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21.訪問
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あれから一時間ほどケヴィンの話やフォルクハルトの話、それから少しの貸し借りした本の話題で盛り上がると、コリンナは立ち上がる。
「じゃあそろそろ帰るわ。」
「え、もう?」
「あまり長居をしても、エーファの体調に響いたら良くないもの。また、ね?」
そう笑うコリンナに、エーファは頷く。
「うん、来てくれてありがとう!またね。」
その後、エーファは昼食を部屋で食べ終えると、書庫の本でも読もうか、この前図書館で何か本を借りてこればよかったなぁとゆっくり考えているとまた、外で馬の足音が屋敷へと近づいてくるのが聞こえた。
少しして、階下から何となくではあるが話しているような声が少し聞こえるかと思うと、ややもして扉が閉まった音も聞こえた。きっと、父か兄のお客さまが来たのだろうとエーファは思った。
「書庫から、何か本を持ってきてくれる?」
と、結局エーファは部屋の隅で控えていたヘラへと告げる。
「承知しました。どれがよろしいですか?なにか希望はありますか?」
「うーん、そうねぇ…」
書庫の読み易そうな本はすでにあらかた読んでしまっている。そのため、何にしようか頭を巡らせてから、ヘラに任せると言った。
騎士隊の寮で泊まった夜、ケヴィンが何気なく選んで持ってきた本は意外にも面白かったからだ。人に選んでもらうのも、自分が思いもしないものを選択してくれる事もあるため、今回もそれにしようと思ったのだ。
「承知いたしました。では、目についたものをお持ちします。」
ヘラも慣れたもので、すぐに部屋を出て行く。
(ヘラは何を持ってきてくれるのかしら。)
少し期待もしながら、エーファはヘラの戻りを待つ。その時に頭を巡ったのはやはり今日開かれているであろう見学会の事。
(そういえば、もう終わったのかしら。まだやっているのかしら?)
今日開かれる事は聞いていたが、何時からなのかは詳しく聞いてもいなかったためフォルクハルトやケヴィン、カール達辺境伯軍の人達をぼんやりと思い出す。
(私達が受けたように、施設の見学や、手合わせもあるのよね。)
ケヴィンの騎士隊の正装は見慣れているはずなのに、フォルクハルトは体つきもしっかりしていたからかとても似合っていた。凛々しかったのを思い出すと、エーファは少し顔に熱を帯びるのだった。
(ケヴィン兄さまは体の線が細いから服に着られている感じがするけれど、フォルクハルト様はとても似合っておられたわ。
…て、何を思い出してるの私!)
トントントン
「ただ今戻りました、ヘラでございます。」
時間にすると十分ほど少しして、ヘラが戻ってきたと部屋の扉を叩いた。
「どうぞ、入って。」
エーファがそれに返事をし、ヘラが本を抱えながら器用に扉を開けて入ってきた。
「ヘラありがとう。」
「とんでもないです。
さぁ、この中から読まれる本はありますでしょうか?」
エーファのベッドの際にあるサイドテーブルに抱えていた本を置くと、ヘラは手を本へ向けて言った。
「そうねぇ…」
ヘラは四冊持ってきていた。花について書かれた図鑑、婚約破棄ものの大衆小説、農地改革とは、と書かれた参考書、それから歴史の本であった。
「じゃあ…」
一番上にあった、花についての図鑑を広げ、今の時期に咲く花は…とページを捲るのだった。
トントントン
エーファがじっくりと図鑑を見ていた時、扉が叩かれ、それにヘラが応対すると、侍従からエーファにお客だと告げられる。
動けるのなら応接室に下りてくるか、部屋に通していいかと聞かれた。
「どなた?」
「司令官様だそうです。」
「え!?」
エーファは驚き、あやうくサイドテーブルに戻そうとしていた図鑑を床に落とすところであった。
どうやら、相手は男性であるから部屋に通していいのか聞かれているのだと悟ったエーファは、下りられない事も無いので下へ行くと答えた。
「では、準備を致しましょう。」
そう言ってヘラはエーファの元へと駆け寄った。
少し身支度を整え、普段より時間は掛かったが応接室へ向かうと、父ロータルと兄ディーターもおり和やかに話をしていたようで笑い声が響いていた。
ディーターはフォルクハルトと同年で学院でも同級であったため、久々に会えたと話を弾ませていたのだろうかとエーファは思った。
「エーファ、大丈夫だったかい?」
「ええ、ゆっくりなら。」
「今ね、フォルクハルト殿から謝罪があったんだよ。」
「!?
