ていても、違うところが多々あります。
☆現実世界にも似たような名前や地域名がありますが、全く関係ありません。
☆植物の効能など、現実世界とは近いけれども異なる場合がありますがまりぃべるの世界観ですので、そこのところご理解いただいた上で読んでいただけると幸いです。
【完結】その令嬢は可憐で清楚な深窓令嬢ではない
まりぃべる
恋愛
王都から少し離れた伯爵領地に住む、アウロラ=フランソンは領地の特産物である馬を領民と共に育てている。
一つ上の兄スティーグは学友から、妹を紹介しろと言われるが毎回断っていた。そしてその事を、寮から帰ってくる度に確認される。
貴族で伯爵家の娘であるアウロラは、そのうちいつかはどこかの家柄の男性と結婚をしなければならないのだと漠然と思っている。ワガママが許されるのなら、自分の好きな乗馬は止めたくなかったし結婚はしたくなかったけれども。
両親は好きにすればいいと思っていたが、父親の知り合いから結婚の打診が来て、まずは会うだけならと受けてしまった。
アウロラは、『仕方ない…いい人だといいなぁ』と思いながら会い、中身を知ろうとまずは友人から始めようと出掛ける事になるのだが、なかなか話も噛み合わないし価値観も違うため会話も出来ない。
そんな姿を見てか相手からは清楚だなんだと言われていたが、相手がある女性を助けた事で「僕達別れよう」と一方的に言われることになった。
あまりの事に驚くが、アウロラもまたある男性と出会い、そして幸せになるお話。
☆★
・まりぃべるの世界観です。現実とは常識も考え方も似ているところもあれば、全く違う場合もあります。単語や言葉も、現実世界とは意味や表現が若干違うものもあります。
・人名、地名など現実世界と似たもしくは同じようではありますが全く関係ありません。
・王道とは違う、まりぃべるの世界観です。それを分かった上で、暇つぶしにでも楽しんでもらえるととても嬉しいです。
・書き終えています。順次投稿します。
元婚約者に冷たく捨てられた伯爵令嬢、努力が実って王太子の恋人に。今さら跪かれても遅いですわ!
sika
恋愛
幼い頃から完璧な淑女として育てられたクロエは、心から想っていた婚約者に「君の努力は重い」と一言で婚約破棄を突きつけられる。
絶望の淵に立たされた彼女だったが、ある夜、偶然出会った温かな笑みの青年──実は身分を隠した王太子であるノエルと運命的な出会いを果たす。
新たな居場所で才能を咲かせ、彼の隣で花開くクロエ。だが元婚約者が後悔と嫉妬を滲ませ再び現れたとき──彼女は毅然と微笑む。
「貴方の愛を乞われるほど、私の人生は安くありませんわ」
これは、見放された令嬢が愛と誇りを手にする逆転劇。そして、誰より彼女を溺愛する王太子の物語。
私に価値がないと言ったこと、後悔しませんね?
みこと。
恋愛
鉛色の髪と目を持つクローディアは"鉱石姫"と呼ばれ、婚約者ランバートからおざなりに扱われていた。
「俺には"宝石姫"であるタバサのほうが相応しい」そう言ってランバートは、新年祭のパートナーに、クローディアではなくタバサを伴う。
(あんなヤツ、こっちから婚約破棄してやりたいのに!)
現代日本にはなかった身分差のせいで、伯爵令嬢クローディアは、侯爵家のランバートに逆らえない。
そう、クローディアは転生者だった。現代知識で鉱石を扱い、カイロはじめ防寒具をドレス下に仕込む彼女は、冷えに苦しむ他国の王女リアナを助けるが──。
なんとリアナ王女の正体は、王子リアンで?
この出会いが、クローディアに新しい道を拓く!