そんな…」
誰のせいでもない、自分が皆に黙って騎士隊の見学に行ったからだとエーファは思っていたため、今日は見学会だっただろうにわざわざ謝罪に来てくれたのかと、顔を見られて嬉しくもあったが申し訳なさで胸が痛んだ。
「突然押しかけて申し訳ありません。
ですが、バッヘム辺境伯家のカール殿とコリンナ嬢はこちらへ当日に状況の説明をされに来たのに私がなにもしないのは筋が通らないと思いまして。」
と、エーファに視線を向けて優しい口調で告げた。
「フォルクハルト様、わざわざ申し訳ありません。」
と、エーファはそれに頭を下げる。
「いや。
それより、歩かせて体調には響いてないだろうか?」
「はい。先ほども言いましたが、ゆっくりであれば大丈夫です。昨日よりも良くなってきましたし。」
「それは良かった。」
柔らかな笑顔を向けられ、エーファは恥ずかしくなり俯く。
「エーファ、こちらに座りなさい。」
ロータルに言われ、まだ部屋の扉の傍で立っていたエーファは、手前のソファにヘラに連れられて腰をゆっくりと下ろす。
目の前の机には、両手で抱えないと持てないくらいの大きさの花束が置かれていた。柔らかい色合いの花束で心が温まるようだった。
「フォルクハルト殿は、エーファの見舞いにと、それを持ってきてくれたよ。」
と、その花束を指した。
「まぁ!重ね重ねありがとうございます。」
と、座りながらエーファはお礼を述べる。
「いえ、少しでも気分が晴れればと。
それで、先ほども少し触れましたが…エーファ嬢に今後ともお会いしてもよろしいでしょうか。」
と、フォルクハルトはロータルとディーターの顔を交互に見ながら言った。
先ほど、とは客人が屋敷に訪問してからだいたい一時間弱が経過している。その間に、三人で話していたのだ。
「!」
エーファは胸が弾んだような気がした。
ロータルはゆっくりその言葉を噛み締めたと思うと、口を開く。
「…それは、償いという意味でかな?」
「いえ、そうではありません。
今回、このような形でエーファ嬢の存在を知る事となりましたが、また話をしたいと思いましたから、そのために会う許可を得たいと思った次第です。」
「エーファと、話を?」
「はい。これを機に、仲を深めたいと思っております。もっと言えば、未来を見据えてと考えております。」
「具体的に、言ってもらえるだろうか?」
(未来って…)
エーファも、これっきり会わないのではなくまた会えるのならそれに越したことはないと密かに思っていた。少しだけではあるが寮で話をした時、思っていたよりも話しやすくもっと会話したいとさえ思ったのだ。
しかし、未来を見据えてというのはどういう事だろうとエーファもフォルクハルトへと視線を向ける。
「結婚を前提に…もっと踏み込んでいいのでしたら、婚約をさせていただきたいと思っております。」
(!)
「「え!」」
エーファは、聞き間違いでは無いのかと思った。しかしそれはロータルとディーターも同じだったようで、口を揃えて驚きの声を上げる。
「エーファ=バルヒェット様をどうか、私の妻にさせていただくことは可能でしょうか。」
繰り返すように告げたフォルクハルトは、真っ直ぐに侯爵家当主であるロータルを見つめている。
「……父上!」
何も返事をしないロータルに、隣に座っていたディーターがそちらを見遣ると口をあんぐりとあけ、固まっていた。だが、ディーターのその呼び掛けに意識を取り戻したのか居住まいを正すと、掠れた声で口を開いた。
「う、うちの娘で本当によろしいので?償いとかでしたら別に…」
「いえ!
先ほども申し上げた通り、あの騎士隊の場を取り仕切る長としてのけじめとして謝罪はさせて頂きましたが、それはそれであります。
痛ましい出来事ではありましたが、それがあったお陰でエーファ嬢と知り合う事が出来まして。接する時間は僅かではありましたが、内面に惹かれたのです。」
「そ、そうでしたか…」
「それに、図らずもケヴィン殿から伺いまして。エーファ嬢は結婚相手を探されているとか?」
「う、うむ…」
「父上、凄い事だよ!フォルクハルトは優秀だし将来有望だよ?今だって騎士隊の司令官だ。
エーファは本当に自分で相手を見つけて来たって事じゃないか。」
思案するロータルに、ディーターは興奮気味に言った。ディーターとフォルクハルトは年齢は同じで、同じ学び舎で育っていたため、気安いのだ。
「エーファは、どうなんだい?」
少し考えた後、ロータルはエーファに話を振る。エーファは、ロータルへと視線を向けるが、どう答えようかと言葉に迷う。
(自分の気持ちを正直に言っていいのかしら?でも…)
それはつまり本人の前で話すという事。とてつもなく恥ずかしいとは思ったが、フォルクハルトが伝えてくれたそれに応えなければと口を開く。
「私も…また会えたら嬉しいとは思っておりました。」
照れながらも、顔を上げて伝える。
「そうか。エーファ、良かったね。自分で見つけられたのだね。
フォルクハルト殿、こちらこそエーファをよろしくお願い致します。」
そう言ってロータルはフォルクハルトに深々と頭を下げたのだった。
「じゃあそろそろ帰るわ。」
「え、もう?」
「あまり長居をしても、エーファの体調に響いたら良くないもの。また、ね?」
そう笑うコリンナに、エーファは頷く。
「うん、来てくれてありがとう!またね。」
その後、エーファは昼食を部屋で食べ終えると、書庫の本でも読もうか、この前図書館で何か本を借りてこればよかったなぁとゆっくり考えているとまた、外で馬の足音が屋敷へと近づいてくるのが聞こえた。
少しして、階下から何となくではあるが話しているような声が少し聞こえるかと思うと、ややもして扉が閉まった音も聞こえた。きっと、父か兄のお客さまが来たのだろうとエーファは思った。
「書庫から、何か本を持ってきてくれる?」
と、結局エーファは部屋の隅で控えていたヘラへと告げる。
「承知しました。どれがよろしいですか?なにか希望はありますか?」
「うーん、そうねぇ…」
書庫の読み易そうな本はすでにあらかた読んでしまっている。そのため、何にしようか頭を巡らせてから、ヘラに任せると言った。
騎士隊の寮で泊まった夜、ケヴィンが何気なく選んで持ってきた本は意外にも面白かったからだ。人に選んでもらうのも、自分が思いもしないものを選択してくれる事もあるため、今回もそれにしようと思ったのだ。
「承知いたしました。では、目についたものをお持ちします。」
ヘラも慣れたもので、すぐに部屋を出て行く。
(ヘラは何を持ってきてくれるのかしら。)
少し期待もしながら、エーファはヘラの戻りを待つ。その時に頭を巡ったのはやはり今日開かれているであろう見学会の事。
(そういえば、もう終わったのかしら。まだやっているのかしら?)
今日開かれる事は聞いていたが、何時からなのかは詳しく聞いてもいなかったためフォルクハルトやケヴィン、カール達辺境伯軍の人達をぼんやりと思い出す。
(私達が受けたように、施設の見学や、手合わせもあるのよね。)
ケヴィンの騎士隊の正装は見慣れているはずなのに、フォルクハルトは体つきもしっかりしていたからかとても似合っていた。凛々しかったのを思い出すと、エーファは少し顔に熱を帯びるのだった。
(ケヴィン兄さまは体の線が細いから服に着られている感じがするけれど、フォルクハルト様はとても似合っておられたわ。
…て、何を思い出してるの私!)
トントントン
「ただ今戻りました、ヘラでございます。」
時間にすると十分ほど少しして、ヘラが戻ってきたと部屋の扉を叩いた。
「どうぞ、入って。」
エーファがそれに返事をし、ヘラが本を抱えながら器用に扉を開けて入ってきた。
「ヘラありがとう。」
「とんでもないです。
さぁ、この中から読まれる本はありますでしょうか?」
エーファのベッドの際にあるサイドテーブルに抱えていた本を置くと、ヘラは手を本へ向けて言った。
「そうねぇ…」
ヘラは四冊持ってきていた。花について書かれた図鑑、婚約破棄ものの大衆小説、農地改革とは、と書かれた参考書、それから歴史の本であった。
「じゃあ…」
一番上にあった、花についての図鑑を広げ、今の時期に咲く花は…とページを捲るのだった。
トントントン
エーファがじっくりと図鑑を見ていた時、扉が叩かれ、それにヘラが応対すると、侍従からエーファにお客だと告げられる。
動けるのなら応接室に下りてくるか、部屋に通していいかと聞かれた。
「どなた?」
「司令官様だそうです。」
「え!?」
エーファは驚き、あやうくサイドテーブルに戻そうとしていた図鑑を床に落とすところであった。
どうやら、相手は男性であるから部屋に通していいのか聞かれているのだと悟ったエーファは、下りられない事も無いので下へ行くと答えた。
「では、準備を致しましょう。」
そう言ってヘラはエーファの元へと駆け寄った。
少し身支度を整え、普段より時間は掛かったが応接室へ向かうと、父ロータルと兄ディーターもおり和やかに話をしていたようで笑い声が響いていた。
ディーターはフォルクハルトと同年で学院でも同級であったため、久々に会えたと話を弾ませていたのだろうかとエーファは思った。
「エーファ、大丈夫だったかい?」
「ええ、ゆっくりなら。」
「今ね、フォルクハルト殿から謝罪があったんだよ。」
「!?
そんな…」
誰のせいでもない、自分が皆に黙って騎士隊の見学に行ったからだとエーファは思っていたため、今日は見学会だっただろうにわざわざ謝罪に来てくれたのかと、顔を見られて嬉しくもあったが申し訳なさで胸が痛んだ。
「突然押しかけて申し訳ありません。
ですが、バッヘム辺境伯家のカール殿とコリンナ嬢はこちらへ当日に状況の説明をされに来たのに私がなにもしないのは筋が通らないと思いまして。」
と、エーファに視線を向けて優しい口調で告げた。
「フォルクハルト様、わざわざ申し訳ありません。」
と、エーファはそれに頭を下げる。
「いや。
それより、歩かせて体調には響いてないだろうか?」
「はい。先ほども言いましたが、ゆっくりであれば大丈夫です。昨日よりも良くなってきましたし。」
「それは良かった。」
柔らかな笑顔を向けられ、エーファは恥ずかしくなり俯く。
「エーファ、こちらに座りなさい。」
ロータルに言われ、まだ部屋の扉の傍で立っていたエーファは、手前のソファにヘラに連れられて腰をゆっくりと下ろす。
目の前の机には、両手で抱えないと持てないくらいの大きさの花束が置かれていた。柔らかい色合いの花束で心が温まるようだった。
「フォルクハルト殿は、エーファの見舞いにと、それを持ってきてくれたよ。」
と、その花束を指した。
「まぁ!重ね重ねありがとうございます。」
と、座りながらエーファはお礼を述べる。
「いえ、少しでも気分が晴れればと。
それで、先ほども少し触れましたが…エーファ嬢に今後ともお会いしてもよろしいでしょうか。」
と、フォルクハルトはロータルとディーターの顔を交互に見ながら言った。
先ほど、とは客人が屋敷に訪問してからだいたい一時間弱が経過している。その間に、三人で話していたのだ。
「!」
エーファは胸が弾んだような気がした。
ロータルはゆっくりその言葉を噛み締めたと思うと、口を開く。
「…それは、償いという意味でかな?」
「いえ、そうではありません。
今回、このような形でエーファ嬢の存在を知る事となりましたが、また話をしたいと思いましたから、そのために会う許可を得たいと思った次第です。」
「エーファと、話を?」
「はい。これを機に、仲を深めたいと思っております。もっと言えば、未来を見据えてと考えております。」
「具体的に、言ってもらえるだろうか?」
(未来って…)
エーファも、これっきり会わないのではなくまた会えるのならそれに越したことはないと密かに思っていた。少しだけではあるが寮で話をした時、思っていたよりも話しやすくもっと会話したいとさえ思ったのだ。
しかし、未来を見据えてというのはどういう事だろうとエーファもフォルクハルトへと視線を向ける。
「結婚を前提に…もっと踏み込んでいいのでしたら、婚約をさせていただきたいと思っております。」
(!)
「「え!」」
エーファは、聞き間違いでは無いのかと思った。しかしそれはロータルとディーターも同じだったようで、口を揃えて驚きの声を上げる。
「エーファ=バルヒェット様をどうか、私の妻にさせていただくことは可能でしょうか。」
繰り返すように告げたフォルクハルトは、真っ直ぐに侯爵家当主であるロータルを見つめている。
「……父上!」
何も返事をしないロータルに、隣に座っていたディーターがそちらを見遣ると口をあんぐりとあけ、固まっていた。だが、ディーターのその呼び掛けに意識を取り戻したのか居住まいを正すと、掠れた声で口を開いた。
「う、うちの娘で本当によろしいので?償いとかでしたら別に…」
「いえ!
先ほども申し上げた通り、あの騎士隊の場を取り仕切る長としてのけじめとして謝罪はさせて頂きましたが、それはそれであります。
痛ましい出来事ではありましたが、それがあったお陰でエーファ嬢と知り合う事が出来まして。接する時間は僅かではありましたが、内面に惹かれたのです。」
「そ、そうでしたか…」
「それに、図らずもケヴィン殿から伺いまして。エーファ嬢は結婚相手を探されているとか?」
「う、うむ…」
「父上、凄い事だよ!フォルクハルトは優秀だし将来有望だよ?今だって騎士隊の司令官だ。
エーファは本当に自分で相手を見つけて来たって事じゃないか。」
思案するロータルに、ディーターは興奮気味に言った。ディーターとフォルクハルトは年齢は同じで、同じ学び舎で育っていたため、気安いのだ。
「エーファは、どうなんだい?」
少し考えた後、ロータルはエーファに話を振る。エーファは、ロータルへと視線を向けるが、どう答えようかと言葉に迷う。
(自分の気持ちを正直に言っていいのかしら?でも…)
それはつまり本人の前で話すという事。とてつもなく恥ずかしいとは思ったが、フォルクハルトが伝えてくれたそれに応えなければと口を開く。
「私も…また会えたら嬉しいとは思っておりました。」
照れながらも、顔を上げて伝える。
「そうか。エーファ、良かったね。自分で見つけられたのだね。
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