※小説家になろう様でも「私に価値がないと言ったこと、後悔しませんね? 〜不実な婚約者を見限って。冷え性令嬢は、熱愛を希望します」というタイトルで掲載しています。
離婚寸前で人生をやり直したら、冷徹だったはずの夫が私を溺愛し始めています
腐ったバナナ
恋愛
侯爵夫人セシルは、冷徹な夫アークライトとの愛のない契約結婚に疲れ果て、離婚を決意した矢先に孤独な死を迎えた。
「もしやり直せるなら、二度と愛のない人生は選ばない」
そう願って目覚めると、そこは結婚直前の18歳の自分だった!
今世こそ平穏な人生を歩もうとするセシルだったが、なぜか夫の「感情の色」が見えるようになった。
冷徹だと思っていた夫の無表情の下に、深い孤独と不器用で一途な愛が隠されていたことを知る。
彼の愛をすべて誤解していたと気づいたセシルは、今度こそ彼の愛を掴むと決意。積極的に寄り添い、感情をぶつけると――
殿下に寵愛されてませんが別にかまいません!!!!!
さら
恋愛
王太子アルベルト殿下の婚約者であった令嬢リリアナ。けれど、ある日突然「裏切り者」の汚名を着せられ、殿下の寵愛を失い、婚約を破棄されてしまう。
――でも、リリアナは泣き崩れなかった。
「殿下に愛されなくても、私には花と薬草がある。健気? 別に演じてないですけど?」
庶民の村で暮らし始めた彼女は、花畑を育て、子どもたちに薬草茶を振る舞い、村人から慕われていく。だが、そんな彼女を放っておけないのが、執着心に囚われた殿下。噂を流し、畑を焼き払い、ついには刺客を放ち……。
「どこまで私を追い詰めたいのですか、殿下」
絶望の淵に立たされたリリアナを守ろうとするのは、騎士団長セドリック。冷徹で寡黙な男は、彼女の誠実さに心を動かされ、やがて命を懸けて庇う。
「俺は、君を守るために剣を振るう」
寵愛などなくても構わない。けれど、守ってくれる人がいる――。
灰の大地に芽吹く新しい絆が、彼女を強く、美しく咲かせていく。
【完結】双子の入れ替わりなんて本当に出来るのかしら、と思ったら予想外の出来事となりました。
まりぃべる
恋愛
シェスティン=オールストレームは、双子の妹。
フレドリカは双子の姉で気が強く、何かあれば妹に自分の嫌な事を上手いこと言って押し付けていた。
家は伯爵家でそれなりに資産はあるのだが、フレドリカの急な発言によりシェスティンは学校に通えなかった。シェスティンは優秀だから、という理由だ。
卒業間近の頃、フレドリカは苦手な授業を自分の代わりに出席して欲しいとシェスティンへと言い出した。
代わりに授業に出るなんてバレたりしないのか不安ではあったが、貴族の友人がいなかったシェスティンにとって楽しい時間となっていく。
そんなシェスティンのお話。
☆全29話です。書き上げてありますので、随時更新していきます。時間はばらばらかもしれません。
☆現実世界にも似たような名前、地域、名称などがありますが全く関係がありません。
☆まりぃべるの独特な世界観です。それでも、楽しんでいただけると嬉しいです。
☆現実世界では馴染みの無い言葉を、何となくのニュアンスで作ってある場合もありますが、まりぃべるの世界観として読んでいただけると幸いです。
【完結】私、噂の令息に嫁ぎます!
まりぃべる
恋愛
私は、子爵令嬢。
うちは貴族ではあるけれど、かなり貧しい。
お父様が、ハンカチ片手に『幸せになるんだよ』と言って送り出してくれた嫁ぎ先は、貴族社会でちょっとした噂になっている方だった。
噂通りなのかしら…。
でもそれで、弟の学費が賄えるのなら安いものだわ。
たとえ、旦那様に会いたくても、仕事が忙しいとなかなか会えない時期があったとしても…。
☆★
虫、の話も少しだけ出てきます。
作者は虫が苦手ですので、あまり生々しくはしていませんが、読んでくれたら嬉しいです。
☆★☆★
全25話です。
もう出来上がってますので、随時更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる